日本核物質管理学会Institute of Nuclear Materials Management (INMM) Japan Chapter

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INMM米国年次大会論文集(1973年)

メンター部会の活動の一環としてINMM米国年次大会におけるProceedingタイトルリスト(日本語訳付き)の1973年分を作成しました。

タイトル、著者のほかに、タイトルだけではよくわからない専門用語や略号を日本語で補足した備考欄(訳注、補足・コメントなど)を付加しましたので有効活用いただければ幸いです。

 

Sub-Volume End-marker Title/タイトル Authors 備考
(訳注、補足・コメントなど)
A GAMMA RAY TRANSMISSION GAUGE FOR DETERMINATION OF HEAVY AND LIGHT METAL LOADING OF FUEL ELEMENTS* Hans J. Weber, T. Gozani
燃料要素に含まれる重金属・軽金属装荷量のガンマ線透過測定
― 多エネルギー透過スペクトロメトリによるHTGR燃料棒のTh・U装荷量の迅速高精度NDA手法
(*)多線源ガンマ線とガンマ線スペクトロメータを組み合わせ、標準試料との透過比較により、燃料棒内の重金属(Th, U)および軽金属成分の装荷量を非破壊で定量化する手法を開発した。試作した複数エネルギーのガンマ線透過ゲージは、特に HTGR 燃料棒のトリウム装荷量測定に最適化され、既知の減衰係数(約2%精度)を用いることで2分間の測定で 平均1.5%の精度が得られた。標準試料の精度をさらに高めることで、より高精度の絶対量評価も可能であり、異種残渣・55ガロンドラム・フィルタなど多様な形態への応用性が示された。( Intelcom Rad Tech Corporation)
A METHOD FOR SURVEYING FOR URANIUM-235 WITH LIMIT OF ERROR ANALYSIS W. D. Reed, J. P. Andrews, H. C. Keller
誤差限界解析を用いた U‑235 サーベイ手法
― 携帯型NaI検出器による現場対応型U‑235測定とTh補正・誤差要因の総合評価
(*)著者らは、1/2インチ×1インチの NaI(Tl) 検出器を備えた携帯型シングルチャンネルアナライザを用い、平面・矩形空間・円筒状対象などさまざまな形状に対して U‑235 を現場サーベイする一般手法を提示した。U‑235 と共存する Th 由来の寄与を補正する係数を導出し、計測値からトリウムの寄与を除去できるようにした点が本手法の特徴である。測定結果を統計的に解析し、分布の不均一性・バックグラウンド・計数誤差・校正係数誤差を含む「誤差限界(limit of error)」の算定手順を確立し、換気ダクトや複雑形状の焼却システムにおける U‑235 ホールドアップ評価に成功した。(Gulf General Atomic Company)
AN APPROACH TO DETERMINING A SYSTEM OF ROUTINE INSPECTION EFFORTS AND TIMING FOR FABRICATION PLANTS Tohru Haginoya, Yoshihiko Takada
燃料加工施設における定期検査作業量と実施時期の決定手法
― 過去の核物質収支データとMUF時系列解析に基づく検査資源の最適配分モデル
(*)本研究は、過去のキャンペーンで得られた核物質収支データ(Material Balance Data)と、翌年の処理計画を評価することで、各燃料加工施設ごとに必要な定期検査(routine inspection)の工数を割り当てる体系的手法を構築した。また、MUF(Material Unaccounted For)の時系列データ解析に基づき、検査の適切な実施タイミング(inspection timing)を決定するアルゴリズムを提示した。試計算では、年間100トン規模の LWR 燃料を製造する加工工場に対し、年間30人日未満の検査工数で所要の監査水準を満たせることを示し、検査資源を最適配分する方式の有効性が確認された。(Mitsubishi Metal Corporation, MAPI)
Application of the Conceptual Design Facility Requirements for Safeguards to Five AEG License Exempt Contractors Theodore Sherr, W. Marcuse
AECライセンス免除5施設への保障措置概念設計要件の適用
― 物理防護・入退管理・核物質収支と計量管理のギャップ分析による施設別改善計画の抽出
(*)研究は、AEC の「保障措置概念設計(Conceptual Design for Safeguards)」を 5 つのライセンス免除施設へ適用し、施設ごとに必要となる性能要件・対策・改善項目を体系的に抽出するアセスメント手法を実践した。AEC と技術支援組織からなる専門チームが各施設を詳細調査し、物理防護・入退管理・物質移動管理・MBA構造・計量管理・LOE(誤差限界)分析などの観点で現行 safeguards を評価し、設計基準との差分(ギャップ)を明示した。調査結果にもとづき、不正侵入・無許可持ち出し・誤差拡大要因・情報システム不足などに対処する「即時対策」「中期改善」「将来型 R&D」に区分した改善計画が提示され、概念設計を実施設計に適用する有効性を示した。(BNL, USAEC)
COMPUTERIZED NUCLEAR FUEL DATA BANK E. F. Koncel
コンピュータ化核燃料データバンク
― 燃料集合体の所在・同位体組成・費用管理を統合する電子データ基盤の構築と核燃料マネジメントへの応用
(*)本論文は、Commonwealth Edison社が開発中のコンピュータ化核燃料データバンクの構想を示し、同社が所有・リースしている多数の燃料集合体について、その所在地・在庫情報・同位体組成を一元的に管理する「核燃料アカウンタビリティ基盤」として機能する点を説明している。データバンクは、核燃料費の計算や税務上のプラント記録作成といった財務処理(会計・コスト評価)にも利用され、核燃料データを横断的に検索・抽出できる柔軟な情報検索(flexible retrieval)機能を備えて他システムへの入力や相関分析にも活用される。核燃料管理業務における中心的役割を担うことが期待され、1973年末までにシステムの大部分が稼働する見込みが示されており、同社の核燃料管理最適化と保障措置的アカウンタビリティ強化の双方に寄与する設計となっている。(Commonwealth Edison Company)
CONSIDERATIONS IN THE DESIGN OF A DOORWAY MONITOR G. J. Cunningham, J. L. Martinez
ドアウェイモニター設計における考慮事項
― Rocky Flats の運用経験に基づく検出器選定・配置・警報性能とスループットの最適化要件
(*)本論文は、Rocky Flats における 2年間の実運用経験に基づき、核物質持ち出し防止のためのドアウェイモニター(Doorway Monitor)設計に必要な実務的要件を体系的に整理している。検出器の選択・配置、電子回路、警報方式、通行者数(スループット)と警報性能のバランス、必要な保障措置レベルなど、性能・配置・運用コストの最適化要素が比較・検討されている。これらの検討を通じて、検出感度・誤報率・迅速な通行処理など、Doorway Monitor 設計時のトレードオフ指標を明らかにし、保障措置現場での設置・運用方針への指針を示している。(Dow Chemical U.S.A.(Rocky Flats))
DEVELOPMENT, TESTING ANO UTILIZATION OF THE ELEPHANT GUN FOR MEASUREMENT OF HETEROGENEOUS RADIOACTIVE PROCESSING RESIDUALS John Stewart, C. M. Vaughan, L. D. Anstine
不均質な放射性加工残渣のウラン量評価に向けた“Elephant Gun”(受動ガンマ)測定装置の開発・試験・運用
― 231mPa 受動ガンマ線を用いた大型不均質廃棄物の低濃縮ウラン非破壊定量手法
(*)本研究は、GE Wilmington 施設で発生する低濃縮ウラン汚染を含む不均質プロセス残渣(木箱・混合廃棄物など)を非破壊で定量するために開発された“Elephant Gun”と呼ばれる受動ガンマ測定装置の設計・較正・実運用結果を報告している。測定原理は、238U の娘核種231mPa の受動ガンマ線を指標として用いる手法であり、校正実験・減衰係数モデル・誤差解析に基づき、木箱(4×4×4 ft)や 55 ガロンドラムなどの大容量・不均質廃棄物のウラン量を精度よく評価できることが示された。本装置は、燃料加工施設における残渣中ウランの在庫評価・保障措置目的での計量管理に適用でき、多様な残渣形態への応用可能性が提示されている。(GE)
DYNAMIC INVENTORY: DREAM OR NECESSITY? D. W. Wilson, D. W. Wilson
動的在庫管理:夢か、それとも必然か
― 再処理施設における操業停止を要しないオンライン核物質在庫評価の必要性とMFRPでの開発要件

<Midwest Fuel Recovery Plant(MFRP)>

(*)本論文は、再処理施設などの核燃料処理プラントでは、従来のような操業停止を伴う大規模物理棚卸(shutdown inventory)では、要求される操業稼働率と経済性に適合せず、オンライン動的計測(dynamic inventory)による連続的な在庫把握が不可欠であると論じている。General Electric の Midwest Fuel Recovery Plant(MFRP)では、規制要件・顧客要求・運転要件を同時に満たす動的在庫システムの開発を進めており、核物質収支をオンラインで評価するための計測・工程モデル・データ処理の統合的アプローチが必要とされる。論文は、動的在庫が将来の再処理施設における保障措置・核物質管理の実効性向上に不可欠であり、“夢”ではなく“必然”となるという結論を示し、達成に向けた要件・概念・目標・開発課題をまとめている。(GE)
ESTABLISHMENT OF A MATERIALS MANAGEMEMT SYSTEM Frank P. Baranowski
核物質管理システムの確立
― 核物質を経済資源として扱うための在庫最適化とプログラム間資源配分の合理化
(*)本講演は、AEC における核物質を「経済資源」として体系的に管理する新組織(Materials Management System)の設置背景と目的を説明している。核物質在庫削減が直接的な予算効果を持つため、資源配分の最適化が重要とされる。核物質は生産能力が限定されているため、今後は競合するプログラム間での需給配分を、コスト・ベネフィット分析に基づいて合理的に決定する必要があるとしている。この新しい材料管理システムは、核物質利用計画の調整や在庫最適化を推進し、AEC 全体の資源活用を改善するための中央管理機能としての役割を担うことを目的としている。(USAEC)
FIELD EXPERIENCE WITH NON-DESTRUCTIVE TESTING EQUIPMENT Raymond E. Lang
非破壊測定装置の現場運用経験
― 中性子・ガンマ計測機器の実運用特性と限界に基づく保障措置NDAの評価
(*)本論文は、USAECシカゴ事務所が保障措置目的で使用してきた 各種非破壊測定(NDA)装置の現場経験 をまとめたものであり、運用哲学・制約条件・装置選択に関する実務的知見を提示している。使用装置には、中性子ウェルカウンタ、マルチチャンネルアナライザ、単一チャンネル濃縮度計、ISAS(Isotopic Source Assay System)、ISAF(Isotopic Source Assay Fissometer) などが含まれ、これらの利点・限界・測定特性が比較されている。著者は、保障措置現場における NDA 装置運用の「実際的な性能・限界」を強調し、測定状況・背景放射・対象幾何の影響を踏まえた総合評価の必要性を指摘している。(USAEC)
FORMULATION AND VERIFICATION OF MATERIALS BALANCE PRO FORMA FOR A PLUTONIUM PULLS FABRICATION FACILITY  R. Nilson
プルトニウム燃料製造施設の材料収支プロフォーマの策定と検証
― MUF/LE‑MUF の実績評価とペレットばらつきが計量誤差に及ぼす影響
(*)本研究は、Exxon Nuclear のプルトニウム燃料製造施設における材料収支プロフォーマ(Material Balance Pro Forma)の策定と検証を行い、実運転で得られた MUF(Material Unaccounted For)が予測値の範囲に収まり、AEC が提案した LE‑MUF(Limit of Error of MUF)0.5%基準を達成可能であることを示した。一方で、LE‑MUF においては、計測精度への期待がやや楽観的であったことが明らかになり、予測より高い LE‑MUF が観測されたものの、現行技術でも 0.5%基準の達成が可能であると結論づけられた。LE‑MUF の主要な増大要因として、燃料ペレット間のサンプリングばらつき(sampling variance)が支配的であることが示され、プルトニウム燃料製造における計量管理の改善ポイントが具体的に明らかにされている。(Exxon Nuclear Company, Inc.)
GOVERNMENT-INDUSTRY PANEL ON MATERIALS AND  PLANT PROTECTION REGULATIONS James Powers, R.F. Lumb, R. G. Page, Tom Bowie, Daniel R. Wilkins
政府‐産業界パネル:核物質および施設防護規則に関する討議
― AEC規制強化がLEU施設・複数拠点企業へ及ぼす影響とインベントリ管理高度化の課題
(*)本パネルは、AEC が提案した新しい物理防護・核物質防護規則(10 CFR 70/73 改正案)が産業界へ与える影響を議論し、特に「20%未満 LEU を扱う小規模施設」への適用範囲や今後の追加規制の見通しについて、政府・産業双方の視点を共有した。パネリストらは、月例インベントリ義務化(Monthly Inventory Concept)に対し、産業界が代替メカニズム(動的在庫管理、出入口モニタリング、高度化した計量・監視装置)を提示しつつ、AEC 規則強化に対応する実務的改善が進展していることを述べた。また、「家族概念(family concept)」と呼ばれる企業グループ内の複数核施設のリスク・対応度の違い、および小規模施設への将来的規制波及の懸念が示され、今後の物理防護基準・情報システム・インベントリ報告の高度化に向けた方向性が議論された。(USAEC, NUSAC, Combustion Engineering, GE)
INTERNAL CONTROL VIS-A-VIS DIVERSION PATH ANALYSIS William M. Murphey, John C. Schleter
内部統制と転用経路解析の相互関係
― 高スループット施設における Diversion Path Analysis(DPA)による転用可能性の体系的評価と内部統制の検知能力の強化
(*)本論文は、核物質を扱う施設に対し、内部統制(internal control)の有効性を定量的に評価するための「Diversion Path Analysis(DPA)」手法を体系化し、物理防護・計量管理(material balance accounting)の双方で想定される転用経路を網羅的に分析する枠組みを提示している。特に高スループット生産領域における転用可能性を重視し、1名の従業員が記録改ざん可能という厳しい条件下でも、500 g の魅力度の高い核物質を 24 時間以内に検知することを目標とした実用性評価(practicality study)が実施されている。DPA は、内部統制データの監視・検知能力を既存の保障措置技術と結びつけ、転用経路の洗い出し・リスク優先順位付け・改善点特定を可能にする手法であり、施設ごとの実態に適応可能な体系的 safeguards 工学の基盤を提供している。(NBS)
Is Balance Calibration Sufficient for Determining Weighing Uncertainties? Richard I. Post
天びん校正だけで秤量不確かさを評価できるのか
― オペレータ誤差の分離・定量化が抱える課題とその解決アプローチ
(*)本論文は、秤量における総合不確かさ評価の中で、オペレータ(作業者)誤差の定量化が極めて困難であるという問題点を指摘している。特に、記録ミス・報告ミスと、機器操作そのものに起因する“真のオペレータ誤差”をどのように分離して評価するかが大きな課題であると述べている。著者はこれらの課題に対し、オペレータ誤差を推定するための2つの実用的アプローチを提案し、計量精度向上のためには天びんの校正だけでは不十分であることを示している。(GE)
MEASUREMENTS OF UF6 CYLINDERS WITH PORTABLE INSTRUMENTS* L. W. Fields, R. B. Walton, J. L. Parker, T. D. Reilly, J. H. Menzel
可搬式計測装置によるUF₆シリンダーの測定 (*)本研究では、UF₆を封入した Type‑30 および Type‑5A シリンダーに対し、可搬型の非破壊測定装置を用いた迅速な濃縮度検証手法(γ線計測+超音波、受動中性子、能動中性子)を広範に評価している。γ線計測方式では、Type‑30 シリンダーにおいて ²³⁸U 崩壊娘核種の沈着によるバックグラウンド干渉が問題となる一方、Type‑5A シリンダーでは高濃縮UF₆に対して高精度(約2%)が得られた。受動中性子計測・能動中性子照射法は、濃縮度依存性の異なる応答特性を示し、複数手法の併用により現場での迅速測定と保障措置目的の UF₆ 検証を支援できることが示された。(LASL)
NONDESTRUCTIVE ASSAY MEASUREMENT STANDARDS: NEED AND APPROACH D. M. Bishop
非破壊分析測定基準: 必要性と手法 (*)要旨・本文はオンライン上で非公開。
NUCLEAR FUEL CYCLE INSURANCE Willis T. King, Robert P. Olding, H. J. Dupuis
核燃料サイクルにおける原子力保険
― 産業界の制度適応、連邦規制との整合、サイクル各段階に必要な保険補償体系の整理
(*)本論文は、核燃料サイクル全体に適用される 原子力保険制度の成立過程と、保険業界が核リスクに対応するために行った調整(制度的・技術的適応) を概説している。 核燃料サイクル各段階(燃料製造・発電所運転・再処理など)に必要とされる 保険契約の種類や補償内容 が示され、業界がどのように法規制(特に連邦法)と整合させてきたかが説明されている。核リスク特有の巨大損害可能性・低発生頻度・不確実性に対して、保険プール制度などを活用し、リスク分散と公的制度との役割分担 が形成されてきた経緯を整理している。(Johnson & Higgins of California, Inc.)
NUCLEAR FUEL FABRICATION AND QUALITY ASSURANCE S.H. Smiley
核燃料製造における品質保証
― AEC品質保証要件(10 CFR 50 Appendix B)に基づく設計・製造・運転各段階への体系的適用と組織的品質管理の重要性
(*)AEC(米国原子力委員会)は核燃料設計・製造および原子力施設全般において、品質保証(QA)を安全確保の中核要素 と位置づけており、その基本方針と適用範囲が概説されている。QA は、設計・製造・建設・運転・保守・改修・廃止措置までを含む 原子力施設の全ライフサイクルにわたって体系的な管理と記録を要求 するものであり、組織全体の品質意識向上を目的としている。これらの要求事項は 10 CFR Part 50 Appendix B に整理されており、現在は主に原子炉・再処理・Pu関連施設に適用されるが、その原則は燃料サイクルの他工程にも有効とされる。(USAEC)
PHYSICAL SECURITYーTODAY RobertC.Becker
今日の物理的防護
― CAIN・PACC・広域監視システムを活用した先端物理防護プログラムの構築とその費用対効果
(*)核物質管理においては、最新技術を積極的に取り込んだ 創造的かつ実効的な物理的防護プログラム の構築が不可欠であると述べている。Lawrence Livermore Laboratory では、研究開発で用いる技術を応用し、CAIN(個別番号アクセス)、PACC(警報通信制御)、広域テレビ監視 などの先端システムを防護に導入している。これらシステムは初期投資が大きい一方、運用コスト削減と防護性能向上により十分に費用対効果が見込める と結論づけており、総合的防護体制の枠組みの中での役割が示されている。(LLNL)
PRACTICAL APPLICATIONS OF ON-LINE DATAPROCESSING SYSTEMS TO MATERIALS CONTROL ANO QUALITY ASSURANCE John Stewart, J. W. Kane
End(1) 材料管理および品質保証へのオンラインデータ処理システムの実用的応用
― GE燃料製造施設におけるオンライン計量管理・エラー低減機構と運用効率化の実例
(*)GE ウィルミントン燃料製造施設に、材料管理(MC&A)と品質保証(QA)を目的としたオンライン・データ収集システム が導入され、その構成と機能が概説されている。システムと操作者のインタラクション、データ入力エラーの最小化のためにハードウェア・ソフトウェア双方で講じられたエラーミティゲーション技術が説明されている。これらオンライン処理技術の導入によって実現した 核物質管理上の効率化・信頼性向上の具体的メリット が示され、オンライン化が計量管理の高度化に寄与する点が強調されている。(GE)
QUALITY CONTROL SAFEGUARDS FOR HTGR FUEL PRODUCTION B. F. Disselhorst, F. D. Carpenter
HTGR燃料製造における品質管理型保障措置
― サンプリング位置の選定と測定技術の最適化による核物質計量管理の展開
(*)HTGR(高温ガス炉)燃料製造における核物質管理を目的として、Gulf General Atomic 社で採用されている 各工程におけるサンプリングポイントと測定技術 が体系的に示されている。燃料製造プロセス全体が概説され、物理インベントリ支援のための適切なサンプリング位置の選定 と 測定手法の複雑さ が、HTGR 燃料特有の課題として強調されている。核物質の正確な管理と保障措置を達成するため、サンプル採取・分析の適切な組み合わせが必要であり、高精度な核物質計量管理(MC&A)を支える品質管理上の要点 が提示されている。(Generak Atomic Corporation)
Recent Applications In Nuclear Materials Assay And Protection Samuel Untermyer, Herman Miller
核物質アッセイおよび防護分野における最新の応用
― 燃料サイクル後期工程(特に照射後工程)への非破壊アッセイ技術の拡張と、戦略核物質防護に向けたドアモニター活用の実際
(*)原子力産業の成熟に伴い、核物質はより多くが 燃料サイクルの後期工程(特に照射後工程) に進むようになり、非破壊核燃料アッセイ技術の適用範囲が大幅に拡張している。新開発された多用途型バルク燃料アッセイ装置や、照射済燃料の非破壊アッセイ技術が紹介されており、従来の新燃料中心の技術が後期工程にも応用可能となっている。核物質防護の観点から、戦略核物質の不正移動を防ぐための ドアモニター の活用も示されており、計量管理と物理的防護の両面での実用的応用例が提示されている。(National Nuclear Corporation)
SOME CONSIDERATIONS ENABLING DYNAMIC INVENTORY IN FUEL CYCLE FACILITIES Waldemar B. Seefeldt Seefeldt, C. H. Bean
燃料サイクル施設における動的インベントリ計量管理を可能にするための若干の考察
― 処理中核物質の測定負荷を低減し、MUF・LEMUF算定の高頻度化と転用検知能力向上を図る技術的アプローチ
(*)本論文は、燃料サイクル施設において操業を中断することなく、より正確で頻度の高い 動的インベントリ計量管理(in‑process 核物質量測定) を実現する技術的アプローチを示している。従来の排出・洗浄・採取・分析を伴う物理インベントリは、運転の大幅な停止・非効率化を招くため、特に 処理中核物質の測定が最も困難である と指摘している。本アプローチは、MUF・LEMUF を高精度かつ高頻度で算定可能とし、操業影響を最小化しながら、核物質転用検知能力の向上を目指すものである。(ANL)
Some Effects of False Positives C. A. Bennett
誤った陽性判定(False Positive)がもたらす影響
― 測定誤差に起因する誤判定リスクと累積指標型戦略の有効性に関する考察
(*)物質収支や受払差に基づく保障措置判断では、測定誤差のみで「誤った陽性判断(False Positive)」が生じ得るという不可避の問題が存在する。個別の判断を多数行う方式では、この誤判定問題がより深刻化するため、システム設計や査察戦略では慎重な統計的配慮が求められる。蓄積指標(時間的・施設的に累積する指標)に基づく戦略は、頻繁な個別判断よりも費用対効果に優れ、特定の代替戦略に対して高い有効性を示す可能性がある。(Battelle Human Affairs Research Centers)
SPENT FUEL HANDLING AND SHIPPING CAPABILITY Dan M. Collier
使用済燃料の取扱いおよび輸送能力
― プラント別能力評価に基づく 対処すべき可能性のある技術的課題 と輸送キャスク要求との整合性検討
(*)本論文は、使用済燃料の取扱い・輸送・貯蔵に関する当時の産業界の能力を総括的にレビューしている。プラントごとの能力を詳細に比較し、運用・設備・手順の観点から 対処すべき可能性のある技術的課題 を抽出している。各プラント能力と計画中の輸送キャスク要求事項を照合し、操業上の制約や改善すべき点を特定している。(Nuclear Assurance Corporation)
STATISTICAL CONSIDERATIONS IN THE DESIGN AND UTILIZATION OF HIGH SPEED FUEL ROD SCANNERS T. Gozani,D.G. Costello
高速燃料棒スキャナの設計と利用に関する統計的考察 (*)本研究は、高速ペレット逐次スキャン型燃料棒スキャナーにおける重要な統計的要因を体系的に整理している。統計的性質は装置設計に直接影響するだけでなく、燃料製造プラントでの実運用におけるスキャナーの適用性と信頼性に大きく関与する。本論文では、これらの統計的考察が燃料製造プロセスにおける品質管理と計量精度向上にどのように寄与するかが示されている。(Intelcom Rad Tech)
THE ENERGY CRISIS AND THE NUCLEAR FUEL CYCLE Frederick Forscher
エネルギー危機と核燃料サイクル
― 深刻化するエネルギー需給問題の中で核燃料が担う将来的役割に関する考察
(*)著者は、米国が深刻なエネルギー危機の初期段階にあると認識しつつ、既存の統計や提言に依存しない問題提起型の講演を行っている。エネルギー危機の実態に明確な「解決策」を提示することは難しいとしながらも、問題の深刻さを強調している。将来の国家エネルギー供給において、核燃料が占める割合は増大していくと予測している。
UTILITY QUALITY ASSURANCE PROVISIONS FOR MIXED OXIDE FUEL Richard F. Denning
混合酸化物(MOX)燃料に対するユーティリティの品質保証規定
― プルトニウムリサイクル拡大を見据えた設計・製造・品質管理およびPuO₂粒度分布評価に関する特有要件
(*)プルトニウムリサイクルは今後急速に増加し、1980年までに年間50回以上の燃料再装荷が想定され、電力会社はMOX燃料の健全性確保に責任を負う。MOX燃料は濃縮ウラン燃料と異なり、設計・製造・品質管理・現場手順などに特有の品質保証上の配慮が求められる。 特にUO₂マトリックス中に含まれるPuO₂凝集体の粒度分布が重要で、アルファラジオグラフィ等の測定結果を体積粒度分布へ補正する方法が示されている。(General Public Utilities Service Corporation)
VERIFICATION OF PLUTONIUM BEARING MATERIALS BY NONDESTRUCTIVE CALORIMETRIC ASSAY W.W. Rodenburg,W.W. Strohm
End(2) プルトニウム含有物質の非破壊カロリメトリ計量による検認
― カロリメトリとガンマ線計測を併用した多様な実試料に対する分析実績と将来展望
(*)1972年、核物質保全部門の要請により、AEC契約者の在庫からプルトニウム試料が収集され、モウンド研究所で非破壊 calorimetry+ガンマ線法により分析された。その後もAEC/ALOおよびAEC/SANから追加試料が持ち込まれ、1〜2200 gまで幅広い形態(Pu-U混合酸化物、金属、スクラップ、灰など)が測定された。これら多数の実試料分析を通じて得られた経験が整理され、将来の非破壊プルトニウム計量法の方向性が提示されている。(Mound Laboratory, Monsanto Research Corp)

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