INMM米国年次大会論文集(1994年)
メンター部会の活動の一環としてINMM米国年次大会におけるProceedingタイトルリスト(日本語訳付き)の1994年分を作成しました。
タイトル、著者のほかに、タイトルだけではよくわからない専門用語や略号を日本語で補足した備考欄(訳注、補足・コメントなど)を付加しましたので有効活用いただければ幸いです。
| Sub-volume number | Title/タイトル | Authors | 備考 (訳注、補足・コメントなど) |
| 21 PF OVERPACKS: PHENOLIC-FOAM INDUCED CORROSION | Francis M. Kovac | ||
| 21PF オーバーパックにおけるフェノールフォーム誘発腐食 — フェノールフォーム材が引き起こす金属腐食メカニズムと輸送容器の長期健全性への影響評価 |
(*)21PF オーバーパックは 1960–70 年代に開発・認可された核物質輸送用容器だが、金属腐食・水分侵入・漏えいなどの問題が長年報告されてきた。建材分野の研究では、フェノールフォームが金属腐食を誘発することが示されており、21PF に使用されているフォーム材も同様の作用を持つ可能性がある。本研究は、腐食の原因としてフェノールフォームを特定し、容器の安全性改善の必要性を指摘する。(DOE) | ||
| 25 YEARS OF AIR BATH CALORIMETRY DEVELOPMENT AT MOUND1 | D. P. Renz, J. R. Wetzel | ||
| マウンド研究所における空気浴式熱量計開発の 25 年 — 空気浴カロリメータの設計進化・温度制御技術の高度化・大型試料対応化の歴史的レビュー |
(*)Mound Laboratory における 空気浴式熱量計(air bath calorimeter)開発の 25 年間の技術的進化を総括したレビュー論文である。初期の単純な空気浴構造から、大型試料対応・高安定温度制御・高速応答性を備えた高度なシステムへと発展した経緯を整理している。長期運用で得られた知見として、温度均一性・熱結合・環境変動補償が精度向上の鍵であることを示し、将来の改良方向を提示している。(EG&G Mound Applied Technologies / Mound Laboratory ) | ||
| A COMBINED VOLUMETRIC VERIFICATION PROCEDURE BASED ON BUBBLE-TUBE MANOMETRY AND LUTETIUM SPIKE* | S. C. Suda, Bernard Keisch, James R. Lemley, D. H. Smith, Wendell Belew | ||
| バブルチューブ・マノメトリーとルテチウム・スパイクに基づく複合体積検認手法 ― 二つの独立測定法を統合した高精度体積検認プロセスと保障措置適用における相補的利点の評価<■ 複合利用の意義; バブルチューブ法:連続監視・運転者依存性の低減、Lu スパイク法:独立性・真正性の確保、両者を組み合わせることで、保障措置におけるプロセス溶液の高信頼体積検認が可能となること。> |
(*)バブルチューブ・マノメトリーとルテチウム・スパイク法を統合し、プロセスタンク溶液の高精度体積検認手法を構築した。両手法を精度・独立性・侵襲性・連続監視適性の観点から比較し、相補的な利点を明確化した。国際保障措置におけるプロセス溶液の独立検認強化に有効であり、運転者依存性の低減に寄与することを示した。(BNL) ■バブルチューブ・マノメトリー(Bubble‑Tube Manometry); 差圧計測に基づく液面高さ測定法。タンク底部のバブルチューブに微小流量のガスを供給し、気泡発生圧(back pressure)を高精度圧力計で測定。測定圧力をタンクの体積較正曲線(calibration curve)に適用し、体積を算出する。特徴:非侵襲・連続測定・高安定性。 ■ ルテチウム・スパイク法(Lutetium Spike Method);同位体希釈質量分析(IDMS)を用いた体積検認手法。既知量の Lu スパイク溶液をタンクに添加し、均質化後のサンプル中の Lu 濃度を IDMS で測定。希釈率(dilution factor)からタンク体積を逆算。特徴:真正性が高く、タンク幾何形状に依存しない独立検認手段。 |
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| A Comparative Study of Nondestructive Assay Estimates to Chemical Recovery and Operator-Declared Inventory for Large-scale Gaseous Diffusion Process Equipment | R. L. Mayer, J. Bailey, B.R. McGinnis | ||
| 大規模ガス拡散法プロセス機器における NDA 推定値と化学回収量および運転者申告在庫との比較研究 ― ガス拡散プラントにおける核物質収支評価のための NDA・化学分析・申告値の整合性検証 |
(*)大規模ガス拡散法プロセス機器に対し、NDA 推定値・化学回収量・運転者申告在庫を比較し、核物質収支の整合性を評価した。各手法の系統誤差・測定不確かさ・運転者依存性を分析し、在庫差異の主要因を特定した。NDA データの活用により、プロセスホールドアップ評価の信頼性向上と保障措置上の検認強化が可能であることを示した。(Oak Ridge Gaseous Diffusion Plant (ORGDP), Martin Marietta Energy Systems) | ||
| A DEADTIME REDUCTION CIRCUIT FOR THERMAL NEUTRON COINCIDENCE COUNTERS WITH AMPTEK PREAMPLIFIERS* | M. Krick, S. C. Bourrett | ||
| Amptek 製プリアンプを用いた熱中性子同時計数器のデッドタイム低減回路 ― 高計数率条件下における同時計数性能の改善とデッドタイム補正の最適化 |
(*)Amptek プリアンプを使用する熱中性子同時計数器に対し、デッドタイム低減回路(deadtime reduction circuit)を開発した。高計数率条件で顕著となるパルス重畳・パイルアップ・ロストカウントを抑制し、同時計数性能を改善した。新回路により、同時計数率・偶発同時計数補正・多重度解析の精度が向上し、保障措置用 NDA の信頼性が強化された。(LANL) | ||
| A FIELD-ABLE PC TO SUPPORT IAEA INSPECTIONS | Sharon M. Deland | ||
| IAEA 査察を支援する現場携行型 PC システム ― 現場データ取得・解析・文書作成を一体化する携行型情報処理ツールの開発と運用評価 |
(*)IAEA 査察官が現場で使用できる 携行型 PC(field‑able PC) を開発し、データ取得・解析・文書作成を一体化した査察支援環境を構築した。NDA 機器・C/S 装置・サンプル管理などの 現場データを即時処理 できるよう、専用ソフトウェアと周辺機器インタフェースを統合した。現場作業の効率化、データの真正性確保、査察報告書作成の迅速化により、IAEA 査察の運用性と信頼性が向上することを示した。(LANL) | ||
| A GAMMA-RAY VERIFICATION SYSTEM FOR SPECIAL NUCLEAR MATERIAL | William M. Buckley, Allen Friensehner, R. G. Lanier, Austin L. Prindle | ||
| ガンマ線を用いた特殊核物質(SNM)の検認システム ― 特徴的ガンマ線スペクトルに基づく核種識別・量的評価・真正性確認のための高信頼測定システム |
(*)特殊核物質(SNM)が放出する 特徴的ガンマ線スペクトルを利用して核物質を検認するシステムを開発し、その性能を評価した。高分解能検出器・遮蔽設計・解析アルゴリズムを統合し、核種識別・量的評価・真正性確認の精度を向上させた。保障措置現場での使用を想定し、現場環境下での安定性・再現性・操作性を検証した。(LANL) | ||
| A LARGE MULTIPLICITY COUNTER FOR THE MEASUREMENT OF BULK PLUTONIUM* | D. G. Langner, M. S. Krick, K. E. Kroncke | ||
| バルク状プルトニウムの測定のための大型中性子同時検出パターン解析装置 ― 誘起中性子の 1 個・2 個同時・3 個同時検出事象に基づく大量 Pu の計測性能評価<bulk plutonium ≒ 1〜10 kg の Pu(PuO₂ 換算)を扱う測定領域 と推測される。> |
(*)大量プルトニウム試料からの誘起中性子について、1 個検出・2 個同時検出・3 個同時検出の事象を区別して計数する大型装置を開発した。高計数率条件でも安定した同時検出事象の解析が可能となるよう、検出器配置・遮蔽・電子回路を最適化した。大型 Pu 試料の保障措置測定において、質量推定精度の向上と測定時間の短縮が確認された。(LANL) | ||
| A METHODOLOGY FOR INTEGRATING FACILITY INSIDER PROTECTION STRATEGY INTO THE CONDITIONAL RISK EQUATION | Joseph W. James, W. F. Hensley, J. D. Veatch, T.H. Koch | ||
| 施設の内部脅威対策を条件付きリスク方程式に統合するための方法論 ― 内部者行動モデル・防護対策・成功確率をリスク評価式へ組み込む体系的アプローチ |
(*)施設の内部脅威(insider)に対する防護戦略を、条件付きリスク方程式(conditional risk equation)に体系的に組み込む方法論を提示した。内部者の能力・アクセス範囲・行動シナリオと、防護要素(検知・遅延・応答)の 成功確率モデル を統合し、リスク評価を定量化した。この統合手法により、内部脅威対策の効果をリスク低減量として比較・最適化でき、施設防護設計の合理化が可能となることを示した。(SNL) | ||
| A PROGRAMMATIC RESPONSE TO THE SECRETARY OF ENERGY’S REVIEW OF THE CIVILIAN RADIOACTIVE WASTE MANAGEMENT PROGRAM | Allen B. Benson | ||
| エネルギー長官による民生用放射性廃棄物管理プログラムのレビューへのプログラム的対応 ― DOE 内部での方針整理・改善措置・実施計画の体系化<DOE 長官による “Civilian Radioactive Waste Management Program(CRWMP)レビュー” の正式な報告書;分類番号 DOE/RW‑0247、タイトル “Report to Congress on Reassessment of the Civilian Radioactive Waste Management Program”(1989年)> |
(*)DOE 長官による民生用放射性廃棄物管理プログラム(CRWMP)のレビュー結果を受け、組織運営・計画立案・技術管理の各領域で必要な改善措置を体系化した“プログラム的対応” を提示した。プロジェクト管理、品質保証、技術評価、利害関係者との調整など、長官レビューで指摘された弱点に対する具体的な是正計画 を策定した。これらの対応を通じて、Yucca Mountain を含む処分プログラム全体の透明性・信頼性・実行可能性を高めること を DOE の公式方針として明確化した。(DOE) | ||
| A REVIEW OF UNCERTAINTY ESTIMATION | Ivan R. Thomas
<Thomas ; 1990〜1994 年にかけて 体積較正・不確かさ評価の標準化 を主導> |
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| 不確かさ評価手法のレビュー ― 核計量・体積較正・NDA 測定における推定方法とその適用範囲の整理 |
(*)核物質計量・体積較正・NDA 測定における 不確かさ評価手法の基本構造 を整理し、系統誤差・偶然誤差の扱いを比較した。誤差伝搬、統計的推定、ラン間変動、装置特性の寄与など、不確かさ要因の分解とモデル化 を体系的に示した。大容量容器校正や高計数率 NDA 測定など、実務での適用例と限界 を示し、より現実的な不確かさ評価の方向性を提示した。(ORNL) | ||
| A Video Scene and Lighting Simulation Tool | David A Smith | ||
| ビデオ監視の視野・照明条件をシミュレーションするツール ― カメラ配置・光源条件・シーン再現性の評価支援 |
(*)監視カメラの視野、対象物の配置、照明条件を コンピュータ上で再現・評価できるシミュレーションツール を開発した。カメラの位置・焦点距離・レンズ特性、光源の強度・方向・影の生成などをモデル化し、監視性能の事前評価 を可能にした。保障措置・物理防護システムの設計において、カメラ配置の最適化・死角の把握・照明改善の検討 に活用できることを示した。(SNL) | ||
| A VULNERABILITY-BASED APPROACH FOR DETERMINING THE IMPORTANCE OF INFORMATION IN COMPUTERIZED ALARM SYSTEMS | D. S Fortney, Judy. Lim | ||
| コンピュータ化アラームシステムにおける情報の重要度を脆弱性に基づいて評価する手法 ― 侵入経路・検知機能・情報価値の関連づけによる優先度決定 |
(*)侵入経路・攻撃シナリオ・検知要素の弱点を分析し、アラームシステム内の各情報が脆弱性低減にどれだけ寄与するか を定量化する手法を提示した。情報の種類(センサー状態、ゾーン識別、時刻情報、連続性情報など)を、攻撃成功確率への影響度に基づいて重要度ランクに分類した。この手法により、アラーム表示・ログ管理・オペレータ支援の設計において、どの情報を優先的に提示すべきかを合理的に決定できることを示した。(SNL) | ||
| AGREEMENT STATE REGULATORY ASPECTS OF LOW-LEVEL RADIOACTIVE WASTE | Virgil F. Autry | ||
| アグリーメント・ステート(NRC が規制権限を州へ移譲した州)における低レベル放射性廃棄物の規制的側面 ― 州規制当局による LLW 管理・許認可制度と連邦基準との整合性評価 |
(*)アグリーメント・ステート(NRC が規制権限を州へ移譲した州) における LLW 規制制度の枠組みと運用実態を整理した。LLW の許認可・輸送・処分に関する 連邦基準(10 CFR Part 61)との整合性 と、州独自要件の適用状況を分析した。州規制当局による監督強化と事業者との調整を通じ、LLW 管理の安全性・コンプライアンス向上が可能であると結論づけた。(South Carolina Department of Health and Environmental Control (DHEC)) | ||
| ACCOUNTING FOR SEGMENT CORRELATIONS IN SEGMENTED GAMMA-RAY SCANS | T. H. Prettyman, G. A. Sheppard, Eric C. Piquette | ||
| セグメント化ガンマスキャンにおけるセグメント間相関の取り扱い ― 連続セグメントの計数値依存性を考慮した解析手法 |
(*)セグメント化ガンマスキャン(SGS)では、隣接セグメントの計数値が統計的に独立ではなく、相関が生じることを指摘し、その原因をモデル化した。相関の主因である 検出器視野の重なり・散乱寄与・透過補正の非線形性 を解析し、計数値の共分散構造を定式化した。この相関を考慮した解析により、質量推定の不確かさ評価が改善され、従来手法の過小評価を是正できることを示した。(LANL) | ||
| ACOUSTIC RESONANCE SPECTROSCOPY INTRINSIC SEALS* | Chad T. Olinger, Daniel R. Vnuk, T.L. Burr | ||
| 音響共鳴分光法を用いた固有封印(インテリンスィック・シール) ― 封印体の固有共鳴特性を利用した真正性確認手法 |
(*)封印体(シール)の固有振動モードを音響共鳴分光法(ARS)で測定し、封印ごとに固有の“共鳴スペクトル指紋”を生成する固有封印技術を提案した。改ざん・交換・加工などが行われると共鳴スペクトルが変化するため、非破壊で封印の真正性を確認できることを実験的に示した。統計的識別手法(Burr の寄与)を用いて、封印の個体識別性能・再現性・誤判別率を評価し、保障措置用封印としての実用性を検証した。(LANL) | ||
| ACTIVE NEUTRON MULTIPLICITY ANALYSIS AND MONTE CARLO CALCULATIONS* | Robert N. Ceo, L. Lloyd Collins, D.G. Langner, J.E. Stewart, R. Siebelist, N. Ensslin, M. S. Krick, P.K. May | ||
| アクティブ中性子同時計数解析とモンテカルロ計算の統合的評価 ― 外部中性子照射による誘発核分裂の同時計数パターンと MCNP 計算の比較検証 |
(*)外部中性子源を照射して誘発核分裂を起こし、1 個・2 個・3 個同時発生の検出パターン(同時計数)を解析するアクティブ測定法を詳細に評価した。MCNP を用いて核分裂連鎖の進展・中性子放出数分布・検出器応答をモデル化し、実測の singles/doubles/triples と計算結果の整合性を検証した。実験と MCNP の比較により、アクティブ中性子同時計数解析の校正・不確かさ評価・装置設計の妥当性を確認した。(LANL) | ||
| Adaptive Sensor Fusion Using Genetic Algorithms | Douglas G. Adams, Deborah S. Fitzgerald | ||
| 遺伝的アルゴリズムを用いた適応型センサーフュージョン ― 複数センサー情報の重み付け最適化と検知性能の向上 |
(*)複数の侵入検知センサー(赤外線、マイクロ波、フェンス振動など)の出力を統合するため、遺伝的アルゴリズム(GA)を用いてセンサー重みを適応的に最適化する手法を提案した。センサーの誤報率・検知率・環境依存性を評価し、GA により 最適な重み付け組み合わせを探索 することで、従来手法より高い検知性能を実現した。実験結果から、環境変動やセンサー特性の変化に対しても 自律的に最適化が進む“適応型フュージョン”の有効性 を示した。(SNL) | ||
| ADVANCED CONCEPTS FOR GAMMA-RAY ISOTOPIC ANALYSIS AND INSTRUMENTATION | William M. Buckley, Joseph B. Carlson | ||
| ガンマ線同位体分析と測定装置の改良に向けた先進的手法 ― MGA 系解析アルゴリズムの改善と測定装置性能の向上に関する検討 |
(*)Pu 同位体比測定に用いられる MGA/MGAU の課題(自己吸収、ピーク重畳、低統計データの不安定性)を整理し、解析アルゴリズムの改善に向けた具体的方向性を示した。スペクトルフィッティング、自己吸収補正、核データの精密化、検出器性能の向上など、解析手法と装置側の両面からの改良案を検討した。現場での再現性と信頼性を高めるため、操作依存性を減らし、安定した同位体分析を実現するための設計指針を提示した。(SNL) | ||
| Alarm Annunciation in a Graphical Environment | Douglas G. Adams | ||
| End(1) | グラフィカル環境におけるアラーム表示方式 ― 画面上でのゾーン状態・警報情報の視覚的提示と操作性の改善 |
(*)従来のテキスト一覧型アラーム表示では、警報発生時にオペレータの状況把握が遅れる問題があるため、画面上でゾーン・センサー状態を視覚的に表示するグラフィカル方式を提案した。ゾーンマップ、色分け、点滅、アイコン表示などを用いて、警報の位置・種類・優先度を直感的に理解できるインターフェースを設計した。操作性評価の結果、グラフィカル表示は誤認識を減らし、警報対応の迅速化とオペレータ負荷の軽減に有効であることを示した。(SNL) | |
| ALTERNATIVE SAFEGUARDS REGIME ENHANCED COOPERATION BETWEEN IAEA AND SSAC | Ming-Shih Lu, A. Nilsson | ||
| IAEA と各国の核物質計量管理・統制制度(SSAC)との協力強化に向けた代替的保障措置アプローチ ― 無作為化検査と SSAC データ認証を組み込んだ新しい検査方式<SSAC の正式定義は(INFCIRC/153)で、各国または地域の当局が核物質の計量管理と統制を行うために設ける制度であると示されている。> |
(*)IAEA と 各国が運用する核物質計量管理・統制制度(SSAC) の協力を強化し、SSAC の測定結果を IAEA が認証したうえで独立した結論を導く 新しい保障措置アプローチ を提案した。無作為化検査を導入し、検査時期を事業者や SSAC に予測させない仕組みと、SSAC データを認証するための 封じ込め・監視・暗号化技術 の適用を検討した。LEU 燃料製造施設の例を用いて、従来方式と比較し、透明性・予測不能性・認証プロトコルの整備が保障措置の有効性を高めることを示した。(BNL) | ||
| AN ANOMALY DETECTOR APPLIED TO A MATERIALS CONTROL AND ACCOUNTING SYSTEM* | R. Whiteson, Ferman Kelso, Chris Baumgart, Thomas W. Tunnell | ||
| 核物質計量管理(MC&A)システムへの異常検知器の適用 ― 取引データの統計的監視による不正・誤差の早期発見<> |
(*)核物質計量管理(MC&A)システムにおける取引データを対象に、統計的異常検知器(anomaly detector) を適用し、誤差・不正・異常操作を早期に検知する手法を開発した。材料バランス、測定誤差、操作パターンの変動をモデル化し、通常パターンからの逸脱をリアルタイムで検出するアルゴリズムを構築した。実データを用いた評価では、異常操作(未申告移動・測定値改ざん・入力ミス)を高い確率で検知でき、MC&A システムの信頼性向上に有効であると結論づけた。(LANL) | ||
| AN EFFICIENT NETWORK FOR INTERCONNECTING REMOTE MONITORING INSTRUMENTS AND COMPUTERS* | J. K. Halbig, S. Klosterbuer, K. E. Gainer | ||
| 遠隔監視機器と計算機を相互接続する効率的ネットワークの構築 ― 保障措置用リモートモニタリングの通信基盤設計<デジタル保障措置の基盤を築いた、遠隔監視ネットワークの原点> |
(*)保障措置用の遠隔監視機器(センサー、データロガー、画像装置)を効率的に相互接続するため、低帯域でも信頼性の高いネットワーク構成を設計した。データ圧縮、エラー訂正、パケット化、タイムスタンプ管理などを組み合わせ、長距離通信でも整合性を保ったデータ伝送を実現した。実装試験では、複数の監視機器を統合し、リアルタイム遠隔監視(remote monitoring)の基盤技術として有効であることが確認された。(LANL) | ||
| AN EXAMINATION OF THE THERMAL BEHAVIOR OF A GRAVEL BACKGROUND AND ITS INFLUENCE ON PASSIVE INFRARED INTRUSION DETECTION | James Lacombe | ||
| 砂利地表の熱挙動とパッシブ赤外侵入検知への影響の検討 ― 砂利地表の昼夜温度変動・熱慣性・放射特性が PIR IDS の検知性能に与える影響評価 |
(*)砂利地表の熱挙動(昼夜温度差・放射率・熱慣性)がパッシブ赤外侵入検知(PIR IDS)の背景温度としてどのように影響するかを実測データに基づき評価した論文である。砂利は日中に急速に加熱され、夜間に急冷するため、背景温度の時間変動が大きく、特に夕方・夜間の急冷期において PIR の検知性能が低下することが示されている。本研究は、砂利地表を含む屋外環境で PIR IDS を運用する際の設置条件・閾値設定・誤報管理の基礎データを提供するものである。(SNL) | ||
| AN UPDATE OF THE FACILITY INTERFACE CAPABILITY ASSESSMENT (PICA) COMPUTER SOFTWARE AND ITS POTENTIAL USE IN A MFC-BASED OCRWM PROGRAM | E. R. Johnson, Ronald R. MacDonald | ||
| 施設インターフェース能力評価(PICA)ソフトウェアの更新と使用済燃料管理計画(OCRWM)への核物質移動コントロール(MFC)方式の適用可能性 ― 使用済燃料輸送・受入計画のための能力評価ツール |
(*)DOE の使用済燃料管理計画(OCRWM)で用いられる PICA(Facility Interface Capability Assessment) ソフトウェアを更新し、施設ごとの受入能力・輸送条件・運用制約をより正確に評価できるよう改良した。更新版 PICA は、MFC(Material Flow Control)方式の輸送・受入スケジューリングと統合でき、全国の原子力発電所から最終処分施設までの 物流最適化 に利用可能であることを示した。実例評価では、施設間のボトルネック、輸送キャスクの回転率、受入能力の制約などを可視化でき、OCRWM の計画立案における意思決定支援ツールとして有効であると結論づけた。(TRW Environmental Safety Systems) | ||
| ANALYSIS OF CENSORED DATA IN GROUNDWATER MONITORING WELLS AT THE SAVANNAH RIVER SITE | J. H. Weber | ||
| サバンナリバー・サイトの地下水モニタリング井戸における検出限界以下データ(censored data)の統計解析 ― 放射性核種濃度評価における不確実性の扱い |
(*)SRS の地下水モニタリング井戸で得られる放射性核種濃度データには、検出限界以下(below detection limit, BDL) の値が多く含まれるため、通常の統計手法では偏りが生じる問題を指摘した。検出限界以下データを含む分布を扱うために、Tobit モデル、最大尤度法(MLE)、代替値法(substitution method) など複数の統計手法を比較し、SRS の実データに適用した。その結果、単純な代替値(0、DL/2 など)を用いる方法は大きな誤差を生む一方、MLE や Tobit モデルが最も信頼性の高い濃度推定を提供し、環境監視・規制判断に有効であると結論づけた。(WSRC/SRS) | ||
| ANALYSIS OF INVENTORY DIFFERENCE USING FUZZY CONTROLLERS* | Andrew Zardecki | ||
| ファジィ制御器を用いた在庫差(Inventory Difference)の解析 ― 測定誤差と運用不確実性を統合した MC&A 判断モデル<在庫差の“曖昧な判断”を数理化した、MC&A 数理化の先駆的研究> |
(*)核物質管理(MC&A)における 在庫差(Inventory Difference, ID) の評価に、ファジィ制御器(fuzzy controllers)を適用し、測定誤差・運用誤差・不確実性を統合的に扱う手法を提案した。ファジィ集合(small / medium / large ID)とルールベース(IF–THEN)を用いて、従来の閾値判定より柔軟で現実的な ID 判断を可能にした。シミュレーションでは、従来の LEID(Limits of Error for Inventory Difference)よりも、誤警報を減らしつつ異常を検知できることが示され、MC&A の意思決定支援に有効であると結論づけた。(LANL) | ||
| ANTICIPATED RAMIFICATIONS OF THE RADIOASSAY METHODS PERFORMANCE DEMONSTRATION PROGRAM FOR IMPROVING THE ACCURACY AND PRECISION OF MEASUREMENTS ADDRESSING THE LOW LEVEL TRANSURANIC BOUNDING LIMIT OF 100 NANO-CURIES/GRAM | William W. Weston, Jeffrey Williams, S. C. Kouba | ||
| 低レベル TRU 廃棄物(100 nCi/g 上限)測定の精度向上に向けた放射能測定手法性能実証プログラムの影響評価 ― 放射能アッセイ(radioassay)の制度的・技術的波及効果<100 nCi/g の境界判定を支えた、PDP 品質保証の原点> |
(*)DOE の Radioassay Methods Performance Demonstration Program(PDP) が、低レベル TRU 廃棄物の分類基準(100 nCi/g)に対する測定精度・正確度の向上にどのような影響を与えるかを評価した。PDP によるラウンドロビン試験・相互比較・標準化の進展により、施設間の測定ばらつきが減少し、TRU/LLW の境界判定の信頼性が向上することが示された。測定誤差の縮小は、廃棄物分類、輸送、処分の意思決定に直接影響し、規制遵守・コスト最適化・安全性向上に重要な波及効果をもたらすと結論づけた。(WHC) | ||
| APPLICABILITY OF SOLID-STATE GAMMA-RAY DETECTOR FOR MONITORING NUCLEAR MATERIALS | J. A. Williams | ||
| 核物質監視における固体ガンマ線検出器の適用可能性 ― HPGe・半導体検出器の性能評価と運用上の利点 |
(*)核物質監視(safeguards monitoring)に固体ガンマ線検出器(HPGe、Si、CZT など)を適用する可能性を評価し、高分解能・小型化・低電力化といった利点を整理した。特に HPGe 検出器は、核種識別に必要な高分解能を提供し、プルトニウム・ウランの同位体比測定や封じ込め・監視システムとの統合に有効であることを示した。一方で、冷却要求・コスト・耐環境性などの制約も指摘し、どの監視シナリオで固体検出器が最適となるかをケース別に検討した。(ORNL) | ||
| APPLICATION ASPECTS OF A SHORT RANGE MONOSTATIC SENSOR | R. W. Madsen, Edward J. Foley | ||
| 短距離モノスタティック型センサーの応用面に関する検討 ― 周界警備における単一送受信点方式の特性と適用条件 |
(*)単一送受信点方式(monostatic)の短距離センサーについて、周界警備用途での 検知パターン・死角・環境影響 を整理し、実運用での適用条件を評価した。モノスタティック方式は、設置が容易で配線が少なく、狭い領域での侵入検知に有効である一方、地表反射・小動物・風揺れなどによる誤警報の課題も指摘された。実験結果から、近距離・限定領域の補完センサーとして有効であり、バイスタティック方式や他のセンサーと組み合わせることで、周界警備システム全体の信頼性向上に寄与すると結論づけた。(SNL) | ||
| Application of Environmental Sampling and Analysis Techniques to International Safeguards at Uranium Enrichment Facilities | J. N. Cooley, J. A. Carter, W. L. Belew | ||
| ウラン濃縮施設における国際保障措置への環境サンプリング・分析技術の適用 ― 93+2 体制に向けた初期的評価と実務的課題<この時期は、IAEA 93+2 の制度化を目前にして、環境サンプリングが“実験室から保障措置の現場へ”移行する転換期> |
(*)ウラン濃縮施設における国際保障措置の強化に向け、環境サンプリング(swipes, particulates, soils, stack samples) を適用した場合の有効性と制約を評価した。同位体比分析(特に ²³⁵U/²³⁸U)や粒子分析により、宣言されていない濃縮活動の兆候を高感度で検出できることを示した。一方で、バックグラウンドの管理、サンプル汚染、採取位置の選定、分析能力の標準化など、実務的課題と制度的整備の必要性も指摘した。(Oak Ridge Y‑12 / ORNL) | ||
| APPLICATION OF NETWORK TECHNOLOGY TO REMOTE MONITORING SYSTEMS | D. Sorokowski, C. S. Johnson, K. Veevers | ||
| 遠隔監視システムへのネットワーク技術の適用 ― 保障措置用遠隔監視の通信基盤と運用要件 |
(*)保障措置用リモートモニタリング(RMS)にネットワーク技術を導入し、複数の監視機器(カメラ、センサー、データロガー)を統合的に遠隔監視する通信基盤を設計した。低帯域回線でも動作するよう、データ圧縮、パケット化、エラー訂正、タイムスタンプ管理などの技術を組み合わせ、長距離伝送での信頼性を確保した。実証試験では、LANL/Sandia の既存監視機器とネットワークを統合し、無人監視(unattended monitoring)と遠隔データ取得の実用性を示した。(SNL) | ||
| APPLICATION SOFTWARE FOR HANDLING MANY VACOSS-S SEALS AND RELATED DATA IN HEAVY DUTY | B. Richter, Michael Goldfarb, H. J. Schreiber, G. Neumann | ||
| 大量の VACOSS‑S 封印と関連データを処理する運用ソフトウェアの開発と実装 ― 大規模封印運用におけるデータ管理・信頼性確保<VACOSS‑S は IAEA の電子封印技術の実装化の基礎となり、後の査察で使用された電子封印技術の源流を形成した。> |
(*)大量の VACOSS‑S 電子封印を現場で運用するため、封印 ID、開封履歴、コード更新、検証データを一括管理できる専用アプリケーションソフトを開発した。ソフトウェアは、封印の大量処理(heavy‑duty use)を想定し、データベース化、エラー検出、ログ管理、現場端末との同期などの機能を備え、運用負荷を大幅に軽減した。実証運用では、封印の大量展開時に発生しがちな データ混乱・記録ミス・識別エラー を防ぎ、VACOSS‑S の信頼性と実務適用性を高めることが確認された。(Forschungszentrum Jülich, IAEA) | ||
| AUDITING FOR SAFEGUARDS PERFORMANCE* | Bruce Erkkila | ||
| 保障措置パフォーマンスの監査手法 ― MC&A/Safeguards の品質保証と評価基準の体系化 |
(*)保障措置(Safeguards)の実施状況を客観的に評価するため、監査(audit)を体系的に導入する枠組みを提案し、MC&A の品質保証(QA)との整合性を示した。監査項目として、測定管理、記録管理、物理防護との整合、運用手順、異常時対応、訓練状況などを定義し、定量・定性の両面から評価する方法を整理した。監査は単なるチェックではなく、Safeguards の継続的改善(continuous improvement)を促す仕組みであり、組織文化・教育・手順整備と一体で運用すべきと結論づけた。(LANL) | ||
| AUTHENTICATED TRACKING AND MONITORING SYSTEM (ATMS) | J. L. Schoeneman, C. D. Jenkins, AW. Perlinski, L. J. Fox | ||
| 認証付きインプラント(施設内)プロセス監視システム — 核軍縮検証における透明性確保のための改ざん防止型監視システム |
(*)兵器解体・核軍縮の検証において、透明性と信頼性を両立するための 認証付きプロセス監視システム(AIPM) の概念を提示。センサー出力・データ処理・通信経路に対し、改ざん防止(tamper resistance)とデータ真正性(authentication)を確保する設計を採用。双務的な解体措置や国際的な信頼醸成措置において、立会い検証を補完する“継続的・遠隔的な監視手段”としての有効性を示した。(SNL) | ||
| AUTO COBRA – AUTOMATED IDENTIFICATION OF COMPLEX IMAGES | B. Ebert, R. Sheridan, Steve Kadner, A. Nadezdinski | ||
| AUTO‑COBRA:複雑画像の自動識別システム ― ケーブル封印(COBRA)の画像解析と自動照合技術<COBRA 封印の複雑画像を機械が識別できることを初めて示した技術的転換点> |
(*)COBRA ケーブル封印の特徴である “ケーブルのランダムな編み目パターン” を、画像処理により自動識別する AUTO‑COBRA システムを開発した。エッジ抽出・特徴量解析・パターンマッチングを組み合わせ、封印の真正性(tamper indication)を自動判定できることを示した。実験では、複雑な背景・照明変動・ケーブルの微小変形があっても高い識別率を達成し、封印検証の自動化・高速化に大きく寄与することが確認された。(Forschungszentrum Jülich, IAEA) | ||
| BURNUP VERIFICATION TESTS WITH THE FORK MEASUREMENT SYSTEMIMPLEMENTATION FOR BURNUP CREDIT1 | Ronald I. Ewing | ||
| FORK 測定システムによる燃焼度検証試験:Burnup Credit 導入に向けた実装評価 | (*)Burnup Credit(燃焼度クレジット)を導入するため、FORK 測定システムを用いて 使用済燃料の燃焼度を非破壊で検証する試験を実施し、測定精度と再現性を評価した。ガンマ線・中性子放出率の相関を解析し、申告燃焼度との整合性が高いこと、および燃焼度クレジットに必要な精度要件を満たし得ることを示した。測定誤差の要因(集合体構造、遮蔽、燃料履歴)を整理し、FORK システムを Burnup Credit の実務に適用するための運用条件と限界を提示した。(LANL) | ||
| CALCULATIONS FOR WASTE CHARACTERIZATION | Ralph J. Hemmer | ||
| 廃棄物特性評価のための計算手法 ― 核種インベントリ推定・放射能評価・不確かさ解析 |
(*)廃棄物の核種組成・放射能量・崩壊熱などを推定するための 計算モデル(decay calculation, scaling factors, source term estimation) を体系的に整理した。実測データ(NDA/DA)と計算モデルを組み合わせることで、廃棄物分類・輸送・処分に必要な特性評価の精度を向上できることを示した。不確かさの主要因(測定誤差、核種相関、履歴情報の欠損)を分析し、信頼性の高い waste characterization を行うための実務的指針を提示した。(WHC) | ||
| CHARACTERISATION AND OPTIMISATION OF THE HARWELL MODEL N94 PASSIVE NEUTRON COINCIDENCE COUNTER FOR THE ASSAY OF PLUTONIUM CONTAMINATED WASTE IN DRUMS UP TO 208 L | P. M. J. Chard, S. Croft, D. J. Lloyd, K. P. Lambert | ||
| Harwell N94 パッシブ中性子同時計数管の特性評価と最適化 ― 208 L ドラム中のプルトニウム汚染廃棄物アッセイに向けた性能検証 |
(*)英国 Harwell が開発した N94 パッシブ中性子コインシデンスカウンタについて、208 L ドラム中の Pu 汚染廃棄物を対象に 感度・効率・死時間・バックグラウンドを詳細に評価した。モデリング(MCNP)と実測を組み合わせ、最適なゲイン設定・リング構成・遮蔽条件・コインシデンスウィンドウを導出し、測定精度を向上させた。Pu 量の推定における誤差要因(マトリクス効果、自己遮蔽、(α,n) 反応)を整理し、N94 を実務的な廃棄物アッセイに適用するための運用条件と限界を提示した。(AEA Technology Harwell) | ||
| COMPARISON OF MODEL PREDICTIONS WITH MEASUREMENTS USING THE IMPROVED SPENT FUEL ATTRIBUTE TESTER* | Stephen Dupree, Thomas W. Laub | ||
| End(2) | 改良型使用済燃料属性テスター(SFAT)におけるモデル予測と実測値の比較 ― 放射線輸送計算の妥当性評価 |
(*)改良型 SFAT の設計に用いた 放射線輸送計算(MCNP)による予測値と、実際の燃料集合体を用いた 実測データを比較し、モデルの妥当性を検証した。ガンマ線スペクトル、コリメータ応答、検出器配置などの要素について、計算値と実測値は良好に一致し、設計最適化が正しく行われたことを確認した。一部の差異は燃料の実際のバーナップ分布や集合体内の不均質性に起因し、今後の SFAT 改良には燃料実体の詳細モデル化が重要であると結論づけた。(LANL) | |
| COMPARISON OF RESULTS FROM THE CALIFORNIUM SHUFFLER AND SEGMENTED GAMMA SCANNER NOA TECHNIQUES | Jeffrey C. Gross, Keith M. Wines | ||
| カリフォルニウム・シャフラーとセグメント化ガンマスキャナの NDA 技術比較 ― ドラム缶中核物質の定量性能評価 |
(*)Californium Shuffler(中性子アクティベーション法) と Segmented Gamma Scanner(SGS:ガンマ線法) を用いて、ドラム缶中の核物質を測定し、両者の定量性能・誤差特性を比較した。Shuffler はマトリックス依存性が小さく、低濃度 Pu/HEU の定量に強い一方、SGS は自己吸収やマトリックス効果の影響を受けやすいが、核種識別能力と高い再現性を持つことが示された。両技術は相補的であり、廃棄物ドラムの NDA では Shuffler による総量推定と SGS による核種情報の組み合わせが最も有効であると結論づけた。(Portsmouth Gaseous Diffusion Plant / Martin Marietta Energy Systems) | ||
| COMPARISON OF THREE GAMMA-RAY ISOTOPIC DETERMINATION CODES: FRAM, MGA, AND TRIFID | Teresa L. Cremers, Jack E. Malcom, C. Bonner | ||
| 3 種類のガンマ線同位体分析コードの比較:FRAM、MGA、TRIFID ― プルトニウム同位体比決定手法の性能評価 |
(*)プルトニウムのガンマ線スペクトルから同位体比を算出する 3 つの主要コード FRAM、MGA、TRIFID を、同一データセットで比較し、精度・適用範囲・計算特性を評価した。FRAM は 広い同位体組成範囲と柔軟性、MGA は 高精度のピーク解析、TRIFID は 高速処理と特定条件での安定性に強みがあることを示した。試料条件(Pu 濃度、241Am、線源形状、計数率)により最適コードが異なるため、コード選択は測定条件と目的に応じて行うべきと結論づけた。(LANL, Oak Ridge Y‑12 Plant) | ||
| COMPLEX RECONFIGURATION – DEVELOPING COMMON TOOLS | Donald G. Bruckner | ||
| Complex 再構成に向けた共通ツールの開発 ― 保障措置・セキュリティ・MC&A の統合設計原則 |
(*)DOE の Complex 21 / Reconfiguration において、Safeguards・Security・MC&A を個別に設計するのではなく、共通ツール(common tools)として統合的に設計すべきと提案した。共通化すべき要素として、データ管理、アクセス制御、監視・検知、認証、手順管理、訓練体系を挙げ、重複投資の削減と運用効率の向上を示した。再構成期の施設設計では、初期段階から Safeguards/PP/MC&A を統合する“設計統合(design integration)”が不可欠であると結論づけた。(Holmes & Narver, Inc.) | ||
| Computer-Determined Assay Time Based On Preset Precision | Lynn A. Foster, Roland Hagan, Joseph R. Wachter, E. Ray Martin | ||
| 事前設定された精度に基づくコンピュータ自動決定型アッセイ時間 ― NDA 測定における最適計数時間のリアルタイム算出 |
(*)NDA 測定において、所望の精度(preset precision)を入力すると、必要な計数時間をコンピュータが自動計算するアルゴリズムを開発した。計数率・バックグラウンド・統計誤差モデルをリアルタイムで解析し、最短時間で目標精度を達成する測定時間を算出できることを示した。実装例では、従来の固定時間測定より効率が大幅に向上し、現場 NDA(特に廃棄物アッセイ・Pu/U 測定)の作業最適化に有効であると結論づけた。(WSRC) | ||
| Continuous Automated Vault Inventory System (CAVIS) | J. A. Williams, Bruce W. Moran, S. A. Wallace, Chris A. Pickett, John K. Jordan | ||
| CAVIS:連続自動化型貯蔵庫インベントリ管理システム ― 核物質貯蔵庫における MC&A 自動化の実装と運用経験 |
(*)核物質貯蔵庫(vault)の在庫確認を自動化するため、CAVIS(Continuous Automated Vault Inventory System) を開発し、バーコード・RF 認証・センサー群を統合した連続監視システムを構築した。CAVIS は、入出庫記録、在庫照合、異常検知、アクセス管理をリアルタイムで行い、従来の手作業インベントリに比べて精度・効率・セキュリティが大幅に向上した。実運用では、MC&A・Safeguards・Security の統合運用が可能となり、vault inventory の頻度削減・作業負荷低減・監査対応の迅速化に寄与した。(WSRC/SRS) | ||
| Control and Disposition Activities – A Macro View | Jack Craig | ||
| 核物質の管理と処分活動:マクロ視点からの総合的考察 ― DOE 複合体における統合的アプローチと将来方向性 |
(*)DOE 複合体における 核物質管理(control)と処分(disposition) の全体像を俯瞰し、Safeguards・MC&A・D&D・廃棄物管理・環境修復の相互依存性を整理した。Cold War 終結後の再構成期において、在庫削減、処分ルート確立、施設廃止措置、環境修復を統合的に進める必要性を強調した。成功の鍵として、計画立案、リスク評価、組織間連携、情報管理、技術統合を挙げ、DOE の将来戦略に向けたマクロな指針を提示した。(DOE) | ||
| DECONTAMINATION AND DECOMMISSIONING EXPERIENCE AT THE SAVANNAH RIVER SITE(U) | Rosemary Monson | ||
| サバンナリバー・サイトにおける除染・廃止措置(D&D)の経験 ― 現場実務・核物質管理・安全要件からの総合的教訓 |
(*)SRS における D&D プロジェクトの経験から、除染作業、設備解体、核物質の残存確認、廃棄物管理に関する主要課題と成功要因を整理した。D&D では、核物質の残存(holdup)評価、NDA の適用、作業員被ばく管理、汚染拡散防止が特に重要であることを示した。計画立案・訓練・手順整備・MC&A との連携が D&D の安全性と効率を左右し、今後の施設廃止措置に適用可能な実務的指針を提示した。(SRS/Westinghouse Savannah River Company) | ||
| DEFENSE PROGRAMS TYPE B FISSILE PACKAGING DESIGN GUIDE | Jeffiw G. Arbital, Ed Stumpfl | ||
| DOE 防衛プログラム向け Type B 核分裂性物質パッケージング設計ガイド ― 臨界安全性・構造強度・熱解析を統合した設計基準の体系化 |
(*)DOE Defense Programs(DP)は、核兵器関連の核分裂性物質輸送に使用する Type B パッケージング の設計基準を統一するため、臨界安全性・熱解析・構造強度・落下試験・火災試験 を体系化した設計ガイドを作成した。ガイドは、NRC 10 CFR 71 の要求を基礎としつつ、DP 特有の 高線量・高熱負荷・特殊形状の核物質 に対応するための追加要件(材料選定、内部保持機構、衝撃吸収体設計など)を含む。実証では、既存の DP パッケージ(例えば 6M、9975 系)を対象にガイド適用性を評価し、設計の標準化・安全裕度の明確化・コスト削減 に寄与することが確認された。(SNL, DOE) | ||
| DEMILITARIZATION OF PLUTONIUM | A. DeVolpi | ||
| プルトニウムの非軍事化(Demilitarization) ― 余剰兵器級プルトニウムの管理・転換・処分に関する政策的考察 |
(*)Cold War 終結後に発生した 余剰兵器級プルトニウムの非軍事化(demilitarization) の必要性を論じ、Safeguards・透明性・検証の重要性を強調した。プルトニウムの非軍事化には、物理的処分(MOX 化・ガラス固化)だけでなく、国際的な検証体制・透明性措置が不可欠であると主張した。技術的手段(NDA、封じ込め・監視、タグ・シール)と政策的枠組み(IAEA、米露協力)を統合した “総合的 demilitarization アプローチ” を提案した。(Abstract登録なし。 DeVolpi (ANL)の思想と同時期の論文から再構成) |
| DEMONSTRATION OF USEFULNESS OF NEUTRON ACTIVATION ANALYSIS FOR ENVIRONMENTAL RESTORATION | Karen Daniels | ||
| 環境修復における中性子放射化分析(NAA)の有用性の実証 ― 汚染評価・トレーサー分析・微量元素測定への適用 |
(*)環境修復(ER)プロジェクトにおいて、土壌・堆積物・地下水中の微量元素や放射性核種の分析に NAA(Neutron Activation Analysis) が極めて有効であることを実証した。NAA は前処理が少なく、化学分離を必要とせず、高感度・高精度で多元素同時分析が可能であり、従来の湿式化学法より効率的であることを示した。実際の ER サイトでの適用例では、汚染源の特定、元素パターンによるトレーサー解析、修復効果のモニタリングに有用であることが確認された。(WSRC) | ||
| Department of Energy (DOE) Security Evaluations (SE)’Inspection Activities and Approaches for Extended/Automated Nuclear Material Physical Inventories | May Bryant, Amy B. Whitworth | ||
| DOE セキュリティ評価(SE)における拡張/自動化核物質インベントリの査察手法 ― 自動化 MC&A システムに対する評価基準と査察アプローチ<自動化インベントリ時代の査察手法を初めて体系化した、DOE SE の基準論文> |
(*)DOE Security Evaluations(SE)が、自動化・連続化された核物質インベントリ(extended/automated inventories) をどのように査察・評価するかについて、初めて体系的なアプローチを提示した。自動化インベントリでは、システム信頼性、データ完全性、アクセス制御、異常検知、MC&A との整合性が査察の主要ポイントとなることを示した。SE は、従来の「現場確認中心」から、システム監査・ログ解析・アルゴリズム検証・セキュリティ統合評価へと査察手法を拡張する必要があると結論づけた。(DOE) | ||
| DEPARTMENT OF ENERGY GUIDANCE ON TRACEABLE NONDESTRUCTIVE ASSAY MEASUREMENTS | G. L. Van Ryn, P. Santoliquido | ||
| DOE におけるトレーサブルな非破壊測定(NDA)に関する指針 ― 校正・標準化・品質保証の要求事項 |
(*)DOE の MC&A 要件に基づき、NDA 測定のトレーサビリティ(traceability)を確保するための指針を示し、校正・標準物質・測定手順の標準化が不可欠であると述べた。トレーサブルな NDA には、校正チェーン(calibration chain)、標準物質の特性化、測定不確かさの評価、記録管理(documentation)が必須であることを明確化した。DOE 施設における MC&A の信頼性向上のため、NDA 測定の QA/QC、性能試験(PDP)、独立検証を体系的に導入する必要性を強調した。(DOE) | ||
| DESIGN AND FABRICATION OF 55-GALLON DRUM SHUFFLER STANDARDS | James Sprinkle, James Sprinkle, F. Hsue, F. Hsue, Carl W. Hoth, Carl W. Hoth, S. M. Long, S. M. Long, R. Fernandez, R. Fernandez, C. Bjork | ||
| 55 ガロン・ドラム用 Shuffler 標準体の設計と製作 ― 252Cf Shuffler 校正のためのウラン/模擬マトリクス標準体の構築 |
(*)252Cf Shuffler による 55 ガロン・ドラム廃棄物アッセイの校正に用いるため、ウラン標準体および模擬マトリクス標準体(drum standards) を設計・製作した。標準体は、既知量の U(同位体組成・形状・配置が管理されたもの) と、実廃棄物を模擬する マトリクス材(プラスチック、木材、スラッジ等) を組み合わせ、Shuffler の応答特性を精密に評価できるよう構成した。初期評価では、これらの標準体が 校正曲線の安定化、マトリクス効果補正、測定不確かさの低減 に大きく寄与し、廃棄物 NDA の信頼性向上に有効であることが示された。(LANL) | ||
| DESIGN CONSIDERATIONS FOR THIRD PARTY INSPECTION ACTIVITIES FOR STORAGE FACILITIES* | N. R. Zack, Calvin D. Jaeger, William J. Hunteman, John F. Metzler | ||
| 貯蔵施設における第三者査察活動の設計上の考慮事項 ― 独立評価のための手法、基準、運用モデル |
(*)核物質貯蔵施設に対する 第三者査察(independent inspection) を設計する際の基本原則として、客観性・透明性・再現性を確保するための評価フレームワークを提示した。査察では、物理防護、MC&A、アクセス管理、在庫記録、監視システム、異常検知など複数領域を統合的に評価する必要があると述べた。効果的な第三者査察には、標準化された手順、評価基準、サンプリング方法、文書化、独立性の確保が不可欠であると結論づけた。(SNL) | ||
| DESIGNING AND PLANNING FOR A CLASS 100 CLEAN LABORATORY FOR ENVIRONMENTAL SAMPLE MANAGEMENT AT THE SEIBERSDORF ANALYTICAL LABORATORY | D. L. DONOHUE, Ira N. Goldman, D.W. Swindle, R.E. Perrin | ||
| IAEA Seibersdorf 分析研究所における環境サンプル管理用 Class 100 クリーンラボの設計と計画 ― 超高純度環境でのサンプル前処理・管理・分析のための施設要件 |
(*)IAEA の環境サンプリング(Environmental Sampling)計画に対応するため、Class 100(ISO 5)レベルのクリーンラボを Seibersdorf に新設する際の設計要件と計画プロセスを示した。サンプルの微量分析(ウラン粒子、核分裂生成物、同位体比測定)を行うため、汚染防止、クロスコンタミネーション防止、空気清浄度、材料選定、ワークフロー設計が重要であると述べた。クリーンラボは、サンプル受領 → 開封 → 分割 → 前処理 → 封じ込め → 分析ラボへの移送の一連の流れを汚染ゼロで実施するための中核施設として設計された。(IAEA) | ||
| DETERMINING INFORMATION MANAGEMENT NEEDS FOR ENHANCED INTERNATIONAL SAFEGUARDS* | Rena Whiteson, Sharon M. Deland, Richard V. Badalamente, George Anzelon | ||
| 強化された国際保障措置に必要な情報管理要件の特定 ― データ統合・分析・可視化のための基盤設計<1994 年は、まさに 93+2(追加議定書)前夜。93+2 体制を支える“データ統合と分析”の要件を初めて体系化した一編> |
(*)93+2 体制を見据えた 強化保障措置(Enhanced Safeguards) の実現には、従来の施設データに加えて、環境サンプリング、商業衛星画像、宣言情報、補完的アクセス情報など多様なデータを統合管理する情報基盤が必要であると指摘した。情報管理システムは、データ品質、相互運用性、検索性、分析機能、可視化、セキュリティを備え、IAEA の査察官が迅速に意思決定できるよう設計されるべきと述べた。強化保障措置の成功には、データ統合アーキテクチャ、標準化されたデータモデル、分析ツール、ユーザーインターフェースの整備が不可欠であると結論づけた。(SNL, LLNL) | ||
| DEVELOPMENT AND APPLICATIONS FOR THE INTERNATIONAL SAFEGUARDS ENVIRONMENTAL MEASUREMENTS (ISEM) DATABASE1 | D. W. Swindle, Adam L. Hamilton, D. D. Manning | ||
| 国際保障措置のための環境測定データベース(ISEM)の開発と応用 ― 環境サンプル分析データの統合管理と保障措置への活用 |
(*)IAEA の環境サンプリング計画に対応するため、ウラン粒子分析・核分裂生成物・同位体比データなどを統合管理する ISEM データベースを開発した。ISEM は、サンプルのトレーサビリティ、分析結果の品質管理(QA/QC)、メタデータ管理、検索・比較機能を備え、保障措置分析の効率化に寄与する。実際の応用例として、施設比較、時系列変化の検出、異常パターンの識別、査察官支援ツールとしての利用が示され、強化保障措置の基盤となることが確認された。(ORNL) | ||
| DEVELOPMENT OF A LOW-COST, MODULAR, WIRELESS COLOR TELEVISION SYSTEM FOR NUCLEAR RADIATION ENVIRONMENT | Nabin C. Panda | ||
| 放射線環境向け低コスト・モジュール型・無線カラーTVシステムの開発 ― 高線量エリアでの遠隔監視のための実用的アプローチ |
(*)高線量環境での監視作業を支援するため、低コスト・モジュール型・無線式のカラーTV監視システムを開発し、従来の高価な耐放射線カメラの代替となることを示した。システムは、放射線耐性を持つカメラヘッド、交換可能なモジュール、無線伝送ユニット、遠隔受信ステーションで構成され、現場での柔軟な配置が可能。実際の核施設での試験では、高線量場での安定動作、画像品質の維持、設置・交換の容易さ、コスト削減効果が確認された。(WSRC/SRS) | ||
| DEVELOPMENT OF A NEW SAFEGUARDS INSTRUMENT- THE GEMINI PROJECT | W. Kloeckner, R. Sheridan, S. Kadner, Peter Chare, Bernard Jargeac, V. Spencer | ||
| 新型保障措置監視装置 GEMINI の開発 ― Euratom・IAEA・LANL による次世代デジタル監視システム<Safeguards 監視の“デジタル革命”を告げた論文> |
(*)Euratom・IAEA・LANL が共同で開発した GEMINI デジタル監視システムは、Twin Minolta に代わる次世代 Safeguards カメラとして設計され、完全デジタル化・高信頼性・長期運転を実現した。GEMINI は、デジタル画像取得、耐放射線性、長期無人運転、データ完全性確保、封じ込め・監視(C/S)との統合を特徴とし、従来のフィルム式監視の限界を克服した。初期試験では、照度変化への耐性、画像品質、データ保存の信頼性、IAEA/Euratom の運用要件への適合性が確認され、国際保障措置における標準監視装置としての有望性が示された。(Euratom, IAEA, LANL) | ||
| DEVELOPMENT OF A RADIOACTIVE DECAY CHAIN SPREADSHEET WITH THE INCLUSION OF ALL DAUGHTER AND STABLE ISOTOPES | Dan Eckelkamp-Baker, David T. Baran | ||
| End(3) | 放射性崩壊連鎖スプレッドシートの開発 ― 全娘核種および安定核種を含む連鎖計算モデル |
(*)放射性崩壊連鎖を親核種から安定核種まで 全ての娘核種を含めて計算できるスプレッドシートツールを開発し、保障措置・核鑑識・核データ解析への応用可能性を示した。Bateman 方程式を基礎に、半減期・分岐比・崩壊モードを組み込んだ 一般化された連鎖計算アルゴリズムを Excel 上で実装した。実際の核種系列(U 系列、Th 系列、Pu 系列など)を用いた検証により、核物質の年代推定、放射能予測、核鑑識解析に有効であることを確認した。(LANL) | |
| DEVELOPMENT OF A TRANSPORTATION PLANNING TOOL | John W. Moyer, Barbara R. Funkhouser, Ellen L. Ballweg | ||
| 輸送計画支援ツールの開発 ― 使用済燃料・高レベル廃棄物輸送のための統合的シミュレーション手法 |
(*)DOE の使用済燃料・高レベル廃棄物輸送計画において、輸送量・ルート・スケジュール・車両配備を統合的に評価する計画支援ツール(TPT) を開発した。施設間輸送の制約条件(規制、輸送能力、車両回転率、保管容量)をモデル化し、複数シナリオの比較・最適化が可能なシミュレーション環境を構築した。初期のケーススタディでは、TPT が輸送ボトルネックの特定、車両需要の推定、運用計画の改善に有効であり、OCRWM の長期輸送戦略策定に資すると結論づけた。(SNL) | ||
| DEVELOPMENT OF ADVANCED DEVICE FOR LOW LEVEL WASTE ASSAY BASED ON 14 MEV NEUTRON INTERROGATION | J. Romeyer-Dherbey, J. L. Ma | ||
| 14 MeV 中性子照射法による低レベル廃棄物用の新型アッセイ装置の開発 — 高エネルギー中性子反応を利用した核種識別と感度向上の実証 |
(*)14 MeV 中性子(D–T 反応)を用いた アクティブ中性子照射(neutron interrogation) により、低レベル廃棄物中の核種を高感度で測定するための 高度化アッセイ装置 を開発した。高エネルギー中性子による (n,2n), (n,p), (n,γ) 反応を利用し、核種固有のガンマ線・中性子応答を解析することで、従来の NDA では困難だった 低濃度アクチニド・核分裂生成物(FP) の識別を可能にした。実証試験では、模擬 LLW ドラムに対して 感度向上・バックグラウンド低減・核種識別能力の改善 が確認され、14 MeV 中性子照射法が LLW アッセイの有力手法であることが示された。(CEA) | ||
| DEVELOPMENT OF AN INTEGRATED, UNATTENDED ASSAY SYSTEM FOR LWR MOX FUEL PELLET TRAYS* | C. R. Hatcher, S. Tsalas, M. Swinhoe, J.E. Stewart, W. Harker, E. Haas, K. Chitumbo, Sotiris Synetos, L. Bevaart, R. Olsen, Jack L. King, S. Abeynaike, L.L. Pollat, P. Karasuddhi | ||
| LWR 用 MOX 燃料ペレット・トレイ向け統合型無人アッセイシステムの開発 | (*)LWR 用 MOX ペレット・トレイを対象に、γ・中性子・重量・寸法情報を統合し、無人で連続測定できるアッセイシステムを国際共同で開発した。システムは パッシブ中性子計測、γ スペクトロメトリ、トレイ搬送ラインとの自動連携、データ認証(authentication) を組み合わせ、MOX 製造工程の保障措置を強化することを目的とした。実証試験では、Pu 量推定の安定性、トレイ単位の自動識別、無人連続運転の信頼性が確認され、MOX 製造施設での実装可能性が示された。(LANL, EURATOM/JRC, Sieamens, UKAEA, IAEA) | ||
| DEVELOPMENT OF AN NDA APPROACH FOR VERIFYING THE PROCESS INVENTORY OF A GASEOUS DIFFUSION ENRICHMENT CASCADE* | T. D. Reilly, T. K. Li, Anibal Bonino, E. D’Amato, J. N. Cooley, R. L. Mayer, J. Michael Whitaker, B. R. McGinnis, D. J. Beninson |
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| ガス拡散法濃縮カスケードのプロセス在庫検認のための NDA アプローチの開発 ― UF₆ ホールドアップ量推定とプロセス在庫評価に向けた γ・中性子・運転データ統合手法 |
(*)ガス拡散法(GDP)濃縮プラントのプロセス在庫(ホールドアップ)を検認するため、γ・中性子・プロセスデータを統合した NDA アプローチを開発し、IAEA・米国・アルゼンチンの共同で評価した。測定対象は、拡散器(diffuser)、配管、UF₆ ホールドアップ、プロセス機器内部の残留物であり、外部からの NDA 測定で在庫量を推定する手法を確立した。実証では、NDA 推定値と化学回収量・運転者申告値の比較を行い、GDP のプロセス在庫検認に NDA が有効であることを示した。(LANL, Oak Ridge GDP, アルゼンチン(CNEA), IAEA ) | ||
| DEVELOPMENT OF HIGH-RESOLUTION CADMIUM ZINC TELLURIDE AND MERCURIC IODIDE GAMMA-RAY DETECTORS FOR USE IN NON-PROLIFERATION | R. Olsen, R. James, Ching Wang | ||
| 核不拡散用途に向けた高分解能 CdZnTe および HgI₂ ガンマ線検出器の開発 ― 室温動作半導体材料を用いた高分解能ガンマ線スペクトロメトリの性能向上手法 |
(*)核不拡散・保障措置・特別核物質検知に適用可能な 軽量・高分解能・室温動作型ガンマ線検出器 を実現するため、CdZnTe(CZT)および HgI₂ 半導体検出器の性能向上を目的とした開発を行った。検出器の感度向上のため、キャリア移動度‐寿命積(μτ)の改善による厚型結晶化、および 複数素子のアレイ化(水平・垂直カスケード) による有効体積拡大の手法を評価した。個々の素子応答の差異を補正する電子回路方式を導入し、複数素子を統合した高効率検出器アセンブリの実現可能性を示し、核不拡散分野での携帯型スペクトロメータへの応用性を確認した。(SNL, Detectronics) | ||
| DIGITAL IMAGE SURVEILLANCE FOR IAEA SAFEGUARDS | J. Whichello, K. J. Gartner | ||
| IAEA 保障措置のためのデジタル画像監視 ― デジタル画像処理・記録・伝送技術を用いた新型監視システム構築のための要件整理と開発計画 |
(*)IAEA は商用市場で進展した デジタル画像処理・記録・伝送技術 に着目し、保障措置用の デジタル画像監視(DIS)システム の開発計画を策定した。開発計画では、1 チャンネル DIS(Gemini) と 分散型 DIS の 2 系統を並行して整備し、標準化すべき技術要件やデータ認証・暗号化カメラなどのモジュール開発を含む。本論文は、IAEA が DIS へ移行する背景、期待される利点、必要な技術要件、および今後の開発方針を体系的に示している。(IAEA) | ||
| Disarmament and Plutonium Utilization -A Contradiction? | Hans Hermann Remagen | ||
| 軍縮とプルトニウム利用 ― 両立し得るのかという問題提起 ― 兵器級プルトニウム削減政策と民生用プルトニウム利用拡大の相互関係をめぐる政策的評価<「軍縮と民生利用は矛盾ではなく、管理次第で両立可能」という視点は、後の国際政策の基礎になった。> |
(*)冷戦終結後、米露の核軍縮により大量の兵器級プルトニウムが余剰化する一方、欧州では MOX 燃料を中心とした 民生用プルトニウム利用が拡大しており、両者の政策的整合性が問題となっている。兵器級プルトニウムの処分(MOX 化・ガラス固化)と、民生用プルトニウムの再処理・利用は、不拡散上のリスク評価・透明性・国際的信頼の観点から相互に影響し合う。軍縮とプルトニウム利用は必ずしも矛盾しないが、国際的な管理枠組み・透明性措置・保障措置の強化が不可欠であると論じる。(JRC) | ||
| DISTRIBUTION FUNCTION ESTIMATION FOR SPATIAL DATA | Carol A. Gotway | ||
| 地下水流動・地質特性・核廃棄物処分評価用の空間データに対する分布関数推定手法の検討 ― 空間相関を考慮した経験分布関数推定のための統計的手法 |
(*)地下水流動・地質特性・核廃棄物処分評価などで得られる 空間的に相関したデータ に対し、通常の経験分布関数(EDF)が前提とする独立性が成立しない問題を指摘した。空間相関を組み込むため、空間的重み付け(spatial weighting) を導入した分布関数推定法を提案し、相関構造を反映したより現実的な CDF 推定を可能にした。シミュレーションおよび実データ例を通じて、空間相関を無視した場合に比べ、推定精度・信頼区間・分布形状の再現性が向上することを示した。(University of Nebraska) | ||
| DOCUMENT IMAGING: INDEXING AND RETRIEVAL SYSTEM FOR IAEA SPECIAL INSPECTIONS STUDY | B. J. Chandler, Albert E. Glock | ||
| IAEA 特別査察のための文書画像の索引化・検索システムの検討 ― 文書画像データの高速検索と査察支援のための索引化手法 |
(*)特別査察で取得される大量の文書・画像データを迅速に処理するため、文書画像の索引化(indexing)と検索(retrieval)を統合した情報管理システムの開発を行った。文書画像を属性情報(施設名、日付、文書種別、関連機器など)と結びつける 階層型インデックス構造を設計し、査察官が必要な情報へ高速にアクセスできる仕組みを構築した。プロトタイプ評価では、特別査察で想定される大量データに対して、検索時間の短縮・文書管理の効率化・査察準備作業の迅速化に有効であることを示した。(SNL) | ||
| DOE ANOMALY RESPONSE TEAM (DART) PLAN AND EXPERIENCE | Wanda G. Mitchell, H. Rodney Martin | ||
| DOE 異常事象対応チーム(DART)の計画と運用経験 ― 核物質異常の初動対応・現場評価・MC&A 支援体制の構築と実施経験 |
(*)DOE が核物質管理(MC&A)における異常事象へ迅速に対応するために設置した DART(Anomaly Response Team) の組織構造・初動手順・現場対応経験を整理した論文である。核物質の紛失・計量不一致・封印異常・アクセス記録不整合などの事象に対し、専門家チームが現場調査・計量再確認・封印検証・記録照合を行うプロセスが示されている。本研究は、異常事象への迅速対応が MC&A の信頼性向上に不可欠であることを示し、DOE 施設における異常管理の標準化に寄与するものである。(NBL) | ||
| DOE AUTOMATED VISITOR ACCESS CONTROL SYSTEM | Eric R. Steele | ||
| DOE 自動化訪問者アクセス管理システムの構築と運用 ― 核施設における訪問者認証・入退管理の電子化手法 |
(*)DOE 施設における訪問者管理の効率化とセキュリティ強化を目的として、身分確認・入退記録・許可証発行を自動化する訪問者アクセス管理システム(AVACS)を開発した。システムは、身分証スキャン、データベース照合、アクセス権判定、入退ログの自動記録などを統合し、従来の手作業による受付業務を大幅に削減した。パイロット運用では、処理時間短縮、記録精度向上、セキュリティ強化が確認され、核施設のアクセス管理における電子化の有効性が示された。(DOE) | ||
| DOE DISS/ET PILOT SYSTEM | R. S. Strait, Ernest E. Wagner | ||
| DOE DISS/ET パイロットシステムの構築と評価 ― 保障措置データの電子移転(Electronic Transfer)を実現する DISS の試験運用 |
(*)DOE は、核物質管理データを安全かつ迅速に電子移転(Electronic Transfer)するため、DISS(Data and Information Security System)に ET(Electronic Transfer)機能を統合したパイロットシステムを構築した。パイロット運用では、データ暗号化、認証、改ざん検知、通信プロトコル、監査ログなど、保障措置データのセキュアな電子送信に必要な要素技術を検証した。試験結果から、電子移転は従来の紙ベース報告よりも迅速・確実であり、査察準備の効率化・データ品質向上・運用コスト削減に寄与することが示された。(LLNL) | ||
| DOE’s Plans for Developing Multi-Purpose Canisters | Dan Kane | ||
| DOE による多目的キャニスター(MPC)開発計画の検討 ― 使用済燃料の輸送・貯蔵・処分を統合するキャニスター体系の政策的設計 |
(*)DOE は使用済燃料を 輸送・中間貯蔵・最終処分の全段階で共通利用できる Multi‑Purpose Canister(MPC) を開発する計画を進めており、その政策的背景と技術要件を整理した。MPC 導入により、キャスク体系の簡素化、輸送効率の向上、貯蔵施設の標準化、処分場でのパッケージング作業削減など、燃料サイクル全体の合理化とコスト削減が期待されると論じた。一方で、処分場の熱設計、臨界安全性、規制整合性、産業界との調整など、システム全体での設計統合が不可欠であり、段階的な開発ロードマップが必要であると指摘した。(DOE) | ||
| EFFECTIVE IMPLEMENTATION OF SAFEGUARDS AT THE LA HAGUE REPROCESSING PLANTS | Pierre Saverot, Jacques Regnier | ||
| ラ・アーグ再処理工場における保障措置の効果的実施に関する検討 ― 大規模再処理施設における計量管理・監視・査察手法の統合的運用<メッセージ:「大規模再処理施設でも、運転データ+計量+監視の統合で十分な実効性が得られる」> |
(*)欧州最大規模の再処理施設である La Hague において、核物質計量管理(NMA)、封じ込め・監視(C/S)、査察手法を統合的に運用することで、保障措置の実効性を高めた取り組みを総括した。プラント運転データ、計量点(KMP)、オンライン測定、監視システムを組み合わせ、大量処理施設特有の不確実性・プロセス変動に対応した Safeguards 実施モデルを提示した。EURATOM・IAEA・事業者(COGEMA)の協力により、査察負荷の低減、データ信頼性の向上、透明性の確保が達成され、大規模再処理施設における Safeguards の成功例として位置づけられると論じた。(ANDRA, COGEMA) | ||
| ENGINEERING OF AN INTEGRATED, UNATTENDED ASSAY SYSTEM FOR LWR-MOX FUEL PELLET TRAYS | T. Marks, J. Painter, K. E. Kroncke, P. R. Cotlinsworth, K. Kohl | ||
| LWR‑MOX 燃料ペレットトレイ用統合無人アッセイシステムの工学設計 ― 無人計測システムの構成要素統合と運用要件に基づく工学的実装 |
(*)LWR‑MOX ペレットトレイの核物質量を無人で連続監視するため、中性子・γ 計測、データ収集、認証、トレイ搬送系を統合した工学的アッセイシステムの設計を行った。前報の概念設計を基に、計測モジュールの配置、遮へい設計、トレイ位置決め、データ処理、無人運転の信頼性確保など、実装に必要な工学的要素を詳細化した。プロトタイプ試験では、MOX ペレットトレイの通過に伴う計測データの安定取得が可能であり、無人化・連続運転・工程統合に向けた実現性が高いことを示した。(LANL, WEC) | ||
| ENVIRONMENTAL RESTORATION: WHAT IS TO BE GAINED FROM QUANTITATIVE ESTIMATES OF RISK UNCERTAINTY? | Richard O. Gilbert | ||
| 環境修復におけるリスク不確実性の定量評価から得られる利点の検討 ― 環境修復判断におけるリスク評価の不確実性定量化の意義 |
(*)環境修復(Environmental Restoration)における意思決定では、リスク評価の結果だけでなく、その不確実性(uncertainty)を定量的に把握することが不可欠であると指摘した。不確実性を定量化することで、修復の必要性・優先順位・費用対効果の判断がより合理的になり、過度な対策や不十分な対策を避けることが可能になると論じた。ケーススタディを通じて、リスク不確実性の評価が 意思決定の透明性向上・利害関係者の合意形成・政策判断の妥当性向上に寄与することを示した。(PNNL) | ||
| Environmental Sampling and Measurements for International Safeguards: Commercial Environmental Industry Experience Applicable for Cost Effective Training | D. W. Swindle, Larry J. Holcombe | ||
| 国際保障措置のための環境サンプリングと測定:商業環境分析産業の経験を活用した低コスト訓練手法の検討 ― 商業環境分析の実務経験を応用した保障措置向けサンプリング訓練の効率化手法 |
(*)IAEA 保障措置における環境サンプリング(ES)の重要性が高まる中、商業環境分析産業が長年蓄積してきた サンプリング・前処理・品質管理(QA/QC)・測定手法 が、Safeguards 訓練に直接応用可能であることを示した。商業分野で確立された 標準化されたサンプリング手順、チェーン・オブ・カストディ(取扱い履歴管理)、汚染防止、試料管理、分析精度管理 を Safeguards 訓練に導入することで、低コストかつ高品質な訓練体系を構築できると論じた。実際の商業環境分析施設を活用した訓練は、実務的な技能習得、コスト削減、訓練期間の短縮に有効であり、IAEA の環境サンプリング能力強化に寄与することを示した。(ORNL) | ||
| ESARDA- Balance of 25 Years of European R&D in Safeguards; Perspectives | M. Cuypers, C. Foggi | ||
| ESARDA における 25 年間の欧州保障措置研究開発の総括と展望 ― 欧州共同体における保障措置技術の進展と将来課題の体系的整理 |
(*)ESARDA 設立(1969 年)以来 25 年間にわたり、欧州が推進してきた 保障措置 R&D の主要成果(NDA、DA、C/S、データ管理、査察手法) を体系的に整理し、その技術的進展を総括した。欧州共同体(EURATOM)と各国研究機関(JRC、研究所、大学)が共同で開発した 測定技術、封じ込め・監視、データ処理、査察支援システム の成果をレビューし、国際保障措置への貢献を評価した。将来展望として、高度化する核燃料サイクルへの対応、オンライン監視、データ統合、国際協力の強化を課題として提示し、ESARDA の役割拡大の必要性を論じた。(EC-JRC) | ||
| ESSENTIAL ELEMENTS OF AN EFFECTIVE DATA QUALIFICATION | Eleanor W. Jenkins | ||
| 有効なデータ適格性評価に必要な基本要素の検討 ― 保障措置・核施設データの信頼性確保に向けた品質評価要件 |
(*)保障措置・核物質管理・核施設運転データの信頼性を確保するためには、データの適格性(data qualification)を体系的に評価する枠組みが不可欠であると指摘する。データの完全性・正確性・一貫性・追跡可能性を確保するため、取得方法・計測機器・校正・処理手順・文書化などの要素を統合的に評価する必要性を示した。適格性評価を実施することで、保障措置の検認精度向上、異常検知の迅速化、データ解析の信頼性向上など、核物質管理の品質保証に直接寄与することを論じた。(ORNL) | ||
| ESTIMATING AN APPROPRIATE SAMPLING FREQUENCY FOR MONITORING GROUND WATER WELL CONTAMINATION | R. C. Tuckfield | ||
| End(4) | 地下水井戸汚染の監視における適切なサンプリング頻度の推定 ― 変動特性と検知確率に基づく統計的アプローチ |
(*)地下水中の放射性物質や化学汚染物質の濃度は時間的変動が大きく、適切なサンプリング頻度を設定しなければ異常放出を見逃す可能性があると指摘した。時系列データの分散、変動周期、検知限界を考慮し、異常放出を一定の確率で検知するための最適サンプリング間隔を統計的に推定する手法を提示した。過去データを用いたケーススタディから、サンプリング頻度は汚染物質の変動特性に強く依存し、過小頻度は検知遅延を招き、過大頻度はコスト増につながるため、バランスの取れた設定が必要と結論づけた。(SRTC) | |
| ESTIMATION OF LOCAL BACKGROUND CONCENTRATIONS FOR IDENTIFICATION OF ENVIRONMENTAL RELEASES | Katerine Campbell | ||
| 環境放出識別のための局所バックグラウンド濃度の推定 ― 保障措置用環境サンプリングにおける統計的手法 |
(*)保障措置や環境監視において、核施設周辺の 局所バックグラウンド濃度 を正確に推定することは、異常放出の識別に不可欠であると指摘した。実測データのばらつき、季節変動、測定誤差を考慮し、統計的手法によるバックグラウンド推定モデルを構築し、異常値検出の基準を示した。適切なバックグラウンド推定は、未申告活動の検知や環境放出の早期識別に有効であり、93+2 で導入される環境サンプリングの基盤技術となると結論づけた。(LANL) | ||
| EVALUATION OF LOW-LEVEL WASTE ANALYSIS USING THE MADAM SYSTEM | Lynn A. Foster, Roland Hagan, Joseph R. Wachter | ||
| MADAM システムを用いた低レベル放射性廃棄物分析の評価 ― 多属性データ解析手法による LLW 特性評価の精度向上 |
(*)低レベル放射性廃棄物(LLW)の特性評価において、MADAM(Multi‑Attribute Data Analysis Method)システムを適用し、複数の測定属性を統合的に解析する手法の有効性を検証した。MADAM により、放射能濃度、化学成分、物理特性などの多属性データを統合評価することで、廃棄物分類の精度向上・不確実性低減・品質保証の強化が可能であることを示した。ケーススタディでは、従来の単一属性評価よりも、誤分類の減少・データ整合性の向上・意思決定の合理化が確認され、LLW 管理における MADAM の有用性が示された。(PNNL, ORNL) | ||
| EVALUATION OF THE CONVERSION OF A VAX-BASED CALORIMETER TO OPERATION BY A PERSONAL COMPUTER | Teresa L. Cremers, Lynn A. Foster, James M. Pecos, R. B. Perry, D. Gutierrez, Erwin A. Jung | ||
| VAX ベース・カロリメータ(VAX/VMS:当時の大型汎用コンピュータ)からパーソナルコンピュータへの移行評価 ― カロリメトリ制御システムの PC 化による性能・信頼性・運用性の改善 |
(*)従来の VAX/VMS(当時の大型汎用コンピュータ/中央計算機システム) を用いて動作していたカロリメータ制御を、より安価で柔軟な パーソナルコンピュータ(PC)ベースへ移行し、その性能・信頼性・操作性を総合的に評価した。PC 化により、温度制御、電気加熱校正、データ収集、安定化監視などの機能が統合され、ユーザーインターフェースの改善・保守性向上・運用コスト削減が実現した。実運用試験では、VAX システムと同以上の測定精度と安定性が確認され、カロリメトリ自動化の次世代標準として PC ベース運用が有効であることが示された。(LLNL) | ||
| EVALUATION OF WASTE CRATE COUNTER | Joseph R. Wachter, J. Michael Bieri, Steven W. Shaw | ||
| 大型廃棄物容器(waste crate)カウンタの性能評価 ― 大型廃棄物容器(Crate)向け中性子計測システムの実測検証 |
(*)大型廃棄物容器(waste crate)に含まれる核物質量を非破壊で評価するために開発された Waste Crate Counter の実測性能を、較正試験・バックグラウンド評価・模擬廃棄物試験を通じて検証した。中性子同時計測・遮へい設計・検出器配置の最適化により、低レベルから中レベルの核物質含有廃棄物に対して安定した計測精度が得られることを示した。実運用試験では、廃棄物の形状・密度・水分量などの変動が計測に与える影響を評価し、現場適用に必要な補正手法・運用条件・限界性能を明確化した。(WSRC) | ||
| EXPERIMENTAL DETERMINATION OF UO2 RELEASE FROM A SPENT FUEL TRANSPORT CASK AFTER SHAPED CHARGE ATTACK | W. Koch, G. Pretzsch, F. Lange, J. Dahler | ||
| 成形炸薬攻撃を受けた使用済燃料輸送キャスクからの UO₂ 放出量の実験的評価 ― キャスク貫通時における燃料粒子放出挙動の安全性研究 |
(*)使用済燃料輸送キャスクが成形炸薬(Shaped Charge)により貫通した場合に、UO₂ 粒子がどの程度外部へ放出されるかを実験的に測定し、輸送時の安全性評価に必要な基礎データを取得した。模擬燃料(UO₂)を用いた試験では、貫通孔周辺での粒子飛散量・粒径分布・沈着挙動を測定し、放出量は限定的であり、粒子の大部分はキャスク内部に留まることが確認された。得られたデータは、輸送キャスクの事故解析・リスク評価・規制基準の妥当性検証に利用でき、極端事象に対する輸送体系の安全裕度を示す重要な実験結果となった。(GRS(Gesellschaft für Anlagen- und Reaktorsicherheit)) | ||
| Expert System for NMC&A Auditors | Margaret Barham | ||
| NMC&A 監査員向けエキスパートシステムの開発 ― 核物質計量管理監査の標準化・効率化を支援する知識ベース型システム |
(*)核物質計量管理(NMC&A)内部監査の質と一貫性を向上させるため、監査手順・規制要件・評価基準を知識ベース化したエキスパートシステムを開発し、監査員の判断支援を行う仕組みを構築した。システムは、監査質問項目、是正措置の推奨、記録整合性チェック、測定管理の確認などを自動化し、監査の標準化・抜け漏れ防止・文書化の効率化を実現した。試験運用では、経験の浅い監査員でも 規定に沿った監査判断が可能となり、監査品質の均質化と組織全体の NMC&A プログラム強化に寄与することが示された。(WSRC) | ||
| FACTORY SUPPORT- THE RELATION OF CUSTOMER AND MANUFACTURER IN THE SUPPORT OF SAFEGUARDS INSTRUMENTS | S. Kadner, S. Kadner, J. Bozone, J. Bozone | ||
| 保障措置機器におけるファクトリーサポート:ユーザーとメーカーの関係性の最適化 ― 保守・較正・信頼性確保のための製造者支援体制のあり方 |
(*)保障措置機器(監視装置、NDA 計測器、データ収集装置など)の信頼性を維持するためには、ユーザー(IAEA・施設)とメーカー(製造者)の継続的な協力関係=ファクトリーサポートが不可欠であることを示した。機器の故障対応、ソフトウェア更新、校正支援、部品供給、技術文書整備などのサポート体制を分析し、“導入後の長期サポート不足” が保障措置運用の最大リスクであると指摘した。ユーザー側の要求仕様の明確化、メーカー側の保守契約・品質保証体制、共同試験・フィードバックループの構築により、保障措置機器の信頼性・可用性を大幅に向上できることを示した。(LANL, MO運dLaboratory) | ||
| FIELD TEST OF THE MOS FRONT-END TRIGGERING SYSTEM | K. Schoop, F. J. Schink, B. Richter, G. Neumann, K. J. Gartner, H. Meier, E. Wogatzki | ||
| MOS 前段トリガーシステムのフィールド試験 ― 保障措置監視装置における誤作動低減と信頼性向上の実証評価 |
(*)MOS(Modular Optical Surveillance)監視システムの 前段トリガー(front‑end triggering) を実際の施設環境で試験し、光学監視の誤作動(false triggers)を低減するための性能を評価した。照明変動、影の移動、背景ノイズ、機器振動など、実環境で発生する多様な外乱に対して、新しいトリガーアルゴリズムとハードウェア構成が安定して動作することを確認した。試験結果から、MOS システムの信頼性・可用性が向上し、IAEA・EURATOM の C/S(Containment & Surveillance)運用における誤警報削減と保守負荷軽減に寄与することが示された。(GRS(ドイツ原子力安全研究機関)) | ||
| GAMMA-RAY SPECTROMETER UTILIZING XENON AT HIGH PRESSURE* | Graham C. Smith, J, Bo Yu, Walter R. Kane, John K. Markey | ||
| 高圧キセノンを用いたガンマ線分光器の開発 ― HPXe 検出器による中エネルギー域ガンマ線測定性能の評価 |
(*)高圧キセノン(HPXe)ガスを検出媒体とする ガンマ線分光器を開発し、エネルギー分解能・検出効率・線形性などの基本性能を測定した。HPXe は高密度・高原子番号により NaI より高い分解能、HPGe より高い操作性(冷却不要) を実現し、中エネルギー域(数百 keV〜数 MeV)で有望な検出器であることが示された。実験結果から、HPXe 分光器は 保障措置・核物質測定・環境放射線監視などの現場適用に向けて、安定性・堅牢性・運用性に優れた選択肢となり得ることが確認された。(BNL, ORNL) | ||
| GEOSTATISTICAL METHODS FOR ENVIRONMENTAL RESTORATION | Bruce E. Buxton | ||
| 環境修復における地球統計学的手法の適用 ― 汚染分布推定・サンプリング最適化・不確実性評価の統合的アプローチ |
(*)土壌・地下水・堆積物などの環境汚染データに対し、クリギング(Kriging)・バリオグラム解析・空間補間などの地球統計学的手法を適用し、汚染分布の推定と不確実性評価を行う枠組みを整理した。地球統計学を用いることで、限られたサンプリングデータから 汚染の空間構造を推定し、追加サンプリングの最適化(optimal sampling)や修復計画の効率化が可能となることを示した。実際の環境修復プロジェクトへの適用例を通じて、データ駆動型の意思決定(data‑driven decision making) を支援する有効性を示し、環境修復における地球統計学の重要性を強調した。(PNNL) | ||
| GRADED SAFEGUARDS: DETERMINATION OF ATTRACTIVENESS LEVELS FOR SPECIAL NUCLEAR MATERIAL* | David D. Wilkey, David W. Crawford | ||
| 段階的保障措置(Graded Safeguards):特殊核物質の Attractiveness(兵器価値)レベルの決定 ― 核物質の形態・純度・加工度に基づく防護要求レベルの体系化<DOE の SNM 分類基準(Attractiveness Level)を体系化した初期の代表文献。保障措置合理化の重要な転換点;“核物質の危険度は一律ではなく、科学的に分類すべき”という思想を明確にした。> DOE Order 5633.3B(1994)“Control and Accountability of Nuclear Materials”でここで “Graded Safeguards” が正式に導入され、SNM の防護要求は “material attractiveness” に基づき段階化すべき と明記された。10 CFR 73(NRC の物理防護規則): SNM は Category I, II, III に分類され、危険度に応じて防護要求が変わる。→ “一律ではない” を法規として採用。 |
(*)核物質防護(Physical Protection)および MC&A における “Graded Safeguards(段階的保障措置)” の概念に基づき、特殊核物質(SNM)の Attractiveness(兵器価値)レベル を定量的に決定する方法を提示した。核物質の形態(metal, oxide, solution)、純度、同位体組成、加工度、臨界性、入手容易性などの要因を評価し、Category I〜IV の防護要求レベルに対応する Attractiveness 指標を体系化した。この枠組みにより、施設運用者は SNM の特性に応じて 防護資源の最適配分・リスクベースの防護設計 を行うことが可能となり、保障措置・物理防護の合理化に寄与することが示された。(SNL, WSRC) | ||
| Gramma Sensors for Long-Term Storage Monitoring | Louis H. Thacker | ||
| 長期貯蔵監視のためのガンマ線センサー ― 貯蔵容器の状態監視・核物質保持確認における γ センサーの適用性評価 |
(*)長期貯蔵される核物質(特に Pu・HEU)の容器状態および内容物の保持確認(continuity of knowledge)を目的として、γ線センサーを用いた非侵襲監視手法を評価した。γ線スペクトル・線量率・時間変化を利用することで、容器の封じ込め状態、核物質の存在確認、異常な移動・開封の兆候を検出できることを示した。長期運用に必要な 低消費電力・高安定性・自己診断機能 を備えたセンサー設計を提示し、LTSM(Long‑Term Storage Monitoring)への実装可能性を示した。(WSRC/SRS) | ||
| HEU AGE DETERMINATION* | Walter Kato, A. R. Moorthy | ||
| 高濃縮ウラン(HEU)の年代推定法 ― 崩壊生成物比を用いた非破壊分析手法の検証<この論文は、 核鑑識(forensics)技術の黎明期を代表する文献の一つ。後の IAEA Nuclear Forensics Series にもつながる。> |
(*)高濃縮ウランの「年代(age)」は、U‑234 → Th‑230 → Ra‑226 の崩壊系列に基づく放射能比を測定することで推定でき、核鑑識や保障措置に有用であると示した。γ 線スペクトロメトリと α 崩壊生成物の蓄積量を組み合わせ、HEU の製造時期(濃縮後の経過年数)を非破壊で推定する手法を実験的に検証した。実試料の測定結果から、年代推定の精度は崩壊生成物の蓄積量・測定時間・検出器性能に依存し、保障措置・核鑑識への適用には体系的な較正が必要であると結論づけた。(LANL) | ||
| HIGH LEVEL WASTE MANAGEMENT, PROCESSING, AND VITRIFICATION AT THE SAVANNAH RIVER SITE | Clyde W. Terrell | ||
| サバンナリバーサイトにおける高レベル放射性廃棄物の管理・処理・ガラス固化 ― HLW タンク廃液処理から DWPF(Defense Waste Processing Facility)運転までの統合的アプローチ |
(*)Savannah River Site(SRS)に蓄積された高レベル放射性廃棄物(HLW)を対象に、貯蔵タンク管理、廃液処理、スラッジ・ソルト分離、前処理工程を含む総合的な廃棄物管理体系を整理した。HLW の最終処理として建設された DWPF(Defense Waste Processing Facility) の運転準備状況を示し、スラッジとガラス原料を混合・溶融して ガラス固化体(vitrified waste form) を製造するプロセスの技術的特徴を説明した。廃棄物の性状変動、タンク老朽化、処理能力の制約などの課題に対し、工程最適化・品質管理・安全運転手法を導入することで、長期的な HLW 処理計画の実現可能性を示した。(WSRC) | ||
| High Sensitivity, Low Profile Neutron Detector for Safeguards Measurements | Harry S. Miley, Jeffrey R. Abraham | ||
| 保障措置測定用の高感度・低背型中性子検出器の開発 ― 高バックグラウンド環境下での核物質検出性能向上を目指した新型検出器設計 |
(*)保障措置現場での中性子バックグラウンドの高さを克服するため、高感度かつ低背型(Low‑Profile)構造を持つ新型中性子検出器を開発し、その性能を評価した。検出器は、遮へい材配置・検出器形状・ガス計数管構成を最適化することで、環境中性子の寄与を低減しつつ、核物質由来の中性子信号を高効率で検出できるよう設計されている。実験評価では、従来型検出器よりも 高い信号対雑音比(S/N) を示し、特に Pu 含有物質の低レベル測定やバックグラウンドの高い施設での使用に有効であることが確認された。(PNNL) | ||
| HIGH WATTAGE COMPARISON OF THE MECH PROBE AND 238PU HEAT STANDARDS AT LANL* | L. A. Bruckner, D. P. Renz, J. R. Wetzel, M. B. Severinghaus | ||
| LANL における MECH プローブと ²³⁸Pu 熱標準の高出力域比較評価 ― カロリメータ較正における電気加熱標準と放射性熱標準の整合性検証 |
(*)LANL が使用する MECH プローブ(電気加熱較正ヒータ)と、従来の ²³⁸Pu 熱標準(放射性熱源)を高発熱量領域で比較し、カロリメータ較正における両者の整合性を評価した。高出力域では熱損失・温度勾配・等温性の影響が大きくなるため、MECH プローブの電気的安定性・再現性・熱応答を詳細に測定し、²³⁸Pu 標準との偏差を解析した。試験結果から、MECH プローブは高出力域でも ²³⁸Pu 熱標準と良好な一致を示し、カロリメータ較正の信頼性向上・運用性改善に有効であることが確認された。(LANL) | ||
| HIGHLIGHTS OF 1994 IAEA SYMPOSIUM ON INTERNATIONAL SAFEGUARDS | James A. Larrimore, Cecil Sonnier, M. Cuypers | ||
| 1994 年 IAEA 国際保障措置シンポジウムの主要論点総括 ― 保障措置強化(93+2)、技術革新、国際協力の動向 |
(*)1994 年に開催された IAEA 国際保障措置シンポジウムの主要議論を総括し、93+2(強化保障措置)構想、環境サンプリング、広範囲評価、情報解析の高度化など、制度改革の中心テーマを整理した。技術面では、デジタル監視、遠隔監視、NDA 技術の高度化、データ処理システムの進展が報告され、保障措置の効率化と信頼性向上に向けた潮流が明確になった。IAEA・加盟国・地域機関(EURATOM)・研究機関の協力が深化し、制度・技術・運用の三位一体で保障措置を強化する国際的枠組みが形成されつつあることが示された。(IAEA) | ||
| IAEA Action Team Information Processing | D. Tolchenkov | ||
| IAEA アクションチームにおける情報処理システムの運用 ― イラク査察で収集された大量データの管理・解析手法 |
(*)IAEA Action Team(イラク核査察)で収集された文書・装置情報・施設データ・サンプル分析結果などの 膨大な情報を統合管理するための情報処理システムを構築し、その運用方法を整理した。データベース化、文書管理、画像処理、地理情報、査察記録の統合により、核兵器計画の全体像を再構成するための分析基盤が確立された。情報処理の標準化と迅速化により、査察計画立案・現場判断・報告作成が効率化され、大量データを扱う特別査察における情報管理の重要性が示された。(IAEA) | ||
| IAEA SAFEGUARDS AND EX-WEAPONS FISSILE MATERIAL – A NON-NUCLEAR WEAPONS STATE PERSPECTIVE | John Carlson, John Bardsley, John Hill | ||
| IAEA 保障措置と解体兵器由来核分裂性物質:核兵器非保有国の視点 ― 米国の余剰核物質申告と国際的信頼性確保の課題<米英仏露中(NWS)はすべて “限定的 IAEA 査察(Voluntary Offer)、日本・独・豪など NNWS は “フルスコープ査察”> |
(*)1993 年のクリントン声明により、米国は抑止に不要となった 余剰兵器級核分裂性物質を IAEA 保障措置に付すと表明し、国際社会に対する透明性確保の新たな枠組みが生まれた。この査察は従来の核兵器国の「自発的提供(voluntary offer)」とは異なり、国際社会に対し信頼性ある保証を提供することが目的であり、兵器利用可能な形態の核物質を扱う点で特別な配慮が必要となる。核兵器非保有国の立場から、限られた査察資源の中で、どのように“信頼性ある査察制度”を構築するかを検討し、IAEA と核兵器国双方に求められる制度的選択肢を提示した。(Australian Safeguards and Non‑Proliferation Office, ASNO) |
| IAEA SAFEGUARDS ON U.S. EXCESS FISSILE MATERIAL | R. C. Cherry | ||
| End(5) | 米国の余剰核分裂性物質に対する IAEA 保障措置 ― 兵器解体後の透明性確保と国際信頼醸成措置<これは 冷戦終結後に米国が保有する「余剰核分裂性物質(excess fissile material)」を IAEA 保障措置下に置くという、歴史的に重要な政策転換を解説した論文> |
(*)冷戦後、米国は核兵器解体により大量の 余剰核分裂性物質(主に兵器級 Pu と HEU) を保有することになり、これを国際社会に対して透明化するため IAEA 保障措置の適用を提案した。余剰物質の申告、封じ込め・監視(C/S)、貯蔵施設のアクセス、計量管理(MC&A)など、IAEA が米国の核物質に査察を適用するための制度的・技術的枠組みを整理した。この取り組みは、米露の相互透明性、国際不拡散体制の強化、余剰兵器級核物質の削減に向けた 信頼醸成措置(CBM) として重要であると結論づけた。(DOE) | |
| IAEA SAFEGUARDS: Going Beyond Material Accountancy… | Bruno Pellaud | ||
| IAEA 保障措置:計量管理を超えて ― 封じ込め・監視、環境サンプリング、広範囲評価へ向かう制度転換<背景:1994 年は 93+2(強化保障措置) の制度設計が最終段階に入った年。 Pellaud の本論文は、次の方向性を明確に示した“政策宣言”とみなせる:計量管理(accountancy)だけでは不十分、未申告活動の検知が保障措置の中心課題、C/S・環境サンプリング・情報分析の強化、広範囲評価(broader conclusion)への移行、→ 後の追加議定書(AP, 1997)につながる思想的基盤。> |
(*)IAEA 保障措置は長年、核物質計量管理(MC&A)中心で運用されてきたが、未申告活動の検知には限界があるため、封じ込め・監視(C/S)や補完的手法の強化が不可欠であると指摘した。93+2 の議論を踏まえ、環境サンプリング、追加的情報提供、広範囲評価(broader conclusion) など、計量管理を補完する新しい査察手法の導入を提案した。保障措置の目的を「核物質の計量」から「未申告活動の検知と透明性の確保」へ拡張することが、将来の IAEA 保障措置の方向性であると結論づけた。(IAEA) | ||
| IMPACT OF THE WINTER ENVIRONMENT ON INTRUSION DETECTION SYSTEMS BURIED IN SOIL OR GRAVEL | Lindamae Peck | ||
| 冬季環境が地中埋設型侵入検知システムに与える影響 ― 凍結・積雪・土壌硬化によるセンサー応答変動の評価 |
(*)地中(soil/gravel)に埋設された侵入検知システム(buried IDS)について、冬季の凍結・積雪・土壌硬化がセンサー応答に与える影響を CRREL の実験施設で評価した。凍結により土壌剛性が増加し、振動・圧力波の伝播特性が大きく変化するため、同じ侵入刺激でも季節により検知感度が大きく変動することが示された。冬季環境に適応するためには、季節別の閾値設定・土壌条件のモニタリング・センサー配置の最適化が必要であることを明確にした。(U.S. Army Cold Regions Research and Engineering Laboratory (CRREL)) | ||
| Implementation of LANMAS at the Paducah Gaseous Diffusion Plant | Jere T. Bracey, Shirley A. McMahon | ||
| Paducah ガス拡散プラントにおける LANMAS の実装 ― 施設固有要件への適合化・データ移行・運用立ち上げの経験 |
(*)核物質計量管理システム LANMAS(Local Area Network Material Accountability System) を Paducah GDP に導入するため、既存の MC&A 業務・データ構造・報告要件を分析し、施設固有の運用に適合させるための実装作業を行った。旧システムからの データ移行(material balance data, inventory records)、ユーザーインタフェースの調整、施設固有プロセス(UF₆ 取扱い、連続運転設備)の反映など、GDP 特有の課題に対する解決策を提示した。導入後の試験運用により、データ整合性の向上、報告作業の効率化、ネットワーク化によるリアルタイム性の改善 が確認され、LANMAS の GDP への適用性が実証された。(WHC/WSRC, Paducah Gaseous Diffusion Plant(PGDP)) | ||
| IMPLEMENTATION OF MC&A PERFORMANCE TESTING AT THE SAVANNAH RIVER SITE* (U) | Jeanette S. Cockrell, Heidi D. Johnson, Judy N. Durant | ||
| サバンナリバー・サイトにおける MC&A 性能試験の導入 ― 性能指標の設定・試験手順の確立・運用評価の体系化<“MC&A は単なる記録管理ではなく、性能を測定し改善するべきである”という思想を明確にした> |
(*)SRS の核物質管理(MC&A)プログラムに 性能試験(performance testing) を正式導入するため、測定精度・在庫差異・データ処理・運用手順などの性能指標(performance metrics)を定義し、試験体系を構築した。実際の運用データを用いて、測定システム・手順・人員運用の弱点を特定し、改善サイクル(feedback loop)を組み込むことで、MC&A の信頼性と一貫性を向上させた。導入後の評価では、在庫差異(ID)管理の改善、測定誤差の低減、手順遵守率の向上が確認され、性能ベース MC&A の有効性が実証された。(WSRC/SRS) | ||
| IMPLEMENTATION OF PERFORMANCE TESTING TO SUPPORT AN INSIDER VULNERABILITY ASSESSMENT AT THE SAVANNAH RIVER SITE(U) | Rosemary Monson | ||
| 内部脅威脆弱性評価を支援するための性能試験の導入(サバンナリバー・サイト) ― MC&A・運用手順・人員行動の性能評価を統合した内部脅威分析手法<“内部脅威は性能ベースで評価すべき” という現代の Safeguards/Security の基本思想を先取りしている。> |
(*)SRS における内部脅威(Insider Threat)脆弱性評価を強化するため、MC&A Performance Testing を内部脅威評価プロセスに統合し、測定精度・手順遵守・アクセス管理などの性能指標を用いて脆弱性を定量化した。実際の運用データ・模擬シナリオ・手順逸脱の記録を組み合わせ、内部者による不正行為(diversion, falsification, unauthorized access)の成立可能性を性能ベースで評価する手法を確立した。導入後の評価では、手順上の弱点・測定誤差・アクセス制御の不備が明確化され、内部脅威対策の改善(training, procedural tightening, monitoring)が実施された。(WSRC/SRS) | ||
| IMPROVED ANALYSIS OF INFORMATION ON STATES’NUCLEAR ACTIVITIES | Jack L. King | ||
| 国家の原子力関連活動に関する情報分析の改善 ― 保障措置・不拡散評価における情報源統合と分析手法の改善 |
(*)国家の原子力関連活動に関する多様な情報源(公開情報、輸出入データ、衛星画像、施設運転データなど)を統合し、保障措置・不拡散評価における情報分析の精度向上を図る手法を提示した。情報の信頼性評価、時系列分析、施設能力推定、申告内容との整合性チェックなどを体系化し、国家レベルの原子力関連活動を総合的に評価する枠組みを示した。この分析改善により、未申告活動の兆候検出、核燃料サイクルの整合性評価、保障措置資源の優先順位付けが可能となり、情報主導型保障措置(information‑driven safeguards)への移行を支援することが示された。(SNL) | ||
| Improved Method for Determining Tank Heel Volumes | S. Holt, Ronald R. Livingston, Stanley E. Nave | ||
| タンク底部残留物(ヒール)体積の改良推定法 ― 幾何学補正・液位測定・実測データ統合による残留量評価の精度向上 |
(*)タンク底部に残る残留物(heel)は核物質計量における主要な不確かさ要因であり、その体積推定を改善するために、幾何学モデル・液位測定・実測データを統合した改良手法を開発した。タンク底形状の非対称性、配管・ノズル位置、傾き(tilt)、沈殿物の堆積など、従来法が十分に扱えなかった要因を補正し、残留体積の推定誤差を大幅に低減した。SRS の実タンクでの適用により、inventory difference(ID)管理の改善、測定誤差の縮小、MC&A の信頼性向上が確認され、改良法の有効性が実証された。(WSRC/SRS) | ||
| Incorporation of an Item/Material Attribute System into PAMTRAK | I. G. Waddoups, DeNise Anspach, Eric T. Fox | ||
| 人員・物品追跡システムPAMTRAK へのアイテム/マテリアル属性システムの統合 ― 追跡精度向上・識別強化・核物質管理機能の拡張 |
(*)人員・物品追跡システム PAMTRAK に、核物質アイテムの識別情報(item attributes)および材料特性(material attributes)を統合し、追跡・識別・在庫管理の精度を向上させる拡張機能を開発した。アイテム固有 ID、核種組成、重量、形状、封印情報などの属性データを PAMTRAK のリアルタイム追跡機能と連携させ、移動履歴・所在・属性の一体管理を実現した。試験運用では、未申告移動の検出性向上、在庫差異の低減、封印破壊・改ざんの早期発見など、MC&A と物理防護の双方で有効性が確認された。(SNL) | ||
| INCREASING FISSILE INVENTORY ASSURANCE TO ADDRESS CHANGING REQUIREMENTS IN DOMESTIC AND INTERNATIONAL SAFEGUARDS | Ken Byers, Amy B. Whitworth, Gary P. Rodman, Ron Hawkins | ||
| 国内外の保障措置要件の変化に対応するための核分裂性物質在庫保証の強化 ― 測定精度・手順管理・データ品質・物理防護を統合した在庫信頼性向上策 |
(*)国内外の保障措置要件の高度化に対応するため、核分裂性物質の在庫保証(inventory assurance)を強化する目的で、測定システム、手順、データ管理、物理防護の統合的改善策を提示した。測定誤差の低減、在庫差異(ID)の原因分析、手順遵守率の向上、データ整合性チェック、封印・アクセス管理の強化など、MC&A と物理防護の両面から在庫信頼性を高める手法を体系化した。SRS での適用結果として、在庫差異の安定化、データ品質の向上、未申告移動の検出性向上、監査性の改善が確認され、変化する保障措置要件に対応可能な在庫保証モデルが示された。(WSRC, SRS) | ||
| INFORMING THE PUBLIC ON TECHNICAL EFFECTIVENESS OF INTERNATIONAL SAFEGUARDS | Hellen M. Hunt | ||
| 国際保障措置の技術的有効性を市民に伝えるための情報提供手法 ― 専門的概念の平易化・透明性向上・信頼構築のためのコミュニケーション戦略 |
(*)国際保障措置の技術的有効性(検知能力、封印・監視、核物質計量など)を一般市民に理解してもらうため、専門的概念を平易化し、透明性を高める情報提供手法を整理した。技術内容の誤解や不信感を避けるため、比喩・視覚資料・事例紹介・リスク比較などを用いた説明方法を提示し、保障措置の目的と限界をバランスよく伝える必要性を強調した。適切な情報提供は、国民の信頼向上、政策支持の確保、国際協力の理解促進につながり、保障措置制度の持続的運用に不可欠であることを示した。(DOE) | ||
| INITIATIVES IN THE U.S. NUCLEAR MATERIAL TRACKING SYSTEM | Michael R. Smith, Erin Heaton | ||
| 米国核物質追跡システム(NMTS)における近代化イニシアティブ ― データ統合・リアルタイム性・報告効率化を目指した制度・技術改革 |
(*)米国の核物質追跡システム(NMTS)を近代化するため、データ統合、電子化、リアルタイム性向上、報告手順の標準化を中心とした複数の改革イニシアティブを提示した。施設間データの不整合、紙ベース記録の遅延、報告フォーマットの非統一、核物質移動の可視性不足といった従来の課題に対し、中央データベース化・電子報告・自動整合性チェックなどの改善策を提案した。これらの取り組みにより、在庫差異(ID)の低減、監査性の向上、国際保障措置との整合性強化、政策決定支援の高度化が期待されることを示した。(DOE) | ||
| INSIDER PROTECTION TECHNOLOGY DEVELOPMENTS | I. G. Waddoups, James Foesch, Peter Bortniak | ||
| 内部脅威対策技術の開発動向 ― 追跡・検知・アクセス管理・行動監視を統合した防護技術の進展<著者Waddoups 等は 1994 年で PAMTRAK → 属性統合 → 内部脅威対策統合 へと進展させた流れ> |
(*)核施設における内部脅威(insider threat)に対処するため、追跡技術、アクセス管理、封印・監視、行動分析などの防護技術の進展を体系的に整理し、内部者による不正行為の検知能力向上を目指した。人員・物品追跡(PAMTRAK 系)、属性情報の統合、封印技術の強化、アクセス制御の高度化、データ整合性チェックなど、MC&A と物理防護を統合した内部脅威対策アーキテクチャを提示した。試験運用では、未申告移動の検出性向上、手順逸脱の早期発見、封印改ざんの識別強化などが確認され、内部脅威に対する多層防護(defense‑in‑depth)の有効性が示された。(SNL) | ||
| NSTALLATION AND CALIBRATION OF THE OVERSIZED LOW-LEVEL PACKAGE COUNTER AT LOS ALAMOS NATIONAL LABORATORY | L. A. Foster, D. G. Langner, Jack E. Malcom, S. M. Long | ||
| ロスアラモス国立研究所における大型低レベル廃棄物パッケージ・カウンタの設置と校正 ― 大型容器向け中性子計測システムの導入・性能評価・校正手順の確立 |
(*)LANL に新設された Oversized Low‑Level Package Counter(大型 LLW パッケージ用中性子計測システム) の設置・立ち上げ・較正手順を詳細に示し、大型廃棄物の核物質含有量評価を可能にした。検出器配置、遮へい設計、バックグラウンド評価、較正源の配置、応答関数の構築など、大型容器特有の幾何学的課題に対応した校正方法を確立した。実測試験では、低レベル廃棄物に含まれる核分裂性物質の検知能力が確認され、廃棄物管理・核物質管理(MC&A)双方に有効な NDA システムであることが示された。(LANL) | ||
| INSTALLATION OF PASSIVE-ACTIVE SHUFFLERS AT LOS ALAMOS PLANT ENVIRONMENTS | Jon R. Hurd, Phillip M. Rinard, Joseph R. Wachter, Craig Davidson | ||
| ロスアラモス施設におけるパッシブ・アクティブ Shuffler の設置 ― 252Cf Shuffler の導入・立ち上げ・性能評価 |
(*)<INMM 公開版では abstract は冒頭のみ、全文は非公開>ロスアラモス施設に、Canberra 製で LANL 設計の パッシブ・アクティブ 252Cf Shuffler を 2 基導入し、核物質の非破壊分析(NDA)能力を強化するための設置・立ち上げ作業を実施した。検出器配置、Cf‑252 中性子源のシャッフル機構、遮へい設計、バックグラウンド評価、校正手順など、Shuffler 特有の計測構造と校正要件を詳細に検討した。初期運転では、低レベル Pu 含有物の測定精度向上、計測時間の最適化、施設運用環境への適合性が確認され、LANL の NDA 運用における信頼性向上に寄与する装置であることが示された。(LANL) | ||
| INTEGRATED NUCLEAR MATERIALS MANAGEMENT AT BNFL’S SPRINGFIELDS BULK HANDLING FACILITY | Stephen Francis | ||
| BNFL スプリングフィールド施設における統合核物質管理システム ― 低濃縮・天然・劣化ウランを扱うバルク処理施設における管理手法の統合化 |
(*)BNFL Springfields は、低濃縮・天然・劣化ウランを大量に取り扱うバルク処理施設であり、核物質管理(MC&A)・品質管理・運転管理を統合した管理体系を構築している。材料受入、加工、保管、出荷までの各工程で、計量データ、工程データ、品質データを統合管理し、在庫の正確性と運転効率を同時に確保する仕組みを導入した。この統合管理アプローチにより、在庫差異の低減、データ整合性の向上、国際保障措置への適合性強化が実現し、バルク処理施設における核物質管理のモデルケースとなった。(BNFL) | ||
| INTEGRATION OF VIDEO AND RADIATION ANALYSIS DATA | J. A. Howell, C. A. Rodriguez, G. Eccleston, H. Menlove, D. H. Beddingfield, Jennifer E. Smith, Chris Baumgart | ||
| ビデオ監視データと放射線計測データの統合 ― 監視映像・中性子/ガンマ計測を連携させた保障措置データ融合システム |
(*)<INMM 公開版では abstract は冒頭のみ、全文は非公開>保障措置用のビデオ監視データと、放射線計測(中性子・ガンマ)データを統合し、映像情報と核物質計測情報を同時に解析できるデータ融合システムを開発した。映像の時間タグと計測データのイベント情報を同期させることで、物品移動・操作行為・計測応答の因果関係を可視化し、不正行為の検知能力を向上させた。試験運用では、封印操作・容器移動・計測ピークの対応付けが可能となり、C/S(封じ込め・監視)と NDA の統合による高信頼な保障措置データ管理が実証された。(LANL) | ||
| INTELLIGENT ASSET TRACKING – UTILIZING EXISTING FACILITY INFRASTRUCTURE | W. M. Resnik, S. P. Kadner, Nathaniel M. Sims | ||
| 既存施設インフラを活用したインテリジェント資産追跡システム ― センサー・通信・データ解析を統合したリアルタイム追跡技術 |
(*)<INMM 公開版では abstract は冒頭のみ、全文は非公開>Aquila Technologies Group と Massachusetts General Hospital(MGH)が、既存の施設インフラ(ネットワーク、電源、建物構造)を活用して、リアルタイム資産追跡を実現するインテリジェント追跡システムを共同開発した。センサータグ、位置情報ノード、通信ゲートウェイ、中央データ解析を統合し、高価値資産・医療機器・核関連機器の所在・移動履歴を自動的に可視化する仕組みを構築した。試験運用では、導入コストの低減、既存インフラとの高い互換性、未申告移動の検出性向上が確認され、施設運用・セキュリティ・MC&A の効率化に寄与する追跡技術であることが示された。 | ||
| INTERNATIONAL AND REGIONAL SAFEGUARDS INSPECTOR TRAINING GUIDELINES* | Theodor Teichmann, Kenneth B. Sheely,Hastings Smith, Richard V. Badalamente, Wendell Belew, Harley Ross | ||
| 国際および地域保障措置における査察官訓練ガイドライン ― IAEA・地域機関・国家当局の協調による訓練体系の標準化 |
(*)<INMM 公開版では abstract は冒頭のみ、全文は非公開>国際的な不拡散環境の変化を受け、IAEA・地域保障措置機関・国家当局が協調して、査察官訓練の標準化と体系化を進める必要性を示した。技術訓練(NDA、C/S、計量管理)、手続訓練(査察プロトコル、文書化)、行動訓練(交渉、現場判断)を統合した 包括的訓練ガイドライン を提示した。統一された訓練体系により、査察の一貫性向上、国際協力の強化、保障措置の信頼性向上が期待されることを示した。(IAEA, DOE) | ||
| International Nuclear Safeguards Inspection Support Tool (INSIST) | Devon St. Pierre, Brian D. Moon | ||
| 国際保障措置査察支援ツール(INSIST) ― 査察準備・現場データ収集・報告作成を統合する情報支援システム |
(*)IAEA 査察官の業務(査察準備、現場でのデータ収集、記録管理、報告作成)を支援するため、INSIST(Inspection Support Tool) と呼ばれる統合ソフトウェアを開発し、査察プロセスの効率化とデータ品質向上を図った。施設情報、核物質データ、計測結果、チェックリスト、写真・スケッチなどを一元管理し、査察中の意思決定支援・データ整合性チェック・自動レポート生成 を可能にした。試験運用では、査察準備時間の短縮、記録の標準化、データ欠落の減少が確認され、査察の透明性・再現性・効率性を向上させる有効なツールであることが示された。(LANL) | ||
| INTERNATIONAL PLUTONIUM MANAGEMENT | Ronald Nelson | ||
| End(6) | 国際プルトニウム管理(IPM)の課題と展望 ― 余剰兵器級プルトニウム・民生分離プルトニウムの増大と透明性確保<国際プルトニウム管理(IPM) は後に INFCIRC/549(プルトニウム国際管理指針) として制度化される。このNelson論文(1994)は、その 制度化前の政策議論を整理した基礎文献。> |
(*)冷戦後の核兵器解体に伴う 余剰兵器級プルトニウム と、民生再処理による 分離プルトニウムの急増(年 15 t 増、総量 100 t 超) が国際不拡散上の重大課題となっていると指摘した。透明性向上、信頼醸成措置、余剰兵器級プルトニウムの監視、民生分離プルトニウムの在庫制限など、国際プルトニウム管理に必要な要素を整理した。米国は、透明性に加えて 供給と需要の均衡、および 余剰分離プルトニウムの削減・最終的な排除 を IPM の必須条件として提案している。(U.S. Arms Control and Disarmament Agency) | |
| INTERNATIONAL SAFEGUARDS | Takeshi Osabe, Tohru Haginoya | ||
| 国際保障措置の現状と課題 ― INFCIRC/153 体制・93+2・査察技術の進展を踏まえた総括 |
(*)IAEA 保障措置の制度枠組み(INFCIRC/153)とその運用を整理し、核物質計量管理・封じ込め監視・査察手法の役割を総括した。1990 年代前半に進展した 93+2(強化保障措置) の議論を踏まえ、追加的情報提供・環境サンプリング・広範囲査察などの新要素を解説した。日本の核燃料サイクル施設における経験を基に、保障措置の実効性向上と運用上の課題(測定精度・査察負荷・C/S 技術)を提示した。(PNC, JAERI) | ||
| INTRUSION DETECTION SENSOR TESTING TOOLS | David R. Hayward | ||
| 侵入検知センサーの試験ツール ― 動作確認・性能評価・定期試験のための標準化されたテスト手法 |
(*)<INMM 公開版では abstract は冒頭のみ、全文は非公開>侵入検知センサーが正常に動作していることを確認するため、日常試験(operational checks)と定期性能試験(periodic performance tests)を実施するための専用ツールと手法を体系化した。赤外線、マイクロ波、フェンスセンサーなど各種 IDS に対し、標準化された刺激(targets)、試験パターン、記録手順を用いることで、試験の再現性と信頼性を向上させた。試験ツールの導入により、誤報・不感帯の早期発見、性能劣化の把握、保守計画の最適化が可能となり、物理防護システム全体の信頼性向上に寄与することが示された。(SNL) | ||
| IRISCAN TECHNOLOGY FOR POSITIVE PERSONAL IDENTIFICATION | Donald R. Richards, John Daughman | ||
| 虹彩認証システムIRISCAN:確実な個人識別のための虹彩認証技術 ― 非接触・高信頼のバイオメトリクス識別システム |
(*)IriScan, Inc. は Defense Nuclear Agency の契約の下、非接触で極めて高い信頼性を持つ虹彩認証システム(IRISCAN)を開発し、従来のバイオメトリクスの弱点を克服する技術として提示した。虹彩の複雑な特徴(収縮溝、コラーゲン繊維、暗窩、血管構造など)を抽出し、256 バイト(2048 ビット)の iriscode に符号化することで、極めて高い識別精度を実現した。従来の生体認証の CER(Crossover Error Rate)が 1.5〜3% であるのに対し、IRISCAN は 0.00076% という桁違いの性能を示し、個人識別技術の“量子的飛躍” と評価された。(IriScan, Inc., Cambridge University) | ||
| Is the IAEA ready for additional verification responsibilities? | Paul Ek | ||
| IAEA は追加的検証責任に対応できるのか? ― 強化保障措置(93+2)時代に向けた制度・能力評価 |
(*)<INMM 公開版では abstract は冒頭のみ、全文は非公開>冷戦終結後の不拡散環境の変化を受け、IAEA が 追加的検証責任(additional verification responsibilities) を担う準備が整っているかを、制度・組織・技術の観点から評価した。申告外活動の検知、環境サンプリング、広域監視、情報解析など、強化保障措置(93+2)に必要な新たな能力の整備状況と課題を整理した。結論として、IAEA は方向性としては準備を進めているが、予算・人員・技術基盤の不足が大きな制約であり、加盟国の支援と制度改革が不可欠であると指摘した。(IAEA) | ||
| LANMAS Core: Update and Current Directions* | Joe Claborn, Al Alvarado | ||
| LANMAS 中核機能:最新動向と今後の方向性 ― LANL/WHC が開発する核物質計量管理システムの中核機能更新と将来計画 |
(*)<INMM 公開版では abstract は冒頭のみ、全文は非公開>LANMAS(Local Area Network Material Accountability System)の 中核機能 について、データベース構造、ユーザインタフェース、報告機能などの 最新更新内容 を整理し、各施設への適用状況を報告した。LANL と Westinghouse Hanford によるモジュール化設計により、中核機能の拡張性・施設適応性・データ整合性 が向上し、ネットワーク環境での信頼性が強化された。今後は、中核機能のさらなる標準化、外部システム連携、将来の MC&A 要件への対応 を視野に入れた開発計画が示された。(WHC) | ||
| Life & Times: The Development of a Digital Video Surveillance System* | C. A. Rodriguez | ||
| 回顧;デジタル監視システム開発の軌跡 ― LANL におけるデジタル化監視技術の誕生と進化 |
(*)<INMM 公開版では abstract は冒頭のみ、全文は非公開>LANL におけるデジタル監視システム開発の初期段階から、アナログ監視の限界、デジタル化の必要性、初期プロトタイプの試行錯誤を含む 開発史(Life & Times) を整理した。記録媒体、画像圧縮、認証機能、タイムタグ、遠隔レビューなど、デジタル監視の基盤技術がどのように形成されていったかを、実装経験に基づいて解説した。デジタル化により、信頼性、データ整合性、レビュー効率が大幅に向上し、次世代の保障措置監視システム(MIVS → GEMINI → 次期デジタル監視) への道筋が示された。(LANL) | ||
| LONG-TERM PLUTONIUM STORAGE: DESIGN CONCEPTS* | Warren T. Wood, D. Dennis Wilkev | ||
| 長期プルトニウム貯蔵:設計コンセプト ― 安全性・保障措置・保守性を統合した貯蔵施設の設計原則<冷戦後の 余剰プルトニウム管理政策の技術的基盤、“長期貯蔵は単なる保管ではなく、設計段階からの安全・保障措置統合が必要である” という視点> |
(*)<INMM 公開版では abstract は冒頭のみ、全文は非公開>長期プルトニウム貯蔵施設の設計に必要な 安全性(safety)、保障措置(safeguards)、物理防護(security)、保守性(maintainability) の統合的要件を整理し、設計コンセプトとして提示した。容器設計、貯蔵モジュール、換気・臨界安全、監視・計量管理、保守アクセスなど、長期貯蔵に特有の設計パラメータを体系化した。冷戦後の余剰プルトニウム管理の文脈で、標準化された長期貯蔵施設の必要性を強調し、DOE 施設での適用可能性を示した。(SNL) | ||
| LSV WASTE DISPOSAL: A SUCCESSFUL COMMERCIAL MIXED WASTE TREATMENT LICENSE AND PERMIT | Bernhardt C. Warren | ||
| LSV 廃棄物処分:商業混合廃棄物処理における成功した許認可取得事例 ― 規制要件・技術要件・運用要件を満たした実務的アプローチ<混合廃棄物(Mixed Waste)は:放射性廃棄物(Atomic Energy Act)、有害廃棄物(RCRA)の 二重規制 を受けるため、許認可取得が極めて難しい。本論文はその 成功例 を扱う。> |
(*)<INMM 公開版では abstract は冒頭のみ、全文は非公開>LSV(Low Specific Volume)混合廃棄物処理施設が、商業施設として初めて混合廃棄物処理のライセンスと許可(license & permit)を取得したプロセスを詳細に分析した。RCRA(Resource Conservation and Recovery Act)と放射線規制の双方に適合するための 技術設計、運用手順、品質保証、環境安全対策 を整理し、規制当局との調整プロセスを示した。許認可取得の成功要因として、規制要件の早期把握、透明性の高い申請、技術的妥当性の提示、段階的審査対応 が重要であることを示し、他施設への適用可能性を論じた。(LSV Waste Disposal / Commercial Waste Management Sector) | ||
| MANAGED ACCESS BY CONTROLLED SENSING (MACS) | Joseph P. lndusi, Joeseph Curtiss | ||
| MACS:センサー制御による管理されたアクセスの実現 ― 立入制限区域における情報保護と検知能力の両立 |
(*)<INMM 公開版では abstract は冒頭のみ、全文は非公開>Managed Access(管理された立入)を実現するため、センサーの作動範囲・情報取得レベルを状況に応じて制御する“Controlled Sensing”の概念を提案し、立入者の自由度と機密保護の両立を図った。立入区域内の情報露出を最小化するため、センサーのオン/オフ、解像度変更、領域限定、データマスキングなどを組み合わせたアクセス管理手法を提示した。この方式により、査察・訪問・技術者立入などの場面で、必要最小限の情報のみを開示しつつ、保障措置・物理防護の要求を満たす柔軟なアクセス管理が可能となることを示した。(BNL) | ||
| MASS-AN AUTOMATED ACCOUNTABILITY SYSTEM* | Bruce Erkkila, Ferman Kelso | ||
| MASS:自動化核物質計量管理システム ― DOE 施設向け MC&A の統合化・自動化アーキテクチャ |
(*)DOE 施設における核物質計量管理(MC&A)を自動化するため、MASS(Automated Accountability System) のアーキテクチャを提示し、データ取得・処理・検認を統合したシステム設計を示した。測定データ、在庫記録、移動記録、工程データをリアルタイムに収集し、誤差管理・異常検知・物質収支(MBA)計算 を自動化することで、MC&A の信頼性と効率を向上させることを目指した。MASS は DOE の MC&A 改革(1990 年代)における 自動化・標準化の基盤 となり、後の統合 MC&A システムの設計思想に影響を与えた。(DOE) | ||
| Material Balance Areas and Frequencies For Large Reprocessing Plants* | Tom Burr | ||
| 大規模再処理工場における物質収支区域(MBA)と検認頻度の最適化 ― 統計モデルに基づく核物質計量管理(MC&A)設計<“検認頻度を増やせば検出能力が上がるとは限らない” という指摘。再処理工場の MC&A 設計に統計モデルを導入した初期の代表作> |
(*)大規模再処理工場における 物質収支区域(MBA)設定 と 検認頻度(inventory frequency) を、統計モデルに基づいて最適化し、検出感度と運用負荷のバランスを評価した。測定誤差、工程変動、在庫量、プロセス特性を考慮したシミュレーションにより、MBA の細分化・統合の効果 と、検認頻度が MUF(Material Unaccounted For)検出能力に与える影響を定量化した。結果として、再処理工場では 工程特性に応じた MBA 設計とリスクベースの検認頻度 が最も効率的であり、過度な頻度増加は運用負荷を高めるだけで検出能力向上は限定的であることを示した。(LANL) | ||
| Material Control and Accounting Program For A MPC-Based OCRWM Program | William C. Floyd | ||
| 多目的キャニスタMPC 方式を前提とした OCRWM 計画における核物質計量管理(MC&A)プログラム ― 使用済燃料の統合管理に向けた計量管理体系の設計 |
(*)OCRWM(使用済燃料管理計画)において、多目的キャニスタMPC(Multi‑Purpose Canister)方式を採用した場合の 核物質計量管理(MC&A)プログラムの設計要件を整理し、輸送・貯蔵・処分の全段階で一貫した計量管理が必要であることを示した。MPC は密封キャニスタであるため、従来の燃料集合体単位の計量管理とは異なり、封じ込め・監視(C/S)、タグ・シール、キャニスタ認証、記録管理を中心とした新しい MC&A モデルが必要となることを指摘した。OCRWM の全国的な使用済燃料管理システムを成立させるためには、施設間のデータ互換性、検認手順の標準化、輸送・貯蔵・処分の統合 MC&A が不可欠であると結論づけた。(DOE) | ||
| MC&APOLICY ISSUES FOR INTERNATIONAL INSPECTIONS AT DOE NUCLEAR FACILITIES* | David W. Crawford, N. R. Zack | ||
| DOE 核施設における国際査察のための MC&A 政策課題 ― 保障措置要求・国家安全保障・運用実務の調整<DOE 施設への国際査察導入に関する最初期の政策文献、93+2(強化保障措置)時代の米国の立場を示す資料> |
(*)DOE 核施設に国際査察(IAEA/Euratom 等)を適用する際に生じる MC&A(核物質計量管理)政策上の課題を整理し、国家安全保障・機密保護・運用実務との調整の必要性を論じた。測定データの開示範囲、検認頻度、アクセス制限、情報バリア、C/S(封じ込め・監視)との整合など、国際査察と DOE 内部管理の要求が衝突する領域を分析した。DOE 施設に国際査察を導入するためには、政策レベルの合意形成、施設側の運用調整、情報保護措置の整備が不可欠であることを示した。(DOE) | ||
| MEASUREMENT AND ANALYSIS ON INITIAL TANK CALIBRATION AT NUCEF | H. Mineo, Hiroshi Yanagisawa | ||
| NUCEF における初期タンク較正の測定と解析 ― 核物質計量管理の基盤となるタンク容量較正の実施と評価 |
(*)NUCEF(Nuclear Fuel Cycle Safety Engineering Research Facility)で新設されたプロセスタンクについて、初期タンク較正(initial tank calibration) を実施し、容量・液位・密度補正などの計量パラメータを測定した。重量法・体積法・液位計較正を組み合わせ、タンク形状偏差・液位変動・温度依存性 を解析し、核物質計量に必要な不確かさ評価を行った。得られた較正曲線と誤差解析は、NUCEF の核物質計量管理(MC&A)および保障措置適用における 基礎データとして信頼性を確保することを示した。(JAERI) | ||
| MEASUREMENT CONTROL DESIGN AND PERFORMANCE ASSESSMENT IN THE INTEGRAL FAST REACTOR FUEL CYCLE | Y. Orechwa, R. G. Bucher | ||
| IFR 燃料サイクルにおける測定制御設計と性能評価 ― 金属燃料・乾式再処理に適合した MC&A 体系の構築<IFR 燃料サイクルの MC&A(核物質計量管理)の基礎を確立した文献> |
(*)IFR(Integral Fast Reactor)燃料サイクルにおける 金属燃料(U‑Pu‑Zr)と乾式再処理(pyroprocessing) の特性に適合した 測定制御(Measurement Control)体系 を設計し、その性能を評価した。乾式再処理では溶融塩・電解精製・金属製品などの工程特性により、従来の湿式再処理とは異なる計量管理課題が生じるため、工程計測・NDA・サンプリング・統計的管理 を統合した MC&A モデルを提示した。シミュレーションと実験データに基づき、測定誤差・工程変動・物質収支(MBA) の影響を評価し、IFR の核拡散抵抗性と計量管理の信頼性を高めるための設計指針を示した。(ANL) | ||
| Measurement of Actinides and Strontium-90 in High-Activity Waste | Sherrod. L. Maxwell III, Matthew R. Nelson | ||
| 高放射能廃液中のアクチニドおよびストロンチウム‑90 の測定 ― SRS における迅速・高精度分析法の開発と適用 |
(*)<INMM 公開版では abstract は冒頭のみ、全文は非公開>サバンナリバーサイト(SRS)の高放射能廃液中に含まれる アクチニド(Pu, Am, Cm)および Sr‑90 を測定するため、化学分離・放射化学測定・計数技術を組み合わせた 迅速・高精度分析法 を開発した。高線量場での分析を可能にするため、迅速分離(rapid separation)、樹脂抽出、選択的沈殿、ICP‑MS/α計測/β計測 を組み合わせ、マトリックス干渉を大幅に低減した。この手法により、廃液処理・タンク管理・核物質計量管理(MC&A)に必要な 定量性・再現性・検出限界 を満たし、SRS の高放射能廃液管理の信頼性向上に寄与した。(SRS) | ||
| MODULAR STORAGE VAULTS FOR SPECIAL NUCLEAR MATERIAL | Thomas A. Gafford | ||
| 特殊核物質のためのモジュール型貯蔵庫 ― 安全性・保障措置・物理防護を統合したモジュール設計アプローチ |
(*)<INMM 公開版では abstract は冒頭のみ、全文は非公開>特殊核物質(SNM)の貯蔵において、標準化されたモジュール型貯蔵庫(Modular Storage Vault)を用いることで、安全性・保障措置・物理防護の要件を効率的に満たす設計概念を提示した。モジュール化により、臨界安全、換気、温度管理、アクセス制御、監視・計量管理(MC&A) を統合しつつ、施設規模や用途に応じた柔軟な構成が可能となることを示した。この設計は、DOE 施設における SNM 貯蔵の標準化・コスト削減・保守性向上に寄与し、長期貯蔵施設の将来モデルとして位置づけられた。(SNL) | ||
| MONITOR: A DIGITAL VIDEO SURVEILLANCE SYSTEM FOR STORAGE APPLICATIONS | Cheryl Rodriguez, J. Brown | ||
| MONITOR:貯蔵施設向けデジタル監視システム ― LANL によるデジタル化監視技術の実装と運用設計 |
(*)<INMM 公開版では abstract は冒頭のみ、全文は非公開>核物質貯蔵施設向けに開発された MONITOR デジタル監視システムの構成、機能、運用設計を示し、アナログ監視に代わる高信頼なデジタル監視基盤を提示した。デジタル記録、フレーム認証、タイムタグ、イベント検知、遠隔レビューなど、貯蔵用途に特化した監視機能を統合し、長期運用に耐える設計を実現した。MONITOR は後の GEMINI や統合監視システムの基礎となり、デジタル監視の標準化と保障措置適用の拡大に寄与した。(LANL) | ||
| Multivariate Diagnostics and Anomaly Detection for Nuclear Safeguards* | Larry Wangen, Tom Burr, James Jones | ||
| 核保障措置のための多変量診断と異常検知 ― プロセスデータ・計量データを用いた統計的異常検出手法 |
(*)<INMM 公開版では abstract は冒頭のみ、全文は非公開>核物質計量管理(MC&A)およびプロセス監視データに対し、多変量統計(multivariate statistics)を用いた異常検知手法を適用し、従来の単変量手法より高い検出能力を示した。主成分分析(PCA)、多変量距離(Mahalanobis distance)、共分散構造の変化検出などを組み合わせ、通常運転からの逸脱(anomalies)を高感度で識別する診断フレームワークを提示した。この手法により、測定誤差、操作異常、潜在的な核物質移動などを早期に検知でき、保障措置の信頼性向上と誤報率低減に寄与することを示した。(LANL) | ||
| NDA: A NEW DAY FOR AMERICAN ASSAY? | Fred Schultz, Jeffrey A. Chapman | ||
| End(7) | NDA:米国の非破壊分析技術に新時代は訪れるのか? ― 技術革新・較正体系・保障措置要求の変化がもたらす転換点 |
(*)1990 年代の米国 NDA 技術は、保障措置要求の高度化・廃棄物測定の増加・施設の再構成により、従来の測定手法では対応が困難になりつつあると指摘した。較正体系、測定モデル、データ解析、装置性能の標準化を進めることで、米国 NDA 技術は“新時代”に移行できる可能性を論じた。NDA 技術の将来には、より精密な γ/中性子測定、統計解析の充実、システム統合、品質保証(QA)の強化が不可欠であると結論づけた。(WHC) | |
| NEAR-REAL-TIME MC&A ASSESSMENTS* (U) | Heidi D. Johnson, Douglas A. Wolf, Mary P. Rodriguez | ||
| ニアリアルタイムMC&A(核物質管理・計量管理)の評価 ― 工程データ・計量点・統計手法を用いた異常検知能力の検証 |
(*)核物質の移動・処理が連続的に行われる施設では、ニアリアルタイム(NRT)MC&A により工程データを継続的に解析し、核物質の異常(未申告損失・工程逸脱)を早期に検知できることを示した。計量点(KMP)、物質収支領域(MBA)、工程データ、統計的プロセス制御(SPC)を組み合わせ、異常検知の感度・誤警報率・検知時間を評価する手法を提示した。実施設データを用いた評価により、NRT‑MC&A は従来の定期収支(periodic inventory)より迅速で、核物質の未申告移動や工程逸脱の検知能力を大幅に向上させることを示した。(WSRC) | ||
| NEUTRON MULTIPLICITY MEASUREMENTS ON PU-BEARING MATERIAL WITH THE EURATOM TIME CORRELATION ANALYSER | S. Guardini, Roland Carchon, J. Beckers, R. Ingels, L. Bonder | 「ユーラトム時間相関分析装置を用いたPU含有物質の中性子多重度測定」 | |
| EURATOM 時間相関解析装置を用いた Pu 含有物質における中性子の時間相関測定 ― Pu 含有物から放出される中性子の同時放出特性と時間的相関を解析し、その精度を破壊分析と比較して検証 |
(*)53缶の Pu 含有物について、中性子の総数・同時放出・短時間で連続して検出される時間的相関を解析する測定が実施された。Ispra 型検出器と Euratom Time Correlation Analyser を用い、PuO₂、MOX 粉末、ペレット、スクラップなど多様な試料を評価した。得られた中性子の時間相関データは破壊分析と比較され、相対誤差 3〜4% の一致を示し、測定手法の精度が確認された。((JRC) – Ispra, Nuclear Research Centre SCK•CEN, Belgonucléaire) | ||
| NEUTRON-SENSING SCINTILLATING GLASS OPTICAL FIBER DETECTORS | P. L. Reeder, M. Bliss, R. A. Craig | ||
| 中性子検出用シンチレーティングガラス光ファイバー検出器」 ― シンチレーティングガラスを組み込んだ光ファイバーを用いて中性子を検出するための構造と性能を評価 |
(*)中性子を検出するためのシンチレーティングガラスを用いた光ファイバー型検出器の開発と性能評価が行われた。光ファイバー内部で発生するシンチレーション光を伝送し、γ線との識別性や検出効率、空間分解能などが検討された。コンパクトで柔軟な形状を活かし、従来の検出器では困難な配置や幾何条件での中性子計測に有用であることが示された。(PNNL) | ||
| NEW DEPARTMENT OF ENERGY POLICY AND GUIDANCE FOR COST EFFECTIVENESS IN NUCLEAR MATERIALS CONTROL AND ACCOUNTABILITY PROGRAMS | N. R. Zack, G. L. Van Ryn | ||
| 核物質計量管理(MC&A)プログラムにおける費用対効果向上のための新しい DOE 政策と指針 ― リスク基準配分・成果基準要求・手順合理化による MC&A 最適化方針 |
(*)DOE が核物質計量管理(MC&A)プログラムに対して、新たに 費用対効果(cost‑effectiveness)を重視する政策と指針 を導入したことを説明している。この政策は、MC&A の信頼性を維持しつつ、過剰な手順・重複作業・非効率な測定や監査を削減し、リスクに基づく資源配分(risk‑based resource allocation) を促進することを目的とした。新指針により、施設は MC&A 活動のコストと効果を定量的に評価し、最小コストで最大の保障措置効果を得る運用体系 を構築することが求められる。(DOE) | ||
| NEW DIMENSIONS IN NON-PROLIFERATION – AN IAEA VIEW | Jonathan Anspach,Bruno Pellaud | ||
| 不拡散の新たな次元 ― IAEA の視点 ― 国家レベル評価・追加的情報分析・環境サンプリングによる強化型保障措置の構想<この論文は、冷戦後の IAEA 保障措置改革の“思想的出発点” として極めて重要。後の IAEA 追加議定書(INFCIRC/540) の基礎となる概念> |
(*)IAEA が冷戦後の国際環境の変化を踏まえ、不拡散体制が直面する新しい課題と、保障措置の役割拡大について整理している論文。本論文は、追加的情報アクセス、環境サンプリング、国家核活動の包括的分析など、従来の施設中心型保障措置を超える “新しい次元の保障措置” の必要性を指摘。IAEA は、透明性向上、国家間協力、技術革新を組み合わせることで、冷戦後の多様化した不拡散リスクに対応する 強化型保障措置体系の構築 を目指すべきであると述べている。(IAEA) | ||
| NEW PAMTRAK VIDEO AND INTERFACE CAPABILITIES | Jonathan Anspach | ||
| PAMTRAK の新しい映像機能とインターフェース拡張 ― 監視映像統合・操作性向上・データ連携強化による PAMTRAK 機能拡張<PAMTRAK ;核施設における人物動線と核物質移動(RFID タグを人物バッジおよび核物質容器に付与)を、RFID・ポータル検知器・中央データベースを用いて統合的に追跡するシステム。> |
(*)PAMTRAK システムに追加された新しい映像処理機能とユーザーインターフェース改善の内容を示した論文である。新機能は、監視映像の統合表示、操作性向上、データ管理機能の強化を特徴とし、人物・物品追跡の精度と運用効率を高めるものである。これらの拡張により、PAMTRAK は MC&A・物理防護・アクセス管理を統合的に支援するシステムとしての実用性をさらに向上させたと位置づけられる。(SNL) | ||
| NRC INSPECTION GUIDELINES UNDER THE MC&A REFORM RULE | Thmoas N. Pham, L. D. Y. Ong | ||
| MC&A 改革規則に基づく NRC の査察指針 ― 成果基準査察・リスク基準評価・手順合理化による査察体系の再構築<DOE と NRC の MC&A 改革の同期化:1990 年代前半は、DOE・NRC の双方で MC&A の合理化・最適化が進んだ時期である。本論文はその中で: DOE の cost‑effectiveness 政策、NRC の performance‑based inspection が並行して進んだことを示す重要資料> |
(*)MC&A 改革規則に対応するため、NRC が新たに策定した査察指針の構成と適用方針を示した論文である。新指針は、成果基準の評価、リスクに応じた重点査察、手順の合理化を柱とし、従来のチェックリスト依存型査察からの転換を意図している。これにより、施設の MC&A 実施状況をより実効的に評価し、異常検知能力と制度遵守の確保を両立させる査察体系の構築が求められる。(NRC) | ||
| OFFICE OF SAFEGUARDS AND SECURITY (OSS) MATERIAL CONTROL AND ACCOUNTABILITY TECHNOLOGY DEVELOPMENT PROGRAM | Wendy Smoot, Michele Smith | ||
| OSS(Office of Safeguards and Security)における MC&A 技術開発プログラム ― 計量管理技術・データ統合・検認手法強化を中心とした MC&A 技術開発体系 |
(*)DOE の OSS が推進する MC&A 技術開発プログラムの構成と重点領域を整理した論文である。プログラムは、計量管理技術の高度化、データ統合基盤の整備、検認手法の強化、運用効率向上を目的とし、複数の技術開発プロジェクトを体系的に位置づけている。これらの取り組みは、将来の MC&A 要求に対応するための技術基盤を形成し、保障措置の実効性と運用性を両立させるための開発戦略として位置づけられる。(DOE) |
| OPERATIONAL AND ENVIRONMENTAL TESTING OF THE SHRINK-WRAP SEAL | Randy E. Cabeen, M. Donan Estill | ||
| シュリンク包装封印の運用試験および環境試験 ― 改ざん痕跡性・環境耐性・封印性能の実証評価 |
(*)シュリンク包装封印について、実運用条件と環境条件の双方で性能を評価した試験結果を示す論文である。試験では、切断・剥離・再貼付などの改ざん行為に対する痕跡性、温度・湿度・輸送振動などの環境要因に対する耐性が検証されている。これらの結果は、低コストで高い改ざん検知能力を持つ封印として、核物質容器や保管設備への適用可能性を裏付けるものである。(SNL) | ||
| OPERATIONAL READINESS REVIEW OF THE LOW LEVEL WASTE VAULTS AT SAVANNAH RIVER SITE -A CASE STUDY | Mahmood Ahmad, Charlie Mcvay, Srini Venkatesh | ||
| サバンナリバーサイト低レベル廃棄物ボールトの運用準備審査に関する事例研究 ― 運用要件評価・安全機能確認・手順適合性検証によるボールト稼働準備性の評価 |
(*)サバンナリバーサイトに建設された低レベル廃棄物ボールトについて、稼働開始前の運用準備審査(Operational Readiness Review, ORR)の実施内容を示した事例研究である。ORR では、運用手順の整合性、施設の安全機能、訓練状況、緊急対応能力、規制要件への適合性が体系的に評価され、ボールトの安全かつ確実な運用開始に必要な条件が検証されている。本事例は、廃棄物管理施設における ORR の実施方法と評価基準を具体的に示し、運用開始前のリスク低減と安全確保に向けた審査プロセスの有効性を示すものである。(WSRC) | ||
| OPTICAL FIBER BASED WEIGHT MEASUREMENT SYSTEM FOR MATERIALS ACCOUNTABILITY | D. B. Smith | ||
| 核物質計量管理のための光ファイバ式重量測定システム ― 光学干渉計測・高感度変位検出・非電磁環境適合による重量測定技術 |
(*)光ファイバ技術を用いた重量測定システムを核物質計量管理(MC&A)に適用するための設計と性能評価を示した論文である。システムは、荷重による微小変位を光学的に検出する方式を採用し、電磁ノイズ耐性、高感度、長距離信号伝送といった光ファイバ特有の利点を活かしている。試験結果は、核物質容器の重量変化を高精度で監視できる計量手段として、光ファイバ式センサが MC&A の信頼性向上に寄与し得ることを示すものである。(DOE) | ||
| OPTICAL FIBER SMART STRUCTURES APPLIED TO SECURE CONTAINERS | Kevin Simmons, Norm C. Anheier, Paul Sliva, N. Ross Gordon | ||
| セキュアコンテナへの光ファイバ・スマート構造の適用 ― 光ファイバ埋設構造・改ざん検知・連続監視機能による容器セキュリティ強化技術 |
(*)光ファイバを容器構造に組み込むことで、改ざんや侵入を検知できるスマート構造型セキュアコンテナの設計と試験結果を示した論文である。光ファイバは、切断・屈曲・表面加工などの改ざん行為に対して光信号の変化として応答し、容器の健全性を連続的に監視するセンサとして機能する。試験結果は、光ファイバ埋設構造が高い改ざん検知能力と耐環境性を備え、核物質容器のセキュリティ向上に有効であることを示すものである。(PNL) | ||
| OPTIMAL CONFIGURATIONS FOR PASSIVE MONITORING IN LOW GAMMA AND NEUTRON ENVIRONMENTS | D. P. Hutchinson, J. A. Ramsey, Marc L. Simpson, David Holcomb, Mark Buckner | ||
| 低ガンマ・低中性子環境における受動監視の最適配置構成 ― 検出器配置最適化・背景低減・受動計測感度向上のための設計指針 |
(*)ガンマ線および中性子のバックグラウンドが極めて低い環境において、受動監視システムの検出器配置を最適化するための設計手法と評価結果を示した論文である。解析では、遮へい構造、検出器間距離、視野角、散乱寄与の抑制などが検出感度に与える影響を定量的に評価し、低バックグラウンド条件下での最適構成が導出されている。得られた最適化指針は、特殊核物質の存在検知や異常放射線源の監視において、受動計測の信頼性と感度を高めるための設計基盤となるものである。(ORNL) |
| OPTIONS FOR VERIFICATION OF AN SNM PRODUCTION CUTOFF | Jonathan Sanborn, William Stanbro, Mary Anne Yates | ||
| SNM 生産停止の検証オプション ― 生産設備監視・材料収支評価・遠隔監視を組み合わせた停止確認手法 |
(*)特殊核物質(SNM)の生産停止を国際的に検証するために利用可能な技術的・制度的オプションを体系的に整理した論文である。設備の稼働状況監視、材料収支の独立検証、環境サンプリング、遠隔監視など複数の手法を比較し、停止の確実性・侵入検知能力・コスト・実施容易性の観点から評価している。これらの検証オプションは、将来の生産停止合意や不拡散措置において、透明性確保と信頼醸成を両立させるための技術的基盤となるものである。(LANL) | ||
| PANORAMIC IMAGING PERIMETER SENSOR DESIGN AND MODELING | Daniel A. Pritchard | ||
| 全周映像型周界センサの設計およびモデル化 ― 全周視野光学系・画像処理モデル・侵入検知性能評価によるセンサ設計手法 |
(*)周界監視のために全周視野を持つパノラマ映像センサを設計し、その性能をモデル化によって評価した研究である。光学系の配置、視野歪み補正、画像処理アルゴリズム、検知領域の幾何学的最適化が検討され、侵入者の動きに対する検知能力が解析されている。得られた設計指針は、広域監視を少数のセンサで実現するための基盤となり、周界侵入検知システムの効率化と性能向上に寄与するものである。(SNL) | ||
| PERFORMANCE OF AN ADVANCED LUMP CORRECTION ALGORITHM FOR GAMMA-RAY ASSAYS OF PLUTONIUM | James Sprinkle, T. H. Prettyman, G. Sheppard | ||
| プルトニウムガンマ線測定における高度 lump 補正アルゴリズムの性能評価 ― 自己遮蔽補正・多エネルギー解析・最小二乗推定による測定バイアス低減手法<lump;Pu/U のスクラップ・残渣・粉末中に生じる高密度塊。Pu/U を含む高密度領域が局所的に固まったもの全般が lump と呼ばれる。> |
(*)プルトニウム試料中の高減衰性粒子(lumps)による自己遮蔽がガンマ線 NDA 測定に与える系統誤差を補正するため、改良型 lump 補正アルゴリズムの性能を評価した論文である。アルゴリズムは、多エネルギーの透過補正データと統計的不確かさを組み合わせた最小二乗推定を用い、lump サイズ分布の推定精度と測定バイアス低減効果を検証している。試験結果は、SGS/TGS を含む透過補正型ガンマ線 NDA において、従来手法より高い補正精度を示し、プルトニウム量評価の信頼性向上に寄与することを示すものである。(LANL) | ||
| PERFORMANCE OF MOUND LARGE VOLUME AIR BATH CALORIMETER AT LAWRENCE LIVERMORE NATIONAL LABORATORY | D. P. Renz, J. R. Wetzel, D. Parks | ||
| LLNL における Mound 大容量空気浴式熱量計の性能評価 ― 大容量試料対応・温度安定性・長期測定精度の実運用評価 |
(*)Mound Laboratory が開発した大容量空気浴式熱量計を LLNL に導入し、その運用環境下での温度安定性・測定精度・再現性を評価した論文である。大型試料(大型試料(数 kg クラス)対応)の熱出力測定において、空気浴特有の温度均一性確保、環境変動補償、長時間測定時のドリフト抑制が検証され、Mound 設計の性能が実証されている。結果として、大容量試料の高精度熱量測定において、LLNL の運用条件下でも安定した性能を示し、核物質アッセイに適用可能であることが確認された。(EG&G Mound Applied Technologies(Mound Laboratory), LLNL) | ||
| PERFORMANCE TESTING OF ACCOUNTABILITY MEASUREMENT SYSTEMS USING INVENTORY VERIFICATION SAMPLES | A. J. Traina, Michael Soriano, Robert D. Oldham, A.V. Stiffin | ||
| 在庫検認サンプルを用いた計量管理測定システムの性能試験 ― 検認サンプルによる精度評価・系統誤差検出・測定信頼性検証手法<“透明性を制度として維持できる組織文化” を示す論文の一つ> |
(*)核物質計量管理(MC&A)に用いられる測定システムの性能を、在庫検認サンプル(Inventory Verification Samples, IVS)を用いて評価する方法と結果を示した論文である。IVS を用いることで、測定精度・再現性・系統誤差・装置間の整合性を定量的に評価し、計量点における測定信頼性を独立に検証できることが示されている。本手法は、核物質在庫の正確性確保、異常検知能力の向上、計量システムの品質保証に寄与するものであり、MC&A プログラムの健全性評価に有効である。(WSRC) |
| Physical Protection Technologies for the Reconfigured Weapons Complex | Cal Jaeger | ||
| 再構成される核兵器複合体における物理防護技術 ― 脅威評価・検知・遅延・応答を統合した次世代防護アーキテクチャ |
(*)DOE の核兵器複合体再構成(Complex 21)において、施設の統廃合・縮小・再配置が進む中、新しい脅威環境に適合した物理防護アーキテクチャが必要であると指摘した。脅威評価(DBT)、侵入検知、遅延要素、応答力、アクセス制御、監視システムなどを統合し、再構成施設に適した PP 技術の要件と設計指針を提示した。情報セキュリティ・核物質管理(MC&A)・物理防護を統合した “総合防護(Integrated Protection)” の重要性を強調し、DOE の次世代防護モデルを示した。(SNL) | ||
| PLANNING FOR DESIGN INFORMATION VERIFICATION AT THE ROKKASHO REPROCESSING PLANT | Fredy Franssen, S. Johnson, Thomas E. Shea | ||
| End(8) | 六ヶ所再処理工場における設計情報検証(DIV)の計画 ― IAEA と各国の核物質計量管理・統制制度(SSAC)による設計情報の確認手順と検証枠組み |
(*)六ヶ所再処理工場のような大規模施設では、IAEA が受領する設計情報を正確に確認するため、DIV(設計情報検証)の計画立案と手順整備が不可欠であることを示した。設計図面、系統構成、核物質流れ、計量管理設備などを対象に、IAEA と各国の核物質計量管理・統制制度(SSAC)が協力して検証を行う枠組みを整理した。建設段階・ホット試験段階・操業段階のそれぞれで必要となる 検証項目・アクセス手順・情報更新プロセス を提示し、再処理施設に特有の課題(複雑な配管系、遮へい、セル構造)への対応策を示した。(IAEA) | |
| POINT-SOURCE CALIBRATION OF A SEGMENTED GAMMA-RAY SCANNER* | G. Sheppard, Eric C. Piquette | ||
| セグメント化ガンマスキャナ(SGS)の点線源較正 ― 検出効率・セグメント応答・幾何学補正の確立 |
(*)SGS の検出効率とセグメント応答を高精度に求めるため、点線源(point source)を用いた較正手法を確立し、線源位置・エネルギー・遮蔽条件の影響を評価した。点線源をドラム内の既知位置に配置し、各セグメントの応答関数(response function)と幾何学補正係数を測定することで、均質・不均質な廃棄物ドラムの定量精度を向上させた。校正結果を SGS の解析コードに組み込み、実ドラム測定における Pu/U の定量誤差を低減できることを示した。(LANL) | ||
| PORTABLE SHIFT REGISTER* | M. Krick, S. Klosterbuer, W. Hansen, S. C. Bourrett, J. Halbig, D. V. Hicks | ||
| 携帯型シフトレジスタの開発 ― 中性子同時計数用携帯型電子ユニットの設計・性能評価・現場適用性の検証 |
(*)中性子同時計数(coincidence counting)に用いるシフトレジスタを携帯型として実装し、現場での NDA 測定を迅速化するための設計・性能評価を行った論文である。パルス処理、偶発同時計数、死時間補正、データ収集の各機能を小型ユニットに統合し、従来の据置型装置と同等の計数性能を維持しつつ可搬性を大幅に向上させている。本研究は、保障措置現場での Pu・MA 含有物の迅速 NDA を可能にし、後の標準的シフトレジスタ装置(JSR 系列)の発展に寄与するものである。(LANL) | ||
| POSSIBLE IDENTITY AND INTEGRITY VERIFICATION DURING TRANSPORT AND STORAGE OF SPENT FUEL CASKS OF THE CASTOR AND POLLUX TYPES | B. Richter, K. Rudolf, R. Weh | ||
| CASTOR・POLLUX 型使用済燃料キャスクの輸送・貯蔵における同一性・完全性検証の可能性 ― キャスク識別・封印・構造健全性監視の手法と適用条件の検討 |
(*)CASTOR / POLLUX 型使用済燃料キャスクの輸送・貯蔵において、キャスクの同一性(identity)と完全性(integrity)を検証するための封印・識別・監視手法を比較検討した論文である。機械式封印、電子封印、キャスク固有特徴(溶接痕・表面パターン)、重量・寸法測定、γ・中性子線プロファイルなどが検証手段として評価され、それぞれの適用条件と限界が整理されている。本研究は、長期貯蔵・輸送の双方において、キャスクの改ざん検知と同一性確認を高信頼で実施するための技術的基盤を提供するものである。(GNS (Gesellschaft für Nuklear-Service), Germany) | ||
| POSSIBLE IDENTITY AND INTEGRITY VERIFICATION DURING TRANSPORT AND STORAGE OF SPENT FUEL CASKS OF THE CASTOR AND POLLUX TYPES | B. Richter, K. Rudolf, R. Weh | ||
| CASTOR・POLLUX 型使用済燃料キャスクの輸送・貯蔵における同一性・完全性検証の可能性 ― キャスク識別・封印・構造健全性監視の手法と適用条件の検討 |
(*)CASTOR / POLLUX 型使用済燃料キャスクの輸送・貯蔵において、キャスクの同一性(identity)と完全性(integrity)を検証するための封印・識別・監視手法を比較検討した論文である。機械式封印、電子封印、キャスク固有特徴(溶接痕・表面パターン)、重量・寸法測定、γ・中性子線プロファイルなどが検証手段として評価され、それぞれの適用条件と限界が整理されている。本研究は、長期貯蔵・輸送の双方において、キャスクの改ざん検知と同一性確認を高信頼で実施するための技術的基盤を提供するものである。(GNS (Gesellschaft für Nuklear-Service), Germany) | ||
| POSSIBLE IDENTITY AND INTEGRITY VERIFICATION DURING TRANSPORT AND STORAGE OF SPENT FUEL CASKS OF THE CASTOR AND POLLUX TYPES | B. Richter, K. Rudolf, R. Weh | ||
| CASTOR・POLLUX 型使用済燃料キャスクの輸送・貯蔵における同一性・完全性検証の可能性 ― キャスク識別・封印・構造健全性監視の手法と適用条件の検討 |
(*)CASTOR / POLLUX 型使用済燃料キャスクの輸送・貯蔵において、キャスクの同一性(identity)と完全性(integrity)を検証するための封印・識別・監視手法を比較検討した論文である。機械式封印、電子封印、キャスク固有特徴(溶接痕・表面パターン)、重量・寸法測定、γ・中性子線プロファイルなどが検証手段として評価され、それぞれの適用条件と限界が整理されている。本研究は、長期貯蔵・輸送の双方において、キャスクの改ざん検知と同一性確認を高信頼で実施するための技術的基盤を提供するものである。(GNS (Gesellschaft für Nuklear-Service), Germany) | ||
| OTENTIAL MEANS for STIMULATING IMPROVED SAFEGUARDS IN THE FORMER SOVIET REPUBLICS | Hellen M. Hunt | ||
| 旧ソ連共和国における保障措置改善促進のための方策 ― 保障措置制度整備・人材育成・国際協力支援の実施手段の検討 |
(*)ソ連崩壊後の旧ソ連共和国において、保障措置制度・核物質管理・物理防護が弱体化した状況を分析し、改善を促進するための支援手段を整理した論文である。技術支援、訓練、制度構築支援、IAEA との協力、インセンティブ付与、国際共同プロジェクトなどが、保障措置改善を刺激する有効な手段として提示されている。本研究は、FSU 地域における保障措置の持続的向上を実現するために、技術・制度・人材の三要素を統合的に支援する必要性を強調するものである。(DOE) | ||
| PROBLEMS OF NUCLEAR FACILITIES AND MATERIALS PHYSICAL PROTECTION IN RUSSIA | A. V. lzmallov | ||
| ロシアにおける核施設・核物質の物理防護上の問題点 ― 経済危機下での物理防護弱体化・制度不備・人材流出の実態分析 |
(*)ソ連崩壊後のロシアにおいて、核施設の物理防護が経済危機・組織再編・制度不備により深刻に弱体化している状況を分析した論文である。老朽化した設備、警備員の給与未払い、電力供給不安定、アクセス管理の不備、核物質会計制度の混乱、人材流出などが複合的に物理防護を脆弱化させていることが示されている。本研究は、ロシアの核セキュリティ改善には技術支援だけでなく、制度整備・資金安定化・人材確保が不可欠であることを国際社会に訴えるものである。(Russia(核セキュリティ・物理防護研究者)) | ||
| PROCESS FOR REMOVING AND DETOXIFYING CADMIUM FROM SCRAP METAL INCLUDING MIXED WASTE | James W. Kronberg | ||
| 混合廃棄物を含むスクラップ金属からのカドミウム除去・無害化プロセス ーcd汚染金属の化学処理・抽出・安定化による無害化手法の検討 |
(*)カドミウムを含むスクラップ金属(特に放射性混合廃棄物)から Cd を化学的に除去し、残渣を無害化するための処理プロセスを提示した論文である。酸溶解・化学抽出・沈殿・安定化などの工程により、金属基材から Cd を分離し、最終的に安定形態へ固定化することで、RCRA 規制下での処分負荷を大幅に低減できることが示されている。本研究は、DOE 施設における混合廃棄物処理コストの削減とスクラップ金属再利用の可能性を拡大する技術的基盤を提供するものである。(DOE) | ||
| QUANTIFICATION OF PERFORMANCES OF NON-DESTRUCTIVE ASSAY TECHNIQUES IN SAFEGUARDS | S. Guardini | ||
| 保障措置における非破壊分析技術の性能定量化 ― NDA 測定精度・検知能力・不確かさ評価の定量指標化と比較手法の整理 |
(*)保障措置で用いられる NDA 技術(γ線、X線、中性子計測など)の性能を、測定不確かさ・検知能力・適用限界の観点から定量化する枠組みを提示した論文である。測定誤差の統計的扱い、バックグラウンド寄与、サンプリング条件、核種依存性などを統一的に評価し、異なる NDA 技術間の比較を可能にする指標体系が示されている。本研究は、保障措置における NDA 適用範囲の明確化、技術選択の合理化、測定品質の標準化に寄与し、NDA 性能評価の基盤を形成するものである。(Uratom) | ||
| QUANTIFYING THE VALUE OF ALARM VERIFICATION AIDS | Graham Leach | ||
| アラーム検証支援の価値の定量化 ― 誤報低減・出動最適化・オペレータ負荷軽減に対する検証支援手段の効果評価 |
(*)アラーム発生時にオペレータが真偽を判断するための「検証支援手段(verification aids)」が、誤報低減・出動最適化・応答時間短縮にどれだけ寄与するかを定量的に評価した論文である。CCTV、ゾーン情報、センサー相関、環境データなどの補助情報が、誤報率の低減とオペレータ判断の一貫性向上に大きく寄与することが示されている。本研究は、アラーム管理システムの設計において、検証支援の導入がコスト以上の運用価値を生むことを明確化し、資源配分の合理化に寄与するものである。(UK security & alarm assessment specialist) |
| RADIATION DOSE ASPECTS OF FUELS USED FOR THE TRANSMUTATION OF MINOR ACTINIDES | Lothar Koch, G. Nicolaou | ||
| マイナーアクチニド核変換用燃料の放射線線量特性 ― MA 含有燃料の照射前後における線量率・崩壊熱・取扱い制約の評価<欧州(特に ITU)が MA 核変換研究を主導した時期の代表文献> |
(*)MA(Np, Am, Cm)を含む核変換用燃料の放射線線量率・崩壊熱・遮へい要件を評価し、製造・照射・後処理の各段階での取扱い制約を明確化した論文である。Am-241、Cm-244 など高線量・高崩壊熱核種の寄与が大きく、燃料製造時の遠隔操作化、照射後の冷却期間延長、後処理セルの遮へい強化などが必要となることが示されている。本研究は、MA 核変換(高速炉・ADS)における燃料設計・施設設計の基礎データを提供し、MA 利用の技術的実現性と安全性評価に寄与するものである。(ITU) | ||
| REASSESSMENT OF SAFEGUARDS PARAMETERS* | E. Arnold Hakkila, Mark F. Mullen, J. L. Richter | ||
| 保障措置パラメータの再評価 ― 核物質管理における測定不確かさ・在庫差・検知能力の基礎パラメータ再検討<MUF は測定誤差・プロセス変動により常に差異が生じるため、保障措置パラメータの再評価は制度的に不可欠であり、技術進歩や運転条件の変化に応じて継続的に実施されてきた。> |
(*)核物質管理(MC&A)および保障措置における基礎パラメータ(測定不確かさ、在庫差、検知能力、誤報率など)を再評価し、従来モデルの妥当性と改善点を検討した論文である。測定誤差の統計的扱い、プロセス変動、サンプリング誤差、計量管理限界(MUF、SEID)などが分析され、パラメータ設定の見直しが必要となる状況が示されている。本研究は、保障措置の性能評価モデルを最新データに基づき更新し、検知能力の向上と誤報低減を両立させるための基盤を提供するものである。(LANL) | ||
| RECYCLE AND REUSE IN THE NUCLEAR FUEL CYCLE | Marilyn Meigs | ||
| 核燃料サイクルにおけるリサイクルと再利用 ― 使用済燃料再処理・核物質再利用・廃棄物削減の政策的・技術的論点 |
(*)核燃料サイクルにおけるリサイクル(再処理)および再利用(再装荷・再資源化)の役割を、資源利用、廃棄物管理、政策要件の観点から整理した論文である。プルトニウム・ウランの再利用、MOX 燃料、再処理残渣の管理、廃棄物量削減、核不拡散上の留意点などが主要論点として示されている。本研究は、核燃料サイクルの持続性を高めるために、技術的選択肢と政策的制約を総合的に評価する必要性を強調している。(DOE) | ||
| REENGINEERING FOR IMPROVING NUCLEAR MATERIAL CONTROL AT THE OAK RIDGE HIGH FLUX ISOTOPE REACTOR | Michael P. Tulay | ||
| オークリッジ高フラックス同位体炉における核物質管理改善のためのリエンジニアリング ― HFIR の MC&A プロセス再設計・業務統合・データ品質向上の取り組み |
(*)Oak Ridge の High Flux Isotope Reactor(HFIR)における核物質管理(MC&A)業務をリエンジニアリングし、手順の簡素化、データ品質向上、責任分担の明確化を図った取り組みを報告した論文である。核物質移動記録、在庫管理、測定データ処理、報告手順などの業務フローを分析し、重複作業の削減、情報システムの統合、文書化の標準化などが改善策として提示されている。本研究は、研究炉特有の多品種・少量核物質の管理効率化を実現し、HFIR の MC&A 信頼性向上と DOE 要件への適合性強化に寄与するものである。(ORNL) | ||
| REPORTING DOCUMENTATION REQUIREMENTS FOR ASTERISK QUANTITY ITEMS | C. R. Raeder, Amy. B. Whitworth | ||
| アスタリスク数量品目の報告・文書化要件 ― 特殊数量区分に対する MC&A 報告基準・記録管理・検認要件の整理 |
(*)DOE の核物質管理体系における “asterisk quantity items” の定義と、その報告・文書化・検認に必要な要件を整理した論文である。微量・特殊形態・測定困難な核物質を対象とし、記録精度、在庫管理、移転報告、例外処理、検認頻度などの運用基準が詳細に検討されている。本研究は、通常の核物質量区分では扱いにくい品目に対して、MC&A の一貫性と規制遵守を確保するための実務的ガイドラインを提供するものである。(WSRC) |
| SAFEGUARDS AND NUCLEAR MATERIALS MANAGEMENT; A VIEW FROM THE DOE CHICAGO OPERATIONS OFFICE | Francis E. Healy, Carl G. Ahlberg | ||
| DOE シカゴ運営局から見た保障措置と核物質管理 ― 地域運営局における MC&A・物理防護・監査・規制遵守の運用課題と改善方策<大学研究炉・研究施設の Safeguards 管理の基盤; DOE(CH) は大学研究炉を多数抱えており、本論文はその管理モデルの初期整理として重要。> |
(*)DOE Chicago Operations Office(CH)の視点から、保障措置(Safeguards)および核物質管理(NMM/MC&A)の役割、運用課題、施設支援の実態を整理した論文である。CH が管轄する研究所・大学連携施設・産業施設における核物質管理の多様性、監査・評価の標準化、リスクベースの資源配分、規制遵守の確保などが主要論点として示されている。本研究は、地域運営局が果たすべき管理・監督・技術支援の役割を明確化し、DOE 全体の保障措置・核物質管理の効率化と一貫性向上に寄与するものである。(DOE) | ||
| Safeguards and Security Considerations for Automated and Robotic Systems | Cal Jaeger, Sabina E. Jordan | ||
| 自動化・ロボットシステムにおける保障措置・セキュリティの考慮事項 ― 自動化設備の脆弱性評価・データ信頼性・アクセス制御の統合要件<1990年代の「自動化 × 保障措置」研究の初期文献; 当時、核施設の自動化が進み始め、ロボット化と保障措置の整合性 が新たな研究テーマとなった。> |
(*)核施設に導入される自動化・ロボットシステムが保障措置およびセキュリティに与える影響を分析し、必要となる設計要件・運用要件を整理した論文である。自動化による作業効率向上の一方で、制御系の脆弱性、データ改ざんリスク、アクセス制御の複雑化、ロボット動作の監視要件などが新たな課題として指摘されている。本研究は、自動化システムを核物質管理体系に統合するためのリスクベース設計指針を提示し、将来の高度自動化施設における保障措置の基盤を形成するものである。(SNL) | ||
| Safeguards and Security Cost Effectiveness During Facility Downsizing/Transitioning | H. Rodney Martin | ||
| 施設縮小・移行期における保障措置・セキュリティの費用対効果 ― 施設閉鎖・再編・移行時の防護水準維持とコスト最適化のための管理手法<冷戦後の DOE 施設再編の中心課題; Rocky Flats、Fernald、Hanford、Savannah River などで移行期の防護最適化が重要テーマとなった。> |
(*)核施設の縮小・閉鎖・移行(transitioning)に伴い、保障措置(safeguards)およびセキュリティ(security)の水準を維持しつつ、コストを最適化するための方策を分析した論文である。核物質量の減少、運転モードの変化、人員削減、設備停止などが防護要件に与える影響を評価し、リスクベースの優先順位付け、統合監視、手順合理化などのコスト削減手法が提示されている。本研究は、冷戦後の DOE 施設再編期における保障措置・セキュリティ管理の実務的指針を提供し、移行期の効率的な防護体系構築に寄与するものである。(SNL) | ||
| SAFEGUARDS EQUIPMENT OF THE FUTURE INTEGRATED MONITORING SYSTEMS AND REMOTE MONITORING | Cecil Sonnier, Charles S. Johnson | ||
| 将来型保障措置装置:統合監視システムと遠隔監視 ― 監視・封印・データ通信を統合した次世代保障措置システムの構想 |
(*)保障措置における監視装置・封印・データ収集を統合し、遠隔監視(remote monitoring)を組み込んだ将来型システムの要件と設計方向性を示した論文である。光学監視、電子封印、環境センサー、データ認証、通信インフラを統合し、現場訪問頻度の低減・データ信頼性向上・運用効率化を実現するアーキテクチャが検討されている。本研究は、後の IAEA 保障措置強化(93+2)や遠隔監視システムの実装に直接つながる概念的基盤を提供するものである。(SNL) | ||
| SAFEGUARDS OPERATIONS IN THE INTEGRAL FAST REACTOR FUEL CYCLE | K. M. Goff, Robert W. Benedict | ||
| IFR(Integral Fast Reactor)燃料サイクルにおける保障措置運用 ― パイロプロセシング工程を通じた核物質管理・計量・封じ込め監視の統合<乾式再処理でも保障措置は適用可能であるという ANL の立場を技術的に裏付ける論文> |
(*)IFR の金属燃料サイクル(破砕・溶融・電解・回収・燃料製造)では核物質が工程内に分散するため、工程全体を通じた核物質管理(MC&A)と封じ込め・監視(C/S)の統合が不可欠であると示した。物質収支領域(MBA)、計量点(KMP)、保持量(hold‑up)、工程損失などを体系的に評価し、パイロプロセシングに適した保障措置アプローチを提示した。Mass Tracking System、オンライン測定、封じ込め・監視装置を組み合わせることで、IFR 燃料サイクルは保障措置適用が可能であり、透明性を確保できると結論づけた。(ANL) | ||
| SAFEGUARDS PLAN FOR AN MFC-BASED OCRWM PROGRAM | Floyd Rodriguez, Edward J. McGuinn, Stephen A. Carruth | ||
| MFC(核物質移動コントロール)方式に基づく OCRWM プログラムの保障措置計画 ― 使用済燃料輸送・受入・保管における MC&A/NDA の統合的枠組み |
(*)OCRWM プログラムにおける使用済燃料の輸送・受入・保管を対象に、MFC(Material Flow Control)方式を基盤とした保障措置計画(Safeguards Plan) を策定し、核物質移動の追跡・検認・記録を統合的に管理する枠組みを提示した。MFC 方式により、輸送キャスクの封印・検認、受入時の NDA 測定、台帳照合、異常検知、データ管理を一貫したプロセスとして扱い、MC&A・NDA・C/S(封じ込め・監視)の連携を強化 することを可能にした。本 Safeguards Plan は、将来の OCRWM 施設(受入施設・中央貯蔵施設・最終処分施設)における 核物質移動の透明性・信頼性・規制遵守を確保する基盤 として有効であると結論づけた。(DOE) | ||
| SAFEGUARDS PROTECTION OF DISCARDABLE NUCLEAR MATERIALS | David Crawford | ||
| End(9) | 廃棄可能核物質に対する保障措置保護 ― 廃棄物中の核物質の管理基準・測定限界・保障措置終了条件の検討<“Discardable Nuclear Materials” 「廃棄物として扱われる核物質」:再処理残渣(high-level waste)、低濃度 Pu/U を含む廃棄物、汚染物(contaminated materials)、廃棄燃料部材、分析残渣・試料残渣。これらは 核物質としての価値は低いが、保障措置上は無視できない。> |
(*)再処理残渣・廃棄物・低濃度核物質など、「廃棄可能」とされる核物質にも保障措置上のリスクが存在することを指摘し、その分類と管理要件を整理した。測定限界(MDA)、核物質の可回収性、経済的実行可能性などを基準に、保障措置の適用継続・緩和・終了の判断条件を検討した。廃棄物中の核物質の透明性確保のため、測定技術・封じ込め・記録管理・検認手順を組み合わせた包括的な保障措置アプローチを提示した。(LANL) | |
| SEALS DEVELOPMENT AND EVALUATION | I. G. Waddoups, Patrick R. V. Morton | ||
| 保障措置用シールの開発と評価 ― 改ざん検知性能・適用手順・信頼性試験の体系化 |
(*)IAEA 保障措置で使用されるシール(ワイヤーシール、粘着シール、電子シールなど)の開発状況を整理し、改ざん検知性能・適用性・耐環境性を評価するための試験体系を提示した。シールの破壊特性、識別番号管理、適用手順、査察官による検認方法などを比較し、信頼性の高いシール運用のための標準化要件を示した。新型シールの導入に向け、材料特性試験・環境試験・改ざんシナリオ評価を組み合わせた包括的な評価手法を提案し、IAEA の C/S(封じ込め・監視)強化に寄与することを示した。(SNL) | ||
| SELECTING FEATURES FROM SPATIAL DATA FOR USE IN STOCHASTIC SIMULATION | Carol A. Gotway, Brian M. Rutherford | ||
| 確率シミュレーションに用いる空間データ特徴量の選択 ― 空間相関構造・変動特性・代表値抽出のための特徴量選択手法 |
(*)空間データを確率シミュレーション(stochastic simulation)に利用する際に、どの特徴量(variogram 特性、空間統計指標、局所統計量など)を選択すべきかを体系的に検討した論文である。空間相関の強弱、異方性、スケール依存性、局所的変動の大きさなどがシミュレーション結果に与える影響を分析し、特徴量選択の基準と手順が提示されている。本研究は、地下水流動、地質特性評価、環境モニタリングなどにおける空間データの確率モデル化を高精度化するための基盤を提供するものである。(University of Nebraska) | ||
| SELECTION OF NONDESTRUCTIVE ASSAY METHODS: NEUTRON COINCIDENCE OR CALORIMETRIC ASSAY? | Teresa L. Cremers, Joseph R. Wachter | ||
| 非破壊分析手法の選択:中性子同時計数法かカロリメトリか ― Pu アッセイにおける中性子計数とカロリメトリの適用条件・精度・制約の比較指針 |
(*)プルトニウム(Pu)を含む核物質の非破壊分析において、中性子同時計数法(neutron coincidence counting)とカロリメトリ(calorimetric assay)のどちらを選択すべきかを、試料特性・精度要求・運用条件の観点から体系的に比較した論文である。自発核分裂率、(α,n) 反応、マトリクス効果、熱出力、同位体組成、測定時間、装置制約などが分析され、両手法の適用範囲・限界・補完関係が明確化されている。本研究は、Pu アッセイにおける最適手法選択のための実務的ガイドラインを提供し、施設運用・保障措置・MC&A における測定戦略の合理化に寄与するものである。(LANL) | ||
| SELF-FLUORESCENT X-RAY EMISSION OF URANIUM MATERIALS | R. Berndt, Patricia Mortreau | ||
| ウラン材料の自己蛍光 X 線放出 ― 自己励起 X 線発光特性・スペクトル挙動・核種識別への応用 |
(*)ウラン材料が外部励起なしに自発的に放出する自己蛍光 X 線(self‑fluorescent X‑ray)の発生機構とスペクトル特性を測定し、核種識別や材料評価への応用可能性を検討した論文である。U L 線・M 線の強度比、エネルギー位置、自己吸収、酸化状態・化学形態の影響などが評価され、ウラン化合物ごとの特徴的スペクトルパターンが示されている。本研究は、受動的 X 線測定によるウラン同定の基礎データを提供し、非破壊分析(NDA)における迅速識別手法の高度化に寄与するものである。(JRC-Ispra) | ||
| SNF Verification Requirements Imposed Through 10 CFR Part 961 | N. Slater Thompson, Scott Vance | ||
| 10 CFR Part 961 によって課される使用済燃料(SNF)検認要件 ― DOE 使用済燃料受領契約に基づく検認要件・データ提出・測定義務の体系 |
(*)米国規則 10 CFR Part 961(DOE 標準契約)に基づき、電力事業者が DOE に引き渡す使用済燃料(SNF)について求められる検認(verification)要件を体系的に整理した論文である。燃料設計データ、燃焼度、初期濃縮度、冷却期間、線量率、寸法、集合体構成など、DOE が受領前に確認すべき情報と、事業者が提出すべきデータおよび測定義務が明確化されている。本要件は、SNF の輸送・貯蔵・最終処分における安全性・適合性を確保するための基盤であり、契約上の検認プロセスと技術的要件の関係を示すものである。(DOE) | ||
| SOME STATISTICAL ASPECTS OF BACKGROUND BASED GROUNDWATER STANDARDS AT AN ARID HAZARDOUS WASTE SITE | V. G. Johnson, C. J. Chou, F. N. Hodges | ||
| 乾燥地域の有害廃棄物サイトにおけるバックグラウンド基準地下水標準の統計的側面 ― 乾燥地帯に特有の自然変動・検出限界・統計手法の適用課題 |
(*)乾燥地域の有害廃棄物サイトにおいて、地下水のバックグラウンド濃度を基準として汚染判定を行う際の統計的課題を分析し、適切な基準設定手法を検討した論文である。低降水量による地下水変動の小ささ、検出限界付近のデータ(censored data)の多さ、非正規分布、季節性の欠如など、乾燥地帯特有の統計的問題が評価されている。本研究は、バックグラウンド基準の設定において、適切な統計モデル・検出限界処理・外れ値管理が不可欠であることを示し、地下水監視の信頼性向上に寄与するものである。(PNL) | ||
| Standards for a Nonstandard Industry | Debra D. Spencer | ||
| 非標準的産業における標準化の課題 ― 核物質管理分野における標準策定・適用・整合性確保の制度的課題<現代の “graded approach(段階的アプローチ)” の源流> |
(*)核物質管理・保障措置・物理防護といった“非標準的”で多様な運用環境を持つ産業において、標準化を進める際の技術的・制度的課題を整理した論文である。測定手法、データ品質、手順書、装置仕様、報告形式などの標準化が、施設ごとの特殊性・歴史的経緯・規制要件の違いによって困難となる要因が分析されている。標準化は効率化・透明性・相互運用性を高める一方、過度な一律化は柔軟性を損なうため、リスクベースでの標準策定と段階的適用が必要であると結論づけている。(LANL) | ||
| Status of Development and Testing of the Final Storage Cask for Spent Fuel Elements | H. Spilker, R. Hiiggenberg | ||
| 使用済燃料最終貯蔵キャスクの開発・試験状況 ― 長期貯蔵キャスクの構造設計・安全性試験・性能検証の進捗 |
(*)使用済燃料の長期最終貯蔵に用いるキャスクの開発状況と、構造健全性・熱性能・放射線遮へい・取り扱い性に関する試験結果をまとめた進捗報告である。材料選定、溶接部評価、熱解析、落下試験、密封性能試験、腐食試験などが実施され、長期貯蔵に必要な安全要件を満たすための設計検証が進められている。本キャスクは、最終処分前の中間貯蔵および長期保管における安全性確保を目的とし、規制要件への適合性と運用上の信頼性を高めるための技術的基盤を提供するものである。(Gesellschaft für Nuklear-Service (GNS), Germany) | ||
| Status Report on the TSA Systems, Ltd., MCA465 Gamma-Ray Confirmation lnstrument1 | P. E. Fehlau, Debra A. Rutherford | ||
| TSA Systems 社 MCA465 ガンマ線確認装置の状況報告 ― 核種確認用ポータブル多チャンネル分析装置の性能評価と運用状況 |
(*)TSA Systems 社が開発した MCA465 ガンマ線確認装置の性能、運用経験、改良点をまとめた状況報告であり、核種確認用途における実用性を評価した論文である。検出器応答、エネルギー校正、ピーク識別能力、現場環境での安定性、携帯性、操作性などが検証され、核物質確認作業に必要な基本性能が評価されている。本装置は、保障措置・物理防護・核物質管理における迅速な核種確認ツールとして有効であり、現場運用に向けた改良点と今後の展望が示されている。(LANL) | ||
| STUDY OF NUCLEAR NONPROLIFERATION MEASURES WITH A RISK ANALYSIS APPROACH | Takashi Kano | ||
| リスク分析手法を用いた核不拡散措置の研究 ― 不拡散措置の有効性評価・脅威分析・対策優先度決定のためのリスク指向モデル |
(*)核不拡散措置をリスク分析の枠組みで体系的に評価し、脅威・脆弱性・結果の三要素から不拡散対策の有効性と優先度を定量的に検討した論文である。不正取得経路、核物質移転のリスク、保障措置の検知能力、物理防護の脆弱性などをモデル化し、複数の不拡散措置を比較評価する手法が提示されている。本研究は、不拡散政策の合理的選択と資源配分を支援する分析基盤を提供し、リスクベース不拡散アプローチの初期的概念形成に寄与するものである。(JAERI) | ||
| SUMMARY REPORT ON THE INSTITUTE OF NUCLAER MATERIALS MANAGEMENT WORKSHOP ON LONG-TERM SPECIAL NUCLEAR MATERIAL STORAGE* | Bruce W. Moran | ||
| INMM 長期特殊核物質貯蔵ワークショップ報告概要 ― 長期貯蔵要件・安全性・監視体系・管理方針の総括 |
(*)特殊核物質(SNM)の長期貯蔵に関する技術的・制度的課題を議論した INMM ワークショップの内容を総括し、貯蔵設計、安全性、監視、保障措置、管理方針の主要論点を整理した報告である。貯蔵施設の構造要件、材料劣化、容器寿命、環境条件、監視・封印技術、計量管理、リスク評価などが議論され、長期貯蔵に必要な技術基準と運用指針が提示されている。本報告は、冷戦後の余剰核物質管理政策の形成に寄与し、長期貯蔵の安全性・保障措置・管理体系を統合的に検討するための基盤資料となる。(SNL) | ||
| SYNTH: A Spectrum Synthesizer | Mikal A. McKinnon, W. K. Hensley, Harry S. Miley, M.E. Panisko, R.M. Savard | ||
| SYNTH:スペクトル合成器 ― ガンマ線スペクトルの合成・模擬生成・解析支援のための計算ツール |
(*)ガンマ線スペクトルを任意の核種組成・検出器応答・バックグラウンド条件に基づいて合成し、実測スペクトルの模擬生成や解析支援に利用できる計算ツール SYNTH の設計と性能を示した論文である。核種ライブラリ、ピーク形状モデル、コンプトン連続成分、検出器効率、バックグラウンド寄与などを組み合わせ、実測に近いスペクトルを再現する機能が評価されている。本ツールは、校正支援、アルゴリズム検証、検出器設計、スペクトル解析訓練などに有用であり、NDA 分野におけるスペクトル解析の基盤技術として位置づけられる。(PNL) | ||
| TAMPER INDICATING PACKAGING | Mark Baumann, Jack C. Bartberger, Tom D. Welch | ||
| 改ざん検知型包装 ― 包装材破壊・封印一体化・不可逆痕跡による改ざん検知包装技術 |
(*)核物質サンプルや重要物品の輸送・保管において、開封や改ざんを不可逆的に検知するための改ざん検知型包装(tamper‑indicating packaging)の設計と性能評価を示した論文である。包装材の破壊挙動、封印との一体化、再貼付困難性、環境耐性などが検討され、包装そのものを封印デバイスとして機能させる技術的アプローチが評価されている。本技術は、サンプル輸送・分析チェーンの信頼性向上に寄与し、保障措置における封印体系の簡素化と運用性向上を実現するものである。(SNL) | ||
| TAMPER TAPE SEALS | Halvor A. Undem, Bob W. Wright | ||
| 改ざん検知テープ封印 ― 表面転写・不可逆痕跡・環境耐性を備えた封印テープ技術 |
(*)改ざん行為を不可逆的に検知するために設計された改ざん検知テープ(tamper‑indicating tape)の構造・性能・適用条件を評価した論文である。テープ剥離時に残留パターンが転写される表面転写型、粘着層破壊型、光学変化型など複数の設計が比較され、環境条件(温度・湿度・表面材質)に対する信頼性が検証されている。本技術は、核物質容器・保管庫・輸送容器などにおける簡便かつ低コストの封印手段として有効であり、保障措置の封印体系を補完する技術的基盤となる。(SNL) | ||
| TAXONOMY OF POTENTIAL INTERNATIONAL SAFEGUARDS REGIMES* | James Lemley, Jack Allentuck | ||
| 潜在的国際保障措置レジームの分類体系 ― 保障措置レベル・適用範囲・検証手段の体系的類型化モデル<保障措置制度設計の“概念モデル”を初めて体系化> |
(*)将来の国際保障措置レジームを、適用範囲・検証強度・制度的拘束力などの観点から体系的に分類し、比較可能な枠組みとして整理した論文である。国家申告依存型から包括的検証型、協力的透明性措置、強制的検証レジームまで、複数の保障措置モデルを軸に分類し、それぞれの技術的・制度的要件が分析されている。本分類体系は、強化保障措置(93+2)や将来の不拡散制度設計を検討する際の概念的基盤を提供し、政策議論と技術評価の橋渡しとなるものである。(BNL) | ||
| TECHNIQUES FOR IMPROVING SHUFFLER ASSAY RESULTS FOR 55-GALLON WASTE DRUMS* | P. M. Rinard, Thomas H. Prettyman, D. Stuenkel | ||
| 55 ガロンドラムに対する Shuffler 測定結果の改善手法 ― 中性子源配置・計数統計改善・マトリクス補正による測定精度向上技術 |
(*)55 ガロンドラム中の核物質を Shuffler(^252Cf パッシブ・アクティブ中性子測定装置)で測定する際の精度向上を目的として、源配置、計数統計、マトリクス補正など複数の改善手法を体系的に評価した論文である。ドラム内のマトリクス不均質性、自己遮蔽、源–検出器幾何の影響を低減するため、アクティブ照射条件の最適化、バックグラウンド低減、計数時間の調整、補正アルゴリズムの適用が検討されている。これらの改善により、Pu/U を含む廃棄物ドラムの Shuffler 測定において、従来より高い再現性と低バイアスを達成し、廃棄物アッセイの信頼性向上に寄与することが示されている。(LANL) | ||
| Technology Guidance for Safeguards Information Management* | J. A. Howell, Sharon M. Deland, Douglas Manatt, Karen Steinmaus, Devon St. Pierre | ||
| 保障措置情報管理のための技術ガイダンス ― 情報体系化・データ品質管理・分析支援基盤の設計指針<93+2(強化保障措置)への移行期の重要文献。現代の “State‑Level Approach (SLA)” の源流> |
(*)保障措置活動における情報管理の効率化と信頼性向上を目的として、データ体系化・品質管理・分析支援のための技術的ガイドラインを提示した論文である。情報フローの標準化、データベース設計、品質保証(QA/QC)、分析ツールの統合、ユーザーインターフェース要件など、保障措置情報管理システムの構築に必要な要素が整理されている。本ガイダンスは、保障措置の強化(93+2)に向けた情報管理基盤の整備に寄与し、将来の高度な分析・検証活動を支える枠組みを提供するものである。(LANL) | ||
| TECHNOLOGY TRANSFER – FROM SAFEGUARDS TO SECURE AIR CARGO | K. Ferguson, John Garten, Paul Detourbet, M. Auerbach, S. Kadner, W. M. Resnik, W. Kloekner | ||
| 保障措置技術から航空貨物セキュリティへの技術移転 ― 監視・封印・検知技術の民間輸送分野への応用と運用モデル |
(*)核物質保障措置で培われた監視・封印・検知技術を、航空貨物のセキュリティ強化に応用するための技術移転プロセスと実証結果を示した論文である。光ファイバ封印、電子封印、連続監視、改ざん検知、遠隔監視などの保障措置技術を、貨物コンテナ・航空輸送チェーンに適用し、改ざん防止と追跡性向上の効果が評価されている。本研究は、保障措置技術の民間分野への展開可能性を示し、航空貨物の安全性向上と国際物流の信頼性確保に寄与する技術的枠組みを提示するものである。(SNL) | ||
| THE 1995 DEADLINE | Claude Rolland-Piegue | ||
| End(10) | 1995 年の期限(NPT 延長をめぐる国際不拡散体制の岐路) ― 条約延長方式・保障措置強化・核兵器国の義務履行をめぐる課題 |
(*)NPT は 1995 年に延長の可否を決定する必要があり、国際不拡散体制は制度的な岐路に立っていると指摘した。無期限延長・期間延長・条件付き延長などの選択肢を比較し、核兵器国の義務履行(第6条)と非核兵器国の信頼確保が最大の争点であると整理した。保障措置の強化、輸出管理の整合性、地域的安全保障枠組みなど、1995 年以降の不拡散体制の持続性を左右する要素を提示した。(CEA) <1995 年は“制度の危機”だった。2026 年は“制度+技術+地政学の複合危機”。> |
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| THE ACCEPTANCE TEST OF THE MULTI-SYSTEM OPTICAL REVIEW STATION (MORE) | B. Richter, J. Whichello, K. J. Gaertner, G. Neumann | ||
| 光学監視データ用マルチシステム・レビュー装置(MORE)の受入試験 ― IAEA 保障措置における監視データ処理能力の評価 |
(*)IAEA が複数の光学監視システム(MIVS、VACOSS、その他の C/S 装置)から取得するデータを統合的にレビューするために開発された MORE(Multi‑System Optical Review Station) の受入試験を実施し、その性能を評価した。画像再生、イベント抽出、タイムタグ管理、データ認証、複数フォーマット対応などの機能を検証し、従来の単一システム専用レビュー装置より大幅に効率が向上したことを示した。試験結果から、IAEA の査察官が多様な監視データを統合的に扱える環境が整備され、C/S データ処理の標準化・迅速化・信頼性向上に寄与することを確認した。(JRC-Ispra) | ||
| THE CFE TREATY AND CHANGED CONDITIONS IN EUROPE* | Jack Allentuck | ||
| CFE 条約と変化する欧州情勢 ― 冷戦後の安全保障環境変動が通常戦力管理に与える影響<CTE:Treaty on Conventional Armed Forces in Europe、欧州通常戦力条約> |
(*)1990 年の CFE 条約は冷戦期の軍事バランスを前提として設計されたが、ソ連崩壊・ワルシャワ条約機構の解体・新独立国家の誕生などにより、条約の前提条件が急速に変化した ことを指摘した。兵器削減・検証・情報交換などの CFE の主要メカニズムは依然として有効だが、国家構造の変化・地域紛争・不安定化 により、条約の実施には新たな調整・柔軟性・政治的合意が必要であると論じた。CFE は欧州の軍備管理の基盤であり続けるが、新しい安全保障環境に適応するための制度的更新(adaptation)が不可欠 であると結論づけた。(DOE) | ||
| THE CHANGING ROLE OF MATERIAL CONTROL AND ACCOUNTABILITY AT SAVANNAH RIVER SITE | Mary P. Rodriguez | ||
| サバンナリバーサイトにおける核物質計量管理(MC&A)の役割変化 ― 生産施設から環境管理・廃止措置へ移行する中での制度・運用の再定義 |
(*)Savannah River Site(SRS)が核兵器用特殊核物質の生産拠点から、環境管理・廃止措置中心の施設へと移行する中で、MC&A の目的・重点・運用体制が大きく変化した ことを整理した。従来の「生産支援型 MC&A」から、在庫削減・廃止措置・環境修復・核物質移転管理などを重視する “リスク低減・透明性重視型 MC&A” へと役割が拡大したことを示した。この変化に対応するため、SRS は 制度の再設計、手順の標準化、データ管理の近代化、DOE 要求事項への適合 を進め、MC&A が安全保障・環境管理・施設運用の横断的機能として重要性を増していると結論づけた。(SRS/WSRC) | ||
| THE ECONOMICS OF REPROCESSING SPENT NUCLEAR FUEL | E. R. Johnson | ||
| 使用済燃料再処理の経済性評価 ― 年間燃料サイクルコスト比較と再処理の費用対効果分析<“再処理は経済的に成立しない”という結論は、1990 年代の米国政策の方向性を決定づけた。> |
(*)米国の 1,000 MWe 級 PWR を対象に、現行の経済条件下での 年間燃料サイクルコスト を算出し、再処理・再利用(U/Pu リサイクル)の経済性を評価した。本論文のアブストラクトに直接書かれているのは「cost reduction areas are discussed」まで。 Johnson の他論文からの一般的知見;分析の結果、現時点では再処理と再利用は経済的に成立しない と結論づけられ、再処理コストの高さが主要因であることが示された。将来のコスト低減の可能性、ならびに経済性以外の利点(廃棄物管理・資源利用)と懸念点についても整理し、再処理の政策判断には経済性以外の要素も重要 であると指摘した。(E. R. Johnson — E. R. Johnson Associates, Inc.) |
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| THE EMERGING COMMERCIAL LOW-LEVEL WASTE DISPOSAL CRISIS | Paul R. Smith | ||
| 顕在化しつつある商業用低レベル放射性廃棄物(LLW)処分危機 ― 規制・処分場閉鎖・州間協定の遅延がもたらす全国的影響<1990 年代の LLW 処分危機を最も早期に体系化した文献> |
(*)米国の商業用低レベル放射性廃棄物(LLW)処分は、既存処分場の閉鎖・受入制限、州間協定(compact system)の遅延、規制強化などにより、1990 年代に深刻な処分能力不足(disposal crisis) に直面しつつあることを指摘した。Barnwell、Richland、Beatty などの主要処分場の閉鎖・制限により、医療・研究・発電事業者が 廃棄物を処分できずに貯蔵せざるを得ない状況 が発生し、全国的な運用・安全・コストへの影響が拡大していると分析した。この危機を解決するには、州間コンパクト制度の実効化、新規処分場の開発、規制の合理化、連邦政府の政策調整が不可欠であり、LLW 処分インフラの再構築が急務 であると結論づけた。(NRC) | ||
| The Impact of Changes in DOE Computer Security on Safeguards Systems* | William J. Hunteman, Robert J. Caldwell | ||
| DOE コンピュータセキュリティ要件の変化が保障措置システムに与える影響 ― MC&A・NDA・C/S システムの設計・運用・ネットワーク管理への波及 |
(*)DOE のコンピュータセキュリティ政策(DOE Orders 1360 系・5630 系など)が強化される中で、MC&A、NDA、C/S(Containment & Surveillance)などの保障措置システムは、ネットワーク構成・アクセス制御・データ保護の面で大幅な変更を迫られている ことを示した。これらの新要件は、スタンドアロン中心だった従来の保障措置システムに対し、認証・監査ログ・暗号化・ネットワーク分離・権限管理 などのセキュリティ機能を追加する必要を生じさせ、運用負荷・コスト・システム設計の複雑性を増大させた。保障措置システムは安全性・信頼性・透明性を維持しつつ、DOE のサイバーセキュリティ要求に適合するため、アーキテクチャの再設計・標準化・セキュリティ統合 が不可欠であると結論づけた。(DOE) | ||
| THE MASS TRACKING SYSTEM FOR THE INTEGRAL FAST REACTOR FUEL CYCLE | R. G. Bucher, Cyrus H. Adams, Roy W. Keyes | ||
| IFR(Integral Fast Reactor)燃料サイクルにおける質量追跡システム ― パイロプロセシング工程を通じた核物質収支の一貫管理<IFR プロジェクト全体での位置づけ この論文は、IFR の安全性、乾式再処理の実用化、保障措置適用性を支える基盤技術としての Mass Tracking を示した重要文献。> |
(*)IFR のパイロプロセシング燃料サイクルでは、溶融塩電解・金属燃料製造など複数工程に核物質が分散するため、工程全体で一貫した質量追跡(Mass Tracking)が不可欠であることを示した。各工程の入出力、保持量、損失量をリアルタイムで把握するため、計量点(KMP)・測定機器・データ管理システムを統合した質量追跡システムの構造を提示した。物質収支(MBA)単位での核物質管理を強化し、保障措置・安全性・運転管理のいずれにも有効な 高精度の核物質収支評価 が可能となることを示した。(ANL) | ||
| THE OCRWM TRANSPORTATION GEOGRAPHIC INFORMATION SYSTEM | Millard Peck III, Lawrence M. Green | ||
| OCRWM 輸送地理情報システム(GIS) ― 高レベル放射性廃棄物輸送計画のための全国輸送ネットワーク可視化ツール |
(*)DOE-OCRWM が高レベル放射性廃棄物(HLW)および使用済燃料の全国輸送計画を策定するために構築した 地理情報システム(GIS) の設計思想と機能を示し、輸送ルート・人口分布・インフラ情報を統合的に扱う枠組みを提示した。GIS を用いることで、鉄道・道路ネットワーク、人口密度、緊急対応資源、規制要件などを重ね合わせ、輸送ルートの評価・リスク解析・運用計画の最適化 が可能となることを示した。本システムは、Yucca Mountain 計画に向けた 全国規模の HLW 輸送ネットワークの設計・意思決定支援ツール として有効であり、OCRWM の輸送計画の近代化に大きく寄与した。(DOE) | ||
| The R&D Laboratory Working Group(RADWG) Teams Up On Waste Management: Some Home Runs And Bases Are Loaded | Raymond E. Lang, Patricia A. Harrington | ||
| RADWG による廃棄物管理への共同取り組み:成果と未解決課題 ― “本塁打”と“走者残塁”で示す研究開発の進展状況<RADWG のコアメンバーは INEL・PNNL・ORNL・SNL・LANL であり、ANL・BNL・LLNL は正式メンバーではないが、特定の技術領域で協力研究所として参加していた。> |
(*)DOE の R&D Laboratory Working Group(RADWG)が、複数研究所の協力により廃棄物管理分野の技術課題に取り組み、処理技術・計測技術・データ管理などで顕著な成果(home runs) を挙げたことを報告した。一方で、規制要件の複雑さ、施設間のデータ整合性、長期的な廃棄物特性評価など、未解決の技術課題(bases loaded) が依然として残っていることを指摘した。RADWG の協働アプローチは、DOE 廃棄物管理の効率化・標準化・技術統合に大きく寄与し、今後の研究開発の方向性を示す枠組み として有効であると結論づけた。(DOE) | ||
| THE SAFEGUARDS MEASUREMENT EVALUATION PROGRAM: A SAFEGUARDS SAMPLE EXCHANGE PROGRAM | M. M. Smith, Michael Soriano, M. I. Spaletto | ||
| 保障措置計測評価プログラム(SMEP):サンプル交換プログラムの概要 ― 国際保障措置における計測品質保証(QA/QC)のための比較試験<“保障措置の信頼性は、計測の国際比較によって担保される”という思想が明確に示されている。> <<本論文のサンプル交換プログラムは、現代の用語で言えば “benchmarking” に相当するが、当時の保障措置文献では “interlaboratory comparison” や “sample exchange” が標準用語として用いられていた。概念は存在していたが、IAEA/ESARDA/DOE の文献で用語として “benchmarking” が定着するのは 1990 年代後半以降。>> |
(*)保障措置計測の品質保証を目的として、複数の研究機関・施設間で同一サンプルを交換し、測定結果の比較・評価を行うサンプル交換プログラム(Sample Exchange Program) の枠組みと運用方法を示した。交換サンプルには、核物質分析(化学分析)、NDA 校正用標準、計量用標準などが含まれ、測定精度・再現性・系統誤差・施設間差 を評価するための統計的手法が適用された。SMEP の結果は、保障措置計測における 国際的な QA/QC の標準化、校正手順の整合化、施設間データの信頼性向上 に大きく寄与し、IAEA の計測評価プロセスの基盤となった。(LANL) | ||
| THE SYNCHRONOUS ACTIVE NEUTRON DETECTION ASSAY SYSTEM* | Mark M. Pickrell, Peter K. Kendall | ||
| 同期型アクティブ中性子検出アッセイシステム ― パルス中性子源との同期計測による核分裂応答の高精度化 |
(*)パルス中性子源と検出器ゲートを同期させる 同期型アクティブ中性子検出(Synchronous Active Neutron Detection) の原理とシステム構成を示し、核分裂応答の時間特性を利用した高精度アッセイ手法を提案した。中性子源パルス直後の短い時間窓だけを開くことで、fissile からの prompt fission neutrons を選択的に検出し、散乱中性子やバックグラウンドを時間的に排除できることを示した。本システムは、従来のアクティブ法における中性子同時計測法では困難だった 低濃度・高減衰マトリックス中の核分裂物質の定量 に有効であり、将来の MC&A/保障措置用 NDA 技術として有望であると結論づけた。(LANL) | ||
| THE TAME-LABORATORY RESULTS OF EQUIPMENT CHARACTERISATION, PERFORMANCE, CALIBRATIONS AND DATA EVALUATION | S. C. Suda, M. Cuypers, C. Foggi, B. Hunt,H. Dworschak, J.H. Schneider | ||
| TAME:計測機器の特性評価・性能試験・較正およびデータ評価に関するラボ試験結果
<“計測機器の性能評価を国際的に標準化する” という出発点を提示> |
(*)IAEA/ESARDA の TAME プロジェクトにおいて、保障措置用計測機器(NDA・封じ込め監視・計量機器など)の 特性評価(characterisation)・性能試験(performance)・較正calibration)・データ評価(data evaluation) を体系的に実施した結果を報告した。各種機器について、感度、直線性、安定性、バックグラウンド、校正曲線、誤差要因、データ処理アルゴリズムなどを詳細に分析し、保障措置運用に必要な計測信頼性の基準 を提示した。TAME の結果は、IAEA の計測機器選定・較正手順・QA/QC の標準化に大きく寄与し、国際保障措置における計測の一貫性と信頼性向上の基盤 となった。(IAEA, JRC, EC, UKAEA) | ||
| THE UNCERTAINTIES IN ESTIMATING MEASUREMENT UNCERTAINTIES* (U) | John P. Clark, A. Harper Shull | ||
| 測定不確かさ推定に内在する不確かさ ― 核物質計量管理(MC&A)における誤差評価の限界と統計的扱い<本論文は測定誤差の全階層(repeatability, reproducibility, covariance 等)を扱うものではなく、不確かさ推定の統計的安定性(meta‑uncertainty)を現場担当者に理解させるための基礎的ステップと見ることができる。> |
(*)測定不確かさ(measurement uncertainty)を推定する際、その推定値自体にも 統計的不確かさが存在する ことを示し、MC&A における誤差評価の限界を明確化した。サンプリング誤差、計測器の変動、モデル化誤差、ラン間変動など、不確かさ推定に影響する要因 を分解し、それぞれが最終的な不確かさ推定値にどのように寄与するかを解析した。不確かさ推定の不確かさを適切に扱うためには、統計的推定手法・分散分析・誤差伝播モデル を組み合わせた体系的アプローチが必要であると結論づけた。(DOE, Consultant) | ||
| THE USE OF MODERN DATABASES IN MANAGING NUCLEAR MATERIAL INVENTORIES | R. G. Behrens | ||
| 核物質在庫管理における近代的データベースの活用 ― 核物質計量管理(MC&A)におけるデータ品質・統合化・自動化の向上 |
(*)核物質在庫管理(MC&A)において、近代的データベース技術(リレーショナル DB、ネットワーク DB、分散 DB)を活用することで、データ品質・一貫性・可監査性 を大幅に向上できることを示した。測定データ、在庫記録、移動記録、工程データを統合管理し、誤差管理・異常検知・物質収支(MBA)計算 を効率化するためのデータモデルと運用要件を提示した。近代的 DB を用いた MC&A システムは、施設間データ互換性、監査容易性、セキュリティ、将来の自動化 に不可欠であり、DOE 施設の MC&A 近代化の基盤となると結論づけた。(LANL) | ||
| THE WINJTGS SOFTWARE PACKAGE FOR TOMOGRAPHIC GAMMA SCANNER SYSTEMS | R. J. Estep,Jason T. Cavender | ||
| WINJTGS:トモグラフィ(断層撮影)型ガンマスキャナ(TGS)用ソフトウェアパッケージ ― 廃棄物ドラムの 3 次元ガンマ線トモグラフィ解析システム |
(*)廃棄物ドラムの非破壊測定(NDA)に用いる トモグラフィ型ガンマスキャナ(TGS) のために開発されたソフトウェア WINJTGS の構造・機能・解析手法を示し、3 次元ガンマ線トモグラフィの実用化を支える計算基盤を提供した。測定データ取得、投影データ生成、減衰補正、再構成アルゴリズム(ART/SIRT)、スペクトル解析、放射能定量などを統合し、不均質廃棄物中の核種分布を高精度に推定できることを示した。WINJTGS は LANL の TGS システムの標準解析ツールとして、廃棄物 NDA の精度向上・自動化・運用効率化に大きく寄与した。(LANL) | ||
| THE “PARTNERSHIP APPROACH” – NEW SAFEGUARDS DIRECTIONS | K. Ferguson, Steve Kadner | ||
| 「パートナーシップ・アプローチ」― 新たな保障措置の方向性 ― 対立型から協調型へ:Safeguards のパラダイム転換 |
(*)従来の Safeguards は、査察官と施設側が“対立的”関係にあり、情報共有が限定的で非効率だったため、協調的な「パートナーシップ・アプローチ」 への転換が必要であると論じた。パートナーシップ型 Safeguards では、データ共有、共同問題解決、透明性向上、遠隔監視、無人型計測 などを通じて、査察負担を減らしつつ信頼性を高めることが可能となる。実証事例では、施設側の自主的データ提供、共同技術開発、査察頻度の最適化 により、コスト削減と信頼性向上が両立できることが示され、新しい Safeguards モデルとしての有効性が確認された。(DOE, LANL) | ||
| Timely Topics on Spent Fuel Storage | Ivan Selin | ||
| 使用済燃料貯蔵の今日的課題 ― 技術・規制・政策の交差点にある“次の論点” |
(*)米国の使用済燃料貯蔵は、プール貯蔵の逼迫と乾式貯蔵の拡大という転換期にあり、安全性・規制整合性・社会受容性が同時に問われていると指摘した。Selin は、乾式キャスクの標準化、長期貯蔵の規制枠組み、輸送・貯蔵・最終処分の一貫性、老朽化管理など、NRC が直面する主要課題を整理した。結論として、使用済燃料管理の成功には、技術的安全性だけでなく、規制の透明性、州政府との協調、社会的信頼の確保が不可欠であると強調した。(Chairman, U.S. Nuclear Regulatory Commission (NRC)(1991–1995)) | ||
| U.S. DEPARTMENT OF ENERGY REMOTE MONITORING INITIATIVE | Kenneth B. Sheely | ||
| DOE 遠隔監視イニシアティブ ― 核物質管理と物理防護の統合を目指した遠隔監視の制度化 |
(*)DOE は、核物質管理(MC&A)と物理防護(PPS)の効率化・信頼性向上のため、遠隔監視(Remote Monitoring)を正式に導入するイニシアティブを開始した。遠隔監視は、無人型センサー、デジタル画像、アクセスログ、NDA データ、環境センサーなどをネットワーク経由で送信し、施設外からの監視・分析を可能にする。実証試験では、査察負担の軽減、データの即時性向上、異常検知の迅速化、コスト削減が確認され、DOE 全体での導入に向けた基盤が整った。(DOE) | ||
| U.S. DEPARTMENT OF ENERGY SAFEGUARDS INFORMATION MANAGEMENT SYSTEMS (SIMS) INITIATIVE | Kenneth B. Sheely, Douglas Manatt, Richard Strittmatter, R. J. Sorenson, Rebecca D. Horton | ||
| DOE 保障措置情報管理システム(SIMS)イニシアティブ ― MC&A 情報の統合化・標準化を目指した DOE の全庁的取り組み |
(*)DOE は、核物質管理(MC&A)に関するデータが施設ごとに分断され、形式も異なるため、統合的な Safeguards 情報管理システム(SIMS) を構築する必要性を指摘した。SIMS は、核物質台帳、在庫差異(ID)、測定データ、NDA 結果、アクセス制御、監視データ などを統合し、施設・現場・本省レベルで一貫したデータ管理を可能にすることを目的とした。プロトタイプの検証では、データ品質の向上、報告の迅速化、査察対応の効率化、異常検知の強化 が確認され、DOE 全体での情報統合化の必要性が明確になった。(DOE, SNL, LANL, ORNL) | ||
| UNATTENDED DIGITAL VIDEO SURVEILLANCE: A SYSTEM PROTOTYPE FOR EURATOM SAFEGUARDS | Hans Wagner, Cheryl Rodriguez, Peter Chare, J. E. Brown, John Goerten | ||
| 無人型デジタル映像監視:EURATOM 保障措置のためのシステム・プロトタイプ ― アナログからデジタルへの移行を支えた初期モデル |
(*)EURATOM がアナログ監視(Twin Minolta など)から脱却するために開発した 無人型デジタルビデオ監視システムのプロトタイプを紹介し、デジタル化による信頼性向上・データ管理改善を示した。プロトタイプは デジタル画像取得、タイムタグ精度向上、データ認証(authentication)、長期無人運転、遠隔データ取得 を特徴とし、従来のアナログテープ方式の限界を克服する設計となっている。実証試験では、画像品質、データ完全性、無人運転の安定性、査察官のレビュー効率が大幅に改善され、EURATOM がデジタル監視へ移行するための基盤技術として有効性が確認された。(URATOM, LANL, UKAEA) | ||
| UNITED STATES SUPPORT TO THE REPUBLICS OF THE FORMER SOVIET UNION | Stephen R. Caudill, Stephen R. Caudill, Michael F. Kelly, Michael Kelly, Philip Ting | ||
| End(11) | 旧ソ連諸共和国に対する米国の支援 ― 核物質防護・計量管理・保障措置(MPC&A)能力構築の初期取り組み |
(*)旧ソ連崩壊後、核物質の管理・防護が急速に弱体化したことを受け、米国は MPC&A(核物質防護・管理・会計)能力の構築支援を旧ソ連諸共和国に対して開始した。物理防護設備の改善、核物質計量管理システムの導入、保障措置対応能力の強化など、施設レベルから国家制度レベルまでの多層的支援を整理した。ロシア、ウクライナ、カザフスタン、ベラルーシなどでの初期プロジェクトを例に、技術協力・訓練・装置提供・制度整備がどのように進められたかを示した。(DOE) | |
| UNREPORTED PLUTONIUM PRODUCTION AT LARGE RESEARCH REACTORS | V. Bragin, T. F. Moriartv | ||
| 大規模研究炉における未申告プルトニウム生産の可能性 ― 出力・照射条件・運転形態に基づく潜在的生産量の評価<93+2(強化保障措置)に向けた重要な問題提起> |
(*)大規模研究炉では、照射計画や運転記録の操作によって、申告されていないプルトニウムを生産できる潜在性があることを指摘し、その規模を定量的に評価した。炉出力、燃料滞在時間、照射サイクル、燃料交換方式などを変化させ、未申告生産量がどの条件で増大するかを解析した。保障措置上の観点から、研究炉に対しても 運転記録の検証、燃料管理の透明性、照射履歴の独立確認 が不可欠であることを示した。(BNL) <1993–1995 年に「研究炉・未申告プルトニウム生産」論文が集中したのは、インド・北朝鮮・イスラエルを“直接名指しせずに”扱う必要があったためであり、国際政治的に極めて敏感な問題を技術論文として処理するための“安全な枠組み”として研究炉が選ばれた。この時期は、冷戦後の混乱と地域紛争の中で、“申告されていない核活動(undeclared nuclear activities)” が国際問題化した時期。特に:1991:イラクの未申告核兵器計画が発覚(IAEA の大失点)、1992:北朝鮮が NPT からの脱退を示唆、未申告再処理疑惑、1993:北朝鮮危機(寧辺 5MWe の未申告運転・再処理疑惑)、1993–1994:イスラエルの研究炉(Dimona)の透明性問題が再浮上、インド:CIRUS/ Dhruva 研究炉の Pu 生産が国際的に注目。つまり、研究炉による未申告 Pu 生産は、複数の国で同時に国際問題化していた。> |
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| UNRESOLVED ISSUES CONCERNING THE FINAL DISPOSAL OF NUCLEAR MATERIAL DISCARDS: INERT DILUTION | Bruce W. Moran | ||
| 核物質廃棄物の最終処分に関する未解決課題:不活性希釈 ― 核物質の不活性物質への希釈による保障措置終結条件・臨界安全性・検知可能性の評価 |
(*)核物質廃棄物(discards)を不活性物質で希釈する “inert dilution” を用いて保障措置終結を行う際の技術的・規制的課題を整理した論文である。希釈後の核物質は臨界安全性が向上し、拡散抵抗性も増すが、同時に NDA による検知能力が低下し、保障措置上の確認が困難になる問題が指摘されている。本研究は、希釈を用いた廃棄物処分の実施には、核種濃度限界・検知可能性・再取得困難性などの基準整備が不可欠であることを示すものである。(DOE) | ||
| USE OF COMPUTER CONTROLLED NDA INSTRUMENTS IN CATEGORY I/II URANIUM INVENTORIES | Damon J. Snow | ||
| カテゴリー I/II ウラン在庫管理におけるコンピュータ制御 NDA 装置の活用 ― 高信頼・高頻度測定のための自動化と在庫精度向上 |
(*)カテゴリー I/II(高濃縮ウランを含む重要核物質)を扱う施設において、コンピュータ制御の非破壊分析(NDA)装置を導入することで、在庫確認(inventory verification)の精度と効率を大幅に向上できることを示した。自動化された NDA システムは、測定の再現性向上、人的エラーの削減、データ取得の高速化、リアルタイム在庫管理を可能にし、従来の手動測定方式の限界を克服する。実証試験では、計数統計の安定性、測定時間の短縮、在庫差異(ID)検出能力の向上が確認され、核物質管理(MC&A)における自動化の有効性が示された。(Oak Ridge Y-12 Plant) | ||
| USING STAR TO SOLVE A NONPROLIFERATION PROBLEM* | Barb Hoffbauer, Justin E. Doak, Joan M. Prommel | ||
| STAR を用いた不拡散問題の解決 ― 異種データ統合による分析支援の実証<データ融合による不拡散分析の原点 ― STAR の最初の実証論文> |
(*)LANL が開発した STAR(Software Toolkit for Analysis Research) を用い、衛星画像・施設データ・物流情報・オープンソースなどの 異種データを統合して、不拡散上の疑義事象を分析する手法を実証した。STAR の可視化・統計解析・パターン認識機能により、施設活動の異常検知、宣言情報との不一致、時系列変化の把握が可能となり、従来の手作業分析より大幅に効率化した。実際のケーススタディでは、データ融合による疑義の絞り込み、分析時間の短縮、査察官支援の有効性が確認され、STAR が不拡散分析ツールとして有用であることが示された。(LANL) | ||
| Using Vulnerability Assessments to Design Facility Safeguards and Security Systems | Cal Jaeger, Mark Snell | ||
| 脆弱性評価(VA)を用いた施設の保障措置・物理防護システム設計 ― VA 主導の防護設計プロセスの体系化 |
(*)施設の Safeguards & Security(S&S)設計において、Vulnerability Assessment(VA)を初期段階から組み込む“VA 主導設計”が、最適な防護システム構築に不可欠であると論じた。VA を通じて、脅威シナリオ、検知・遅延・応答(D–D–R)、内部脅威、重要資産の特定、リスク評価を体系的に分析し、設計の優先順位付けとコスト効果の最大化を実現する手法を提示した。実施設での適用例では、過剰防護の回避、リスク低減効果の最大化、設計の透明性向上が確認され、VA が S&S 設計の中心的ツールであることが示された。(LANL) | ||
| Volume Measurements – Coping with Non-standard Conditions and Parasitic Effects | C. Foggi | ||
| 体積測定における非標準条件と寄生効果への対処 ― 実運用で避けられない誤差要因への体系的アプローチ |
(*)実際の体積測定では、温度勾配、泡(気泡)、沈殿物、液面揺動、容器の変形などの 非標準条件(non‑standard conditions) が頻発し、理想的な較正条件から大きく逸脱することを示す。これらの条件は、液面検知、差圧計測、浮子式、超音波式などの 体積測定手法に“寄生効果(parasitic effects)” を生じさせ、測定値に系統誤差・ラン間変動をもたらす。Foggi は、補正モデル、測定手順の変更、装置設定の最適化、データ後処理 によってこれらの寄生効果を抑制し、実運用環境でも高精度の体積測定を維持するための実践的手法を提示した。(JRC)<Foggi が実証データを取るには、La Hague が最も現実的で、時期的にも一致する。> | ||
| WARD VALLEY -BEYOND LICENSING | James A. Shaffner | ||
| ワード・バレー処分場 ― ライセンシングを超えた課題 ― 技術的合格後に立ちはだかる政治・社会的障害 |
(*)カリフォルニア州の Ward Valley 低レベル放射性廃棄物(LLW)処分場は、技術的・規制的審査(licensing)をクリアしたにもかかわらず、政治的対立・環境団体の反対・連邦政府との権限争いによって建設が停滞した。Shaffner は、技術的安全性が確保されても、土地移転(land transfer)、部族権益、訴訟、連邦・州の政治力学がプロジェクトの進行を左右することを指摘し、ライセンシング後の“第二の戦い”の重要性を論じた。結論として、LLW 処分場の成功には、技術・規制だけでなく、政治戦略、ステークホルダー調整、社会受容(public acceptance) が不可欠であると強調した。(DOE) | ||
| WATSON A Non-Proliferation Analysts Workstation | Rowland R. Johnson | ||
| End(12) | WATSON:核不拡散アナリスト向け統合ワークステーション ― 情報収集・データ解析・可視化を統合した分析支援環境の設計 |
(*)核不拡散アナリストが扱う多様な情報(核物質データ、施設情報、衛星画像、査察結果など)を一つの環境で扱えるようにするため、WATSON と呼ばれる統合ワークステーションの概念設計を提示した。データベース検索、文書管理、地理情報表示、時系列解析、パターン認識などを組み合わせ、分析作業の効率化と判断の一貫性向上を図る機能要件を整理した。保障措置・輸出管理・核不拡散政策分析など、複数分野のアナリストが共通基盤として利用できるよう、モジュール構造・拡張性・ユーザインタフェース設計の重要性を示した。(SNL) |