INMM米国年次大会論文集(1984年)
メンター部会の活動の一環としてINMM米国年次大会におけるProceedingタイトルリスト(日本語訳付き)の1984年分を作成しました。
タイトル、著者のほかに、タイトルだけではよくわからない専門用語や略号を日本語で補足した備考欄(訳注、補足・コメントなど)を付加しましたので有効活用いただければ幸いです。
| Sub-Volume End-marker | Title/タイトル | Authors | 備考 (訳注、補足・コメントなど) |
| 1983 Target Values for Uncertainty Components in Fissile Element and Isotope Assay | Peter De Regge, S. Deron, T.Gorgenyi, E. Kuhn, P. De Btevre | ||
| 核分裂性元素および同位体分析における不確かさ要素の目標値」― 1983年における日常的実用条件下での測定誤差(ランダム誤差・系統誤差)の標準化と保障措置への適用 | (*)本論文は、核物質分析における破壊分析技法が日常的に達成可能な不確かさ(標準偏差および系統誤差)について、1983年の「Target Values」を提示しています。各測定法(例:滴定、クーロメトリー、IDMSなど)と核物質の形態(ウラン/プルトニウム、燃料形態など)ごとに、ランダム誤差と系統誤差の目標値を一覧表として整理しています。これらの「Target Values」は、保障措置検証において実験室が通常条件下で達成すべき「現場での実用性能」を示し、将来的なパフォーマンス改善のための基準や評価指標として設計されています。 | ||
| A COORDINATED APPROACH TO NUCLEAR POWER PLANT DESIGN | Alfred E. Winblad、M. Teresa Olascoaga | ||
| 「原子力発電所設計への統合的アプローチ」― 運転、安全、保安要件を一体化する統一設計プロセスと実施可能な設計コンセプトの提示 | (*)本論文では、運転性、安全性、保安要求を統合的に調整する原子力発電所設計のアプローチを提示しています。設計プロセスにおける主要ステップを明示し、統一設計に必要な構造、設備、手順要素の考慮事項を整理しています。実施可能な設計コンセプトの例を示し、運転、安全、保安の要件を総合的に満たす構成要素の適用可能性を評価しています。(SNL) | ||
| A FIELD TEST AND EVALUATION OF THE SIMULTANEOUS CALORIMETRIC ASSAY SYSTEM | D. A. Rakel, J. R. Wetzel | ||
| 「同時カロリメトリック分析システムの現場試験と評価」― 保障措置下でのプルトニウム計量管理に向けた熱出力・核種比同時計測技術の性能検証 | (*)同時カロリメトリック分析システム(SCAS)は、試料の熱出力(カロリメトリ)と熱源核種の相対濃度を同時に測定し、非破壊的にプルトニウム含量を推定するシステムです。この移動可能装置を用いた1983年夏のRockwell International Rocky Flats Plantにおける現場試験では、その性能評価(測定精度、安定性、運用性)が詳細に記述されています。実フィールドでの有効性を確認し、保障措置下での迅速かつ信頼性の高いプルトニウム計量技術としての適用可能性が示されました。 | ||
| A NEW ERA IN U.S. URANIUM ENRICHMENT | John R. Longenecker | ||
| 「米国ウラン濃縮における新時代」― 市場混乱への対応としての1984年ユーティリティ契約導入、高度遠心分離開発再構成、拡散式/レーザー方式評価等を通じた技術最適化とリーダーシップ維持戦略 | (*)1984年当時、電力需要の伸び鈍化、豊富なスポット市場、為替変動、政治的要因によって米国のウラン濃縮市場は不安定となっていた。DOEは、1984年1月にユーティリティサービス契約を導入し、高度遠心分離やレーザー同位体分離プロセスのR&Dの方向転換や遠心分離プラントのプロジェクト見直し、拡散式プラント運用の再評価などの大規模対策を講じた。これにより、世界最先端かつ低コストの技術導入と顧客対応の強化を通じて、米国のウラン濃縮リーダーシップの維持を目指している。(DOE) | ||
| A New Measurement System for IAEA Inspectors The Compact K-Edge Densitometer | E. Kuhn, R. Hawkins, L. R. Cowder, S. F. Klosterbuer, R. H. Augustson, A. Esmailpour | ||
| 「IAEA査察官向け新計測システム:コンパクトKエッジ密度計」― グローブボックス内接触方式によるプルトニウム溶液高精度濃度分析技術の現地試験と保障措置対応性能評価 | (*)要旨および本文はオンラインでは非公開。(IAEA, LANL) | ||
| A PORTABLE NONDESTRUCTIVE ASSAY MEASUREMENT CONTROL SYSTEM | M.E. Palmer | ||
| 「携帯型非破壊分析計測制御システム」― プルトニウム処理装置の測定条件・結果を統合DBで一元管理し、核物質計量管理および臨界防止を支援 | (*)本論文は、プルトニウム処理装置(フード、抽出カラム、グローブボックス、フィルター等)に対する持ち運び可能な非破壊分析(NDA)制御システムを紹介しています。従来は紙帳票管理で測定条件が散逸しがちだったのに対し、新システムでは照査技術者が測定対象ごとの図面・測定点・パラメータ・データ入力欄などを含む統合データベースを使用し、計算から記録まで統一的に管理します。測定後はコンピュータにより即時計算・結果印刷が可能であり、過去データとの比較や継続的管理が容易になり、保障措置下の核物質計量管理と臨界安全性管理に資する点が強調されています。 | ||
| A STUDY OF THE MATERIAL ACCOUNTANCY PROCEDURE AT THE URANIUM ENRICHMENT FACILITY | M. Omae, J. Shirahashi | ||
| ウラン濃縮施設における物質計量管理手続きの検討 – 総ウラン元素ベースのMUF活用によるLFUA検査でIAEA目標を維持可能な計量管理精度の実証 |
(*)この論文では、ウラン濃縮施設(最大濃縮5%)における重要量(significant quantity)の転用を検知するため、全ウラン元素ベースの物質計量管理法を評価しています。従来のU‑235同位体バランスに比べ、元素全量ベースのMUF(Materials Unaccounted For:未計上物質)はほぼ半減し、検出能力の劣化は僅少と報告しています。全ウラン元素ベースの手法は、年間約1000tswu(トン・分離・作業単位)規模のプラントにおいて、IAEAの検出目標を達成可能であると結論付けられています。 | ||
| ALTERNATIVES AND OPTIMIZATION OF THE WASTE MANAGEMENT SYSTEM | David G. Dippold, Julia A. Wampler | ||
| 廃棄物管理システムの代替案と最適化 | |||
| AN ACTIVATED BARRIER FOR PROTECTION OF SPECIAL NUCLEAR MATERIALS IN VITAL AREAS | Ronald E. Timm, Anthony D. Valente | ||
| 「重要区域における特定核物質保護のためのアクティブ障壁」― 侵入検知後にセキュリティ担当者が展開可能な遅延・物理的障壁を追加し、電子警報と映像監視の統合によって保安性能を強化 | (*)Argonne National LaboratoryおよびSandia National Laboratoryが、重要区域の物理的保護を強化するため、Access Denial System(ADS)と呼ばれる活性障壁(activated barrier)を初回導入・設置しました。ADSは、侵入検知後にセキュリティ担当者が手動で起動でき、固定障壁の10倍程度の遅延性を追加し、既存設備への後付けが可能で、運用への影響が小さいと報告されています。電子警報、評価処理、CCTVとの統合により、侵入者の検出から対応までが5~10分以内とされ、保安上重要な核物質(Special Nuclear Materials)の保護に有効であると評価されています。(ANL) | ||
| AN ANALYSIS OF IAEA SURVEILLANCE CAMERA RELIABILITY | Richar Hooper, Edward Kerr | ||
| IAEA監視カメラの信頼性分析 | |||
| AUTOMATIC MATERIAL IDENTIFIER | Bruce Erkkila | ||
| 「自動核物質同定装置」― ヨウ化ナトリウムスペクトルと組み込みマイクロコンピュータにより移動式非破壊検証を実現し、プルトニウム239・ウラン235を核種識別可能な定性測定装置 | (*)携帯型「Automatic Material Identifier」は、容器内部の放射線スペクトルを解析し、プルトニウム239やウラン235などの核物質種を識別する非破壊検証手段として開発された装置である。本装置は薄型NaI(ヨウ化ナトリウム)結晶とマイクロコンピュータを搭載し、スペクトル形状から核種を特定し、計数率インジケータにより量的判断も可能である。小型で移動可能かつ操作性に優れ、複雑な検出器と比較して実用性が高く、核物質の定性的検証において有用であることが示された。(LANL) | ||
| BIAS CORRECTIONS PERTAINING TO NUCLEAR MATERIAL ACCOUNTABILITY AS PERCEIVED BY THE NRC | Donald R. Joy, C. M. Smith | ||
| 「NRC視点による核物質計量管理へのバイアス補正」― 在庫差異(ID)推定値の精度向上を目的とした補正の制度的必須化と、推定バイアスに影響する因子の可視化・代表的条件でのモニタリング方法の提案 | (*)本論文は、NRC(米国規制委員会)の視点から、物質計量管理におけるInventory Difference(差異)へのバイアス補正の意義と意図を明確化・論点整理したものである。個別測定値ではなくID全体に対する補正を重視し、「真のID」に最も近い推定値を得るために各測定システムでバイアス補正を必須とする方針が説明されている。バイアス推定に用いるデータの質が軽視されがちである点を指摘し、影響因子の識別と、代表的条件下でのモニタリング方策の必要性を論じている。(NRC) | ||
| BNL High Level waste Technical Assistance Programs for Support of the NRC | M. S. Davis, D. G. Schweitzer | ||
| 「NRC支援のためのBNL高レベル廃棄物技術支援プログラム」― 廃棄物パッケージ封じ込め性能評価と長期信頼性検証による安全基準策定への科学的支援 | (*)本論文は、BNLがNRCに対して実施した高レベル放射性廃棄物の技術支援プログラムの概要を示している。支援は、廃棄物パッケージの封じ込め性能評価、長期信頼性の検証、性能指標の設定など、処分場設計に関する重要課題を対象としている。これらの技術的検討は、NRCの安全評価基準策定を補完するための科学的根拠を提供することを目的としている。(BNL) | ||
| CALIBRATION OF AN NDA NEUTRON MONITOR FOR DETERMINING PROCESS HOLDUP | W. F. Nicaise, R. W. Doerr | ||
| 「プロセス滞留核物質測定用NDA中性子モニターの校正」― HLNCC技術を応用した現場校正と測定精度評価 | (*)化学処理ラインや装置内に滞留する核物質(プロセスホールドアップ)は、特定核物質の計量管理における重要課題である。本論文では、Los Alamos国立研究所がRockwell Hanfordの要件に基づき、HLNCC技術を応用したプロトタイプ中性子モニターを開発し、カルシナー終端の滞留量測定に適用している。場内校正の結果、当該モニターはNDA測定において高い精度と再現性を示し、現場でのプロセス滞留核物質測定に有効であることが確認された。 | ||
| CHARACTERIZATION OF HIGH-FIRED PUO2 AS A CERTIFIED REFERENCE MATERIAL | M. I. Spaletto, David W. Crawford, Coleen G. Cacic, Margaret A. Legel | ||
| 「高温焼成PuO₂の参照物質としての特性評価」― CRM‑122のトレーサビリティ確保と認証試験(重量測定・溶解性・クーロメトリー/TIMS結果) | (*)本論文は、米国エネルギー省New Brunswick Laboratory(NBL)が高温焼成プルトニウム酸化物(PuO₂)基準物質CRM‑122を認証した過程について報告するものである。CRM‑122は、プルトニウム分析と同位体組成測定の器具較正および計量管理用参照物質として開発され、酸化物形態で提供されることで分析工程におけるトレーサビリティを向上させている。一貫した重量測定および溶解性試験が実施され、制御電位クーロメトリーによる定量データと熱イオン化質量分析法による同位体分析結果が示され、保証された品質が確認された。 | ||
| CLASSIFICATION OF VULNERABILITY INFORMATION | W. Gerald Gibson | ||
| 「脆弱性情報の分類管理」― DOE施設におけるセキュリティ評価結果を段階的に分類し、機密性と対策実施の均衡を図る制度設計 | (*)本論文は、DOE施設におけるセキュリティ脆弱性に関する情報を、潜在的なテロリストおよび犯罪者から守るため、機密分類制度による情報保護手法を検討しているである。セキュリティ評価によって抽出された脆弱点は、資金調達や施設改修などの対応が完了するまで公開されず、段階的分類管理が適用されることを提案しているである。脆弱性情報の分類を制度的に強化することで、情報漏洩リスクを抑制しつつ、必要な対策の実施が効率的に進行できると結論付けているである。(DOE) | ||
| Computer Modeling for Field Verification for Leaky Cable Intruder Sensor Systems | J. R. Lundien, J. H. Richmond | ||
| リーキーケーブル侵入センサー現地検証のためのコンピュータモデル― 環境影響を最小化する設計指針と現場データによるモデルの妥当性確認
<リーキーケーブル侵入センサー;埋設または地表近くに配置された“ポーティッド(穴あき)”同軸ケーブル(リーキーケーブル)を通電し、周囲に電磁検出フィールドを形成する侵入検知装置である。> |
(*)環境条件がリーキーケーブル侵入センサーに与える影響を評価するため、数理モデルが開発され、自然および人工的な状況下での動作が予測されたである。これらのモデルを指針としてシステム設計を行うことで、動的環境変動に対する感度を最小限に抑える構成が実現されたである。予測結果と現場データとの比較において良好な一致が得られ、コンピュータプログラムの現状モデルが妥当であることが検証されたである。 | ||
| Control or Out of Control – That is the Question | Yvonne M. Ferris | ||
| 管理下か管理外か―測定制御プログラムの標準化に向けた技術・制度要件の検討 | (*)本論文は、ANSI標準に基づく測定制御プログラムの策定要請を受け、Rockwell Internationalの研究者がその技術・制度要件を体系的に整理した内容である。測定誤差モデル、測定プロセスのモデリング、測定基準値の設定、ユーザー要求の収集、測定プロセス評価など技術的観点が詳細に論じられている。管理・組織体制、技術者の訓練・資格、プログラム監査など、制度的側面についても統合的な枠組みが提案されている。 | ||
| DEFENSE HIGH-LEVEL WASTE MANAGEMENT | J.R. Berreth, D. A. Knecht | ||
| 「防衛関連高レベル廃棄物管理」― DOE計画に基づく固化・貯蔵・地層処分の技術課題と長期安全性評価 | (*)本論文は、米国防関連施設における高レベル放射性廃棄物(Defense HLW)の管理戦略を概説し、長期的な安全性確保のための技術的・制度的課題を整理しているである。廃棄物の特性評価、固化処理、貯蔵から地層処分までの一連の管理プロセスを対象とし、DOEの計画と規制要件との整合性が論じられているである。地層処分場の設計基準、性能評価モデル、封じ込めメカニズムの信頼性確保に関する研究動向が示され、将来の技術開発方向性が提案されているである。(DOE) | ||
| DEFENSE RADIOACTIVE WASTE MANAGEMENT ACTIVITIES: | J. T. D’Ambrosia | ||
| End(1) | 「防衛用放射性廃棄物管理活動概要」― DOE施設由来廃棄物の貯蔵・処分状況整理と今後の処分体制整備の展望 | (*)本論文は、DOEの防衛関連施設(生産炉、燃料再処理プラント、海軍炉用燃料処理施設など)から生じる放射性廃棄物の現状を整理し、安全な貯蔵・処分の取り組みを概観しているである。低レベル廃棄物の適切な処分、トランスウラン廃棄物の認証と処理、高レベル廃棄物の長期管理・処分施設建設が現在進行中の主要課題として位置付けられているである。今後は、すべてのDOE廃棄物について処分計画の完了と処理施設の整備が見込まれており、将来的な放射性廃棄物管理体制の体系化が示唆されているである。(DOE) | |
| DELAYED NEUTRON METHOD FOR MEASUREMENT OF FISSILE/FERTILE CONTENT OF SAMPLES RANGING FROM ENVIRONMENTAL TO IRRADIATED FUEL | A. E. Proctor, Y. D. Barker, D. W. Akers, J. W. Handler | ||
| 遅発中性子法を用いた試料中の核分裂性物質/親物質量の測定 – CFRMFによる235U・238U含有量の高精度測定とPu等他アイソトープへの応用可能性の検証 |
(*)Idaho National Engineering Laboratory(INEL)のCFRMF(Coupled Fast Reactivity Measurement Facility)を用いた遅発中性子分析により、235Uおよび238U含有量を高精度に測定する手法が提案された。本手法では、土壌などの環境試料、未照射・照射燃料、TMI-2炉コアデブリまで幅広い試料に適用でき、測定精度0.5%、検出感度は235Uで9カウント·min⁻¹·ng⁻¹、238Uで0.02カウント·min⁻¹·ng⁻¹を達成。233U、239Pu、240Pu、237Np、232Thを含む試料の核分裂性および可育物質量も同様の手法で測定可能である点が示された。 | ||
| DEMONSTRATION OF CASK TRANSPORTATION AND DRY STORAGE OF SPENT NUCLEAR FUEL | Bill R. Teer, James Clark | ||
| 使用済み核燃料のキャスク輸送および乾式貯蔵の実証 | |||
| DEMONSTRATION OF THE CALORIMETRIC ASSAY OF LARGE MASS, HIGH BURN UP PuO2 SAMPLES | Walter W. Strohm, W. W. Rodenburg, R. Carchon | ||
| 大質量・高照射PuO₂試料のカロリメトリックアッセイ実証 – 高均一性と0.3%精度(4~8時間測定)でのPu含有量測定技術の開発と国際検証向け評価 |
(*)米国・欧州・IAEA合同で、ベルギー・モルのCEN/SCK施設にて、大質量かつ高照射済みPuO₂試料のカロリメトリック分析が実施された。均一性評価では、70g試料12個の熱出力差が0.25%(RSD)と化学分析値0.21%と良好に一致し、同位体均質性も確認された。1~3kgの試料4容器の熱出力解析により、化学分析との比較で0.3%精度を4~8時間で達成し、EuratomおよびIAEAによる追加非破壊検証に供された。(Monsanto Research Corp., CEA) | ||
| DESIGN AND EVALUATION OF AN INTEGRATED SAFEGUARDS SYSTEM: PRINCIPLES* | Jack T. Markin, C. Aiton Coulter, William J. Whitty, R. G. Gutmacher | ||
| 統合保障システムの設計と評価:原則 – 資源・施設運用・敵対的・規制制約の下で、4段階フェーズに基づく保障活動の効率的統合手法の提示 |
(*)統合保障システムとは、限られたリソースや施設運用、潜在的な敵対者、規制要件などの制約下で、複数の保障活動を効率的に調整する手法である。本研究は、(1)問題定義フェーズ、(2)システム分析・統合フェーズ、(3)性能評価・最適化フェーズ、(4)設計選択・意思決定フェーズ、の4構成に基づき、原則的なフレームワークを提示している。各フェーズでは資源配分や付加価値、性能指標、設計選好に関する評価方法を体系化し、保障設計の計画・運用過程を支援する枠組みを構築している。(LANL) | ||
| DEVELOPING A CURRICULUM FOR TRAINING NUCLEAR PROTECTIVE FORCE PERSONS IN LEGAL MATTERS* | Jerry J. Cadwell | ||
| 法務事項に関する核保安部隊訓練カリキュラムの開発 – 逮捕・捜索・押収法、武力行使、法的権限、市民責任を7時間で網羅し法令順守能力と証言準備を支援 |
(*)核施設の警備担当者向けに、頻繁に現場で必要とされ、訓練不足が重大な法的影響を招く法務知識に焦点をあてた教育カリキュラムを開発。講義時間の制約と科目の重要度・難度を勘案し、「7時間コース」を提案:逮捕・捜索・押収法に3時間、武力行使に1時間、法的権限の範囲に2時間、市民責任に1時間の構成。内容は、法的権限の理解強化と裁判での証言に備えたリスク管理につながり、核保安活動の法令順守と職務能力向上を目的としている。(BNL) | ||
| DOE Oversight of Facility Confirmatory Measurement Activity | Garland Proco | ||
| 施設における確認測定活動に対するDOEの監視 – 非破壊検査装置の運用強化による出荷者・受入者差異の迅速特定と技術導入に向けた制度的支援 |
(*)DOE(米国エネルギー省)は、主要現場事務所において、非破壊検査装置を用いた確認測定(confirmatory measurement)の方針と手順を整備し、運用を強化した。確認測定の増加は、出荷者と受入者間の重要な差異を迅速に特定する上で効果的であるとし、その拡大を推進すべきと提案されている。ただし、これを全施設で実施するには、高性能な非破壊測定技術の技術進展と、現場での積極的な導入姿勢が不可欠であると指摘されている。(U.S. DOE, Oak Ridge Field Office) | ||
| DRUG ABUSE IN THE WORKPLACE: EMPLOYEE SCREENING TECHNIQUES | Ronald W. Buzzeo | ||
| 職場における薬物乱用:従業員スクリーニング手法 – 薬物依存率3〜5%のリスクに対し、採用・在職中の普遍的スクリーニング技術で安全な労働力確保を支援 |
(*)中〜大規模工場では従業員の約3〜5%が薬物依存の可能性があり、薬物乱用は生産性低下や品質問題をもたらし、米国経済に年間約300億ドルの損失を与えている。本論文では、採用前および在職中の従業員スクリーニング手法と選考技術を紹介し、薬物使用リスクの早期把握と排除を支援する枠組みを提案。提案手法は核関連施設のような高セキュリティ分野にも適用可能であり、信頼性の高い労働力確保のための普遍的プロセスであることが示されている。(アメリカ合衆国連邦麻薬取締局) | ||
| DRY STORAGE OF LWR SPENT FUEL IN THE US: A STATUS REPORT | Darrell F. Newman | ||
| 乾式米国における軽水炉使用済燃料の貯蔵:現状報告 | |||
| ELCODRUM I, a Tamper-resistant and Integrity Controlled Container for SNM | H. Bueker, St. Nicolai, F. Arning, H. Reuters | ||
| ELCODRUM I:SNM用耐改ざんおよび完全性制御ドラム – Opto‑電子センサーによる開封・表面モニタリング機能搭載、5か月間プロトタイプ試験に成功しIPS用途へ展開可能 |
(*)SNM(特定核物質)の保管には、開封/破損操作を記録可能な耐改ざんおよび完全性制御機能を備えた容器が必要である。Opto‑電子センサーを活用し、開封状態や容器表面の完全性を常に監視できる55ガロンドラム型プロトタイプを開発した。Jülich核研究センターで5か月間の試験に成功し、IPS(国際プルトニウム貯蔵)システム等での国際保障措置用途への展開が可能であることを示した。 | ||
| EMPHASIS: AN ACTIVE MANAGEMENT MODEL | Larry M. Gray | ||
| EMPHASIS:能動的マネジメントモデル – 目標設定から評価までの体系的プロセスによる核物質管理職のリソース配分・危機予防能力強化モデル |
(*)EMPHASISは、核物質管理職向けの能動的マネジメントモデルであり、目標設定からアクション実施、成果評価までの体系を提供する。モデルは、目標→目的→担当者→行動計画→モニタリング→結果評価という一連のプロセスを明確に構造化し、リソース配分と危機予防に重点を置く。実装には「管理したい」という意識が必要であり、業界専門職としての意識強化とパフォーマンス改善につながる点が強調されている。(ORNL) | ||
| ENVIRONMENTAL ASSESSMENT OF REPOSITORY SITES CONSIDERATIONS AND METHODOLOGY | William H. McIntosh | ||
| 処分地候補サイトの環境影響評価 ― 候補地選定に向けた方法論と指針 – NWPAに基づくEAの評価項目整備と候補地点7箇所(塩層・凝灰岩・玄武岩)への適用事例 |
(*)1982年のNWPAによって、DOEは高レベル放射性廃棄物処分地候補サイトの選定プロセスを推進し、そのために環境影響評価(EA)を法的義務として実施している。ルイジアナ、ミシシッピ、テキサス、ユタの塩層サイトおよびワシントンとネバダの凝灰岩・玄武岩サイトの計7地点について評価中であり、DOEのガイドラインに基づく基準適合性の検証が進行中である。本論文では、EAがNWPAとDOEガイドラインへの適合性を確保するために必要な評価項目や方法論が体系的に整理されている。 | ||
| ESTIMATION METHODS FOR SPECIAL NUCLEAR MATERIALS HOLDUP* | R. R. Picard, K. K. S. Ptllay | ||
| 特定核物質の滞留量推定手法 – 高品質測定データと統計モデルによるHEU処理施設の滞留SNM量の合理的推定法の検証 |
(*)高濃縮ウラン(HEU)処理施設における隠れ在庫(滞留量、ホ-ルドアップ)測定では、歴史データのみでは不十分で、高品質な測定データと統計モデルとの組み合わせが必要である。Los Alamos 国立研究所では、フィルターやダクト、高効率分離器などにおいて大規模実験と制御された計測を行い、統計推定モデルの有効性を実証した。実験結果に基づくモデルは、プラント管理における滞留SNM在庫の合理的な推定を可能にし、規制要求の遵守に役立つ点が示された。 | ||
| Example Motion Sensor Test Results Using the Sandia Intruder Motion Simulator | G. M. McNerney, R. J. Sons, D .P. Jones | ||
| Sandia侵入者モーションシミュレータを使用したモーションセンサー試験結果の例 – SIMSによる複数タイプのセンサー環境性能評価と性能データ分析の結果報告 |
(*)Sandia National Laboratories(アルバカーキ)は、モーションセンサーの環境性能を反復評価するための装置「Sandia Intruder Motion Simulator(SIMS)」を設計・製作した。SIMSを用いて複数タイプのモーションセンサーを対象に実験を実施し、環境条件下での感度やカバレッジの特性を評価した。本論文では、異なる条件での性能データを報告し、SIMSによる評価方法の有効性を示している。(SNL) | ||
| EXPERIENCES IN LOW-LEVEL WASTE MANAGEMENT AT DAVIS-BESSE NUCLEAR POWER STATION | C. R. Domeck | ||
| デイビス・ベッセ原子力発電所における低レベル廃棄物管理の経験 | |||
| EXPLOSIVES DETECTION; The Problem and Prospects | Frank J. Conrad | ||
| 爆発物検出 ― 課題と展望 – 低蒸気圧・電気陰性度などの分子特性を活用した高度検知技術開発プログラムの報告 |
(*)爆発物分子は低蒸気圧、電気陰性度、物質への“付着性”、壊れやすさ、熱的不安定性といった特徴を持つため、検知が難しい。電子捕獲検出器(ECD)の開発により、最初の有望な蒸気検知が可能となったが、既存市販装置では高蒸気圧の物質しか検出できない課題がある。本論文では、これらの爆発物特性を利用して検知感度を向上させる研究プログラムが紹介されている。 | ||
| IMPLEMENTATION STATUS OF NWPA REQUIREMENTS AND RELEVANT ACTIVITIES OF THE REPOSITORY PROJECTS | William M. Hewitt, Penny L. Friedman | ||
| 地層処分プロジェクトにおけるNWPA要件の実施状況と関連活動– 1982年NWPAに基づく候補地選定、環境影響評価、計画策定の進捗報告 | (*)1982年成立の原子力廃棄物政策法(NWPA)に基づき、DOEは地層処分候補地のスクリーニング、推薦を継続中。1983年2月に塩層・凝灰岩・玄武岩を対象に9箇所を抽出。選定ガイドラインを策定し原子力規制委員会(NRC)に提出、1984年8月に環境影響評価(EA)草案、12月に最終EAを公開予定。これにより1985年1月までに3候補地が大統領に推薦される見込み。1984年4月にはMission Plan(セクション301に基づくプログラム戦略)を草案発行し、プロジェクト・意思決定スケジュールも整備中。(Weston NWTS) | ||
| IN-SITU VERIFICATION OF PU-CONTAINERS IN LONG-TERM STORAGE AREAS | E. Moennich, W. Scheuerpflug, D. Gupta | ||
| 長期保管エリアにおけるプルトニウム容器の現地検認」 ―低コスト・迅速対応の統合システムによる異常(未承認移動など)の識別―光電プローブの現場試験を含む |
(*)分離されたプルトニウム容器は直接使用可能物質と見なされ、国際保障措置では厳格な監視が必要とされる。代替策として、長期保管エリアにおいて簡素化された現地検認(in-situ verification)システムが提案されている。この統合システムは低コストかつ迅速応答を目的とし、未承認の容器移動などの異常を識別可能とする設計構成要素で構成されている。技術機器は既存のものを流用し、ただし光電プローブ技術のみプロトタイプ評価段階で現場設置試験が実施された。(ドイツ・カールスルーエ核研究センター) | ||
| International Comparison of the Chemical Assay of Uranium and Thorium and of the Precision and Accuracy of the U 235 Isotopic Analysis of High Enrlched Uranium in THTR Fuel for Safeguards Purposes | B.G. Brodda, E. Kuhn | ||
| ドイツTHTR炉用燃料中の高濃縮ウランのU‑235同位体分析の精度および正確度に関するウランおよびトリウムの化学分析の国際比較―多機関共同試験により試料代表性0.05%、U・Th化学分析の精度/正確度0.1%以下、U‑235同位体比の分離・測定誤差0.02%以下を実証し、保障措置要件を満たすことを確認 | (*)ドイツ連邦共和国のTHTR(Thorium High Temperature Prototype Reactor)燃料(Th, U)O₂粒子におけるウラン・トリウム化学分析と高濃縮ウラン(U‑235同位体比)の分析について、IAEA支援プログラムの一環として国際間比較試験を実施した。サンプル代表性は0.05 %以下、ウラン・トリウムの分析精度と正確度は1σで0.15 %以下、平均推定値倍率で誤差は0.1 %以下に抑制された。U‑235同位体比測定は分離誤差・測定誤差とも0.02 %以下であり、保障措置で求められる精度・正確度を十分に満たした。 | ||
| Low-Level Waste Policy – Ohio’s Activities in the Midwest Compact | Robert M. Quillin | ||
| 低レベル廃棄物政策―ミッドウエスト・コンパクトにおけるオハイオ州の取組―処分場候補地選定、規制整備、輸送・管理体制構築に関する課題と対応策 | (*)1980年の米国低レベル放射性廃棄物政策法に基づき、各州は地域コンパクトを形成し、処分場の開発責任を負うことになった。オハイオ州はミッドウエスト・コンパクトの一員として、処分場候補地選定、規制整備、輸送・管理体制の構築を進めている。州間協定の調整、技術評価、財政負担の分担など、政策実施に伴う課題と対応策が示されている。(オハイオ州保健局) | ||
| MAINTENANCE AND THE UPGRADED SECURITY SYSTEM | Dossett Ledbetter, James P. Martin | ||
| End(2) | 保守と強化された防護システム―電子防護装置の機能維持には専任保守チームによる運用プログラムが不可欠-Pantex実例とDoD支援の知見に基づく提案 | (*)多くの施設で最新の電子防護機器(侵入検知、監視カメラ、遅延コンポーネントなど)を導入済みまたは予定中。だが整備不良だと安全性が低下するおそれがある。運用中に機器を常設的に点検・保守するプログラムが必要であり、これがなければ外見上は正常でも機能不全を招く。Pantexプラントの実例とDoD施設導入支援から得られた知見を基に、専任保守チームによる運用の利点と推奨手法を提示している。(Mason & Hanger – Silas Mason Co.、SNL) | |
| MANAGEMENT OF TRU WASTE AT THE IDAHO ENGINEERING LABORATORY | Carl P. Gertz | ||
| アイダホ原子力工学研究所(INEL)におけるTRU廃棄物管理―貯蔵廃棄物の取り出し・非破壊検査・処理至WIPPへの輸送実証技術の構築 | (*)1970年以降、防衛目的のTRU廃棄物はINELのRadioactive Waste Management Complexに20年限りで貯蔵されていた。DOEはこれらの廃棄物をサイトから撤去することを主目的としている。INELでは、SWEPPでの取り出し後、非破壊検査とWIPP輸送認証を行い、認証不能な廃棄物にはPREPPで処理(破砕・焼却・セメント固化)する2施設を建設中である。PREPPの目的は、認証できないTRU廃棄物をWIPPの受入基準に適合させて処理し、サイト外への輸送実証を行うことである。 | ||
| MASS SPECTROMETRY/MASS SPECTROMETRY AS A SCREENING METHOD FOR DETECTING EXPLOSIVE VAPORS | Joel A. Carter, Gary L. Glish, Scott A. Mcluckey | ||
| 質量分析法/爆発物検知のためのスクリーニング法としての質量分析法蒸気 | |||
| MEASUREMENT CONTROL ASSESSMENT OF RADIOMETRIC CALORIMETERS USING NONSTANDARDS BASED INDICATORS | Richard L. Mayer | ||
| 非標準指標を用いた放射線カロリーメーターの 制御状態の検知手法―ブリッジ電位分散と感度変動を用いて日常的な装置制御状態を補完評価 | (*)プルトニウムおよびトリチウムの量計測によく使われる放射線カロリーメーターについて、日常的な計測制御の必要性が示されている。既存の標準器による管理に加え、スタンダードでない指標(ブリッジ電位の分散、感度測定の変動)を日々観測する手法が試され、装置の制御状態の検出に有効とされている。これらの非標準指標は、標準ベース制御に置き換えるものではなく、補完的なアラームとして機能し、測定制御の信頼性向上に寄与することが確認されている。(Monsanto Research Corporation) | ||
| MONITORING ALARM RESOLUTION EFFECTIVENESS | Charles W. Emeigh, Brian W. Smith, F. P. Roberts | ||
| アラーム解決の有効性監視」―核物質転用の兆候検知に対応する原因判別・品質保証・効果指標の整備 | (*)プロセス制御データを活用したアラーム解決プログラムは、核物質転用の兆候に迅速に対応するとともに、システムエラーと実際の転用を区別する必要がある。アラームの原因特定手順、解決基準、品質保証体制(管理レビュー、監査、品質管理、データベース検証)の整備が重要とされている。解決手順が一貫して適用されているかを監視するため、効果測定指標の策定と制御対象の明確化が必要であると示されている。(NRC,PNNL) | ||
| MOTION SENSOR EVALUATION USING SIMULATION | J. D. Schmutz, R. M. Workhoven | ||
| 再現試験によるモーションセンサー評価―温度や環境条件を再現したSIMS装置による屋内モーション検出器の性能評価 | (*)室内用モーションセンサーの包括的性能評価には、多様な環境条件下での繰り返しテストが不可欠である。アルバカーキのSandia National Laboratoriesが開発した「Sandia Intruder Motion Simulator(SIMS)」というシミュレーション装置により、温度変動下でのセンサー感度とカバレッジデータを安定的かつ再現性を持って取得可能になった。Belvoir R&Dセンターに同装置が複製・提供され、他の試験施設でも類似の評価が実施可能な環境が整えられた。 | ||
| Objective of the NRC High Level Research Program at BNL | D. G. Schweitzer, P. Comella | ||
| BNLにおけるNRC高レベル廃棄物研究プログラムの目的―HLW処分場のnear‐fieldおよびfar‐field評価を通じた封じ込め機構と地下水移流時間の理解・規制ツール開発 | (*)アメリカ原子力規制委員会(NRC)は、高レベル放射性廃棄物(HLW)リポジトリの許認可手続きに必要な知見と評価を提供するため、Brookhaven National Laboratory(BNL)において調査研究を実施している。「near‐field」(近接領域)と「far‐field」(遠隔領域)の両面に焦点を合わせ、特に廃棄物パッケージの封じ込め性能や地下水移流時間の評価指標の理解・モデル化に取り組んでいる。実験データの検証、DOEの設計評価の監査対応、規制ガイドや設計基準等のツール開発など、許認可に向けた包括的な研究活動を展開している。 | ||
| ON-LINE ITEM CONTROL AT A HIGH ENRICHED NUCLEAR FUEL FABRICATION FACILITY | Terry W. Lewis, Harry H. Lewis,Jr. | ||
| 高濃縮核燃料製造施設におけるオンライン項目管理―識別アイテムのリアルタイム追跡を可能にしたソフトウェア制御システムの設計・運用実績 | (*)Nuclear Fuel Services社の高濃縮燃料製造施設におけるオンライン・アイテム制御システムは、製品の識別から処理完了までを準リアルタイムに追跡する手法を提供している。約150本のプログラムからなるソフトウェアと操作インタフェースによって、データ入力の正確性と一貫性を確保し、特殊核物質の転用防止に必要な情報をリアルタイムで管理する設計となっている。1983年9月に2年間の並行運用テストを経て本格稼働し、従来の手動バッチシステムを置き換える成果を挙げている。 | ||
| PHYSICAL SECURITY AND ACCOUNTANCY – CAPABILITY AND LIMITS OF INTEGRATION | Rudolf Weh | ||
| 物理的防護と計量管理―統合の可能性と限界―ドイツ再処理施設設計者による技術的実現性と規制整合性の検討 | (*)物理的防護と計量管理(accountancy)は、目的や基本的なアプローチが異なるが、リソース効率や運用効率の観点で統合すると両者に利点がある。ドイツの再処理工場設計者の視点から、これらを統合する際の技術的実現性と、EURATOM/IAEA保障措置および国内規制との整合性が検討されている。対象となる共通アスペクトを抽出し、統合の能力と限界(例:技術的制約、法規制対応)をケーススタディ形式で明らかにしている。(ドイツ核燃料再処理会社) | ||
| PRACTICAL EXPERIENCE WITH A LOCAL VERIFICATION SYSTEM FOR CONTAINMENT & SURVEILLANCE SENSORS | W. D. Lauppe, B. Richter, G. Stein | ||
| 封印・監視センサーの局所確認システムの実用経験―電子封印と中性子検出器の統合による遠隔照合システムの設計・性能評価事例 | (*)IAEAの検証負荷軽減を目的として、ドイツ・ユリッヒ研究センターで施設内リモート照合手法「LOVERシステム」が開発された。本システムは電子封印と廃棄物モニタリング用中性子検出器を接続し、封印の継続性と放射線レベルを連動して遠隔確認する技術を導入。実験設計と性能評価の結果から、封印+放射線監視統合システムの設計要件が明らかとなり、IAEA保障措置における遠隔照合適用に向けた初期的展望が示された。 | ||
| PRECISE MEASUREMENT OF FUEL CONTENT OF IRRADIATED AND NONIRRADIATED MATERIALS | Y. D. Harker, P. R. Napper, A. E. Proctor | ||
| 照射および非照射材料における燃料含有量の精密測定―反応度価値測定による広範囲サイズ・含有量試料の高精度分析法 | (*)INELの高度反応性測定施設(照射炉ATRサイトに併設されている臨界実験装置)を用い、物質反応度価値測定で照射済および非照射材料中の燃料含有量を高精度に分析する手法を示している。測定対象は100ccの小型試料から12フィート燃料ピンまで多様で、燃料含有量はおよそ2mg–600gの範囲をカバーする。測定精度は1σで約0.5%。試料中のウランは、低レベル試料では235Uで9カウント/分/ng、238Uで0.02カウント/分/ngの感度のものまで測定可能なことを示している。(EG&G Idaho, Inc.) | ||
| PROGRESS TOWARD THE SECOND REPOSITORY–STATUS OF THE CRYSTALLINE PROGRAM | R. E. Heineman | ||
| 第2処分場への進展―結晶質岩プログラムの状況―結晶質岩における候補地選定プロセスの背景・現状・今後の評価計画を概説 | (*)米国エネルギー省(DOE)は、1982年のNWPAに基づき、地質メディアの中から複数の永久処分場候補を調査している。結晶質岩(花崗岩など)を対象にする「結晶質処分場プロジェクト(CRP)」では、17州の3地域が選定され、1985年にさらに絞り込む方針。最終的に1989年7月までに大統領へ3サイトを推薦する計画であり、本論文では背景、現状、今後の活動予定を説明している。(Battelle Project ) | ||
| PROTECTIVE FORCE LEGAL ISSUES: THE SECURITY PERSPECTIVE | Harry L. Rich | ||
| 防護部隊に関わる法的課題:セキュリティ視点から ― 法的制約と使命遂行の調和に向けた運用・訓練制度の必要性 | (*)DOE(エネルギー省)の警備部隊は、非暴力的デモ参加者の逮捕や致死性武器の使用、施設外で武器を携行できる範囲など、任務遂行に関連する法的制約に直面している状況である。セキュリティ任務と法的義務が衝突する場合、警備担当者は施設の安全確保を最優先に対応する必要があるという立場が示されている。民間および政府機関の防護力に関する法的枠組みの整備が不可欠であり、今後の訓練や運用ルールの確立が求められている。(DOE, OSTIで概要のみ確認可能であり、要旨・本文の全文はオンライン非公開) | ||
| RECENT PRACTICAL SAFEGUARDS EXPERIENCE WITH THE NEW VERSION OF THE LWR (VAK) SEAL | E. Mascetti, B. C. d’Agraives, G. Dal Cero, R. Debeir | ||
| 新型LWR(VAK)封印の保障措置実務経験 ― 封印信頼性向上とIAEA検認効率化への適用結果 | (*)要旨・本文はオンライン非公開 | ||
| RESOLVING MC&A ALARMS FROM PROCESS MONITORING IN A FUEL FABRICATION FACILITY | Brian W. Smith, J. Razvi | ||
| 燃料製造施設におけるプロセス監視に伴うMC&Aアラームの解決 ― 誤警報と実損失を区別し材料損失推定の精度向上を図る現場特化型手順の開発と適用 | (*)燃料製造施設におけるMC&Aアラームの発生頻度、原因、解決方法を特定するため、現場特有のアラーム解決手順を開発・試験した。プロセス監視データを用いて、誤警報と実際の核物質損失によるアラームを識別し、差異の解消により材料損失推定の精度向上を図っている。手順開発の成果として、アラーム頻度や原因、解決タイプの統計を示し、損失推定モデルを適用した評価結果を報告している。(PNNL) | ||
| RESULTS FROM THE STUDY OF UF6 CONSUMPTION ON CENTRIFUGE PROCESS PIPING AND ITS INFLUENCE ON GAMMA RAY MEASUREMENTS | R.B. Strittmatter, J. C. Pratt, J. N. Cooley, L. W. Fields, D. A. Close | ||
| 遠心分離装置プロセス配管におけるUF₆消費量の解析とガンマ線測定への影響 ― 沈着ウラン量評価とHEU不在確認の実用的測定手法 | (*)遠心分離器を用いたUF₆ガス濃縮プロセスにおいて、配管内壁へのウラン沈着がガンマ線測定の正確性を損なうリスクを指摘している。沈着メカニズムを分析し、配管内のウラン量を定量化する試験結果を報告している。米国の運転条件下において、5分間のガンマ線測定で高濃縮ウランの不在を確認可能であると結論付けている。 (Oak Ridge Gaseous Diffusion Plant, OSTIで概要確認、要旨および本文は全文非公開) | ||
| SAFEGUARDING NDA SYSTEMS | Robert V. Studley | ||
| 非破壊分析(NDA)システムの保護強化 ― 測定精度・データ・装置を守る四大方針と実装評価 | (*)非破壊分析(NDA)システムは測定誤差や試料形状に対する脆弱性があるため、既存の機器や物理的防護措置では十分に保護できていない点が指摘されている。信頼性向上のためには、測定の自動化、性能監視、機器やデータの保護、そして装置展開の最適化という四つの目標を達成する必要があると提案されている。論文では責任の根拠となる二つの基本測定と四つのNDA機器を例に、これらの目標達成に向けた具体的な評価が行われている。 | ||
| SAFEGUARDS AND SECURITY DESIGN GUIDELINES FOR CONCEPTUAL MONITORED RETRIEVABLE STORAGE (MRS) FACILITIES | K. R. Byers, R. G. Clark, N. L. Harms, F. P. Roberts | ||
| 概念設計段階MRS施設の保障・セキュリティ設計ガイドライン ― 貯蔵方式別設計特性と防護制度統合による安全性・信頼性向上 | (*)コンセプト設計段階のMRS(モニタリング可能な回収型貯蔵施設)に関し、NRCの段階的保障アプローチに基づく基準や規制が明確でない現状を指摘している。複数の貯蔵概念(乾式ウェル格納、キャニスター収容、線源セルなど)の設計特性と、保障および物理的防護への影響が比較・分析されている。これらの概念を統合する設計ガイドラインを提案し、防護システムと手続きの有効な実装を通じて施設の安全性と保障信頼性を高める方策が示されている。(PNL, OSTIで概要が確認できた、要旨・本文は全文公開されていない。) | ||
| SECURITY DURING SAFETY-RELATED EMERGENCIES AT NUCLEAR POWER PLANTS | Dale A. Moul | ||
| 原子力発電所における安全関連緊急時のセキュリティ ― 緊急対応と物理的防護の両立に向けた運用指針 | (*)要旨・本文はオンライン非公開 | ||
| SINGLE-STATION SCREENING FOR WEAPONS AND CONTRABAND | Dr. Roy J. Ricci | ||
| 一地点チェックによる武器・密輸品スクリーニング ― 入退場共用地点で武器と核物質の同時検知を可能にするデュアルモード検査システム | (*)全ての出入口を通じて行われる一地点チェックにおいて、武器と核物質の持ち込み・持ち出しを同時に検知可能なデュアルモード検査システムが導入された。入口ではウォークスルー式金属探知機、出口では小量の特別核物質(SNM)を検出できる放射線検出器と高感度金属探知機が並列運用されている。実運用例を通じて、セキュリティ要件に基づく性能仕様と実際の運用状況が評価され、合一チェックステーション構成の有効性が示された。 | ||
| Supporting the Material Control and Accountancy System with Physical Protection System Features | Dennis Miyoshi, Christopher E. Olson, David L. Caskey | ||
| End(3) | 物理的防護設計による材料管理・計量管理支援 ― 防護オプション選択がMC&A性能とコストに与える影響と設計原理の提案 | (*)物理的防護の設計選択が、材料管理・会計(MC&A)システムの効率性やコストに強く影響する事例が示されている。DOE関係施設でのシステム工学プロジェクトをもとに、設計オプションの比較とその結果生じる利点・限界が分析されている。研究では、防護機能とMC&Aを統合的に設計するための設計原理が提案されており、両者の相乗効果を重視している。(SNL, OSTIの概要より) | |
| THE ACTIVITIES OF THE ESARDA WORKING GROUPS | B. W. Hooton, A. G. WAIN | ||
| ESARDA作業部会の活動 ― 運営者参加による保障措置技術評価と核物質管理への実装促進 | (*)ESARDAの作業部会は、低濃縮ウラン製造(LEU)、MOX、NDA・DA技術基準、封じ込め監視、再処理施設での材料検証、数理統計問題など多岐にわたる領域で調整と研究を遂行している。これらの部会は、それぞれの分野で運営者の参加を得て保障措置手法を評価し、核物質取り扱い施設に密接に関連する研究課題を提起・進展させている。特に現場の操作者が保障措置アプローチの評価に関与することが、研究成果の実用性と進展を促進する上で重要であることが強調されている。(UKAEA) | ||
| THE ANALYSIS OF TANK CALIBRATION DATA FROM SEVERAL RUNS | A. S. Goldman, A. M. Liebetrau | ||
| 複数回校正実験に基づくタンクキャリブレーションデータ解析 ― 液位–体積関係推定における実験間差異と統計的診断手法の適用 | (*)タンク内の液位と液量の関係を定量化するために、複数回にわたる校正実験(runs)が実施され、液位–体積のキャリブレーション式が推定された。校正実験間の差異(run-to-run differences)が測定精度と同程度以上となる場合のデータ統合と解析上の困難について考察された。診断プロットなどの探索的手法を用い、統計モデルに整合させつつ複数実験のデータを統合する方法が提案された。 | ||
| THE GOVERNMENT AS A CLIENT FOR SECURITY SUPPORT SERVICES A Ccnmercial | H. M. Leith | ||
| 政府をクライアントとするセキュリティ支援サービス ― 民間警備会社視点による提案・契約・裁判対応と人員・財務管理上の実務課題 | (*)米国政府向けにセキュリティ支援サービスを提供する民間警備会社の視点から、提案書作成や契約要求の対応、口頭審査までの道程を解説。「Catch-22」(ジレンマ)現象や裁判所命令との対立、コミュニケーションの障害など、現場管理者が直面する人事・法務課題を詳述。財務管理(カルーセル方式)や人員配置をはじめ、政府基準に沿った高評価獲得のための企業体制の構築が必要と主張。(Proceedings本文および要旨はいずれもOSTIには全文公開されておらず、OSTIに概要のみ公開。Wells Fargo Guard Services) | ||
| THE ION MOBILITY SPECTROMETER FOR HIGH EXPLOSIVE VAPOR DETECTION | Martin J.Cohen, Roger F. Wernlund, Robert M. Stimac | ||
| 高爆発性蒸気検知用イオン移動度分光計 | |||
| THE PAJARITO MONITOR: A HIGH-SENSITIVITY MONITORING SYSTEM FOR HIGHLY ENRICHED URANIUM | K. L. Coop, P. E. Fehlajj, C. Garcia,Jr. | ||
| パハリート・モニター:高濃縮ウラン及びプルトニウムの持ち出し検出に特化した高感度モニタリングシステム ― 歩行者・車両通過時のバックグラウンド変動を用いた逐次確率比検定によるトランジェント検出技術の適用 | (*)高濃縮ウランを運搬する歩行者・車両を対象に、プラスチックシンチレータ検出器とマイクロ波占有モニターを組み合わせた高感度ガンマ線モニタリングシステムを提案。通行者や車両におけるバックグラウンド変動をリアルタイムで解析し、不正な核物質移動を識別する逐次確率比検定(SPRT)を導入。システムは高濃縮ウランに特化しつつ、プルトニウムにも高い感度を示し、トランジェント漏れ検出に効果的(LANL,OSTIのアブストラクトより取得) | ||
| The Quality of Destructive Analysisin Safeguards Verifications Trends in Safeguards Analytical Services | E. Kuhn, S. Deron, U. Wenzel | ||
| 保障措置分析サービスにおける破壊分析の品質保証結果の動向 ― 誤差要因評価とESARDA目標不確定性との比較 | (*)IAEAのSafeguards Analytical Services(SAS)体制による、現場操作側とIAEA間での破壊分析データ比較誤差を評価。全体として分析データの質は良好であるが、大型施設(再処理・プルトニウム燃料製造)向けに解決すべき誤差要素が残る。ESARDAの“不確定性目標値(Target Values)”と比較した結果、既存技術で改善可能と評価。 | ||
| The Radioactive Waste Disposal Problem Has a SolutionーThe Waste Isolation Pilot Plant Project | Lawrence H. Harmon | ||
| 放射性廃棄物処分問題は解決できる ‑ WIPPプロジェクト ― 深部塩層を活用した地層処分技術の大規模実証施設 | (*)ニューメキシコ州の塩層深部に地層処分施設WIPPを建設し、防衛由来放射性廃棄物の安全隔離を目的としている。1983年から坑道掘削実験を開始し、1986年完成、1988年運用開始予定というスケジュールで進められている。(DOE)このプロジェクトは処分技術の実証と高レベル廃棄物の地層処分可否を実験的に解明する初の大規模試験施設である。 | ||
| THE RESULTS OF THE NLO ERROR PROPAGATION EXERCISE | B. Gessiness, G. K. Porter | ||
| NLO誤差伝播演習の成果 ― 生産を維持しつつLEIDを統計的に算出する自動監視方式の実証
<(NLO, Inc., フェーンランド, オハイオ)> |
(*)フェーンランドの低濃縮ウラン処理施設で、LEID(最小検出可能誤差)の統計的算出方法が3ヶ月間の試験で確立された。生産ラインに干渉せず、既存のデータ収集インフラに商用ハードウェアを追加導入し、精度監視を実用レベルで実現した。誤差伝播分析により保障措置上の信頼性向上が確認され、他エリアへの適用計画が策定された。 | ||
| THE SAMPLING DISTRIBUTION OF THE D STATISTIC | M. Franklin | ||
| D統計量のサンプリング分布 ― 有限母集団下での分散構成と測定データのみからの推定手法の統一的解析 | (*)有限母集団に対するD統計量のサンプリング分布に関する一般化された統計結果を提示している。D統計量の分散は「母集団の差異分散」と「検査員の測定不確かさの平均」から構成されることを数学的に証明している。オペレーターによる申告値、検査員の測定値、不確かさのデータだけからサンプリング分散を推定できる定理を示し、検証手順と解析手順の体系的区別にも触れている。 | ||
| THE STAGING AREA CONCEPT FOR ITEM CONTROL | Robert A. Williams | ||
| アイテム管理のためのステージングエリア概念 ― 異常燃料棒に対する集中収容・分配システムの導入 | (*)核燃料集合体棒の所在情報が、自動化システム運用下で不透明になる課題があった。異常が検出された棒(「deviant rods」)を収容するため、2つの厳格管理されたステージングエリアを導入した。専門訓練を受けた担当者による集中管理と自動データ収集の連携によって、多数の棒の所在管理が実用化された。 | ||
| VALVE MONITOR DESIGNS FOR SECURITY APPLICATIONS | Dennis L. Mangan, R. M. Curlee | ||
| End(4) | セキュリティ用途向けバルブ監視装置設計 ― 内部者破壊対策に向けた複数センサー方式の実環境比較評価 | (*)内部者による破壊行為への対策として、重要バルブの開閉状態を安全かつ信頼性高く監視する必要性が高まっている。微小スイッチ、光電、平衡磁気スイッチ、磁気抵抗センサーなど複数の技術方式が開発され、実運用環境で試験された。各方式の設計と運用テスト結果を比較・評価し、監視モニターの実用性と堅牢性が実証された。 |