核物質管理学会とは
核物質管理学会は、国際的な核物質管理に関する専門家の集まりです
核物質管理学会(Institute of Nuclear Materials Management-INMM)は、米国に本部を置き、核物質の管理に携わる管理者、技術者、研究者等で組織された専門家による国際的な非営利団体で、核物質管理の分野における新しい概念、手法、技術、機器等の研究開発を促進しています。
学会員は、技術論文の発表、技術部会、および各種委員会等に参加することにより、より効果的・効率的な核物質管理を実践するための機会が与えられます。
当学会は、産業界、学界、政府および国際機関のレベルでの国際的な核物質管理の分野に影響を持つ理想的な情報交換の場を提供いたします。さらに、高水準の専門家としての理念の育成、ならびに教育と実践を通して、それらの水準に達成した人達の資格認定制度により、核物質管理に従事する人達の資質の向上を図っています。
この学会は、核燃料サイクル施設における核物質管理技術の適用、監査、数学、統計、物理、化学、保障措置等の技術を含め、世界中の核物質管理実務を進歩させるための科学的、教育的な組織として1958年に設立されました。 設立以来、学会は元来の基本的役割であった核物質管理技術の向上に加え、国際保障措置、核不拡散と軍縮、核物質防護、核物質輸送、廃棄物管理の問題にまでその役割が拡大されています。
日本核物質管理学会は、世界で初めての支部として1977年に設立されました。2019年1月末現在、米国内の6つの支部と韓国支部、オブニンスク地方支部、ロシア連邦支部、英国支部、ウクライナ支部、ウラル支部、ウイーン支部、モロッコ支部およびナイジェリア支部を併せて16の支部で構成されています。また、テキサスM&A大学、マーキャスト大学、ミシガン大学、ミズーリ大学、テネシー大学、アイダホ州立大学、ノースカロライナ州立大学、ニューメキシコ大学、ワシントン大学、ペンシルバニア大学、インド工科大学カンプール大学、リオデジャネイロ連邦大学等の9か国、25の支部で構成された学生支部として活躍しています。アジアやヨーロッパからの学会員登録を含めると会員総数は、1,000名を超える国際的な学会となっています (組織図)。
日本核物質管理学会組織
会長 | 齊藤 正樹 (東京工業大学名誉教授) |
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副会長 | 直井 洋介 (国立研究開発法人日本原子力研究開発機構) |
庶務理事 | 森 鐘太郎 (日本原燃株式会社) |
会計理事 | 島田 太郎 (日本原子力発電株式会社) |
理事 | 金子 英明 (日本原子力防護システム株式会社) |
理事 | 池上 雅子 (東京工業大学) |
理事 | 相楽 洋 (東京工業大学) |
理事 | 田尻 寛 (原子燃料工業株式会社) |
理事 | 出町 和之 (東京大学) |
理事 | 井上 尚子 (国立研究開発法人日本原子力研究開発機構) |
理事 | 後藤 晃 (中部電力株式会社) |
顧問(前会長) | 千崎 雅生 (元国立研究開発法人日本原子力研究開発機構) |
学会員
核物質の管理と防護に関する技術の研究開発、指導、あるいは実務に直接携わっている人は勿論、原子力全般に興味をもっている人は誰でも学会員となり、米国本部及び日本核物質管理学会の活動に参加にすることができます。
会員資格
学会には、一般会員、学生会員、および賛助会員の他、学会員の核物質管理に関する知識レベル、学会への貢献度等によって米国本部が認定する上級会員(Senior Member)、名誉会員(Fellow)、栄誉会員(Fellow Emeritus)の資格制度があります。
委員会等
学会には、理事会の下に各種委員会や部会が設けられており、核物質管理に係る技術分野における特定の課題についての意見交換、会員への情報発信、学会誌(JNMM-Journal of Nuclear Materials Management)の編集、年次大会開催等、学会活動に関する様々な分野での活動計画の立案、年次大会、ワークショップの運営を行っています。学会員は、これらの委員会や部会に参画することができます。
米国本部の委員会組織を以下に示します。
常任委員会
年次大会 | 規約・細則 | 会員 | 表彰 |
フエロー | 連絡 | 政府・産業界折衝 | 学生活動 |
技術部門
国際保障措置 | 核物質計量管理 | 核不拡散と核軍縮 |
核物質防護 | 核物質輸送 | 廃棄物管理 |
関連組織
ANSI N14 (放射性物質容器・輸送、および非核毒性物質) |
ANSI N15 (核物質管理手法) |
年次大会
米国本部や日本核物質管理学会等では毎年1回、学会の対象分野に関する研究発表ならびに意見交換の場として年次大会を開催しています。
この年次大会では、計量管理、国際保障措置、核不拡散、核物質防護、測定技術、統計学、使用済燃料管理、廃棄物処理処分、核物質輸送等、広範囲に亙るトピックスについての研究発表が行なわれると共に、最新の測定機器、核物質防護機器、コンピュータソフトウエア等の展示が行なわれる他、タイムリーで有益な討論や情報交換の場が提供されます。
米国本部の年次大会は、例年7月頃に米国内各地で開催され、600人以上の参加者の下に、IAEAやユーラトム等の国際機関や、国の機関の代表による講演や報告が盛り込まれ、400件近い技術論文の発表が行われる他、上記技術部会の会合も併せて開催されます。
日本核物質管理学会の年次大会は、例年11月頃に開催され、国内外の関係者の特別講演、20件以上の研究発表、関連企業による関連機器の展示等が行われる他、学会の総会が開催されます。
ワークショップ
使用済燃料管理、核物質防護、廃棄物処理処分、国際保障措置、核物質管理、情報処理技術等、特定の問題をテーマとしたワークショプを適宜開催しています。
学会誌
核物質管理の分野における唯一の国際的な学会誌として、技術論文、学会からの報告等を含む “Journal Of Nuclear Materials Management” が年4回刊行され、学会ホームページに掲載されます。
学会員の特典
一般会員
- ホームページ上で公開される学会誌が閲覧できます。
- 学会が開催する年次大会、各種ワークショップ、セミナー等の開催案内が配布されます。
- 米国本部年次大会および日本核物質管理学会年次大会の参加に学会員割引が受けられます。
- 一般会員には、米国本部ホームページの会員限定エリアへのアクセスのためのパスワードが与えられ、会員名簿、特定の関連情報へのアクセスが可能となります。
賛助会員
- 参加口数1口あたり1名に限り、米国本部年次大会および日本核物質管理学会年次大会の参加に学会員割引が受けられます。
- 学会が開催する年次大会、各種ワークショップ、セミナー等の開催案内が配布されます。
- 参加口数1口毎に、学会誌および米国本部年次大会論文集、日本核物質管理学会年次大会論文集が各1部配布されます。
学生会員
- 学会が開催する年次大会、各種ワークショップ、セミナー等の開催案内が配布されます。
- 日本核物質管理学会が主催する年次大会およびワークショップに無料で参加することができます。
- ホームページ上で公開される米国支部が発行する学会誌(Journal of Nuclear Materials Management-JNMM)及び日本核物質管理学会年次大会論文集の閲覧ができます。
- 米国本部年次大会において技術論文の発表を行う場合、年次大会参加登録費の一部として30,000円の補助を受けることができます。
学会費
一般会員
入会金は不要です。
年会費として毎年10月1日から翌年9月末までを会計年度とした年会費をお支払い頂きます。なお、この年会費は米国本部の会費に日本核物質管理学会の運営経費を加算した額を基本に、理事会で決定いたします。現在の年会費は、12,000円です。
賛助会員
入会金は不要です。
年会費として毎年10月1日から翌年9月末までを会計年度とした年会費をお支払い頂きます。年会費は1口100,000円です。
学生会員
入会金は不要です。
年会費として毎年10月1日から翌年9月末までを会計年度とした年会費2,000円を、日本核物質管理学会にお支払い頂きます。
日本核物質管理学会賛助会員(2019年4月1日現在)
事務局
〒100-0011
東京都千代田区内幸町二丁目2-3 日本原燃株式会社東京支社(日比谷国際ビル2F)内 220号室
TEL:03-6371-5830, -5835 FAX:03-6371-5808