INMM米国年次大会論文集(2001年)
メンター部会の活動の一環としてINMM米国年次大会におけるProceedingタイトルリスト(日本語訳付き)の2001年分を作成しました。
タイトル、著者のほかに、タイトルだけではよくわからない専門用語や略号を日本語で補足した備考欄(訳注、補足・コメントなど)を付加しましたので有効活用いただければ幸いです。
| Sub-Volume End-marker | Title/タイトル | Authors | 備考 (訳注、補足・コメントなど) |
| Evolution of the European Commission Cooperative Support Programme to IAEA | M. Cuypers, D. Landat, F. Sorel, R. Wellum, K. Mayer, A. Poucet, S. Guardini, M. Betti, J. Goncalves, C. Korn, F. Mousty, M. Thornton | ||
| IAEAに対する欧州委員会の協力支援プログラムの進展 | |||
| Safeguards Inspector and Equipment Support Training: Maintaining the Edge | M. Farnitano, W. Doyle, D. Miller, K. Brown | ||
| 保障措置インスペクタおよび装置支援のための訓練 ― “優位性維持”の実現に向けた人材育成・知識継承の重要性 |
(*)有効な保障措置体制の根幹は 訓練された人材(インスペクタ)と信頼性の高い装置であり、これら両者の長期的な機能維持には体系的な訓練が不可欠である。技術の進歩や経験豊富な人材の退職により、既存装置および新規装置を現場で効果的に運用・維持する上で、継続教育と企業的知識(corporate knowledge)の蓄積・継承が重要課題となっている。IAEA もこうした課題を認識しており、訓練の強化と訓練の役割拡大を図る取組を検討していると述べられている。(BNL, Aquila Technologies Group) | ||
| THE EFFECTS OF THE JAPANESE GOVERNMENTAL REORGANIZATION ON THE NUCLEAR INDUSTRY IN JAPAN | R. Southward, M. Senzaki | ||
| 日本の中央省庁再編が原子力産業に及ぼす影響 ― 2001年1月6日の政府組織再編に伴う原子力行政機関の権限再配置と国内外協力関係への影響 |
(*)日本政府は、行政改革の目標(内閣機能の強化、省庁再編、透明性向上、効率化)に基づき、2001年1月6日に中央省庁再編を実施し、原子力政策・規制に関わる主要機関(科学技術庁、原子力委員会、原子力安全委員会、通産省など)が新たな枠組みに組み替えられた。この再編により、原子力関連機関の権限・担当領域・政府内位置づけが再整理され、研究機関・規制機関・行政機関間の関係が変化し、国内外の原子力事業者・研究機関との連携の在り方にも影響が生じた。原子力分野に関係する海外機関にとっても、新体制の理解は協力継続・関係強化のために重要であり、再編後の各組織の役割変化を把握する必要があることが論じられている。(Aquila Technologies Group, Inc., JNC-Japan) | ||
| 239PU HOLDUP MEASUREMENTS AT SAVANNAH RIVER SITE’S FB-LINE | Chris A. Hodge, Ron D. Jeffcoat, Samer D. Kahook, Raymond A. Dewberry, Saleem R. Salaymeh, Frank. S. Moore | ||
| サバンナリバー・サイトFBラインにおける239Pu滞留量の測定 ― 現場条件下でのNaIガンマ線計測に基づく滞留量推定と幾何補正係数の導出 |
(*)本論文は、サバンナリバー・サイトFBラインの乾燥キャビネット内に滞留(holdup)した239Pu量を評価するためのガンマ線計測を実施し、核物質計量管理規則(MC&A)の遵守およびOSE(Office of Security Evaluation)指摘事項の解消に必要なデータを取得した。測定には、5×5 cm NaIシンチレータ検出器・鉛コリメータ・携帯型多チャンネル解析装置(MicroNomad)を使用し、入射角45°・測定距離15–46cmなど、現場の制約を踏まえた実用的測定条件が採用された。校正式の幾何学的不一致を補正する必要があったため、本研究では幾何補正係数の導出を行い、仮定・計算法・補正手順および結果を体系的に示している。(Westinghouse Savannah River Company) | ||
| 3He Neutron Detector Performance in Mixed Neutron Gamma Environments | D. H. Beddingfield, N. H. Johnson | ||
| 中性子・ガンマ線混合環境における3He中性子検出器の性能 | |||
| A BRIEF HISTORY OF NDA AT THE IAEA | Sin-Tao Hsue, Barbara J. Sinkule, James K. Sprinkle, Jr., Mark E. Abhold | ||
| IAEAにおける非破壊分析(NDA)の歩み ― SAM‑II導入から中性子同時計測に基づく同時発生事象解析(multiplicity analysis)・同位体比測定技術の発展まで、保障措置検認における現場適用性を高めた機器開発と技術改良の歴史 |
(*)IAEAが独立的な検認手段としてNDA(非破壊分析)を導入したのは約30年前で、最初の携帯型装置SAM‑IIがウィーンに持ち込まれたことを端緒とし、その後NDAはIAEA査察の主要ツールとして確立した。携帯型γ線計測器(SAM‑II)や6面型中性子同時計数器HLNCCなどの機器が開発され、ウラン濃縮度測定・プルトニウム酸化物の定量・核物質探索など、現場ニーズに応じた多様な計測が可能になった。POTAS(Program for Technical Assistance to IAEA Safeguards)による支援により、プルトニウム同位体比測定や中性子同時計測に基づく同時発生事象解析(multiplicity analysis)、アクティブウェル同時計数などが改善され、NDAは大型施設の連続運転下でも活用可能な実用技術へ発展していった。(LANL) | ||
| A Discussion of China’s Nuclear Transparency Options | Hui Zhang | ||
| 中国の核透明性オプションに関する考察 | |||
| A New Method for Counting Loss Correction with Uncertainty in Gamma Spectroscopy Applications | R. M. Keyser, T. R. Twomey, D. A. Gedcke | ||
| ガンマ線スペクトロスコピーにおける計数損失補正と不確かさ評価の新手法 ― 回転容器ホットスポット・流動体サンプル・短半減期核種など時間変動計数率に対応する ゼロ不感時間(ZDT)方式によるパルス単位補正と不確かさスペクトル同時生成 |
(*)ガンマ線スペクトロスコピーでは、システムのビジー状態による計数損失が問題となり、従来の拡張ライブタイム補正は 回転容器中のホットスポット通過、流動体(粗密流動物)の計測、短半減期核種による急激な計数率変動といった“時間依存で計数率が大きく変わる測定”では正しく補正できない根本的限界をもつ。従来のロスフリー計数法はパルス単位補正により変動計数率に対応できるものの、設定の難しさとチャネル別不確かさが求められないという欠点から広く普及しなかった。本論文は DSP を用いてパルス単位で補正スペクトルと不確かさスペクトルを同時に生成できる新方式を開発し、時間変動を含む測定条件でも計数損失補正と不確かさ評価を両立できる性能を示している。(ORTEC, PerkinElmer Instruments, Inc.) | ||
| A New Technique for Separating Liquid Radioactive Waste | J. S. Kraus, Oleg S. Toritzin, A. A. Svitsov | ||
| 液体放射性廃液のための新しい分離技術 ― 多成分混合系からの放射性核種高濃縮を可能にする Trumem® セラミック膜プロセスの概念と適用性 |
(*)液体放射性廃液(LRW)は固体粒子、有機物、微生物、重金属、酸・アルカリ・界面活性剤など多様な汚染物質を含み、放射性核種がそれら全形態に分散しうるため、普遍的な分離技術の適用が困難である。LRW 処理では水を浄化するだけでなく、放射性成分を可能な限り濃縮して廃棄体の最終処分を容易にすることが求められるが、放射性物質は総溶質量の百分の数〜千分の数程度と極めて少量であることが処理技術の難点となる。米国 Aquila Technologies・Canberra Industries とロシア Ultram 社らは、セラミック膜(Trumem®)を利用した新規分離技術を共同開発しており、本論文はその技術背景、適用性、および開発進捗を示している。(Aquila Technologies Group, Inc., Canberra Industries Inc., Ultram(ロシア・Krasnaya Zvezda 傘下企業)) | ||
| A PROTOTYPE STRUCTURE OF AVNG WITH INFORMATION BARRIERS | A. B. Modenov, A. V. Livke, S. F. Razin’kov, M. V. Savin | ||
| 情報バリア付き AVNG(属性検証計測システム)プロトタイプ構造 ― 三者イニシアティブ下での AT‑400容器内プルトニウム属性(存在・同位体比・質量閾値)検証のための情報遮蔽型計測装置の設計と運用シナリオ |
(*)本論文は、IAEA による兵器起源プルトニウム検認を目的とする 三者(米・露・IAEA)イニシアティブの枠組みの下で、AT‑400 型容器に封入されたプルトニウムの属性(存在・同位体比・質量閾値)を、機密情報を開示せずに検証する情報バリア付き AVNG 計測システムのプロトタイプ設計を示したものである。AVNG は、プルトニウムの有無、240Pu/239Pu 同位体比が閾値未満かどうか、総プルトニウム質量が協定された閾値を超えるかどうかを判断するための ハードウェア・ソフトウェア統合型属性検証機であり、測定結果のみを非機密化表示する情報バリアを備える。システム運転には 通常検査モード・認証(メトロロジー確認)モード・立上げ調整モード・侵入/秘密情報抽出試行の検知モードの4シナリオがあり、情報漏えい防止と真正性確保(authentication)を両立させるための技術的課題と運用設計が説明されている。(Russian Scientific Research Institute of Experimental Physics (RFNC‑VNIIEF)) | ||
| A ROBOTICALLY DEPLOYED, SPECTROSCOPIC, GAMMA-RAY IMAGER | Mitchell Woodring, David Souza, Michael R. Squillante, Gerald Entine | ||
| ロボット搭載型分光ガンマ線イメージャ ― PSPMT+CsI検出器と可変アパーチャを用いた広帯域ガンマ線画像化とD&D支援のためのリアルタイム放射線源マッピング |
(*)本論文は、D&D(除染・解体)作業に向けて開発されたロボット搭載型ガンマ線イメージャの試作および初期試験結果を報告している。装置は30–1500 keVの広いエネルギー範囲でガンマ線を分光測定でき、PSPMT+CsIシンチレータと交換可能なアパーチャを用いることで、位置とエネルギーの同時計測が可能となっている。IMAGE 2000ソフトによるCCD映像とのリアルタイム重畳により、放射線源分布の可視化・追跡が可能で、ロボット(Pioneer 2-AT)による無線遠隔展開を想定した軽量化も進展している。(Radiation Monitoring Devices, Inc.) | ||
| A WEB-BASED GEOSPATIAL INFORMATION SYSTEM FOR SAFEGUARDS DATA INTEGRATION AND MANAGEMENT | C. Vincent Tao, Q.S. (Bob) Truong | ||
| 保障措置データ統合・管理のためのウェブベース地理空間情報システム | |||
| Accelerator Mass Spectrometry for Safeguards Applications | Wayne Ruhter, Marc Caffee, Nancy Suski | ||
| 保障措置適用に向けた加速器質量分析法(AMS)の活用 ― 微量長寿命核種(¹²⁹I・Pu・U等)分析による未申告核活動の検出強化と環境サンプリングへの適用可能性 |
(*)本論文は、IAEA追加議定書による強化保障措置の一環として、未申告核活動の兆候検出を目的とした環境サンプリングにおける加速器質量分析法(AMS)の有効性を検討している。AMSは分子干渉・同重体干渉を除去しつつ極微量の長寿命核種(例:129I, 239Pu, 236U, 41Ca)を高感度に計測でき、従来法では困難だった低存在度(<1.0E-12)の同位体比測定を可能にする。LLNLでは129Iの国際ラウンドロビン比較試験やプルトニウム・ウラン核種のAMS計測評価を通じ、AMSが未申告再処理・照射活動の検出に有望であることを示している。(LLNL) | ||
| ACCOUNTING FOR INFORMATION | Carolyn S. Cain | ||
| 情報に対するアカウンタビリティ(責任追跡)の再考 ― 電子的情報流通時代における機密情報管理と内部者脅威対策としての記録追跡強化の必要性 |
(*)高度な情報生成・電子配布技術の普及と記録管理コストの増大により、数年前に多くの分類対象情報に対する記録ベースのアカウンタビリティ(計量管理的追跡)が廃止されたが、その結果として情報紛失・漏えい時の調査負担が増大している。情報の受領者に責任を明確化する手段が弱体化したため、内部者脅威や不注意による情報逸失への対応が難しくなり、追跡性向上のためバーコード管理などの対策が提案されている。記録体系の改善は、紛失・漏えい要因の特定、アクセス履歴の追跡、最終処分状況の確認を可能とし、組織における機密情報管理の実効性を高める上で不可欠である。(Wackenhut Services, Inc.) | ||
| ACTIVITIES OF VERIFICATION TEST ON A DUAL-PURPOSE METAL CASK | Kyosuke Fujisawa | ||
| 二重目的金属キャスクの検証試験活動 | |||
| ADVANCED ANALYSIS TECHNIQUES FOR URANIUM ASSAY | Norbert Ensslin, W. H. Geist, Lou Carrillo, C. A. Beard | ||
| ウラン分析のための先進的解析手法 ― 能動中性子同時計測多重度解析による増倍度・結合係数評価と校正式依存の低減 |
(*)ウランは自発核分裂に伴う中性子放出が極めて小さいため、外部中性子源による能動照射を用いたアクティブ中性子同時計測技術が不可欠であり、従来法では標準試料との差異が大きい場合にバイアスが生じやすかった。本研究は、能動照射下で得られるDoubles・Triples計数率から増倍度(neutron multiplication)と結合係数(coupling)を同時に求める「能動同時計測多重度解析」手法を提示し、未知試料の幾何形状・化学形態の違いによる影響を低減する関係式を導出している。実験評価では、従来のDoubles計数に基づく校正式解析より精度が改善され、標準試料と未知試料の整合性要求を緩和できることが示された。(LANL, University of Texas at Austin) | ||
| Advanced Material Accountancy Glove Box Assay System for Process Material at PFPF | H. O. Menlove, H. Maruyama, S. Fujiwara, K. Konno | ||
| PFPFにおける工程用核物質のための高度核物質計量管理グローブボックス評価システム ― 中性子同時計測と高分解能ガンマ線分光を統合したAMAGBによるプルトニウム計測効率向上と保障措置検認の信頼性向上 |
物質計量管理用グローブボックス分析システム(MAGB)(*)本研究は、PFPF(プルトニウム燃料製造施設)におけるMOX移送容器中のプルトニウム量を、中性子同時計測技術を用いて高精度に計測するために開発されたMAGB(Material Accountancy Glove Box Assay System物質計量管理用グローブボックス分析システム)の改良と運用実績を示している。従来のMAGBでは検査に必要なサンプル数増加や移送容器の到着待ち時間が課題となっていたため、高分解能ガンマ線分光(HRGS)を統合したAMAGB(Advanced MAGB)を新たに開発し、サンプリング時間短縮・被ばく低減を実現した。AMAGBは2000年にPFPFへ設置され、IAEAおよび日本保障措置局(JSGO)立会いのもとで機能試験・校正が行われ、将来的な保障措置用アテンドシステムとしての適用性が評価されている。(LANL, JNC) | ||
| ADVANCEMENTS IN DEVELOPING A PHYSICAL PROTECTION CENTER OF EXCELLENCE IN RUSSIA: THE INTERDEPARTMENTAL SPECIAL TRAINING CENTER (ISTC) | Carrie Mathews, Vladimir Serikov, Egor Bologov, Sergei Golovchenko, Vladimir Kotelnikov, Anatoly Zelenin, Verne Romesberg | ||
| ロシアにおける物理的防護センター・オブ・エクセレンス構築の進展 ― ISTC(Interdepartmental Special Training Center)を基盤とした核物質防護訓練・人材育成体制の強化 | (*)本論文は、米国DOEとロシア連邦原子力省(MinAtom)が協力して、ロシア国内における核物質防護(Physical Protection)訓練の中核拠点としてInterdepartmental Special Training Center(ISTC)を高度化する取り組みを報告している。ISTCでは、中性子・核物質管理を含む物理的防護システム(PPS)の理論教育と実機を用いた実習訓練、設備試験・認証などを一体的に提供し、ロシア国内で持続可能な核物質防護専門人材の育成基盤を整備している。長期的には、同センターをロシア側が完全に自立運営する「核物質防護のセンター・オブ・エクセレンス」とすることを目標とし、米露協力はその基盤強化に寄与している。(PNNL, ISRC (Russia), SNL) | ||
| AEROSOLS IN WIDE AREA ENVIRONMENTAL SAMPLING; ANALYTICAL CHALLENGES | Matti Tarvainen, Tuomas Valmari, Rolf J. Rosenberg, Riitta Zilliacus, Suvi Ristonmaa | ||
| 広域環境サンプリング(WAES)におけるエアロゾル分析の課題 ― セミパラチンスク試行で得られた多核種測定精度・同位体比解析と感度向上の要件 |
(*)フィンランド核検認コンソーシアム(FINUVE)は、IAEAアクションチーム支援の一環としてイラクおよびカザフスタンで広域環境サンプリング(WAES)におけるエアロゾル採取の実地経験を蓄積した。カザフスタン・セミパラチンスク核実験場での1年間の試行では、週あたり約25,000 m³の空気採取と複数核種測定(7Be、137Cs、U、Pu同位体比など)が行われたが、固体量・7Be濃度のばらつきは大きく、元素・同位体濃度の検出感度が課題であることが示された。Pu由来を識別する上で238Pu/239,240Pu比が濃度測定よりも高い感度を示すこと、U同位体比(235U/238U)は±2–10%精度で測定可能で小さな偏差検出が可能な一方、精度向上にはコスト増が伴うという分析上の課題が指摘された。(Radiation and Nuclear Safety Authority of Finland (STUK). VTT Chemical Technology) | ||
| An Analysis of Calibration Curve Models for Solid-State Heat-Flow Calorimeters | David S. Bracken, Philip Hypes, George McCabe | ||
| End(1) | 固体熱流型カロリメータにおける校正曲線モデルの解析 ― 校正データに基づく最適モデル選択と測定誤差評価への示唆 |
(*)固体熱流(Solid-State)型カロリメータの校正曲線に対し、複数のモデルを比較して最適な曲線近似法を評価している。校正データの特性、モデル選択の基準、および線形/二次(linear–quadratic)モデルの妥当性を詳細に検証している。最も適合するモデルを結論づけ、その結果を測定のランダム誤差・系統誤差の評価にも応用できることを示している。(LANL, Purdue University) | |
| An Analysis on the Distribution of Nuclear Material Theft/Smuggling Scenarios | Brian G. Scott | ||
| 核物質盗取・密輸シナリオ分布の分析 — 行為者の費用–便益判断を確率化した意思決定モデルによる脅威分布評価とネットワーク複雑度の検討 |
(*)保障措置資源の縮減により核物質の盗取・密輸の脅威が増大する中、これらの事象がどのような分布で生じうるかを分析するための確率モデルが提示されている。モデルでは、関与者が費用–便益(cost/benefit)にもとづいて意思決定するとの仮定を置き、複数の決定パラメータに確率を割り当てることで潜在的盗取・密輸シナリオの分布を定量化する。結果は、密輸ネットワークの複雑度や成功確率に関する示唆を与え、核物質盗取・密輸対策の分析ツールとしての有用性が示されている。(LANL) | ||
| An Application of Game Theory: Funding Interdependent MC&A Upgrade Decisions | Brian G. Scott | ||
| ゲーム理論の応用:相互依存するMC&A改修の資金配分意思決定 ― 利害主体間の相互作用を利得行列で表現し、静学/動学ゲームの均衡分析で資金配分と優先順位を導く手法<Report(LA‑UR‑01‑3586)公開あり> |
(*)兵器級核物質の転用リスク低減策の一部として核物質計量管理(MC&A)のシステム改修が位置づけられるが、資金・実装・運用・監督を巡る意思決定は複数主体の利得が相互依存するため、従来の「同質な利得ベクトル」を前提とする一枚岩の判断では捉えきれない。本論文は、MC&A改修の資金配分問題をゲーム理論で定式化し、静学(同時手番)・動学(逐次手番)の各ケースについて利得行列を用いた最適戦略と均衡条件を導出し、交渉・不確実性・モラルハザードなど追加要因の影響も論じる。これにより、非伝統的環境におけるMC&A改修の資金配分・優先順位付けを、関係主体が付与する価値と戦略の相互作用から論理的に接続して理解する枠組みを提供する。(LANL) | ||
| AN APPROACH FOR ENHANCING NUCLEAR MATERIALS TRACKING AND REPORTING IN WASTE | Victoria L. Longmire, Barbara J. Sinkule | ||
| 廃棄物中の核物質追跡・報告を強化するためのアプローチ ― NMIS(Form 471)整合報告への移行に向けたシステム統合と、WIPP/WAC要件を踏まえた廃棄物フロー全体の追跡手法 |
(*)DOE/OSS は、廃棄物中の核物質を NMIS(Nuclear Materials Information System)/Form 471 と整合した形式で報告する必要性を明確化し、既存の廃棄物管理における核物質追跡・報告手続の再評価が求められている。本論文は、発生施設から最終処分に至る廃棄物流通全体を俯瞰するシステムアプローチを提示し、既存データや既存管理システムを統合利用することで、廃棄物報告要件と NMIS 要件の双方に適合する追跡・報告体系の構築方法を示す。WIPP(Waste Isolation Pilot Plant)のWIPP/WAC(廃棄物受入基準)を例に、特性評価・認証・輸送要件を統合した廃棄物トラッキングの検討を行い、将来の地層処分庫における保障措置的懸念(拡散抵抗性・長期集中保管のリスク)にも対応可能な文書体系・追跡手法の方向性を提示している。(LANL) | ||
| An Approach to Evaluating the Proliferation Resistance of Nuclear Fuel Cycles | Shiotani Hiraki, Hori Kei-ichiro, Hiroshi Takeda | ||
| 核燃料サイクルの核拡散抵抗性評価へのアプローチ | |||
| Application for Uranium Hold-up Measurements Using the Russian Handheld Gamma Spectrometer ‘Coupol’ | V. E. Taranov, A. V. Mozhayev, B. G. Ryazanov | ロシア製携帯型ガンマ線スペクトロメータ「Coupol」を用いたウランホールドアップ測定への応用 | |
| (*)本論文は、ロシアの核物質管理・計量管理センター(RMTC)が PNNL・LANL と協力し、ロシア製携帯型ガンマ線スペクトロメータ RPG‑09 “Coupol” を用いたウラン滞留量(holdup)測定訓練コースを開発した取り組みを紹介する。測定手法には、米国 LANL で各種施設に適用されてきた “一般化幾何(generalized geometry)”法を採用し、RMTC は “Coupol” の校正・データ取得・滞留量計算を簡便化する Windows 用アプリケーションを開発して訓練実習に利用している。ソフトウェアは、手入力データ・実測スペクトル両対応で、コリメータ開口や測定対象機器の幾何条件を反映したモデル評価も可能であり、訓練生が現場測定の手順と幾何補正の考え方を理解できる構成となっている。(Institute of Physics and Power Engineering (IPPE), Russia) | |||
| APPLICATION OF GEOPHYSICAL TECHNIQUES FOR GEOLOGICAL REPOSITORY SAFEGUARDS | Bruce W. Moran, Abdul Fattah | ||
| 地層処分施設の保障措置に向けた地球物理探査技術の適用 ― 未申告掘削・地下活動の検知を目的とした地震・電磁・地中レーダー手法の評価と開発指針 |
(*)IAEA は 2000年に地層処分施設に対する保障措置適用のため、未申告の坑道掘削や地下作業を検知する目的で地球物理探査技術の適用可能性評価を行い、Safeguards の観点から有望な技術分野の抽出を試みた。評価の結果、能動・受動弾性波(active/passive seismic)、能動・受動電磁探査(active/passive EM)、地中レーダー(GPR) の5つが「適用可能性が高い」と判定されたが、地層処分庫という特殊環境での適用には追加の開発・検証が必要とされた。本論文は、これら地球物理技術の Safeguards 目的への適用可能性と、地層処分庫に対して 未申告地下掘削の検知・監視を実現するための研究開発プログラムの方向性を整理して示している。(U.S.NRC, IAEA) | ||
| Application of Mercuric Iodide Detectors to the Monitoring and Evaluation of Stored Special Nuclear Materials | Lars van den Berg, A. E. Proctor | ||
| 貯蔵された特殊核物質の監視および状態評価への臭化水銀検出器の応用 ― ガンマ線スペクトル解析に基づく無人監視システムへの適用性と高効率室温半導体検出器モジュールの性能評価 |
(*)臭化水銀(HgI₂)検出器は、高密度・高原子番号による高い光電吸収効率と、室温での高抵抗率に基づく低雑音特性を有し、貯蔵された核物質のガンマ線スペクトル監視に適している。近年の製造技術の進展により、30~1300 keVを対象とする高分解能(662 keVで約2–3%)の検出器構造が安定的に製造され、長期安定性と耐放射線性に優れた実用的装置が実現している。これらの検出器は小型モジュール化され、複数地点を統合監視できる無人監視システムへの応用が可能であり、大規模貯蔵庫向けの拡張システム設計も提示されている。(Constellation Technology Corporation) | ||
| Application of Thermo-Hydraulic Power Monitors at Large Research Reactors | M. Aparo, J. Araujo, G. Madueme | ||
| 大型研究炉における熱流動学的出力モニターの適用 ― 冷却材温度・流量計測に基づく未記録プルトニウム生成の不在確認と炉出力評価手法 |
(*)大型研究用原子炉(25 MWth超)では、炉心や周辺に親物質を意図的に導入して未記録のプルトニウムを生成する潜在的な転用リスクが存在する。これに対し、冷却材の入口・出口温度および流量を測定する熱流動学的(thermo‑hydraulic)出力監視システムにより、炉出力の算定と未記録生産の不在確認が可能である。本システムは定期検認で保守され、現場で出力データを事前評価して保存でき、2%未満の出力測定精度を達成している。(IAEA) | ||
| Applied Monitoring and Transparency Initiatives for Nuclear Weapon and Fissile Material Reductions | James E. Doyle, Sharon L. Seitz | ||
| 核兵器および核分裂性物質削減に向けた監視および透明性強化イニシアティブの適用 ― 米露協調による透明性技術(AMTL)開発と削減プロセス検認のための計測・隔離確認システム |
(*)米露両国は核兵器および核分裂性物質の過剰在庫削減と戦略関係の再構築に合意し、その実施には高度な検認・監視技術が必要とされている。ロスアラモス国立研究所は、透明性強化と削減プロセスの信頼性確保を目的とした Applied Monitoring and Transparency Laboratory(AMTL) を設立し、検査システム・透明性プロトコル・隔離確認技術を開発している。AMTLの取り組みは、技術提供を通じて政策決定者を支援し、各国間協力を促進し、核兵器・核物質削減のための将来の共同技術開発の枠組み形成に寄与している。(LANL) | ||
| ASSESSMENT OF THE PERFORMANCE OF GAMMA/X-RAY/WEIGHING METHODS FOR THE QUANTITATIVE ASSAY OF NUCLEAR MATERIALS | T. DRAGNEV, S. Guardini, M. Aparo, G. Brunetti | ||
| 核物質の定量評価におけるガンマ線・X線・重量測定法の性能評価 ― 単一スペクトルからの同位体組成推定と質量分率算出を可能にするNDA手法の有効性検証 |
(*)本研究は、単一のガンマ線/X線スペクトルから同時に同位体組成(isotopic vector)と質量分率を推定する手法の妥当性を評価し、核物質のNDA(非破壊分析)における測定効率向上を目指すものである。IAEA・JRC・LANL など複数機関で取得されたスペクトルを、IAEAが開発中の解析アルゴリズムで処理し、新手法がU/Pu の質量評価をより信頼性高く実施できる可能性を検証している。現場で完結するNDA評価が実現すれば、サンプル輸送や化学分析の削減につながり、保障措置の迅速性・費用効率を改善する利点があると結論付けている。(IAEA, EC JRC-Ispra, Università “La Sapienza”) | ||
| Attribute Measurement Systems Prototypes And Equipment In The United States | Nancy Jo Nicholas, Sin-Tao Hsue, Rena Whiteson, Robert P. Landry, Duncan W. MacArthur, Douglas R. Mayo, James Wolford, Diana G. Langner, Morag K. Smith, Thomas B. Gosnell, Zachary Koenig | ||
| 米国における属性測定システム試作機および関連装備 ― 三者構想(Trilateral Initiative)に向けた情報バリア技術・周辺機器の開発状況と属性検証手法の進展 |
(*)米国は1997年以降、IAEA・ロシア連邦との三者構想(Trilateral Initiative)の文脈で、機微情報を保護しつつ核兵器用プルトニウムの属性確認を可能とする属性測定(attribute measurement)技術の試作機を開発してきた。1997年LLNLでの初期デモ以降、1999年には情報バリア付きの試作測定システムが開発され、分類情報を秘匿しながら検証可能な計測方式が各国間で議論され発展した。現在はIAEA検証支援を目的とし、計測システム認証ツールや、保管場所での再検認作業を簡素化するin situプローブなど周辺装置の整備も進められ、三者構想の技術的基盤を補完している。(LANL, LLNL) | ||
| AUSTRALIAN SAFEGUARDS SUPPORT PROGRAM | Victor Bragin, John Carlson, Russell Leslie | ||
| オーストラリアの保障措置支援プログラム | |||
| Authentication and data quality monitoring with Safeguards HPGe detector systems | R. D. Bingham, T. R. Twomey | ||
| 保障措置用HPGe検出器システムにおける認証およびデータ品質監視 ― 検出器固有コードによるスペクトル真正性確認と温度・電源・高圧監視に基づく測定信頼性保証 |
(*)遠隔監視や保障措置用途では、取得されたHPGeスペクトルが真正(認証済み)であることの確認が重要であり、本研究は検出器固有の識別情報と内部記録コードを用いたスペクトル認証手法を提示している。データ品質監視は、検出器温度・高電圧安定性・前置増幅器電源・過負荷状態などの物理・電気パラメータを継続監視し、スペクトルのピークエリア・分解能に影響を及ぼす異常を即時検知する仕組みを備えている。HPGe検出器とスペクトロメータの組み合わせによって、測定中に全パラメータが正常であったことを保証し、指定された検出器由来の信頼性あるスペクトルであることを確認できるシステム構成が実現されている。(ORTEC, PerkinElmer Instruments) | ||
| AUTHENTICATION PROCEDURES | John T. Mihalczo, R. T Kouzes, D. W MacArthur, D. G. Langner, Paul E. Rexroth, Leigh Bratcher, Alex Riedy, Jay Spingarn | ||
| (*)保障措置・軍備管理分野では、監視システムや測定データが真正かつ改ざんされていないことを確認する認証(authentication)が不可欠であり、本論文はその体系的手法を論じている。認証には、校正源を用いた機能試験、文書評価、ソフトウェア・ハードウェア評価、ランダム抽出検査、改ざん防止デバイス、運用手順の精査など多層的アプローチが必要である。認証は設計段階・オフサイト認証・オンサイト認証・修理後認証などシステムのライフサイクル全体で実施すべきであり、特に初期設計における仕様決定が後続の認証容易性に最も影響すると指摘している。(LLNL, PNNL, LANL, SNL) | |||
| AUTHENTICATION TASK FORCE – HARDWARE TASK GROUP | Keith Tolk, S. John Luke, Jay Spingarn, Douglas R. Mayo, William Karl Pitts, Jennifer Tanner, David Lee, Tom Dunham | ||
| 認証タスクフォース ― ハードウェア作業部会 ― 情報バリア下での測定システム信頼性確保に向けたハードウェア認証基準と段階的アプローチ |
(*)新たな不拡散・軍備管理協定では、機微情報を含む測定データを秘匿したまま「Yes/No」判定のみを開示する情報バリア(Information Barrier, IB)の利用が求められ、その信頼性確保として認証(Authentication)が重要な課題となる。監視側(Monitor Party)は、IBの背後で測定システムが正しく動作していることを検証する必要があり、認証タスクフォースのハードウェア・ワーキンググループは、測定システムに含まれる全ハードウェアの認証基準と他作業部会との役割分担を検討した。監視・検認制度ごとに求められる認証レベルは異なるため、段階的(graded)アプローチが必要とされ、最終的な推奨事項が本タスクフォースにより整理されている。 (SNL, LLNL, LANL, PNNL, Defense Threat Reduction Agency) | ||
| AUTOMATED ANALYSIS AND REPORT GENERATION FOR WASTE ASSAY AT THE WESTINGHOUSE SAVANNAH RIVER TECHNOLOGY CENTER | V. R. Casella, Larry J. Harpring | ||
| ウェスティングハウス・サバンナリバー技術センターにおける廃棄物アッセイの自動解析および報告書生成 ― Canberra Q2アッセイデータの自動取込み・再計算・限度値検証を統合したSWAFARAシステムによる作業効率化と誤記録防止 |
(*)サバンナリバーサイト(SRS)では年間約4,000立方フィートの低レベル廃棄物・TRU廃棄物が55ガロンドラムを中心に発生し、Canberra Q2による廃棄物アッセイ結果(10–20核種)の解析・検証・報告が年1万件規模で必要となっていた。これらのデータは階層ルールに従ってExcelへ転記し、限度値超過や計算の正確性を手作業で検証する必要があり、膨大な労力・転記ミス・整合性確認の負担が重大な課題となっていた。Visual Basicで開発された SWAFARA(SWAF Analysis and Report Automation) は、ASCIIデータ取り込み・規則に基づく再計算・Excelへの自動出力・限度値チェック・非アッセイデータの自動統合を行い、人的負担と誤記録を大幅に削減した。(Westinghouse Savannah River Company) | ||
| AUTOMATED DATA REVIEW AND REPORTING TO ACCELERATE TRU WASTE SHIPMENTS TO WIPP | D. Davidson, T. Wenderlich, Judy Beckes Talcott, S. Talcott | ||
| TRU廃棄物のWIPPへの輸送加速に向けたデータレビューおよび報告の自動化 ― 電子QA・AITR・VPNを統合したDOE複合体全体の標準化と迅速化ソリューション |
(*)DOE-CBFO はTRU廃棄物のWIPP(廃棄物隔離パイロットプラント)輸送加速を目指す中で、データレビューの遅延と報告の非効率性が主要なボトルネックであることを特定し、標準化・自動化・最低限のデータ管理要件などの改善策を提案した。Canberra社は、電子QAプログラム機能の拡張、Automatic Independent Technical Review(AITR)の高度化、VPN を利用したセキュアなデータ処理・共有環境の構築という三本柱の解決策を提示した。この自動化ソリューションにより、データ品質向上、報告の迅速化、人員削減、規制遵守確保、システム拡張性の向上が実現し、TRU廃棄物出荷の加速が期待される。(Canberra Industries, Aquila Technologies Group, Inc.) | ||
| Automated Decision Aids Applied to Operational Monitoring | Sharon L. Seitz, Angela M. Mielke, Caroline M. Boyle | ||
| 運用監視に適用される自動意思決定支援技術 ― 多情報源統合による異常活動検知と「Guardian」推論システムを用いた核輸送ルート保証(WippRAP)への応用 |
(*)監視・モニタリングの高度化に向けて、ニューラルネットワーク、特徴抽出、画像処理、統計・構文的パターン認識、異常検知、知識発見技術を用い、多数の情報源を統合して「通常」と異なる活動パターンを自動識別する次世代自動監視システムが開発されている。NNSAの非拡散研究・工学(NN‑20)プログラムの一環として構築された「Guardian」推論システムは、核廃棄物輸送(WIPP)における自動ルート保証(WippRAP)を実現し、逸脱検知・警報を自動化することで、オペレータの意思決定負荷を低減している。Guardianは、核兵器解体監視・人員/物資追跡・施設安全監視・核物質輸送・貯蔵監視などへも応用され、大量データ処理と迅速な意思決定支援が求められる運用監視領域における中核技術として展開が期待されている。(LANL) | ||
| AUTOMATED TEMPLATE MATCHING METHOD FOR NMIS AT THE Y-12 NATIONAL SECURITY COMPLEX | John K. Mattingly, J. A. Mullens, J. T. Mihalczo, R. B. Oberer, L. G. Chiang | ||
| End(2) | NMISにおけるテンプレート照合自動化手法 ― 252Cfアクティブ計測に基づく核兵器部品識別アルゴリズムの開発とY-12施設での適用 | (*)NMIS(核物質識別システム)が取得する 252Cf 中性子源を用いたアクティブ計測データから、核兵器部品の識別に用いるテンプレート照合手法を自動化する方法を提示している。4 台のシンチレーション検出器で取得する中性子・ガンマ線の空間・時間分布から特徴量を抽出し、NMIS の参照テンプレート群と照合して最も近い一致を特定するアルゴリズムを構成している。 Y-12 国家安全保障施設での運用を想定し、短時間測定と限られたテンプレート数という制約条件下で高精度の識別を達成することを目標としている。(ORNL, Y-12 National Security Complex) | |
| BUILDING AN INFRASTRUCTURE TO SUPPORT THE HUMAN AND EQUIPMENT ELEMENTS OF RUSSIAN MPC&A SYSTEMS | Carrie E. Mathews, Gary Kodman, Todd Perry | ||
| ロシアMPC&Aシステムの人的要素および装置要素を支えるインフラ構築 — 国家・地域レベルの支援センターによる継続的運用体制(自律的維持・標準化・資源供給)の設計と将来構想 |
(*)ロシアの核物質防護・管理・計量管理(MPC&A)システムを長期的に維持するためには、人材(人的要素)と装置(設備要素)双方を継続的に支える国家・地域レベルのインフラストラクチャが不可欠であると指摘する。そのインフラは、現場(核施設)に対し、資源提供・標準化・要求事項・インセンティブを付与する仕組みとして機能し、米国支援終了後もロシア自律でSafeguards/Securityを維持できる体制構築を目的とする。論文では、中央・シベリア・ウラルの3地域センターの階層構造、支援先、機能設計、および核施設への支援事例を示し、さらに今後のロシア側インフラ整備の将来像を提示している。(PNNL, U.S.DOE) | ||
| BUSINESS AND OPERATIONAL STRATEGIES FOR NATIONAL MPC&A TRAINING AND EDUCATION CENTERS | Carrie Mathews, Whit Creer, Mark Killinger, Debbie Dickman, Robert Newhouse, Edward Kryuchkov, Boris Ryazanov | ||
| 国家MPC&Aトレーニングおよび教育センターにおける事業および運営戦略 ― ロシア国内3センター(RMTC・ISTC・MEPhI)の持続的運営に向けた財務・事業戦略の必要性と米露協力による能力強化 |
(*)米露協力によるMPC&A(核物質防護・管理・計量管理)強化の進展に伴い、ロシア国内のMPC&A国家トレーニング・教育センター(RMTC、ISTC、MEPhI)が完全稼働状態となり、運用・教育の一貫性維持や専門知識の共有に重要な役割を担っている。一方でロシア国内の経済不安定性と利用機関からの資金減少により、各センターは事業持続性の確保や資金管理改善を目的とした事業戦略(ビジネス・オペレーション戦略)の策定が必要となった。これらセンターはCARANA社によるビジネス戦略ワークショップに参加し、運営継続・財務管理改善・長期的持続性の確保に向けた戦略策定を進めている。(PNN, Moscow Engineering Physics Institute (MEPhI), Russian Methodological Training Center (RMTC)) | ||
| CALCULATING ACCURATE SHUFFLER COUNT RATES WITH APPLICATIONS | P. M. Rinard | ||
| 正確なシャッフラー計数率の計算手法とその応用 ― 校正標準の不足を補う計算ベースの非破壊計測支援技術 |
(*)Shuffler(外部中性子源を用いる非破壊計測装置)はウラン等の核物質を計測するが、適切な物理校正標準が不足しているため誤差が生じる。本論文は、物理標準を模擬する計算手法により正確な計数率を求める新技術を提案し、既存の酸化物・金属標準を用いて検証した。この計算手法は、標準が存在しない条件の評価や、校正標準が不適切な在庫品の確認測定にも適用可能であることを示した。(LANL) | ||
| CANADIAN SAFEGUARDS REMOTE SENSING PROGRAM HYPERSPECTRAL SURVEY | Q. S. Bob Truong, R. A. Neville, K. Staenz, J. Levesque | ||
| カナダ保障措置リモートセンシング計画におけるハイパースペクトル調査 ― ウラン鉱山・精製施設の特徴識別に向けた空中分光観測の適用<エンドメンバー(Endmember):観測された各画素スペクトルを構成する「純粋な物質の代表スペクトル」を指す。> |
(*)カナダ原子力安全委員会(CNSC)とカナダ地球観測センター(CCRS)は、ウラン鉱山特有の特徴を識別するため、ハイパースペクトル空中観測を用いた保障措置用リモートセンシング手法を開発している。Probe-1 を用いた初期観測(1999年)および SFSI・casi 搭載機による後続観測(2000年)では、ウラン鉱山や精製施設上空のハイパースペクトル・データを取得し、分光精度確認、大気補正、エンドメンバー抽出などの解析を実施した。得られたスペクトル情報を用いて、ウラン関連施設の特徴抽出およびIAEA支援に資する保障措置向けリモートセンシングの有用性が示された。(Canadian Nuclear Safety Commission(カナダ原子力安全委員会), Canada Centre for Remote Sensing(カナダ地球観測センター)) | ||
| Case Study of Effective Safeguards Approach Using Unannounced/Random Inspection for Uranium Fuels | Kazuo Nidaira, Takeshi Osabe | ||
| ウラン燃料に対する無予告・ランダム査察を用いた効果的保障措置アプローチの事例研究 ― 日本のLEU燃料サイクル施設における査察最適化と国家レベル評価の観点から |
(*)本論文は、IAEA が検討する統合保障措置の一環として提案されている「無予告・ランダム査察(RUI/SNRI)」の有効性および課題を、日本の低濃縮ウラン(LEU)燃料サイクル施設を対象に分析した。ランダム化された無予告査察を国家レベルで導入することで、非転用結論のための査察労力が大幅に低減できる一方、運転者側には「常時査察受入れ可能な運用体制」が求められることが示された。SNRI では、在庫の滞在時間(residence time)と非検出確率に基づき合理的な査察回数が算定され、RUI導入により従来のタイムリネス概念の柔軟化と査察最適化の可能性が提示された。(Nuclear Material Control Center(NMCC)日本) | ||
| CEA PHYSICAL PROTECTION POLICY | M-H. Garnier-Gratia, A. Jorda, M. Plancon | ||
| フランスCEA における物理的防護方針 ― 脆弱性評価(PPSVA)と遅延・検知装置試験に基づく核物質防護システムの実装 |
(*)本論文は、フランス原子力庁(CEA)が核物質・施設の盗取や放射性妨害(破壊工作)から防護するための物理的防護(Physical Protection)政策の体系を整理し、規制当局要求への適合性を示す文書の整備方法を論じている。CEA中央保全部門(Central Security Division)は、核物質防護の脆弱性評価文書(PPSVA)を作成し、遅延要素(フェンスや強化ドア等)や検知装置(赤外線・マイクロ波センサーなど)の性能を実験施設で試験し、信頼性評価を行っている。これらの試験結果に基づき、各施設の運転者に対し適切な防護システム構築の助言を行うことで、CEA全体の物理的防護水準の維持・向上を図っている。(CEA) | ||
| CEA’S CONTROLS AND ACCOUNTANCY OF NUCLEAR MATERIALS | A. Brothier, A. Jorda | ||
| CEA における核物質管理・計量管理の体制 ― MANU‑W および CENTAUREE による核物質記録・会計システムの集中化と標準化 |
(*)本論文は、フランス国内の核物質安全に関する法制度の概要と、CEA(フランス原子力庁)における核物質管理・計量管理(accountancy)体制の新たな組織構造を紹介している。CEAは、核物質計量管理の集中化を進めるため、各センター内の核物質管理情報を統合する MANU‑W を導入している。さらに、核物質管理の標準化を目的として、CEAは記録・会計手続を統一するCENTAUREEシステムを導入し、核物質の安全確実な管理を支えるIT基盤を構築した。(CEA) | ||
| CHALLENGES OF VALIDATING NUCLEAR MATERIALS INVENTORIES | David Crawford, Stephen M. Baloga, Lori S. Glaze | ||
| 核物質在庫の検証における課題 ― DOE在庫管理室(Office of Record)によるデータ品質評価と正確性確保の取り組み |
(*)本論文は、米国DOEが1999年に創設した「プルトニウム・ウラン・特殊核物質在庫管理室(Office of Plutonium, Uranium, and Special Materials Inventory)」の役割を紹介し、同室が核物質在庫データの唯一の公式窓口(Office of Record)として一元管理を行う体制を解説している。新政権下で、DOE長官が同室の使命を再確認し、全DOE施設に対し、核物質在庫データの整合性・正確性の確保とその検証(validation)が極めて重要であると強調した。本論文は、核物質在庫管理におけるデータ品質評価や在庫の真正性確認の難しさを指摘し、戦略的価値の高い核物質の正確な追跡・会計管理を制度的に保障するための課題を述べている。(DOE, Proxemy Research) | ||
| Characterization of Legacy Materials at SRS Using a HPGe Detector and an AWCC | S. R. Salaymeh, R. A. Dewberry | ||
| サバンナリバー・サイトにおけるレガシー核物質の特性評価 ― HPGe ガンマ線測定と AWCC 中性子計測による Pu 系中性子源の起源特定とバックグラウンド評価 |
(*)サバンナリバー技術センター(SRTC)F-wing における中性子バックグラウンドの実態解明のため、23地点で HPGe γ線測定と中性子バックグラウンド測定を実施した結果、過去の観測と異なり252Cfの半減期(2.64年)に従わない背景減衰の原因が特定された。測定により、高フラックスの4地点を特定し、そのうち2地点から得られたγ線スペクトルは 238Pu–Be源 および 239Pu酸化物源 が支配的であることを示し、中性子単独計数は最大 33,000 cps、同時計数は統計的にゼロという特徴的挙動が確認された。これらの結果は、F-wingに保管されてきた中性子発生源(Pu系α,n源)の工程知識と完全に一致し、HPGe と AWCC を併用した手法がレガシー核物質の放射線特性把握に有効であることを示した。(Westinghouse Savannah River Company) | ||
| CHARACTERIZING THE DETECTOR RESPONSE AND TESTING THE PERFORMANCE OF A NEW WELL COUNTER FOR NEUTRON COINCIDENCE MEASUREMENTS OF PLUTONIUM IN RESIDUES | W. H. Geist, K. D. lanakiev, M. R. Sweet, A. P. Belian, M. C. Browne, N. Ensslin, D. R. Mayo, V. Mittal, M. R. Kusner | ||
| プルトニウム残渣の中性子同時計数に向けた新型ウェルカウンタの応答特性評価 ― 6LiF–ZnS シンチレータを用いたPSA特性・温度安定性と短減衰時間による高感度測定性能の検証 |
(*)6LiF–ZnS シンチレータを用い、光ファイバで光をPMTへ導く新型熱中性子検出器を開発し、パルス形状解析(PSA)に必要な光電子数・温度安定性など基本応答特性を詳細に測定した。光電子数は 1600–2200 と十分で、–25〜+50°C の温度変動下でもパルス形状のゼロクロス時刻が安定し、PSA による γ線/中性子識別が温度に依存せず可能であることを示した。4面型プロトタイプ・ウェルカウンタは中性子減衰時間 τ < 5 μs と短く、(α,n) 反応の多い残渣試料中の 240Pu の中性子同時計数測定に必要な高計数率性能と高感度を有することが確認された。(LANL, Bicron Corporation) | ||
| COMBINING MULTIPLE MEASUREMENT RESULTS: THE EXAMPLE OF IRMM-083, A 240PU SPIKE WHICH HAS BEEN CERTIFIED AGAINST FOUR OTHER CERTIFIED REFERENCE MATERIALS | R. Wellum, F. Kehoe, A. Verbruggen | ||
| 複数測定結果の統合手法 ― 4種の認証標準物質を基準として認証された 240Pu スパイク IRMM‑083 を例とした、不確かさ評価と相関処理の検討 |
(*)核物質の破壊分析では、複数の測定結果をどのように組み合わせて最終値と不確かさを求めるかが課題となり、従来の単純平均法と GUM(不確かさの表現に関するガイド)に基づく不確かさ伝搬法がしばしば相違を生む。240Pu 溶液標準物質 IRMM‑083 の認証に際し、4種類の既存の認証標準物質との関連付けを行う中で、測定データ間の相関が最終的な認証値に与える影響を詳細に評価する理想的事例となった。本研究は、相関を正しく扱うことが認証値の確度向上に不可欠であり、GUM に基づく解析が複数測定結果の統計的整合性を改善することを示した。(EC-JRC) | ||
| COMMERCIAL PERSPECTIVES: 10 YEARS OF SERVICE WITH THE USSP | R. Michael White, M. Ondrik, S. Kadner, W. Doyle, K. Brown | ||
| 米国サポートプログラム(USSP)と歩んだ10年 ― 商業企業が見た保障措置機器の品質確保・技術移転・供給者多様化を支える商業企業との協働モデルと成果による10年間のサービス |
(*)USサポートプログラム(USSP)は、IAEAが必要とする保障措置用機器・サービスの品質、安全性、耐久性、性能を確保する役割を担い、IAEAユーザー保護の中心的存在となってきた。1989年以降、Aquila Technologies を含む商業企業は、USSP と協働し、大規模生産・技術移転、工場支援、製品開発・フィールドテストなど多面的な支援を提供してきた。USSP の活動によりIAEAは複数の供給者からの選択肢を確保でき、競争環境が形成され、各国資源を統合して IAEA に最適なサービスを提供するモデルが示された。(Aquila Technologies Group, Inc.) | ||
| COMPARISON OF AWCC AND SHUFFLER MEASUREMENTS OF URANIUM METALS | Jon R. Hurd, Phillip M. Rinard, Richard Siebelist, John R. FitzPatrick | ||
| AWCC と Shuffler によるウラン金属の質量測定比較 ― 235U 質量(fissile mass)評価における形状効果と計測精度差の検証<・AWCC は AmLi など低エネルギー外部中性子源を使用;→ 試料形状に強く依存し、“neutron coupling”(試料と装置の結合係数)にズレが生じやすい。 ・ Shuffler はパルス化・時間応答を用いるため形状による補正が効きやすい。> |
(*)同一の3つのHEU金属試料について、同一校正条件下で設定された AWCC と Shuffler により 235U 質量(fissile mass) を測定し、両装置の測定値と申告値を比較した。不規則形状2点とリング状1点を含む試料のうち、ほとんどの計測結果は申告質量に近かったが、リング状試料をAWCCで測定した場合のみ 約12% の差異 が発生した。この差異について、試料形状・自己遮蔽・装置応答といった 質量測定(mass assay)特有の要因 が議論され、両手法の精度評価と適用性に関する技術的知見が得られた。(LANL) | ||
| COMPUTER GENERATED INPUTS FOR NMIS PROCESSOR VERIFICATION | J. A. Mullens, J. T. Mihalczo, L. G. Chiang, J. E. Breeding, J. A. McEvers, R. W. Wysor, J. K. Mattingl | ||
| NMISプロセッサ検証のためのコンピュータ生成入力 ― BIST方式を用いた相関処理機能の動作確認と故障検出への応用 |
(*)本論文は、NMIS(Nuclear Materials Identification System)プロセッサの正常動作を確認するため、BIST(Built‑In‑Self‑Test)によるコンピュータ生成入力をデジタル入力端子に与えて検証する方法を述べている。各チャネルに既知の相関関数を持つ入力パルス列を与え、プロセッサ出力と照合することにより、相関処理機能の異常を高精度に検出可能であることが示された。この手法は1984年以来ORNLで利用されており、1998年にはロシアのVNIIEFでNMISプロセッサの故障を発見、修理後は1999年にPuの能動・受動測定で再使用された実績がある。(ORNL,Y‑12 National Security Complex) | ||
| Conceptual Design of a Box Segmented Gamma Scanner for the Proposed Integrated Box Interrogation System, IBIS | S. Croft, R. J. Estep, B. M. Young, D. Martancik, S. Melton | ||
| 統合型箱体照射検査システム(IBIS)に向けたボックス分割型ガンマスキャナー(BSGS)の概念設計提案 ― 多視野ガンマ測定・透過補正・トモグラフィ解析による箱詰め廃棄物NDAの高精度化 |
(*)Canberra Industries と LANL は、箱詰め廃棄物NDAに対応する次世代 統合型箱体照射検査システム(IBIS) を開発しており、本論文ではその中核要素となる ボックス分割型ガンマスキャナー(BSGS) の概念設計を示す。BSGS は複数の視野取得・高分解能ガンマ測定・透過測定を組み合わせ、マトリックス不均一性・線源分布・核種組成のより正確な推定を可能にし、トモグラフィ的補正も含む高度なデータ処理を実現する。この設計により DOE の箱詰め廃棄物の直接測定可能範囲を大幅に拡大し、専門家レビュー・再梱包・中間貯蔵の必要性を低減しつつ、規制に適合した精度の測定結果を提供することが期待される。(Canberra Industries, LANL) | ||
| CONFLUENCE OF SAFEGUARDS TECHNOLOGIES WITH WMD POLICIES | Steven P. Kadner, Dr. Elizabeth Turpen | ||
| 保障措置技術と大量破壊兵器対策政策(WMD政策)の融合 ― 核・化学・生物分野における検証手法の相互利用と国際的連携強化に向けた枠組み |
(*)核・化学・生物といったWMD分野における政策立案では、それぞれの検証・計量管理手法の相互連関を踏まえた協調的アプローチが重要である。各分野で蓄積された検証経験と技術は、異なる条約・制度においても応用可能であり、情報交換・危機管理・科学的検証などで共通基盤を形成できる。国際機関・締約国は、情報システム、資金、人材交流など多方面で連携を促し、保障措置技術を核・化学兵器管理に横断的に活用する枠組み構築を推進する必要がある。(Aquila Technologies Group Inc., Office of Senator Pete V. Domenici(米国上院 ドメニチ議員事務所)) | ||
| Control of Nuclear material hold-up in MOX Fuel Fabrication plants in Europe | B. Burrows, W. T. Stanley, C. Xerri, M. Boella, A. Colin, M. Crousilles, E. Haas, P. Jaunet, W. Koehne, C. Koutsoyannopoulos, J. Patten, E. Pujol | ||
| 欧州におけるMOX燃料製造工場での核物質ホールドアップ管理 ― ホールドアップおよび残存インベントリの定義、計測、管理手法とEuratom保障措置下での核物質管理の実務 |
(*)欧州のMOX燃料製造は30年以上の実績を持ち、年間250 tHMを超える生産能力を有し、全量がEuratomの保障措置の対象となっており、事業者と当局の双方が安全確保・核物質管理・計量管理のための高度な設備・手順を導入している。一部ではMOX工場に「大量の核物質が滞留し未検知の転用が可能」との懸念もあるが、実際には欧州の事業者は安全・セキュリティ・品質管理・核物質勘定を体系的に整備し、保障措置当局も多層的な検認手段を運用している。本論文は特にホールドアップ(Hold-up)と残存インベントリ(Residual inventory)の定義と管理手法に焦点を当て、作業工程中の核物質の測定・管理・会計処理がどのように行われているか、欧州MOX工場の長年の運転経験に基づき体系的に示している。(BNFL, BNFL, Cogema, Euratom, CEA/IPSN/DSMR, Siemens, MELOX, CTI) | ||
| COOPERATIVE MPC&A ENHANCEMENTS AT RUSSIAN NAVY SITES | V. Sukhoruchkin, N. Nicole Nelson-Jean, Garry Tittemore, Parker O’ Shell, S. Antipov, E. Melkhov, N. Ponomarev-Stepnoi, Admiral N. Yurasov | ||
| ロシア海軍拠点におけるMPC&A協力強化 ― 高濃縮ウラン燃料の保全に向けた米露協力の進展、対象拡大、および海軍施設での物理防護・核物質管理アップグレードの成果 |
(*)1996年の米露共同声明に基づき、ロシア海軍が保有する高濃縮ウラン(HEU)新燃料および長期冷却済み燃料を保護するため、北方艦隊の陸上貯蔵施設(Site 49)や補給船PM‑63を含む複数の施設でMPC&A協力が開始された。追加議定書(1997年・1999年・2000年)により協力範囲は拡大し、ロシア海軍が管理する全てのHEU燃料を対象にMPC&Aアップグレードを実施し、これまでに数十トン規模のHEUが安全化(核兵器数百発相当)された。本協力はクルチャトフ研究所が調整機関となり、米露双方の技術チームによって艦船・陸上施設双方での物理防護強化、核物質管理、アカウンタビリティ向上が段階的に整備され、今後の発展計画と持続性も示されている。(Russian Research Center “Kurchatov Institute”, Russian Federation Navy) | ||
| COSMIC RAY BACKGROUND ANALYSIS FOR A CARGO CONTAINER COUNTER | H. O. Menlove, N. Ensslin, D. R. Mayo, W. Geist, J. Lestone | ||
| 貨物コンテナ用中性子計数器における宇宙線バックグラウンド解析 ― スパレーション中性子生成モデルの検証と最小検出限界(MDL)推定コードによる不確かさ評価 |
(*)本研究では、貨物コンテナカウンタにおける宇宙線スパレーション中性子の生成量を予測する新しいモデルを構築し、既存の大型中性子カウンタとの比較によりその妥当性が検証された。測定不確かさを予測するExcelベースのコードが開発され、単一計数(singles)および同時計数(doubles)に対する最小検出限界(MDL)を算出し、効率正規化用フラックスモニタおよび宇宙線フラックスモニタの不確実性伝播も評価された。複数のカウンタ設計についての解析結果が示され、コンテナ NDA における宇宙線中性子バックグラウンドの支配的影響と、その扱いに必要な物理モデルの要点が整理された。(LANL) | ||
| COST EFFECTIVELY ADDRESSING THE CHALLENGES OF MPC&A PROGRAM IMPLEMENTATION | David Kostorowski | ||
| End(3) | MPC&A プログラム実施における課題への費用対効果の高い対応 ― ロシア核施設でのMPC&A整備を加速するための運営効率化策 |
(*)DOE の MPC&A(核物質防護・管理・計量管理)プログラムは、不拡散目的を費用対効果よく達成するため、効率的なプログラム運営と投資効果の最大化を重視している。ロシアの核兵器・核物質関連サイトにおける MPC&A 整備では、統一ガイドライン策定、渡航費削減、契約管理効率化などにより、現地プロジェクトに直接投入される資金の割合が大幅に増加した。こうした運営改善により、ロシア国内での MPC&A 整備を前倒しで進め、不拡散上のリスク低減を迅速に実現する体制を整えた。(DOE-NNSA(Nonproliferation and National Security Institute)) | |
| CYCLE VERIFICATION USING FRESHLY DISCHARGED SPENT FUEL | D. H. Beddingfield, H. O. Menlove, J. Arenas-Carrasco | ||
| 新たに取り出された使用済燃料を用いたサイクル数検証 — FDET測定による照射サイクル申告の独立確認と、監視喪失時の炉心全体再検証への適用可能性 |
(*)原子炉事業者が申告する「燃料集合体が炉心内で経験した照射サイクル数」を改ざんして核物質を転用する可能性が指摘され、Spent Fuel Fork Detector(FDET)を用いた測定により、炉心から取り出されたばかりの燃料集合体のサイクル数を検証する手法が検討された。FDET による比較的単純な測定と基本的なデータ処理だけで、集合体が何サイクル照射されたかを高い信頼性で判断できることが示され、監視喪失や転用疑惑が生じた場合でも炉心全体の迅速な再検証が可能となる。論文では、この手法の適用可能性を評価するため、複数の原子炉タイプでの測定キャンペーン結果が提示され、異なる炉型でも有望性を示すデータが得られたとされる。(LANL, IAEA) | ||
| Data Integration of the Non-Destructive Assay Measurement Systems at the Physical Inventory Taking Laboratory at the Mayak Production Association | Susan L. Collins, Douglas R. Manatt | ||
| マヤーク生産合体・物理在庫計測ラボにおける非破壊測定データ統合システム ― 複数NDA装置の制御・自動データ処理・プルトニウム質量算出を統合した在庫管理支援 |
(*)本論文は、サバンナリバー技術センターとローレンスリバモア国立研究所が共同で、マヤーク生産合体の物理在庫計測ラボ向けに非破壊測定(NDA)データを統合管理するソフトウェアシステムを開発したことを述べている。システムは、ガンマ分光装置2台・アクティブウェル同時計数器(AWCC)2台・重量計・バーコードリーダ等を統合し、プルトニウム質量計算・データ抽出・比較作業を自動化することで、手作業による複数形式ファイルの処理を不要にした。Count Control ソフトウェアが中心となり、バーコードに基づいて測定装置の制御を行い、必要データを抽出・保存し、最終的にはPuQuant による質量計算と会計記録との照合を自動化する統合的ワークフローを実現している。(Westinghouse Savannah River Company、LLNL) | ||
| Data Management in Unattended Monitoring Systems | Sharon M. Deland, Bobby Corbell, Dennis Croessmann, Dusty Rhoades, Mark Grohman | ||
| 無人監視システムにおけるデータ管理 ― 認証鍵管理、システム状態監視、共同利用データ解析を支えるSandiaのデータ管理アーキテクチャ |
(*)協調的環境下で高価値資産を無人監視する場合、データ認証鍵管理(特に秘密鍵方式)、監視システムの状態を示すイベント記録項目の決定、共同管理データの処理レベルなど、データ管理上の特有の課題が生じる。監視データは双方(査察側・ホスト側)に確実に配布される必要があり、施設申告内容との比較や不一致の解消のために高度なデータ解析ツールが求められる。Sandia National Laboratories は、Material Monitoring System や Knowledge Generation、商用ツールを組み合わせたデータ管理アーキテクチャを構築し、プロトタイプ実装から得られた教訓を示している。(SNL) | ||
| DESIGN OF GAMMA RAY COLLIMATORS FOR NONDESTRUCTIVE ASSAY | Chris A. Hodge, Ron D. Jeffcoat, Richard S. Thomason | ||
| 非破壊測定のためのγ線コリメータ設計 ― ホールドアップ評価における視野制御・遮蔽要件と検出器–コリメータ系の最適化指針 |
(*)核物質のホールドアップ評価には、対象設備内部の放射線源を背景放射線から分離するため、可搬型γ線スペクトロメータと適切に設計されたコリメータが不可欠である。 コリメータは通常鉛製で、検出器前面以外を遮蔽し視野を限定することで、複雑な配管・ダクト・炉心周辺など多様な幾何条件下でも精度の高い測定を実現する。検出器–コリメータ系の特性と現場設備のレイアウト・アクセス条件に応じて最適設計することが精度向上に不可欠であり、本論文ではその設計指針と適用条件を示している。(Westinghouse Savannah River Company, Canberra Industries) | ||
| Design of the Improved Plutonium Canister Assay System (iPCAS) | M. Abhold, Due T. Vo, S.C Bourret, Seiji Uchikoshi, Michael Baker, P. Polk, M. Ishikawa, Y. Sato, Y. Yokota | ||
| 改良型プルトニウムキャニスタ評価システム(iPCAS)の設計 ― 六ヶ所MOX施設における全量・部分欠損検出能力の強化とGamma Isotopics System(GIS)併用による同位体検認精度向上 |
(*)iPCAS(Improved Plutonium Canister Assay System)は、六ヶ所村MOX燃料加工施設へ搬送されるプルトニウムおよびMOX貯蔵キャニスタ内の申告プルトニウム量に対する“全量欠損”および“部分欠損”の検出を目的として設計された。併設されるGamma Isotopics System(GIS)は、施設申告同位体組成の検証精度を向上させ、破壊分析の必要量を削減することを意図しており、iPCAS と組み合わせて保障措置上の検認信頼性を高める。iPCAS は、従来PCASの課題(大型Puサンプル対応、低デッドタイム化、遮蔽材の改善など)を反映した設計改良が施され、性能予測では2%以下の測定精度を期待できるとされる。(LANL,Nuclear Material Control Center (NMCC), Japan ) | ||
| DEVELOPMENT OF A FACILITY MONITORING TESTBED | Jared S. Dreicer, Sharon L. Seitz, Angela M. Mielke, Caroline M. Boyle, Constance A. Buenafe, James R. Gattiker, Benny J. Martinez, David A. Smith | ||
| 施設モニタリング試験環境の開発 ― 遠隔連続監視による設備故障前兆検知と運転状態監視を統合した試験システムの構築と評価 |
(*)本研究は、LANL が進める先進監視技術(AST)プロジェクトの一環として、国家強磁場研究所パルス磁場施設において、遠隔連続監視を用いた施設モニタリング試験環境を構築したものである。市販監視センサーと専用ソフトウェアを組み合わせ、設備故障の前兆事象や運転状態の逸脱を自動検知する仕組みを評価した。LANL開発の推論システム(Guardian)を統合することで、異常事象を即時アラーム化し、装置故障や不安全操作の可能性を早期に把握する能力を実証した。(LANL) | ||
| DEVELOPMENT OF AN ENHANCED TEST REGIME FOR SAFEGUARDS EQUIPMENT | M. Aparo, R.Michael White, D. Miller, J. CarelIi, J. Hazeltine | ||
| 保障措置機器のための強化試験レジームの開発 ― 技術進展・運用環境変化を踏まえたIAEA共通試験基準の補完強化と信頼性向上に向けた試験手法の提案 |
(*)IAEA の新型保障措置機器に適用される共通性能試験基準(Common Qualification Test Criteria)は堅固な基盤だが、技術進展・運用環境の変化に伴い、試験手法のさらなる強化が求められている。バックアップ電源での長時間運転要求や新環境下で発生し得る未確知の故障を考慮し、より厳密かつ先読み的に問題領域を特定する試験レジームの開発が重要とされる。本研究は、既存のIAEA試験基準を補完・向上させる焦点化された試験方法を提示し、信頼性の高い保障措置機器の開発を支える枠組みを示している(米国サポートプログラムによる支援)。(IAEA, Aquila Technologies Group, Inc., BNL, Wyle Laboratories, Inc.) | ||
| Development of Analytical Methodologies in Response to Recent Challenges | K. Mayer, A. Morgenstern, G. Tamborini | ||
| 近年の課題に対応した分析手法の開発 ― 核不拡散分野における代替核物質分析・環境試料解析・核鑑識技術の高度化に向けた新規手法の構築 |
(*)21世紀の核不拡散課題に対応するため、欧州委員会・欧州トランスウラン元素研究所(ITU)は、核鑑識、環境試料分析、高性能微量分析など広範な領域で新たな分析手法の開発を進めている。代替核物質に関しては、UTeVA 樹脂を用いた U・Np・Pu・核分裂生成物の単一カラム分離とαスペクトロメトリによる 237Np 測定法が構築された。核鑑識および高性能微量分析では、Pu 試料の年代推定手法(238Pu/234U、239Pu/235U、240Pu/236U)を開発し、TIMS および二次イオン質量分析により、U 不純物の年代推定精度への影響も評価した。(欧州委員会(European Commission)—Joint Research Centre / Institute for Transuranium Elements (ITU)) | ||
| Development of CdZnTe Detectors for Safeguards | T. H. Prettyman, K. D. lanakiev, R. Arlt, F. P. Ameduri, G. L. Carlone, K. R. Fuller, S. A. Storms | ||
| 保障措置用CdZnTe検出器の開発 | |||
| Development of High Volume Sampling Man-Portable Explosives Detection Systems | Mark Baumann, Kevin Linker, John Parmeter, David Hannum, Clarles Brusseau, Charles Rhykerd, Jr. | ||
| 高容積サンプリング型携帯式爆発物検知システムの開発 ― プレ濃縮技術を用いた空気中微量爆発物の高感度収集と IMS 検知能力向上の実証 |
(*)携帯型爆発物検知の需要に対応し、Sandia 国立研究所は既存の携帯型イオン移動度分析計(IMS)に化学的プレ濃縮装置を統合することで、空気中微量爆発物の効率的検出を可能とする高容積サンプリング方式を開発した。従来のIMSは拭き取り式を前提とし空気吸引量が 1–2 L/min と小さかったが、プレ濃縮装置の前段接続により空気サンプリング量を 60 倍以上に増加させ、空中浮遊粒子・蒸気の収集性能が大きく向上した。TNT や RDX を対象とした試験で有効性を確認し、今後は薬物等の他物質への応用や技術の商用化に向けた研究が継続されている。(SNL) | ||
| Development of Integrated Safeguards Concepts for On-Load Reactor | Won Woo Na, Sung Gi Park, Wan Sou Park | ||
| オンロード型原子炉に対する統合保障措置コンセプトの開発 ― CANDU 型炉における転用仮定の再評価と国家クリーン判定を踏まえた効率的検認アプローチの検討 |
(*)(Korea Atomic Energy Research Institute(韓国原子力研究所)) | ||
| Development of Minatom Regulatory Documents for Physical Protection of Nuclear Materials and Facilities under MPC&A Program | T. Grant, A. V. lzmaylov, V. Y. Kurov | ||
| MPC&A 計画のもとで進められたロシア・ミナトムにおける核物質・原子力施設の物理的防護規制文書整備 ― 1998〜2001 年の米露共同作業によるPPS設計基準・警備連携・PP管理体制の文書化と今後の追加開発計画 |
(*)1998〜2001 年にかけて、ロシア・ミナトム(Minatom)と米国 DOE の協力のもと、核物質・原子力施設の物理的防護(PP)に関する規制文書整備が進められ、米露合同コーディネーション・グループが文書体系と優先開発分野を整理した。1999〜2001 年に計 7 件のミナトム PP 規制文書が策定・承認され、PPS(物理的防護システム)設計、現場警備部隊と内務省部隊の連携、PP マネジメント手法などが整備された。8 件の追加文書が開発中で、さらに 5 件の新規文書策定が計画されており、科学技術課題に関するロシア国内および米露合同のワークショップも実施されている。(Pacific Northwest Laboratory(米国), State Enterprise Eleron, Minatom of Russia(ロシア)) | ||
| DEVELOPMENT OF REMOTE MONITORING SYSTEMS FOR THE CONTROL AND SURVEILLANCE OF NUCLEAR MATERIALS | P. Funk, A. Grigoriev, V. Sukhoruchkin, A. Uvarov | ||
| 核物質管理・監視のための遠隔監視システムの開発 ― 無人C/S技術と認証データの遠隔送信に基づく「知識の連続性」維持と国際共同実装 |
(*)1990年代以降、国際保障措置ではビデオ監視・放射線モニタ・封印などの無人型C/S(封じ込め・監視)システムの導入が急増しており、これに対応してIPSNとロシアKurchatov研究所は核物質管理のための共同研究を開始した。共同開発された遠隔監視システムは、認証済みデータを施設から監督当局へ遠隔送信して核物質の「知識の連続性」を維持し、許可・不許可いずれの核物質移動も検知できるよう設計されている。この取り組みはフィールドネットワークなど商用技術を活用し、ロシア国内で実装・実証され、核物質の管理能力向上・国際協力の強化・最新データ取得/処理技術の習得を目的とした国際的枠組みの一環とされている。(IPSN, (フランス原子力防護・安全研究所), Russian Research Center Kurchatov Institute(ロシア・クルチャトフ研究所)) | ||
| DISPOSAL OF NON-WEAPONS MATERIALS: GTCC PRIVATIZATION EFFORTS | S. Kadner, W. Doyle, M. Turnbough | ||
| 非兵器級核物質の処分:GTCC 廃棄物に対する民間活用(民営化)戦略 ― 商業処分施設未整備下でのDOE回収・暫定保管方針と民間事業者参入可能性の検討 |
(*)米国 DOE は 1985 年低レベル放射性廃棄物政策改正法に基づき、NRC の商業処分基準(Class C)を超える GTCC(Greater-Than-Class C)廃棄物の最終処分を担うが、現時点で GTCC を扱える商業処分施設は存在しない。処分地が選定され NRC の認可が得られるまでは、DOE の Off-site Source Recovery Program(OSRP)が回収した放射性密封線源などをロスアラモス国立研究所に暫定保管している。本論文は、DOE が利用可能な処分オプション、商業処分の可能性、そして密封線源回収の加速における民間企業の役割を検討している。(Aquila Technologies Group, Environmental Consulting) | ||
| DISPOSAL OF SEALED TRANSURANIC RADIOACTIVE SOURCES AT THE WASTE ISOLATION PILOT PLANT | Robert F. Kehrman, William W. Weston, Stanley T. Kosiewicz, Lee Leonard, Michael W. Pearson, Reinhard M. Knerr | ||
| 密封超ウラン(TRU)放射性線源の WIPP への処分 ― 既知情報(AK)活用による確認測定の代替可能性と安全性・コスト合理化の検証 |
(*)WIPP(Waste Isolation Pilot Plant)開設に向けた複雑な準備過程の中で、不要化した密封 TRU(超ウラン元素)線源を WIPP に処分するためには、DOE カールスバッド現地事務所(CBFO)が「既知情報(Acceptable Knowledge:AK)」のみで追加の確認測定を省略できることを実証する必要がある。WIPP の許可要件である WAP(Waste Analysis Plan)および EPA の CCD(Compliance Certification Decision)は、放射線透視・目視検査・ヘッドスペースガス分析(HGAS)・放射能測定を義務づけているが、密封線源は製造時の物性・核種情報が明確であるため、代替データ(実験・計算・既存文献)を用いることで 100% 測定を不要とする可能性が検討されている。 この代替的アプローチは、作業者被ばくの低減、検認スループットの向上、キャラクタリゼーションコストの削減を実現しつつ、安全性・環境保全を損なわないメリットを有し、NMED への許可変更(Permit Modification Request)の根拠として用いられる。(Westinghouse TRU Solutions, LANL, DOE) | ||
| DOCUMENTING AND TRACKING NUCLEAR MATERIAL IN WASTE IN THE NUCLEAR MATERIALS MANAGEMENT AND SAFEGUARDS SYSTEM | Carol R. Raeder, Peter Dessaules, Yvonne M. Ferris | ||
| NMMSSにおける廃棄物中核物質の文書化と追跡 ― 既存DOEデータベースを用いたトップダウン方式による核物質トレーサビリティ強化とWIPPでの実証試験 |
(*)DOE はサイトの加速的なクリーンアップと核物質処分を進める中で、核物質データの一貫性と透明性を確保するため、「ゆりかごから墓場まで」のトレーサビリティ強化を最優先課題としている。本論文は、NMMSS(核物質管理・保障措置システム)において核物質を含む廃棄物を追跡する仕組みを解説し、既存データベースを利用したトップダウン方式による記録・追跡方法を示している。 WIPP(廃棄物隔離パイロットプラント)で実施中の核物質トラッキング実証試験により、廃棄物中核物質の報告と監督機能が向上し、核物質管理の適正化に寄与している。(DOE, GEM Technology) | ||
| DOE’S INVOLVEMENT IN NEGOTIATIONS ON THE QUESTION OF WHETHER TO REVISE THE CONVENTION ON PHYSICAL PROTECTION OF NUCLEAR MATERIAL | Marshall D. Kohen, Joseph D. Rivers | ||
| 物理的防護条約CPPNM改正に関する国際交渉におけるDOEの関与 ― 国内防護経験に基づく技術支援とIAEA専門家会合での改正議論への貢献 |
(*)本論文は、物理的防護条約(CPPNM)が国際輸送時のみ核物質防護を対象としており、国内利用・貯蔵・輸送や破壊工作(sabotage)を対象外としている構造的欠陥を背景に、国際社会(特に米国)が改正を主導してきた経緯を述べている。米国は1998年に改正案を国際社会に提示したが、いくつかの締約国の異議により、CPPNM第20条に基づく改正会議の招集は断念され、その後IAEA事務局長エルバラダイの決定により1999年に非公式・オープンエンド専門家会合が開催され、改正の必要性が検討された。DOEはこの議論において、米国政府内の省庁間協議およびウィーンでの会合に代表団として参加し、米国内での核物質防護の経験や国際支援を踏まえた技術的助言を提供することで、改正に向けた国際合意形成を後押しした。(Science Applications International Corporation(SAIC)) | ||
| Economic Aspects of Civilian Reprocessing in China | Hui Zhang | ||
| 中国における民生用再処理の経済的側面 | |||
| Education of Russian Safeguards Specialists: A Key Component of Russia’s Nuclear Material Security System | V. B. Glebov, Edward Kryuchkov, N. I. Geraskin, A. I. Tolstoi | ||
| ロシア保障措置専門家の育成 : 核物質セキュリティ体制を支えるMPC&A高等教育プログラム ― MEPhI修士課程による体系的育成と国際協力を通じた人材基盤強化 |
(*)ロシアGosatomnadzor(GAN)と米国DOEの共同プログラムにより、世界初の核物質物理防護・計量管理(MPC&A)専門家育成の修士課程(MEPhI)が創設され、ロシアの保障措置人材の体系的育成基盤が整備された。本修士課程は、講義科目・実験科目・国際協力を包含する総合的教育カリキュラムにより、ロシア国内の核物質防護・計量管理体制を維持・改善できる専門家の養成を目的としている。MEPhIでの運用経験から、国際協力と教育インフラ整備がロシアの保障措置専門人材確保の鍵であることが示され、再訓練(re-training)を含む多層的人材育成の重要性が確認された。(Moscow State Engineering Physics Institute(MEPhI)) | ||
| Efficiency Calibration and Testing of a Commercial Active Well Coincidence Neutron Counter to Inventory U-AI Reactor Fuel and Target Elements at the Savannah River Site | Ray Dewberry, Saleem Salaymeh | ||
| End(4) | 商用アクティブ・ウェル中性子同時計数器の効率校正および性能試験 ― Savannah River Site におけるU–Al炉燃料・ターゲット材のU‑235非破壊在庫評価 |
(*)本研究では、Aquila 社製のアクティブ・ウェル型中性子同時計数器を用い、Savannah River Site(SRS)に保管されるU-Al炉燃料およびターゲット材に含まれるU-235を非破壊で定量するための効率校正および性能評価を実施した。SRS のU-Al燃料はプルトニウムを含まず中性子の自発放出が極めて低いため、外部中性子源照射によるアクティブ計測が有効であり、得られた能率および検出応答をCalifornium shuffler の測定値と比較し検証した。さらに、Argonne West National Laboratory で金属ウラン塊(不定形試料)のU-235定量能力を試験し、装置の適用範囲と計測精度を確認した。(Westinghouse Savannah River Company) | |
| ELECTROMAGNETIC COIL TECHNOLOGY FOR ARMS CONTROL APPLICATIONS | Ronald L. Hockey | ||
| 軍備管理への応用を目的とした電磁コイル技術 — 密封容器内の核兵器部品を非破壊で識別する電磁インピーダンス測定と、その容器特性に応じた識別手法 |
(*)電磁(EM)コイルを用いた測定技術により、密封金属容器内部に保管された核兵器部品が発する**固有の電磁インピーダンス特性(EM シグネチャ)**を非破壊で取得する試験装置が開発された。得られるシグネチャは、物質の電磁特性・総質量・質量分布・幾何学的配置に依存し、詳細な設計情報は露出しないものの、同一容器内の各部品組合せを識別し、申告された武器部品の存在/不在を確認する用途に適している。ステンレス容器では単一測定で判別可能だが、個体差が大きい炭素鋼 AL‑R8 容器では二箇所測定(dual‑coil technique)が必要であり、Pu 部品と U 部品の識別が明確に可能であることが実験的に示された。(PNNL) | ||
| EML SURFACE AIR SAMPLING PROGRAM | Pamela D. Greenlaw, Hsi-Na Lee, Fabien Raccah, Colin G. Sanderson | ||
| 環境測定研究所EML地上空気サンプリング計画 ― 全球放射性核種観測ネットワーク(SASP/RAMP)の歴史・構成・CTBT適用への展開 |
(*)この論文は、米国DOEの Environmental Measurements Laboratory環境測定研究所(EML)が40年以上にわたり運用してきた全球放射性核種測定ネットワーク(SASP/RAMP)の概要を示し、世界最大規模の低レベル大気放射能観測網としての役割を説明している。SASP/RAMP は、36か所の地上空気サンプリング地点から構成され、7Be・210Pb などの天然起源核種の測定を通じて、大気輸送モデルの検証やオゾン縦方向輸送の理解に資する科学データを提供してきた。また、このネットワークは包括的核実験禁止条約(CTBT)の観測網整備において、サイト調査用サンプラーとして活用され、新たな観測点がアジアに拡大されつつあることも報告されている。(DOE_Environmental Measurements Laboratory) | ||
| Enhanced Uranium Ionization Efficiency for Thermal Ionization Mass Spectrometry Using a Cavity Ion Source | K. B. lngeneri, L. R. Riciputi, J. M. Whitaker, Magnus Hedberg | ||
| キャビティイオン源を用いた熱イオン化質量分析におけるウランのイオン化効率向上 ― 痕跡レベル試料への対応とIAEA保障措置環境分析に向けた高効率TIMS技術の開発 |
(*)環境サンプリングが保障措置の中核手段となる中、ウランは痕跡レベル(1 ng以下)で存在することが多く、従来のTIMS(熱イオン化質量分析)のイオン化効率(約0.2%)では分析試料の損失が大きく、より高効率なイオン源が求められていた。Oak Ridge National Laboratory では、従来のフィラメント方式に代えて、タングステン棒の先端に0.5 mmのキャビティを加工した「キャビティイオン源」を開発し、閉じた高温空間と大きな表面積により、ウランのイオン化効率が大幅に改善されることを実証した。 この新型イオン源は既存のセクター型質量分析計にも適用され、従来源より高精度・高効率での測定が可能であり、IAEA Safeguards Analytical Laboratory(SAL)での実装に向けて試作機の開発が進められている。(ORNL, Lockheed Martin Energy Systems, IAEA) | ||
| Enhancing Safeguards at the ULBA Fuel Fabrication Plant in Kazakhstan | B. A. Hunt, D. Landat, F. Sorel, G. Magni | ||
| カザフスタンULBA燃料製造工場における保障措置の強化 ― 質量・体積測定、プロセス監視、封じ込め・監視技術を用いた核物質計量管理能力の向上 |
(*)欧州委員会(JRC-Ispra)がTACISプロジェクトの一環として、カザフスタン・ULBA燃料製造工場における核物質計量管理(NMC&A)および保障措置強化を目的とした設備整備を進めている。600基以上の多様な化学処理タンクに対し、質量・体積測定、プロセス監視、タンク校正用の計測装置や訓練設備を整備し、封じ込め・監視(C/S)機器も導入する計画が進行中である。IspraおよびULBA現地において、計量管理訓練・監視訓練を両方の側に提供し、運転員と査察官の能力向上を図る取り組みが進められている。(EC JRC-Ispra) | ||
| ENHANCING WASTE CHARACTERIZATION CAPACITY ACROSS THE DOE COMPLEX | D. Davidson, J. Wachter, J. Smalling, W. Doyle | ||
| DOEが管轄する全米の研究所・核施設・環境管理サイトの総体における廃棄物特性評価能力の強化 ― NDA・NDE・HSG分析およびデータ検証体制の逼迫解消とWIPP向け認証プロセスの効率化 |
(*)DOE全体でWIPP向け廃棄物認証需要が急増し、特にNDA・NDE・ヘッドスペースガス(HSG)サンプリング・データ検証要員が逼迫している状況が示されている。このため、各DOEサイトにおける特性評価・データレビュー・認証・出荷作業を最大化する追加リソースの整備が不可欠とされる。SWEPP全体の処理スループット向上のため、NDA/NDE、HSG、ドラムのベント・フィルタ処理、データレビュー等の効率化に向けた今後の方策が議論されている。(Canberra Industries) | ||
| ENSURING LONG-TERM OPERATION OF MPC&A UPGRADES AT SSC-RIAR, DIMITROVGRAD, AND LESSONS LEARNED FROM INSTALLED SYSTEMS AT COMMISSIONED SITES | Lawrence Satkowiak, Yuri Leschenko, Gadzhi Gadzhiev, Tommy Goolsby, T. K. Li | ||
| SSC‑RIAR(ディミトロフグラード)におけるMPC&A近代化設備の長期運用確保 ― 持続的核物質防護に向けた訓練・手順整備・インフラ強化および既設サイトで得られた運用教訓 |
(*)本論文は、米国MPC&Aプログラムの枠組みでロシア・Dimitrovgrad の SSC‑RIAR に導入された核物質防護・管理・計量管理(MPC&A)システムの長期的持続運用(サステナビリティ)確保が最終的到達点であると位置付けている。導入済みシステムが将来的にロシア側自力で維持・運用・修繕できることを重視し、訓練、手順整備、インフラ強化、保守体制などの要素を総合した「持続可能性プロセス」の重要性を提示している。既設サイトで得られた教訓(効果的な技術統合、現地インフラ構築、運転員育成など)が、RIARにおける継続的核物質防護確保に向けた改善策として示されている。(Y‑12 National Security Complex, Research Institute of Atomic Reactors (RIAR), Dimitrovgrad, SNL, LANL) | ||
| ENVIRONMENTAL ASSESSMENT FOR TRANSPORT AND STORAGE OF STRONTIUM-90 RADIOISOTOPE THERMOELECTRIC GENERATORS | Lee Leonard, Marilyn M. Gruebel | ||
| ストロンチウム90放射性同位元素熱電発電機の輸送および貯蔵に関する環境アセスメント | |||
| Environmental Sampling for IAEA Safeguards – 5 Years of Implementation – | E. Kuhn, D. Fischer | ||
| IAEA保障措置のための環境サンプリング – 実施5年間 – | |||
| Equipment Management System: A Russian Software Program for Nuclear Sites Available at the Siberian Training and Technical Support Center | M. Minakov, Olessya Filatova | ||
| 装置管理システム:シベリア訓練・技術支援センターで利用可能な原子力施設向けロシア製ソフトウェア | (*)要旨・本文はオンライン非公開. | ||
| EURATOM SAFEGUARDS OFFICE VIEWS ON INTEGRATED SAFEGUARDS IN THE EUROPEAN UNION | W. Kloeckner, H. Nackaerts | ||
| 欧州原子力共同体保障措置局による欧州ユニオンにおける統合保障措置に関する見解 | |||
| EVALUATING A FACILITY’S VULNERABILITY TO VEHICLE BOMB BLAST EFFECTS AND IDENTIFYING COUNTERMEASURES | Joseph W. James, John D. Veatch, Eric M. Kruse | ||
| 車両爆弾爆風に対する施設脆弱性評価と防護対策の特定 ― 超過圧力・スタンドオフ距離・爆薬量に基づく構造影響評価と対策選定手法 |
(*)本論文は、車両爆弾による爆風が建物へ及ぼす影響を、構造要素が耐え得る超過圧力、確保可能なスタンドオフ距離、爆薬量に基づき定量評価する手法として整理している。建物の柱・壁・窓・人員への爆風影響や、車両の運動エネルギーおよび到達可能最大速度の計算方法を示し、リスク評価に必要な物理量の算出方法を提供している。解析の実施にあたり、利用可能な計算ソフトの活用や分析手順の提案を行い、脅威低減のための防護対策の特定に資する体系的アプローチを提示している。(SAIC) | ||
| Evaluating the Effectiveness of the MC&A System to Verify that Nuclear Materials are Present | Victoria Longmire, Steven Croney, Pamela Dawson, Carl Ostenak | ||
| 核物質が確実に存在することを検証するためのMC&Aシステム有効性評価 ― プロセス単位の準リアルタイム計量管理と性能指標による所在確認手法 |
(*)本論文は、従来の核物質計量管理(MC&A)が物質収支区域(MBA)単位での定期的な残量締めに依拠していたのに対し、LANLの準リアルタイム計量管理方式では、日常運転で既に測定済みの材料を「所在確認」の観点からプロセス単位の“アイテム在庫”として扱う点を強調する。物質収支の締めは、各プロセスにおけるバッチごとの質量収支を積み上げる方法で行い、測定精度・正確度、在庫差の目標値、所要性能レベルなどを用いてプログラムの有効性を客観評価する枠組みが示されている。この評価方式は DOE の標準要求を上回る水準となっており、LANL は統合技術の活用を含む更なる改善の追求を表明している。(LANL) | ||
| Evaluation of a Multilayer Neutron Detector for Nonproliferation and Arms Control | P. L. Kerr, Z. M. Koenig, G. N. lgnatjev, V. P. Udalov | ||
| 不拡散・軍備管理に向けた多層型中性子検出器の評価 ― ³He多層アレイによる核兵器部品シグネチャ検証とテンプレート照合型存在確認手法 |
(*)本論文は、米露の核兵器部品の貯蔵を透明性をもって監視するため、**多層型中性子検出器(五層構造の³He管アレイ+ポリエチレン減速材)**を用いた測定結果を提示している。多層構造により得られる**5チャネルのエネルギースペクトル情報(ヒストグラム)**を用いて、核分裂性物質の特徴的なシグネチャを抽出し、そのシグネチャが模倣困難であることを検証している。テンプレートヒストグラムとの照合により、対象物の存在確認を非開示性(sensitive information の保護)を保ったまま実施可能であることを示しており、核軍縮・透明性措置への適用性を論じている。(LLNL, Research Institute of Pulse Technique) | ||
| Evaluation of a “Continuous” Physical Inventory Approach for the Los Alamos Plutonium Facility | Tom Burr, Richard Strittmatter, Brian Scott, Cindy Murdock | ||
| ロスアラモス・プルトニウム施設における「連続的」物理棚卸方式の評価 ― バッチ在庫差追跡に基づく棚卸方式の比較・監査影響・損失検出性能の分析 |
(*)本論文は、ロスアラモス国立研究所プルトニウム施設において従来の定期物理棚卸方式(scheduled periodic physical inventory)を、在庫差(ID)をバッチ単位で継続追跡する“連続的(continuous)棚卸方式”へ移行可能かを比較検討したものである。内部監査(LANL)・外部監査(DOE)双方への影響や、測定タグが必要となる項目割合などの評価指標(metrics)を提示し、現行方式と連続方式の実務的負荷を比較している。物質転用が一定期間にわたりどのように行われたと仮定するかに応じて、損失検出確率(loss detection probability)を両方式で解析し、連続方式が実効性向上に寄与し得ることを示している。(LANL, DOE) | ||
| EVALUATION OF LOW-LEVEL ENVIRONMENTAL SAMPLING CAPABILITIES AT BRAZILIAN AND ARGENTINE LABORATORIES BY ABACC | Khris B. Olsen, Joel Carter, Michael Whitaker, Olga Mafra Guidicini, Doyle M. Hembree, Jr. | ||
| ブラジルおよびアルゼンチン分析機関における低レベル環境サンプリング能力のABACCによる評価 ― ウラン同位体分析精度の向上、汚染管理、同位体希釈質量分析(IDMS)によるブランク評価 |
(*)ABACCは1998年からDOE支援の下、ブラジルとアルゼンチンの分析機関における環境試料中の微量ウラン(量・同位体組成)測定能力の評価・強化を進め、IAEA作成の標準スワイプ試料を用いた訓練と分析演習を実施した。初期演習により測定能力の向上が確認された一方、環境中のウラン汚染が分析精度に重大な影響を与えることが明らかとなり、厳格な汚染管理と各工程でのウラン汚染「ブランク」定量が次段階の最重点課題となった。233Uスパイクを用いた同位体希釈質量分析(IDMS)によるブランク評価のほか、環境試料模擬としてNIST SRM 1547(Peach Leaves)の再測定を実施し、低レベル分析能力の精度検証が進められた。(PNNL,Y‑12 National Security Complex. ABACC ) | ||
| EVOLUTION OF THE CANADIAN SAFEGUARDS SUPPORT PROGRAM | R. Keeffe, Q. S. Bob Truong | ||
| カナダ保障措置支援計画(CSSP)の発展 ― AECB・AECL 共同管理から CNSC 移行への経緯と IAEA 保障措置への技術支援 |
(*)本論文は、1976年にカナダ政府が設置した Canadian Safeguards Support Program(CSSP) の発足と、その後の発展過程を概説し、IAEA への技術支援・装置開発を通じて国際保障措置の高度化に貢献してきた歴史を述べている。CSSP は当初、Atomic Energy Control Board(AECB)と AECL(Atomic Energy of Canada Limited)の共同管理下で運用されたが、後年は AECB が事業および財務管理を一元化し、組織再編後も同様の体制が CNSC(Canadian Nuclear Safety Commission)に継承された。論文は CSSP を構成する各要素とその実施方法を概観し、カナダの保障措置支援活動が国際的な不拡散体制の信頼性強化にどのように寄与してきたかを明確に示している。(Canadian Nuclear Safety Commission) | ||
| Experience feedback from enforcement of quality assurance requirements in the context of French national safeguards | L. Pillette-Cousin | ||
| フランス国家保障措置における品質保証要件の適用経験 ― 1994年大臣令に基づくQA体制の構築、内部手続・監査・職員訓練の実施状況と国家検査における有効性 |
(*)フランスの国家保障措置制度では、1994年3月16日付の大臣令により、核物質計量管理(NMC&A)分野に国際規格に適合した品質方針と品質保証(QA)システムの導入が事業者に義務付けられた。本論文は、内部手続書の整備、マネジメントレビュー、品質監査、職員訓練など、QA活動の実施・改善に関する経験をまとめ、規制遵守と運用品質確保の双方に寄与することを示している。また、国家保障措置検査官が実施する検証手続の概要と、6年間の運用経験から得られたQAの有効性と改善点を具体例を交えて提示し、検査活動におけるQAの重要性を強調している。(Institut de Protection et de Sûreté Nucléaire(フランス原子力安全防護研究所)) | ||
| EXPERIENCE GAINED FROM THE FRENCH NUCLEAR MATERIAL CONTROL AND ACCOUNTANCY OF NUCLEAR MATERIALS IN SOLID WASTE | J. L. Portugal, P. Funk | ||
| フランスにおける固体廃棄物中核物質の計量管理で得られた知見 ― MUF精度確保に向けた廃棄物中プルトニウム測定手法の実務経験と国内保障措置検査からのフィードバック |
(*)フランスでは1988年の大臣指令に基づき、固体廃棄物中に含まれる核物質の計量管理に関する技術条件が定められており、13年間の運用経験の評価が必要とされている。廃棄物中に含まれる核物質量は、施設の計量管理区域(MBA)における核物質不明量(MUF)と同程度の規模となる場合があり、精度の低い把握はMUFの誤差増大をもたらし、盗取・転用の検知を困難にする。IPSN(現IRSN)の放射性物質保全部門(DSMR)は、フランス国内保障措置検査のため、廃棄物ドラム中のプルトニウム測定のための独自の補完的手法を開発し、これまでの経験から測定限界や改善点を明らかにした。(CEA IPSN) | ||
| Experience in Applying Modern Training Methodologies in Safeguards | Jaime Vidaurre-Henry | ||
| 保障措置における最新研修方法の適用経験 | |||
| Experience of Determination of Plutonium and Uranium Contents in MOX fuel by IDMS | Mika YOSHIDA, Tetsuo OHTANI | ||
| End(5) | IDMSによるMOX燃料中のプルトニウムおよびウラン含有量の定量経験 | (*)原子力機構プルトニウム燃料センター(PFC)、同位体希釈質量分析法(IDMS) | |
| Experiences and Limitations of Verification of Spent CANDU Bundle using the SCAV for Safeguards Inspection at Wolsong Nuclear Power Plants | Hong RyuI Cha, Won Woo Na, Sung Gi Park, Jin-Soo An | ||
| ウォルソン原子力発電所における保障措置検査のためのSCAVを用いた使用済みCANDU燃料集合体の検証経験と限界 | |||
| Experiences Developing MC&A Software for Ukraine | T. Ewing, Kirsten F. Laurin-Kovitz, I. Sakunov | ||
| ウクライナ向けMC&Aソフトウェア開発の経験 — AIMAS共同開発における文化的・技術的課題、ユーザー参加、持続性確保に関する実務的知見 |
(*)Argonne 国立研究所とウクライナの MC&A 専門家は、施設レベルの核物質計量管理用ソフトウェア AIMAS を共同開発し、実際に現場で使われる仕組みを整える過程で多くの課題と成功を経験した。開発においては、文化的障壁、ソフトウェア開発アプローチの選定、ローテクかハイテクかの判断、ユーザー参加の促進、多言語・多OS対応、現地サポートと訓練といった実務的問題が焦点となった。実運用へユーザーをコミットさせる動機付けや、長期的な保守性・持続性(sustainability)の確保が、MC&A ソフトウェア開発における最重要課題として強調された。(ANL, AVIS Corp.(ウクライナ)) | ||
| FAST-TRACKING MPC&A UPGRADES AT THE ELECTROCHEMICAL PLANT (KRASNOYARSK-45) AND THE URALS ELECTROCHEMICAL INTEGRATED PLANT (SVERDLOVSK-44) | Chris Behan, Lonnie Moore | ||
| エレクトロケミカルプラント(Krasnoyarsk‑45)およびウラル電気化学統合工場(Sverdlovsk‑44)におけるMPC&A高速アップグレード ― 情報制約下での防護・管理・計量管理システム導入と国際協力の要件 |
(*)本論文は、ロシアの閉鎖都市に所在する高度機微施設 Krasnoyarsk‑45(Electrochemical Plant) と Sverdlovsk‑44(Urals Electrochemical Integrated Plant) において、核物質防護・管理・計量管理(MPC&A)アップグレードを短期間で実施する際の課題を検討している。施設内部レイアウトや工程情報が十分に開示されない状況下では、MPC&Aシステムの設計・実装に大きな制約が生じ、迅速なプロジェクト遂行には米露双方の技術者間の信頼関係と継続的協力が不可欠であると指摘されている。Fast‑TrackでのMPC&A整備は、相関処理機能・アクセス管理・物理防護・計量管理など多岐にわたり、限られた情報の中で成果を上げるための調整能力と相互理解が成功の鍵であると結論づけている。(USDOE, LLNL) | ||
| FieldSPEC – A UNIVERSAL PORTABLE HAND HELD GAMMA SPECTROMETER | R. Arlt, M. Aparo, B. Richter, J. Stein, E. Jacobs | ||
| FieldSPEC:汎用携帯型ハンドヘルドγ線スペクトロメータ ― 多検出器対応・自動核種識別・線量率測定を統合した保障措置・核物質管理向け携帯型分析装置 |
(*)医療・産業・研究・放射性物質管理・早期警報システム・保障措置・核物質滞留量監視など多様な分野で要求される「携帯型スマートγ線スペクトロメータ」の需要に応え、DSP(デジタル信号処理)と高性能解析ソフトを組み合わせた新型ハンドヘルド装置 fieldSPEC が開発された。fieldSPEC は MCA(多チャンネルアナライザ)、増幅器、高電圧電源、記憶装置を一体し、NaI(Tl)、CsI(Tl)、BGO、CdZnTe など多様な検出器に対応し、γ線スペクトル(1024チャネル)と最大50スペクトルの蓄積、IR 通信による外部解析を可能とする。 自動核種識別(約75核種ライブラリ)、線量率測定(低線量域はシンチ・半導体、高線量域はGM管)、燃料要素の有効長測定やウラン濃縮解析に対応する応用ソフトが開発され、IAEA・EURATOM 協力のもと保障措置用途にも適用が進む。(IAEA, Forschungszentrum Jülich, target systemelectronic GmbH) | ||
| First Tests of a Portable Plutonium Mass Verification System | J. Swanson, B. Buckley, Y. M. X. M. Dardenne, S. Kreek, T. F. Wang | ||
| 可搬型プルトニウム質量検証システムの初期試験 ― 貯蔵庫内で密封容器のままプルトニウム質量を検証するための中性子同時計測ベースの非破壊測定装置の開発と実証 |
(*)DOE施設では、SNM(核物質)の計量管理のためにサンプルを容器から取り出して計測施設へ運搬する必要があり、人員負荷・被ばく・転用リスクが増大していた。LLNLは、既存の中性子同時計測技術を基盤に、密封容器のまま貯蔵庫内でPu質量を検証できる半可搬型計測装置を開発し、商用機器を用いた実証試験を開始した。中性子検出器とγ線検出器を組み合わせ、MGAHIによる同位体比解析と自発核分裂率測定を併用し、散乱・(α,n)・誘導核分裂の補正を行うことで、現場で容易に扱えるPu質量検証を実現することを目指している。(LLNL) | ||
| FISSILE MATERIAL TRANSPARENCY TECHNOLOGY DEMONSTRATION NEUTRON MULTIPLICITY COUNTING SYSTEM | Phillip A. Hypes, Douglas R. Mayo, Richard Siebelist, Morag K. Smith, Steven C. Bourret, Diana C. Langner, Martin R. Sweet | ||
| 核分裂性物質透明性技術実証における中性子同時計測システム ― 情報バリア下でプルトニウム属性(存在・同位体比・質量・酸化物の有無・対称性・経年)を判定するための複数中性子同時計測技術の適用と運用実証 |
(*)2000年8月にロスアラモス国立研究所で実施された核分裂性物質透明性技術実証(FMTTD)では、プルトニウム存在・同位体比・質量・酸化物の有無・対称性・経年の6属性を情報バリア下で測定するシステムの有効性が確認された。 その中で開発・使用された中性子同時計測(複数中性子の同時計測技術)システムは、出力データから240Pu実効量、(α,n)/自発核分裂比、漏洩増倍などを算出し、属性判定に必要な核分裂性情報を提供した。高分解能γ線分析装置と組み合わせることで、核兵器ピットなどの分類対象を取り扱いながらも、機微情報を保護しつつ非破壊で6属性を判定できる性能が実証された。(LANL) | ||
| Gamma Spectroscopy Modelization lntercomparison of the Modelization Results Using MCNP and Mercure-Pascalys and the Experimental Measurements | Laurence LUNEVILLE, Maurice CHIRON, Patrice Fleury, Martial HUVER, Lionel BERGER | ||
| MCNPおよびMercure–Pascalysによるモデル化結果と実測値の比較に基づくγ線スペクトロスコピー計測モデル化の相互比較 ― 解体・除染現場における複雑幾何の線場再現とグローバル測定効率評価に向けたモデル化コード比較(低エネルギー領域の差異要因と検出器内部効率の影響) |
(*)解体・除染(dismantling/sanitation)作業では複雑幾何の線場把握が必要となり、γ線スペクトロスコピーのための効率的かつ高速なモデル化ツールの重要性が増している。CEA・COGEMA・Eurisys Mesures が開発した Mercure/Pascalys モデル化ソフトは、幾何・化学組成・Ge検出器特性を組み込んだグローバル測定効率の高速計算を可能にし、MCNPとの比較で低エネルギー領域(200 keV以下)での差異要因としてコヒーレント散乱や検出器内部効率が特定された。シミュレーションと実験データの比較により、適切な計算コード選択がモデル化精度に影響することが示され、現場適用での計算時間と精度の最適バランスが検証された。(CEA, COGEMA, EURISYS MESURES) | ||
| Gamma-Ray Isotopic Analysis of Plutonium within Highly Attenuating Shipping Containers | David J. Mercer, Phillip A. Hypes, Derek R. Dinwiddie | ||
| 高遮蔽輸送容器内におけるプルトニウムのγ線同位体分析 ― 鉛・鋼など多層遮蔽下で失われる低エネルギー線を補うFRAM解析と高遮蔽条件用パラメータセットによる240Pu定量精度の検証 |
(*)厚い遮蔽(12 mm超の鉛、25 mm超の鋼など)を含む輸送容器では 300 keV 以下のγ線がほぼ遮断され、通常の非破壊γ線同位体分析が困難となる。模擬容器を用いた実測スペクトルを FRAM v4.0 で解析した結果、高遮蔽条件に特化したパラメータセットにより、240Pu 測定値に対して 2 時間測定で 10% 程度の精度が達成可能であることが示された。 新しい物理ベースの効率曲線モデル(複数 attenuator の影響を考慮)により、従来より改善された解析結果が得られ、高遮蔽下での同位体分析が実用的であることが確認された。(LANL) | ||
| GAN’S APPROACH TO ASSESSING AND IMPROVING INSPECTIONS EFFECTIVENESS | Yuri Volodin, Boris Krupchatnikov | ||
| 検認有効性の評価と改善に関するGosatomnadzor(GAN)のアプローチ ― ロシアの核物質防護・管理・計量管理(MPC&A)制度の最新規則動向、連邦機関再編、および国際支援の影響を踏まえた検認体制強化の取り組み |
(*)ロシア連邦が近年発行した核物質防護・管理・計量管理(MPC&A)に関わる命令・指令・規則類の概要を整理し、核関連規制の枠組み強化の動向を示している。 ロシア国内のMPC&Aプログラムの実施成果や、連邦機関の役割再編が紹介され、とりわけ原子力規制機関ゴスアトムナドゾル(Gosatomnadzor)の監督機能が強調されている。海外からの支援を含め、ロシアにおけるMPC&A向上の取り組みが評価され、検認(inspection)有効性の改善へ向けた制度的・運用的課題が論じられている。(Gosatomnadzor(ロシア連邦原子力監督庁)) | ||
| General Technical Requirements (GTR) for Inventory Monitoring Systems (IMS) for the Trilateral Initiative | Thomas Shea, Sin-Tao Hsue, John Matter, Gennady Pshakin, Dennis Mangan, Ivan Waddoups, Mark Abhold, Peter Chiaro, Igor Kuleshov, Igor Zhukov | ||
| 三者イニシアティブにおけるインベントリ監視システム(IMS)の一般技術要件 ― 武器起源核物質のIAEA検認に必要な知識連続性維持・再インベントリ最小化・施設特定型監視設計指針の概要 |
(*)三者(ロシア・米国・IAEA)は、武器起源を含む大量の核物質を貯蔵する施設に対し、IAEAが「知識の連続性」を確保できる堅牢な監視システムの技術要件(GTR)を共同で検討してきた。これらのInventory Monitoring Systems(IMS)は、装置故障などが発生しても影響を小規模に限定し、再インベントリ作業(核物質の再計量管理)の必要を最小化するよう設計されることが求められている。IMSのGTRは、2000年から専門家作業部会で策定が進められており、三者間の暫定合意に基づく「更新可能な(living)文書」として位置付けられている。(IAEA, LANL, SNL, IPPE Rissia, ORNL, VNIIEF Russia) | ||
| General Technical Requirements and Functional Specifications for an Attribute Measurement System for the Trilateral Initiative | Julian Whichello, Nancy Jo Nicholas, Sin-Tao Hsue, Rena Whiteson, James Wolford, Diana G. Langner, Thomas B. Gosnell, Zachary Koenig, John M. Puckett, Massimo Aparo, Valery J. Poplavko, Dmitriy S. Semenov | ||
| 三者イニシアティブにおける属性測定システムの一般技術要件および機能仕様 ― 情報バリア下でプルトニウムの存在・同位体組成・質量を検証するための中性子同時計測・高分解能γ線分析統合システム(AVNG)の設計指針 |
(*)三者イニシアティブ(ロシア・米国・IAEA)は、機微情報を含むプルトニウム貯蔵容器をIAEAが検認(verification)する際に、情報バリアを備えた属性測定システム(Attribute Verification System)の一般技術要件(GTR)と機能仕様(FS)を策定してきた。ロシア・米国の機密保持要件により通常のIAEA装置は使用できないため、中性子同時計測(複数中性子の同時計測技術)と高分解能γ線分析を統合し、プルトニウム存在・同位体組成・質量の3属性を情報バリア下で検証する測定システム(AVNG)が想定されている。属性測定WGは1999年以降GTRおよびFSを「更新可能(living)」文書として整備しており、急速に進化する技術に適応しながら三者間で暫定合意が形成されている。(IAEA, LLNL, IPPE, Research Institute of Pulse Technique(Russia)) | ||
| Historical Alarm and Near-Realtime Facility Data Analysis SAND2001-0460 | Douglas G. Adams, Daniel A. Pritchard | ||
| 歴史的アラームデータおよび近リアルタイム施設データの分析 ― システム性能トレンドの抽出と遠隔支援のための安全なデータ通信・保守最適化に関する検討 |
(*)歴史的アラームデータを分析し、システムやサブシステムの性能トレンドを検出して保守作業・運用コストへ影響する要因を明らかにすることを目的としている。近リアルタイムデータとして、アラームログ、センサー修理履歴、ビデオ情報など幅広いデータを安全に通信し、遠隔地支援(reach‑back)による診断支援を可能にする仕組みを検討している。過剰な誤警報と気象条件の相関など、実データから有用情報を抽出する初期成果を示しつつ、将来的にはセンサーID・製造情報と連携した高度な保守支援を視野に、データ分析と情報保護技術の適用が重要であるとしている。(SNL) | ||
| IMPACT OF OVERHEAD COST ALLOCATIONS ON MANAGEMENT BEHAVIOR AT NATIONAL LABORATORIES | Dennis F. Togo, Jennifer S. Crooks | ||
| 国立研究所におけるオーバーヘッド配賦が管理者行動に及ぼす影響 ― 間接費配賦手法が研究継続性・競争戦略・意思決定インセンティブに与える作用とそのリスク |
(*)国立研究所では、プロジェクト管理におけるコスト・工程・成果の成否が、選択される間接費(オーバーヘッド)配賦手法に大きく依存し、特に核物質関連など高額領域では配賦の重さが事業継続性へ重大な影響を与える。Sandia National Laboratories では、製品価格設定や競争戦略に影響するオーバーヘッド配分手法を複数検討・導入し、その違いが意思決定の健全性に影響することが示されている。大学・政府・産業界の連携が進む研究開発環境では、間接費配賦がもたらす行動インセンティブ(不適切な意思決定の誘発等)を理解することが、プログラム成功に不可欠であると論じられている。(University of New Mexico, SNL) | ||
| IMPACTS OF THE NMMSS UPGRADE ON NUCLEAR MATERIALS ACCOUNTING AT THE PORTSMOUTH GASEOUS DIFFUSION PLANT | David A. Shisler | ||
| NMMSSアップグレードがポーツマス気体拡散プラントにおける核物質計量管理へ及ぼす影響 ― DYMCAS と新NMMSS間のデータ整合性確保に向けた報告仕様変更・IT改修の必要性と運用負荷への影響 |
(*)NMMSS(核物質管理・保障措置システム)のデータベース構造改訂により、各サイトの核物質計量管理システムは新形式への対応が必要となり、フォーマット変更やインベントリ・取引データの出力仕様の大幅な改修が求められている。 Portsmouth Gaseous Diffusion Plant(PORTS)では、1970年代に構築されたDYMCAS(Dynamic Nuclear Materials Control and Accountability System)がUSECおよびDOE遺産活動の公式記録システムとして使用されており、日次でNMMSSへ取引データを送信して整合性を確保している。新NMMSS と整合するためには DYMCAS の構造変更やIT改修が不可欠で、2002年9月までの全面移行が目標とされており、現場の核物質計量管理・報告業務に相当の負荷が発生すると見込まれる。(USEC) | ||
| IMPLEMENTATION OF A WEB BASED SYSTEM FOR ANALYSIS OF DATA REPORTED PURSUANT TO INFCIRC-153-TYPE AGREEMENTS | James J. Smith, Viktoria V. Vanas | ||
| INFCIRC/153型協定に基づく報告データ解析のためのWebベース情報システムの実装 ― 核物質報告データの集約・可視化・燃料サイクル解析を可能とするデータウェアハウス構築と強化保障措置支援 |
(*)IAEA保障措置部門では、INFCIRC/153型協定に基づき加盟国が報告する詳細な核物質データを集約・統合するため、中央メインフレームからリレーショナルデータベースへ情報を移行し、データウェアハウスとして再構築する取り組みが進められている。データウェアハウスは、バッチ集計、在庫変動、在庫情報をリアルタイムで更新し、燃料サイクル解析や移送データ照合など高度な分析ツールとの連携により、追加議定書(Additional Protocol)関連の申告検証を支援する。Webブラウザを用いた標準レポート提供から、OLAPやサイクル可視化ツールとの連携まで含む統合的情報基盤として、多ユーザー同時処理・IT標準技術に基づき強化保障措置制度に不可欠な分析能力を提供する。(IAEA) | ||
| IMPLEMENTATION OF IAEA SAFEGUARDS AT CHERNOBYL NPP | Dorel Popescu, Valerij Bytchkov, Gunter Naegele, Vitalij Tolstonogov | ||
| チェルノブイリ原子力発電所におけるIAEA保障措置の実施 ― RBMK炉および湿式使用済燃料貯蔵施設に対する無人監視・ビデオ監視を組み合わせた燃料移動検認の体系 |
(*)本論文は、チェルノブイリ原子力発電所(RBMK 型炉3基および容量25,000体の湿式使用済燃料貯蔵施設)に対してIAEAが策定した保障措置アプローチの実装状況を詳述している。 使用済燃料や非燃料物品の常時移動が可能なRBMK炉の特性に対応するため、施設内の3原子炉および貯蔵施設の燃料取扱ホールに 無人型中性子・ガンマ監視装置(unattended monitors) を設置し、最小限の査察官立会いで燃料移動を検証できる体制を整えている。補完的手段として、炉ホール・搬送通路へのビデオ監視システムや、鉄道輸送中の知識連続性確保(CoK)を図る監視ユニットの追加配置も実施されており、1995年の運用開始以降、継続的な改良が行われている。(IAEA, Chernobyl Nuclear Power Plant) | ||
| IMPLEMENTATION OF SAFEGUARDS ANALYSES FOR DETERMINATIONS OF TRANSURANIC ELEMENTS | Yusuke Kuna, Y. lchige, P. Doherty | ||
| 超ウラン元素(Np・Am・Cm)の定量に向けた保障措置分析手法の実装 ― 再処理入力溶液・高レベル廃液(HALW)に含まれる Np/Am/Cm の分離・α測定および Pu/Cm 比決定のための分析体系 |
(*)本論文は、NP(ネプツニウム)および Am(アメリシウム)が「特別核分裂性物質」としてIAEAによる検認対象となったことから、Np/Am の分析法確立が保障措置上必須となった背景を示している。また、再処理施設の入力溶液や高レベル廃液(HALW)中の Pu を間接的に評価する非破壊測定手法において、Pu/Cm 比の決定が要求され、このための Am/Cm 分離・測定法および Np 分析法が IAEA Safeguards Analytical Laboratory(SAL)で実装されたことが説明されている。実装された手法では、TOPO クロマトグラフィー、TRU 樹脂、TEVA 樹脂による元素分離、αスペクトロメトリー、Am‑243 を用いた同位体希釈法、Np‑239 による回収率補正などの QA 手段が確立され、微量実試料でも高信頼性の定量が可能であることが確認されている。(IAEA) | ||
| IMPLEMENTATION OF TRANSPARENCY TECHNOLOGIES AT THE MAYAK FISSILE MATERIAL STORAGE FACILITY | Thomas R. Rutherford, John H. McNeilly | ||
| マヤーク核分裂性物質貯蔵施設における透明性技術の実装 ― 解体核兵器由来の核物質確認に向けた情報バリア付き計測装置導入と米露協力による透明性確保の枠組み |
(*)米露協力(CTR計画)における核分裂性物質管理プログラム(FMCP)は、マヤーク核分裂性物質貯蔵施設(FMSF)に保管される核物質が解体核兵器由来であり、安全かつ再兵器化されないことを米国側が確認するため、透明性措置を必要としている。 この目的のため、ロシア側と協議のうえ、放射線計測装置や施設監視システムをロシアが供給し、情報バリアを備えた形で導入する透明性協定の実施が進められている。本論文では、装置構成、ロシア側との共同実施計画、および導入スケジュールなど、透明性技術の実装に必要な手順と協力枠組みが提示されている。(Defense Threat Reduction Agency(DTRA), SAIC) | ||
| IMPLEMENTATION OF US/GOSATOMNADZOR PHYSICAL PROTECTION INSPECTION EXERCISE | A. Sanin, C. Key, L. Livingston, D. Hall | ||
| 米国・Gosatomnadzor 連携による物理的防護検査演習の実施 ― GAN検査官による米国式実地防護評価手法の習得とMVD部隊との協同訓練を通じた核物質防護能力向上 |
(*)ロシア国家原子力監督庁(Gosatomnadzor: GAN)の検査官訓練プロジェクト(GAN Project 5)では、核物質計量管理と物理的防護に関する理論教育に加えて、米国の実地検査手法を体験するための模擬検査演習プログラムが開発された。この演習は、核物質防護に不可欠な侵入検知システムの運用評価や防護部隊(MVD)との連携評価を含み、GAN検査官が「実環境」で理論を適用できるように設計されている。MVD部隊との情報交換や米国側の検査技術共有により、GAN側の検査手法・法規改定につながる知見が蓄積され、ロシアの核物質保全に長期的な改善効果をもたらした。(Gosatomnadzor of Russia(ロシア国家原子力監督庁), BWXT‑Y12, L.L.C.) | ||
| IMPROVEMENT IN MEASUREMENTS OF PLUTONIUM IN SPENT-FUEL DISSOLVER SOLUTIONS | T. K. Li, M. Watanabe, S. Sato, S. Jitsukata, T. Kuno | ||
| End(6) | 使用済燃料溶解液におけるプルトニウム測定法の改良 ― 同位体希釈ガンマ線分光法(IDGS)による迅速・同時分析と前処理簡素化 |
(*)再処理施設の溶解液(dissolver solution)に含まれるプルトニウムの濃度および同位体組成を、同位体希釈ガンマ線分光法(IDGS)を用いて迅速・同時測定する改良手法を開発した。U/TEVA•Spec 樹脂による迅速な核分裂生成物分離により前処理工程を簡略化し、試料準備時間を 2 時間以上削減できることが示された。得られた Pu 濃度・同位体組成は従来の同位体希釈質量分析法(IDMS)と良好に一致し、コスト削減と迅速化を両立した入力計量管理(input accountability)手法として有望である。(LANL,JNC) | |
| Improvement in Safeguards and Security Programs Through Project Management Using Fractional Factorial Designs | D. L. Whaley, W. E. Kilmartin, K. R. Byers | ||
| 部分実施型実験計画法を用いたプロジェクトマネジメントによる保障措置・セキュリティプログラム改善 — 変更要因の定量化と費用対効果に基づく改善要因選抜の手法 |
(*)従来のプロジェクトマネジメントを「計画・実行・実装」の3段階としてとらえ、保障措置・セキュリティ業務改善において 変更要因(factors)を定量化する実験計画法(fractional factorial design)を導入する枠組みを示す。改善プロセスで変えるべき要素を評価し、費用対効果の高い実験計画により有望な要因を選抜し、成功要因のみを実装することで体系的改善を可能にする基盤(baseline)を提供する。このアプローチにより、改善効果の文書化、改善要因の抽出、効果検証、最適要因の導入という一連の改善サイクルを効率的に回し、保障措置・セキュリティプログラムの継続的最適化が可能となる。(DOE, PNNL) | ||
| In Situ Pu Isotopic Measurements Using Electromechanically Cooled HPGe Detectors at PFPF | Tracy R. Wenz, Howard O. Menlove, Hajime Maruyama, Saburo Takahashi | ||
| PFPFにおける電気機械式冷却HPGe検出器を用いたPu同位体比のその場測定 ― MOX移送容器に対するHRGS統合によるAm‑241定量および240Pu実効量算出を含む査察効率化 |
(*)本論文は、日本のPFPF(Plutonium Fuel Production Facility)におけるMOX移送容器の検認効率向上のため、電気機械式冷却HPGe検出器を用いた高分解能ガンマ線分光(HRGS)をグローブボックス計測システムに統合し、同一ステーションで中性子計測と同時にPu同位体比を測定できるようにしたことを報告している。このHRGSシステムにより、Pu同位体組成と Am‑241濃度 をその場(in situ)で定量可能となり、従来必要であった試料採取・別地点での同位体分析が不要となるため、IAEA査察における数人日規模の作業削減が期待される。取得した同位体データから 240Pu_eff(中性子計数換算に用いる実効240Pu分率) が計算され、中性子同時計測結果のプルトニウム総量(grams Pu)への換算が高精度化することが示されている。また、デジタル信号処理化により検出器の損傷耐性および分解能も向上した。(LANL, JNC(日本)) | ||
| Increasing lnspectability of Hardware and Software for Arms Control and Nonproliferation Regimes | G. K. White | ||
| 軍備管理および不拡散レジームに向けたハードウェアおよびソフトウェアの検認性向上 ― マイクロコントローラやオープンソース基盤の採用による透明性・信頼性の強化と未承認機能排除の実現 |
(*)米露間で核物質監視システム(例:Trilateral Initiative、FMTTD、TRADS)を本格運用する段階が近づく中、検認(inspectability)を高めるため、ハードウェア・ソフトウェアの透明性向上が重要となっている。高度な汎用計算機を避け、マイクロコントローラ、オープンソースOS、公開されたコンパイラ/実行環境など、外部検証が容易な技術を採用することで、機器の隠し機能や未承認動作の排除が期待される。これらの技術選択は、軍備管理・不拡散の透明性確保に向けて、システムの信頼性・認証性(authentication)を向上させ、検証当事者間の信頼醸成に寄与する。(LLNL) | ||
| Induced Fission Studies of 235U and 239Pu | J. K. Jewell, R. Aryaeinejad, J. D. Cole, Edward L. Reber | ||
| 235Uおよび239Puにおける誘起核分裂の研究 ― 高純度Ge検出器アレイによる即発分裂片ガンマ線観測と新規崩壊モード・即発収率解析 | (*)本研究は高純度Ge検出器アレイを用い、熱中性子照射により誘起された235Uおよび239Puの即発核分裂片からのガンマ線放出を測定し、従来より高励起状態にある分裂片の生成を示した。高速同時計測と大型検出器アレイを組み合わせることで、新しい崩壊モード、ガンマ線シグネチャ、放射線多重度、即発核分裂収率などの詳細な特性評価が可能となった。得られたデータは未知核物質識別など核物質管理に資する応用的価値を持ち、235Uおよび239Puの即発分裂片収率と、入射中性子の寄与に関する初期解析結果が示されている。(INEEL) | ||
| INFORMATION BARRIERS | J. L. FULLER, J. WOLFORD | ||
| 情報バリアに関する研究 ― 核関連品目査察における機密保持と測定信頼性を両立する技術・手順の設計と機能要件 |
(*)情報バリアは、機微な核関連品目の共同査察において 機密情報の漏洩を防ぎつつ、測定システムの正確な動作を保証するための手順と技術の組合せである。統合された測定システムが設計どおりに機能していることを査察側が信頼できるようにしながら、ホスト国は 機密データが開示されないことを確認できる仕組み を提供する。情報バリア研究は米国IBWGにより進められ、放射線シグネチャに基づく検認システムの一部として、機微情報非開示と査察の信頼性確保を両立させる技術基盤を形成してきた。(PNNL, LLNL) | ||
| INFORMATION BARRIERS AND AUTHENTICATION | Duncan W. MacArthur, James K. Wolford, Jr | ||
| 情報バリアと認証 ― 機密保持と検認信頼性を両立する属性測定システムの要件と開発プロセス |
(*)分類形状・組成をもつ核物質を検認対象に含める際、属性測定系に情報バリアを付加することで 機密情報を非開示のまま非機微化された結果を提示する仕組み が必要となる。情報バリアは、①機密データの漏洩防止(ホスト国に必須) と ②非機微化結果が真の分類情報を正確に反映することへの信頼(査察側に必須) の二要件を満たす必要があり、後者は「認証問題(authentication problem)」とされる。認証はシステム完成後に付与するものではなく、測定システムの開発ライフサイクル全体を通じて継続的に確保すべき要件 であり、情報バリア運用の根幹を成す。(LANL, LLNL) | ||
| Information Security and Authentication -A Trilateral Initiative Challenge | Dennis L. Mangan, Echkard Haas | ||
| 情報セキュリティと認証 ― 三者イニシアティブにおける機密保持と検認信頼性の両立という技術的課題 | (*)三者(米国・ロシア・IAEA)イニシアティブの枠組みでは、機微情報を伴う核物質をIAEAが検認する際、機密保持と正確な測定結果の提示を同時に満たす情報バリア技術が不可欠であると指摘されている。ホスト国はIAEA検査官に機密情報が漏えいしないことを保証する一方で、IAEA側は提供される非機微化情報が真正であり検認に使用可能であることを確認する必要があり、これが認証(authentication)の要件となる。機密保持(情報セキュリティ)と認証要求は時に競合するため、両者を満たす監視装置の設計には創造的な技術的アプローチと継続的な検証プロセスが必要とされる。(SNL, IAEA) | ||
| Initial operation of the Sarov Storage Monitoring Experiment | Sergei Blagin, Thomas Lockner, Vitaly Lupsha | ||
| サロフ貯蔵監視実験の初期運転 ― 先進監視技術を用いた核物質貯蔵施設での遠隔監視・認証データ共有体制の構築と検証 |
(*)ロシア連邦核センター(RFNC-VNIIEF)が構築した核物質貯蔵施設において、ロシア製および国際機器を組み合わせた先進監視技術を用い、監視データをインターネット経由で認証利用者に提供する運用試験が開始された。施設内にはマヤック貯蔵施設を模擬した区画が設けられ、保管体系・監視設計・初期運転状況が検証され、国内要件を満たす核分裂性物質貯蔵施設として運用可能であることが確認された。同じ構成のシステムが米国サバンナリバー・サイトにも組み上げられ、将来的に複数監視装置からの認証・暗号化データを安全に遠隔共有できる仕組みの実証を目指す国際共同プロジェクトである。(RFNC-VNIIEF, SNL) | ||
| INITIAL OPERATION OF THE SAVANNAH RIVER SITE ADVANCED STORAGE MONITORING FACILITY | Thomas L. Williams, Lawrence M. Desonier, Berry Crain, Jr., Thomas R. Lockner | ||
| サバンナリバー・サイト高度貯蔵監視施設の初期運転 ― 多層監視技術とMMS統合制御による核物質遠隔監視・認証データ共有基盤の実証 | (*)サバンナリバー・サイト(SRS)に高度監視技術を備えた核物質貯蔵施設が構築され、HEUなどの特殊核物質を収容しつつ、監視情報をインターネット経由で認証利用者へ提供する体制が初期運転として実証された。監視体系は受動型赤外線、動画監視、ドアアラーム、T-1電子センサーなど複数手段を組み合わせ、SNL(サンディア国立研究所)開発のMaterial Monitoring System (MMS) により統合制御・データ収集が行われた。この取り組みはSRS・SNL・VNIIEFの共同計画で、ロシア・サロフ施設との対比を通じ、将来的に暗号化・認証データを複数拠点から安全に共有する国際的遠隔監視基盤の実用性を示すことを目的としている。(U.S.DOE, SNL, Technical Solutions, Inc.) | ||
| INNOVATIVE TN-FSV CASK DESIGN | Mike Mason, Glenn Guerra, Malati Kesaree | ||
| TN‑FSVキャスクの革新的設計 ― Oak Ridge貯蔵燃料輸送に対応する内部容器追加と二重封じ込め構造への拡張 |
(*)TN‑FSVキャスクの従来設計(Configuration 1)はFSV高温ガス炉燃料の輸送を目的に1999年に承認されたが、新たな任務に対応するために内部に適合する新型コンテナを追加したConfiguration 2が開発された。Configuration 2は複数炉型に由来しステンレス鋼キャニスタに収納されたOak Ridge貯蔵燃料を輸送するための構造であり、二重封じ込め(TN‑FSV本体+ORCコンテナ)を満たす輸送体系を確保している。Oak Ridge SNF輸送に向け、シリコンシールからブチルシールへの変更や軸方向スペーサ除去など軽微な改修により既存キャスクを再利用可能化しており、NRC承認後に輸送が計画されていた。(Transnuclear, Inc.) | ||
| INTEGRATED ENTRY CONTROL/EXPLOSIVES SCREENING CHECKPOINT FOR HIGH SECURITY APPLICATIONS | Kevin Linker, John Parmeter, Clarles Brusseau, Frank Bouchier, Lester Arakaki, Chuck Rhykerd, Jerry Davis, Dale Murray | ||
| 高警備区域向け統合化入退域管理システムにおける爆発物検知チェックポイント ― 多要素認証と微量爆発物検知を統合した自動化入域審査技術 |
(*)核物質取扱区域などの高警備区域では、金属探知・核物質(SNM)探知・警備員による追加確認が必要であるが、自動化チェックポイント導入により警備員の危険曝露を減らしつつ、侵入者対応時間を確保できる利点が示された。プロトタイプ装置では、爆発物微量検知、IDカード読み取り、PINコード入力、手形(手掌形状)バイオメトリクスを統合した密閉ブースを用い、入室可否を多要素認証で判定する仕組みが実証された。1名あたり約25秒で審査が完了し、将来的にはSNM検知および金属探知機能のさらなる統合による総合的な自動警備チェックポイントとして発展する計画が示された。(SNL) | ||
| INTEGRATED SAFEGUARDS – AUSTRALIA’S VIEWS AND EXPERIENCE | Victor Bragin, John Carlson, Russell Leslie | ||
| 統合保障措置 ― オーストラリアの見解と経験 ― 無通告査察と補完的アクセスを伴う国家全体アプローチの導入と運用課題 |
(*)オーストラリアは統合保障措置(Integrated Safeguards)の適用第1号国であり、IAEAは2001年1月に国家全体アプローチを承認し、未申告活動の不存在を保証するための無通告査察と補完的アクセスが中核要素となった。本論文は、オーストラリアが強化保障措置を受けてきた経験を踏まえ、統合保障措置の運用に関する同国の見解と、実務面での課題・教訓を示すことを目的としている。具体的には、補完的アクセスの実施ロジスティクスや無通告査察の運用条件など、IAEAと国家当局が協調すべき実務的論点が議論されている。(Australian Safeguards and Non-Proliferation Office(オーストラリア保障・不拡散局)) | ||
| INTEGRATED SAFEGUARDS – RESEARCH REACTORS AND CRITICAL FACILITIES | Victor Bragin, John Carlson, Russell Leslie | ||
| 統合保障措置 ― 研究炉および臨界実験施設 ― 高感度施設の拡散リスクに応じた国家全体アプローチ構築の考慮点 |
(*)研究炉および臨界実験施設(RRCAs)は、過去に核兵器計画へ利用された例もあり、国家全体レベルの統合保障措置を設計する際に特別な考慮を要する高重要度施設と位置付けられる。多くの包括的保障措置国では、研究炉・臨界施設が唯一の重要な保障措置対象施設である場合も多く、その感度および潜在的核拡散リスクに応じた適切な検認活動の設定が不可欠である。本論文は、国家全体アプローチ策定において、施設ごとの重要度と国家全体の拡散脅威文脈をどのように統合して検認戦略を構築すべきかに焦点を当てて論じている。(ASNO(オーストラリア保障・不拡散局)) | ||
| Integrated Safeguards – Current Status of Development and Plans for Implementation | Jill N. Cooley | ||
| 統合保障措置 ― 開発状況の現状と実施計画 ― 施設類型別アプローチと国家全体アプローチを統合した最適化検認枠組みの構築 |
(*)統合保障措置(Integrated Safeguards)は、包括的保障措置協定と追加議定書に基づく全手段を最適に組み合わせ、効率性と効果性を最大化するためのIAEAの優先開発課題として位置づけられている。施設類型別アプローチ、国家全体アプローチ(State-level approach)、無通告査察、ランダム化査察、国家・地域計量管理システムの役割など、実装要素の整備が過去1年間で大きく進展した。本論文は、これらの主要構成要素の現状と今後の導入計画を示し、強化措置(INFCIRC/540)による未申告活動検出能力の向上と従来保障措置の「最適統合」こそが実現目標であると明確に述べている。(IAEA) | ||
| lntelliFIBER TM – Fiber Optic Fence Detection Sensor | Frank Kapounek, Dr. Mel Maki | ||
| ntelliFIBER™ 光ファイバ式フェンス侵入検知センサー ― 非導電ケーブルによる電磁干渉耐性と適応型アルゴリズムを活用した高信頼周界監視技術 |
(*)IntelliFIBER™ は屋外周界フェンスに対する侵入行為(切断・乗り越え)を確実に検知すると同時に、発電所周辺の強電磁界など環境ノイズを高い耐性で排除できる光ファイバ式フェンスセンサーとして開発された。従来技術(トリボエレクトリック・ケーブル型 Intelli‑FLEX™、張力線センサー、電気フェンス、静電“E-Field”、マイクロフォニックケーブルなど)と比較し、非導電(全誘電)ケーブルによる電磁干渉耐性、長距離ゾーン構成、容易な設置が主要な利点とされる。Intelli‑FLEX™ の適応型検知アルゴリズム・処理基盤を継承し、既存システムへの容易なアップグレード性と、技能を有する侵入者に対しても高い検知能力を示すフィールド試験結果が報告されている。(Senstar‑Stellar Corporation) | ||
| Intelligent Monitoring and Analysis for Safeguards Applications | T. Ewing, Kirsten F. Laurin-Kovitz | ||
| 保障措置適用のための知的監視および解析 ― 多源情報統合とエキスパートシステムによる異常兆候・転用リスクの早期検知 |
(*)本研究は、計量管理・保障措置のための多様なセンサー情報・記録情報を統合し、異常兆候の早期検知を実現する「知的監視システム(Intelligent Monitoring System)」の構築を目的としている。知識ベースを備えたエキスパートシステムと統計的手法を組み合わせ、センサー劣化、不正操作、核物質の不安定化や転用行為を示唆する微妙なパターンの検出能力を強化している。保障措置専門家の知見に基づき構築された体系的な解析モジュールを試作し、想定シナリオ(シミュレーションデータ)を用いてその有効性が検証されている。(ANL) | ||
| Intelligent Surveillance System for DUPIC Fuel Development Facility | Won II Ko, Ho-Dong Kim, Myung Seung Yang, Sang Yoon Lee, Dae Yong Song, Hyun Soo Park | ||
| DUPIC燃料開発施設向けインテリジェント監視システム | |||
| INTERNATIONAL PHYSICAL PROTECTION ADVISORY SERVICE: FUTURE INITIATIVES | Mark S. Soo Hoo | ||
| 国際核物質防護諮問サービス(IPPAS)の将来施策 ― ミッション拡大に向けた体制整備とフォローオンレビュー枠組みの構築 |
(*)国際核物質防護諮問サービス(IPPAS)は、IAEA が加盟国の核物質防護体制改善を支援する主要枠組みであり、国家レベルおよび施設レベルの防護システムのレビューを通じて課題と良好事例を提示する自発的ミッションである。加盟国からは、実施するミッション数の拡大と、既往ミッションで指摘された事項への対応状況を評価するフォローオン(Follow‑on)ミッションの制度化が強く求められている。本論文は、この要請に応じるため、IPPAS が将来に向けて取り組むべき進化的改善として、より多くのミッションを実施するためのリソース整備およびフォローオンミッションの体系化に関する方針を示している。(IAEA) | ||
| INTERNATIONAL STANDARD FOR DESIGN BASIS THREAT (DBT) | Paul Ebel, Jim Blankenship, Mark Soo Hoo | ||
| 国際的な設計基準脅威(DBT)策定標準 ― 各国のリスク考慮手法を統合したIAEA協調型DBTモデルと国家物理防護制度への適用 |
(*)米国では1970年代から設計基準脅威(DBT)が原子力施設の物理的防護設計・評価の基準として用いられてきたが、各国はDBT策定プロセスに「リスク」要素を取り込む位置づけが異なり、アプローチに差異が存在する。2000年、IAEAの調整のもと、米・独・英・仏・IAEA関係者が協議し、国際標準モデルとしてのDBT策定プロセスがまとめられ、国際的に共有可能な枠組みが整備された。この国際版DBTワークショップは、各国が自国の文化・技術・制度に合わせて応用しつつ、国家レベルのDBT策定と物理防護要求の整合性を確保する手順を示すものとなった。(BE Incorporated, SNL, IAEA) | ||
| INTRA-SITE CONSOLIDATION AT NOVOSIBIRSK CHEMICAL CONCENTRATES PLANT (SIMPLIFYING THE TASK OF PROTECTING WEAPONS-USABLE MATERIAL) | G. Mike Fuller, David Kostorowski, David R. Ek | ||
| ノヴォシビルスク化学濃縮プラントにおける施設内核物質貯蔵の集約化 ― 兵器級核物質(HEU)防護の効率化に向けた中央集約型MC&A・物理防護体制の構築プロセス |
(*)ロシア原子力省(MinAtom)と米国DOEは、ノヴォシビルスク化学濃縮プラント(NCCP)における兵器級核物質(HEU)の物理防護と核物質計量管理(MC&A)を強化するため、施設内集中管理(intra-site consolidation)を共同で検討・推進した。かつて4棟に分散して保管されていた高濃縮ウランを、技術的・認証上の課題を調整しつつ、一箇所の防護しやすい中央貯蔵施設へ統合するための協議・代替案検討・承認プロセスが実施された。その結果、約10トンのHEUが運転への影響なく一拠点に統合され、同プラントにおける物理防護とMC&Aの効率性・確実性が大幅に向上した。(BWXT Y-12, L.L.C., DOE, SNL) | ||
| INVENTORY OF NUCLEAR MATERIALS IN CASE OF EMERGENCY | S. TACONNET, J. L. PORTUGAL | ||
| End(7) | 緊急時における核物質の在庫調査 ― フランス規制下での即時照合手順・危機管理体制・在庫検証演習の評価 |
(*)フランスの規制では、核物質施設で盗取・脅迫・盗難疑惑など危機発生時、産業省が即時の物理的在庫調査を命令でき、事業者は「盗取された物質が自施設由来か」を数時間以内に回答する体制を求められている。これを検証するため、フランス国内の複数サイトで 5 回の緊急在庫調査訓練が実施され、手順、危機対策センターの構成、保護通信手段、現場〜国家レベルの連携方法が評価・改善された。調査はフェンス・警報の確認から封印点検・計量・識別・粗測/精密測定まで段階的に実施され、迅速判断のため、当局危機センターには物理的防護と核物質計量管理に関するデータベースが整備されている。(CEA-IPSN) | |
| INVENTORY PLANNING FOR FEED METAL PRODUCTION AND EXCESS MATERIALS DISPOSITION | Diana J. Sena, Tresa F. Yarbro, Karen W. Hench, Cindy J. Mills, Sammi D. Owens | ||
| 兵器用原料金属生産および余剰核物質処分における在庫計画 — 武器用核物質と余剰物質の並行処理に対応する資源制約下での最適スケジューリング手法 |
(*)LANL TA‑55 では、核兵器生産用核物質の供給が、原子炉の停止および DOE による「国家安全保障上不要(excess)」指定により逼迫し、武器ストリーム用核物質と excess 物質が同一設備・人員を使用するため、厳密なアイテムレベル在庫管理が必須となっている。武器用核物質の生産スケジュールと、excess 材料の処理・パッケージング・廃棄物処理などのマイルストーンを両立させるため、計画立案には NDA 室、核物質保管庫、廃棄物・輸送部門など“制約資源”への負荷を精密に考慮する必要がある。TA‑55 の核材料管理組織では、シミュレーション等のコンピュータツールを用いて資源負荷・処理能力・在庫推移を予測し、最適な計画・スケジューリングを行う方法論が導入されている。(LANL) | ||
| Ion Mobility Spectrometry Detection Instruments -New Approaches for Explosives and Chemical Warfare Detection | F. Kuja, L. Fricano, R. DeBono | ||
| イオンモビリティー分光法(IMS)による爆発物・化学剤検知装置 ― 施設警備・移動体検査・連続監視に向けた多用途IMSプラットフォームの新技術 |
(*)本論文は、テロ脅威に対応するため、施設への人・車両・郵送物の入域管理および継続監視を目的としたイオンモビリティー分光法(IMS)による爆発物・化学剤検出機器の新たなアプローチを紹介している。Barringer Instruments が開発した IONSCAN M400B(卓上型)、SABRE 2000(携帯型)、ウォークスルー型ポータルなど、用途に応じて多様なIMSベースの検知プラットフォームが利用可能であり、米軍・海外基地などで爆発物スクリーニングに効果を上げている。また、施設内部や敷地外周に設置できるCWA/TIC(化学剤・有害工業化学物質)連続監視システムが開発されており、極低レベル濃度を自動検知し、攻撃発生を早期に察知できる監視能力を備えている。(Barringer Instruments Inc.) | ||
| IS ACCELERATOR MASS SPECTROMETRY USEFUL IN NON-PROLIFERATION AND SAFEGUARDS? | C. Tuniz, J.M. Ferris, D. Fink | ||
| 加速器質量分析法(AMS)は不拡散および保障措置に有用か? ― 環境中の長半減期核種の超高感度検出による未申告核活動の識別とIAEA強化保障措置への適用可能性 |
(*)加速器質量分析法(AMS)は、環境試料中の長半減期核種(例:36Cl、129I、236U)を極微量レベルで検出でき、核燃料再処理やウラン濃縮など、核活動の痕跡を特定する上で有用である。AMSは、NPTおよびCTBTに基づく遵守確認において、強化された保障措置の一環として、国家の未申告活動検出を補完する環境サンプリング手法として位置付けられている。AMSの超高感度測定により、従来手法では困難であった核活動の放出シグネチャーが把握可能となり、保障措置における実証的検証手段としての価値が拡大している。(Australian Nuclear Science and Technology Organisation (ANSTO)) | ||
| LANL Material Control Indicator Analysis Program | Gilbert S. Roybal | ||
| LANLにおける核物質管理指標(MCI)分析プログラム ― 核物質の所在不一致・不正持出し、および転用・盗取目的の蓄積兆候を検出する多層レビュー手法 |
(*)特殊核物質(SNM)の盗取・転用リスクに対応するため、LANLでは日次・週次・月次・四半期レベルの多層的レビュー機構を用いたMaterial Control Indicators(MCIs)分析体系を運用している。MCIは、項目調整(日次・週次)、プロセス状態別・MBA別の在庫差(月次)、および分散伝播解析(四半期)を組み合わせて、SNMの未検知蓄積や不正除去の早期兆候を把握するための指標として機能している。本論文は、LANLのMCI運用事例を通じて、核物質の所在不一致や不正持出し、さらには転用・盗取を目的とした蓄積の兆候を早期に把握する上で、MCIプログラムが持つ実務的重要性を示している。(LANL) | ||
| LANL Measurements Verification Acceptance Criteria | David M. Chavez | ||
| LANLにおける検認測定の受入基準 ― 測定手法・対象物特性・精度情報に基づく判定プロセスとSNM転用検知への寄与 |
(*)特殊核物質(SNM)の不正持出し・転用リスクに対処するため、LANLでは検認測定(verification measurements)に対する受入/拒否基準(ARC)を施設固有のプロセス・対象物特性・測定手法に応じて適用している。この基準は、運転担当者、計測手法の専門家、測定対象物のマトリクスに関するプロセス知識、測定精度・測定確度の情報を組み合わせ、測定値が妥当かどうかを体系的に判定する仕組みである。本論文は、LANLにおける検認測定の審査過程を紹介し、SNM転用(diversion)検知における受入基準設定の重要性と、保障措置業務への具体的寄与を明確に示している。(LANL) | ||
| Latest Trends and Applications of Biometric Devices | Larry J. Wright | ||
| 生体認証デバイスの最新動向と応用 ― 生理・行動特性に基づく本人確認技術の発展と多分野への利用拡大 |
(*)人の入域審査における身元確認は「所持情報」「知識情報」「生体情報」に分類され、本論文は生体情報(biometrics)による本人確認技術を中心に、その特性と利用拡大を概説している。生体認証は指紋・虹彩・網膜・手形・顔・声紋など、人体の生理的・行動的特徴を計測する技術であり、1970年代後半から発展し、1990年代以降急速に実用化が進んだ。 これらの技術は従来は高警備用途に限定されていたが、現在では多様な産業分野へ応用範囲が拡大し、将来動向として一層の普及と高機能化が見込まれることが示されている。(SNL) | ||
| Layered and Segmented System Organization (LASSO) for Highly Reliable Inventory Monitoring Systems (IMS) | John Matter, Dennis Mangan, Ivan Waddoups, Peter Chiaro | ||
| 高信頼インベントリ監視システム(IMS)に向けたLASSO(多層・分割型システム構造) ― 大規模核物質貯蔵における「知識の連続性」維持と保全知識喪失範囲の最小化を実現する多層防護フレームワーク |
(*)米露の余剰兵器起源核物質をIAEAが検認する三者イニシアティブにおいて、大量・多数の容器を長期にわたり確実に監視し「知識の連続性」を維持するための高信頼Inventory Monitoring System(IMS)が不可欠であると位置付けられている。IMSの知識喪失(Continuity of Knowledge喪失)が発生すると、全容器再検認という極めて高コストな作業が必要になるため、保全上“知識喪失範囲を最小化”できる多層防護(Protection-in-depth)設計が必須とされた。本論文は、これらの要件を満たすために提案された LASSO(Layered and Segmented System Organization)という多層化・分割構造のフレームワークを提示し、高信頼IMSの構築原則を示している。(SNL, ORNL) | ||
| LET’S GO TO THE MOVIES: USE OF DRAMA-BASED TRAINING AT THE IAEA | J. Vidaurre-Henry, J. CarelIi, S. Kadner, W. Doyle, N. Kadner, K. Chitumbo, M. Seits, M. Stein | ||
| 映画を見よう:IAEAにおけるドラマベース訓練の活用 | |||
| LONG TERM SUSTAINABILITY IN RUSSIA — MOVING BEYOND MPC&A UPGRADES | Kenneth B. Sheely, Kathleen Mccann | ||
| ロシアにおけるMPC&A長期持続性の確保 ― アップグレード段階を超えた自立的運用体制への移行 ― ロシア側が自律的に核物質防護・管理・計量管理システムを維持するための制度・運用基盤構築 |
(*)DOEのMPC&Aプログラムは1992年以来、ロシアの核施設における核物質防護・管理・計量管理の強化を進め、物理防護・計量管理機器の導入による大幅な改善を達成してきた。1998年以降、主要サイトがアップグレード完了段階に入るにつれ、課題は米国支援に依存せずロシア側が自立的にMPC&Aシステムを運用・維持できる長期持続性(sustainability)を確保する段階へ移行した。DOE はロシア側の制度的・運用的能力の確立を支援するため、包括的な長期サステナビリティ・プロジェクト群を構築し、MPC&Aシステムを“自前で維持可能”とする戦略的枠組みを策定している。(USDOE) | ||
| LOW-MASS BIAS ISSUES IN TOMOGRAPHIC GAMMA SCANNING (TGS) | Robert J. Estep, Ron Brandenburg | ||
| TGS(トモグラフィ・ガンマスキャニング)における低質量バイアス問題 ― ゼロ切り詰めに起因する系統誤差の発生要因と、総計数率・マトリクス補正に基づく評価手法による回避策 |
(*)TGS(トモグラフィ・ガンマスキャニング)では、画像再構成アルゴリズムが各ボクセル値を非負制約で求めるため、低プルトニウム質量試料の繰り返し測定において「ゼロ切り詰め(zero truncation)」が系統的過大評価(low‑mass bias)を生じさせる。この問題は、TGSの質量評価を「ボクセル質量の総和」として扱うのではなく、測定総計数率(net count rate)と、再構成画像から得られるマトリクス補正係数の積として定式化することで回避できる。さらに、投影データの総計数率を保存する再構成アルゴリズムでは、この“正しい定式化”が自動的に達成され、他のアルゴリズムでも質量画像の単純な正規化により同等化できることが示されている。(LANL,Canberra Incorporated ) | ||
| LWR Remote Monitoring Implementation in Korea under the Enhanced Co operation with IAEA | Won Woo Na, Seung Sik Park, Hyun-Tae Kim, Sung Gi Park, Wan Sou Park, Jong-Uk Lee | ||
| IAEAとの強化協力に基づく韓国における軽水炉遠隔監視の実施 | |||
| MASS FLOW MEASUREMENT OF URANIUM HEXAFLUORIDE | Sylvester Suda, Mu Wu | ||
| ウラン六フッ化物(UF₆)質量流量の測定 ― 層流流量計(LFM)による圧力差・熱物性に基づく高精度ガス流量評価手法 |
(*)Lorex社は、DOEの高濃縮ウラン(HEU)透明性プログラム下で、ウラン六フッ化物(UF₆)ガスの質量流量を無人連続測定するために層流流量計(Laminar Flow Meter: LFM)技術を開発した。LFMは、UF₆が完全発達層流条件で流れる際の圧力差と温度の測定から体積流量を算定し、熱物性値を用いて質量流量へ変換する方式を採用しており、高い安定性と精度を実現している。LFMシステムは、測定センサーモジュールと層流素子(LFE)から構成され、DSP によるリアルタイム計算と精密校正により、UF₆ブレンド工程での無人・継続的計量管理に有効であることが示されている。(BNL, Lorex Industries, Inc.) | ||
| Mass Spectrometry Based Personnel Portal Screening System | Jack A. Syage, Karl A. Hanold, Mark A. Hanning-Lee | ||
| (*)本システムは、サンディア国立研究所が開発したサンプル収集・濃縮ポータルと、Syagen Technology社が開発した高速スクリーニング用質量分析計(MS)を統合した、爆発物の個人スクリーニング技術である。既存の空港セキュリティ技術(X線、トモグラフィ、スワブ検査、IMS方式)では対応困難なケースがあり、MS方式は高精度・低誤検知率・迅速性を同時に満たし、多様化する新種爆発物や化学剤への対応力を強化する。自動化・高速処理・多成分同時検知が可能なMSシステムにより、非技術者でも運用可能な実用的個人スクリーニング技術として空港・高警備施設への展開が期待されている。(Syagen Technology, Inc.) | |||
| MATERIAL CONSOLIDATION AND CONVERSION: THE MODEL & PILOT PROJECTS | Pavel P. Mizin, Thomas Wander | ||
| 核物質の集約と転換:モデルプロジェクトおよびパイロットプロジェクト ― 余剰高濃縮ウランの低濃縮化による核拡散リスク低減とロシア施設における実務的課題の検証 |
(*)本プロジェクトは、ロシアの核物質の計量管理・防護の効率化と長期運用コスト低減を目的に、余剰高濃縮ウラン(HEU)を低濃縮ウラン(LEU)へ転換する枠組みとして発足した。モデルプロジェクト(1999–2000)およびパイロットプロジェクト(2000–2001)により、計約2トンの高濃縮ウランが実際にLEUへ転換された。転換作業では、ロシア施設(Luch、RIAR)との協働に基づく監視・保証措置・調整面の課題が明らかとなり、実務的な検証知見が蓄積された。(State Research Institute of SIA “Luch”, Podolsk, Russia, Wackenhut Services, Inc.) | ||
| MATERIAL CONTROL & ACCOUNTABILITY INTERNAL REVIEW AND ASSESSMENT: PART OF AN INTEGRATED SAFEGUARDS & SECURITY PROGRAM | Lee Prim, David A. Young | ||
| 核物質管理・計量管理(MC&A)内部レビューおよび評価 ― 統合型保障措置・セキュリティプログラムにおける自己評価・試験体系の統合 |
(*)米国DOE核兵器複合施設では、資源減少と運用要求増大により、MC&A(核物質管理・計量管理)内部レビューと評価を効果的に実施することが困難となっていたが、Savannah River Site(SRS)ではWSMS/WSRCにより解決策が構築された。従来はMC&A評価プログラムとパフォーマンスアシュアランス(試験)プログラムが独立しており、また情報セキュリティ・人員セキュリティ・防護運用などSafeguards & Security 要素もバラバラに管理されていたため、データが統合されず施設全体のS&S健全性が把握しにくいという課題があった。SRSではこれらの自己評価・試験プログラムを統合し、MC&Aと他のS&S要素を包括した一体型プログラムを構築することで、コスト効率の改善だけでなく、継続的改善に資する統合パフォーマンスデータの活用が可能になった。(Westinghouse Savannah River Company) | ||
| Material Control and Accountability (MC&A) Recovery from the Cerro Grande Fire at Los Alamos National Laboratory (LA-UR-01-03502) | William E. Haag | ||
| Cerro Grande火災からのMC&A(核物質管理・計量管理)機能の復旧 ― LANL全64 MBAへの緊急在庫確認・区域評価と核物質安全性確保のための対応措置< LA‑UR‑01‑3502 報告書の正式タイトル;Material Control and Accountability (MC&A) Recovery from the Cerro Grande Fire at Los Alamos National Laboratory> |
(*)2000年5月の Cerro Grande Fire はロスアラモス地域に甚大な被害を与え、40,000エーカー以上が焼失、LANLの64のMBAs(Material Balance Areas)がすべて何らかの影響を受け、特に Category I・III・IV 施設が深刻な損傷を受けた。MC&A要員が5月23日に現場復帰した後、最優先課題は「核物質が一切損失・逸脱していないことをDOEおよび自らに保証すること」であり、そのため 緊急MC&A措置(特別在庫調査、エリア・ウォークスルー評価等) が全カテゴリー施設に対して即座に実施された。これらの緊急措置により、火災発生から約1か月以内にすべてのMBAが通常業務へ復帰し、核物質は完全に確認・照合され、損失なしと結論づけられた。本論文は、核物質の安全性を確保するためにLANLが採った対応措置を詳細に解説している。(LANL) | ||
| MEASUREMENT METHODOLOGY OF THE FISSILE MASS FLOW MONITOR FOR THE HEU TRANSPARENCY IMPLEMENTATION INSTRUMENTATION IN RUSSIA | Taner Uckan, Rick Oberer, Jose March-Leuba, Danny Powell, Joe Glaser | ||
| ロシアにおけるHEU透明性措置用Fissile Mass Flow Monitorの測定手法 ― ²⁵²Cf中性子源によるガス状UF₆のU‑235質量流量検証と核分裂片飛程評価の方法論 |
(*)本論文は、米露間の HEU透明性合意(HEU Transparency Agreement) に基づき、兵器級HEUをLEUへダウンブレンドするロシア側施設に導入された Fissile Mass Flow Monitor(FMFM) の測定手法について解説している。FMFMは、UF₆プロセスライン内の U‑235質量流量を非侵入・無人で連続計測し、HEUの確実な追跡と透明性検証を可能にする。測定手法は、熱中性化された ²⁵²Cf 中性子源と中性子シャッターを用いてUF₆中の U‑235 に核分裂を誘発し、ガス流に乗って移動する 核分裂片からの遅発ガンマ線を検出することで質量流量を算定するしくみである。UF₆ ガスは低密度であるため、核分裂片の飛程がパイプ径より大きくなる可能性がある。このため核分裂片の 飛程分布を算出し、ガス流内に保持される割合(フラクション)を評価するための測定・解析手法が新たに開発され、その方法論こそが本論文の主要テーマである。(ORNL, BWXT Y‑12, L.L.C., USDOE) | ||
| Measurement Methods Training And Software Developed for Inspection of Small Gaseous Diffusion Plants | H. Y. Rollen Jr., S. E. Smith, J. M. Whitaker, R. L. Mayer II, B. R. McGinnis, A. D. Bonino, M. A. Righetti, E. Gryntakis | ||
| 小規模ガス拡散プラント査察のために開発された測定手法および支援ソフトウェアの訓練実施 ― 配管堆積物の定量・設備計量・濃縮度測定を含む在庫検認プロセスの実地適用 |
(*)小規模ガス拡散プラントにおけるウラン在庫の検認に向け、配管・設備の堆積物定量、工程設備の計量、廃棄物量の評価、濃縮度測定など複数の測定手法と専用ソフトウェアが新規に開発され、IAEAによるアルゼンチン・ピルカニエウ施設での査察を支援するために実装された。2000年11月にIAEA、ABACCおよびその他の査察機関に対して、Pilcaniyeu 模擬施設での実地訓練が実施され、参加者は教室講義から計測器校正、堆積物の位置特定・定量、濃縮度測定、オペレーター申告との比較検証まで一連のプロセスを実習した。取得した測定結果は、従来のデータや事業者申告と良好に一致しており、新測定手法とソフトウェアの妥当性が確認されたことが示されている。(Y‑12 National Security Complex, USEC, Nuclear Regulatory Authority(アルゼンチン), IAEA) | ||
| MINATOM OF RUSSIA SITUATION AND CRISIS CENTER AND THE AUTOMATED FEDERAL INFORMATION SYSTEM FOR NUCLEAR MATERIAL CONTROL AND ACCOUNTING | V. P. Berchik, L. A. Kasumova, C. L. Heinberg, D. M. Tynan | ||
| ロシア原子力省の状況・危機センターと国家核物質計量管理自動化情報システム ― ロシア国家核物質計量管理(FIS)における中央集約型MC&A報告運用の構築と事業所連携の進展 |
(*)ロシア原子力省(MinAtom)の状況・危機センター(SCC)は、国家核物質計量管理システム(FIS)の中核として、ロシア国内の核物質計量管理(MC&A)データの収集・処理を本格的に開始した。2000年には14事業所とのデータ連携を実現し、在庫報告・在庫変動報告・照合作業など、核物質計量管理の基礎機能が運用段階に移行した。国内事業所の計量管理システムの成熟度評価や研修を通じて、国家核物質計量管理システム(SSAC)の要件に適合する仕組みづくりが進展し、不拡散政策に沿った中央集約型情報管理基盤が整備されつつある。(MinAtom, PNNL, U.S.DOE) | ||
| Modeling and Forecasting of Nuclear Materials Inventories for Stockpile Stewardship | Sharon M. Deland, Olin H. Bray, Christina L. Jenkin, Chris Pickett, Terri Hall | ||
| End(8) | 核兵器ストックパイル維持に向けた核物質在庫のモデリングと予測 ― IIIMS を用いた供給・需要予測モデルの構築と統合在庫管理への展望 |
(*)核兵器ストックパイル削減、施設の老朽化、既存兵器システムの寿命延長といった状況下で、核物質在庫を適切に管理するためには、高度な予測・分析ツールが不可欠となっている。Sandiaを中心とするNNSA/DP関連機関は、統合的在庫管理を可能にする IIIMS(Integrated Inventory Information Management System) の構築を進め、その一環としてExtend™ソフトを活用した供給・需要予測モデルを開発した。試作モデルは単一サイト・単一物質流に焦点を当てつつ、在庫情報、製造・出荷スケジュール、加工条件などを組み込み、将来的には複数サイトを統合する企業規模(enterprise-level)管理システムへの拡張が想定されている。(SNL, BWTX Y-12 LLC) | |
| MONITORING THE SHUTDOWN OR CONVERTED STATUS OF EXCESS WARHEAD PRODUCTION CAPACITY | Oleg Bukharin | ||
| 余剰核弾頭生産能力の停止・転換状態の監視 — 上空監視・現地査察を組み合わせた透明性措置と、その適用課題の検討 |
(*)ロシアでは 4 つ存在する核弾頭組立・解体施設のうち 2 施設(例:サロフの Avangard 工場)が段階的に生産停止される予定であり、今後の兵器削減に伴いロシアおよび他国でも追加閉鎖が生じる可能性がある。これら「余剰化した核弾頭生産能力」が真に停止・転換(converted)され、新規核弾頭を生産していないことを検証するため、透明性措置(transparency regime) が軍備管理・不拡散イニシアティブの重要要素となり得る。本論文は、特に 上空監視(overhead surveillance) や 現地査察(on-site inspection) を中心とする監視アプローチ、ならびにその実施上の課題を、ロシアの Avangard 工場および米国の旧・稼働中弾頭施設の事例に基づいて論じている。(Princeton University) | ||
| MPC&A PROGRESS AND NEW MPC&A INITIATIVES AT THE MAYAK PRODUCTION ASSOCIATION IN OZERSK, RUSSIA | G. S. Starodubtsev, A. I. Prishchepov, L. T. James, P. T. Cahalane, W. T. Aichele, T. D. Goolsby, D. R. Manatt, G. F. Niederauer | ||
| マヤーク生産協会(ロシア・オジョルスク)におけるMPC&Aの進展と新たなMPC&A施策 ― RT‑1再処理施設の核物質防護・計量管理強化およびHEU加工施設の物理的防護アップグレードの共同取組 |
(*)本論文は、米国DOE/NNSAとロシア原子力省(MinAtom)が共同で進める、マヤーク生産協会における核物質防護・管理・計量管理(MPC&A)強化の取組内容と進捗をまとめたものである。RT‑1再処理施設における核物質保護、計量管理計画の整備、分析ラボへの計測機器導入、外部物理的防護(PP)強化、持続可能性(サステナビリティ)確保に向けた計画と成果が報告されている。さらに、兵器級核物質を扱う高濃縮ウラン(HEU)加工施設に対する新規PP強化イニシアティブの進捗が示され、核拡散抵抗性の向上に向けた米露協力の枠組みが説明されている。(Mayak Production Association (Russia), SNL, DOE, PNNL, LLNL)) | ||
| NEUTRON COINCIDENCE IMAGING FOR ACTIVE AND PASSIVE NEUTRON ASSAYS | Robert J. Estep, Glen Brunson | ||
| アクティブおよびパッシブ中性子評価における中性子同時計測イメージング ― 240Puの空間分布による測定誤差の低減に向けたトモグラフィ解析と、同時計数データを用いた高感度非破壊評価手法の検証 |
(*)本論文は、実廃棄物内部での240Puの空間分布が中性子同時計測(中性子同時計測技術)に与える誤差を指摘し、その補正に向けたトモグラフィ(断層像)利用の有効性を示すものである。Los Alamos SIM3Dで生成した中性子パルストレーンをCTEN_FITおよびTGS_FITで解析し、シングル計数だけでは得られない高精度の空間イメージングが、同時計数データの併用で可能となることが示されている。解析結果は、アクティブ計数のほうがパッシブ計数より高い感度を持ち、(α,n)反応の影響を受けにくいため、廃棄物管理における中性子非破壊測定(NDA)高度化に寄与することを示している。(LANL) | ||
| New Approach for Safeguards Verification of Spent Fuel Bundles by the Underwater Camera System | Hong Ryul Cha, Won Woo Na, Sung Gi Park, Wan Sou Park | ||
| 水中カメラシステムによる使用済燃料バンドルの保障措置検認に向けた新たなアプローチ ― トレイ構造変更に起因する項目計数・NDA手法の適用困難性への対応と、燃料移動不要な検認方式の提案 |
(*)(KAERI) | ||
| NMIS EXPERIENCE FOR FACILITY-TO-FACILITY TRANSFER | J. A. Mullens, J. T. Mihalczo, J. K. Mattingly, L. G. Chiang | ||
| 施設間移送におけるNMIS(核物質識別システム)運用経験 ― HEU兵器部品の出荷元・受入側シグネチャ照合による真正性確認と、テンプレート照合手法の適用事例 |
(*)本論文は、核兵器解体・透明性措置におけるテンプレート照合手法の一環として、NMIS(Nuclear Materials Identification System)を用いた施設間移送時の核物質同一性確認の実例を報告している。1999年、出荷元でNMISシグネチャを取得した3つのHEU兵器部品がY‑12へ移送され、受入時のNMIS計測結果と照合することで、受領物品が真正であることを確認した。NMISのアクティブ/パッシブ計測原理(外部中性子源を用いた励起、散乱・透過・誘発核分裂に伴う中性子・ガンマ計測)が、移送過程における高信頼の識別手段として有効であることを示している。(ORNL) | ||
| NMIS TIME CORRELATIONS FOR DETERMINING THE SHAPE OF PLUTONIUM USING SECOND ORDER STATISTICS | L. G. Chiang | ||
| 二次統計量を用いたNMIS時間相関によるプルトニウム形状推定 ― 検出器間相互相関と最適配置(正四面体配置)に基づく240Pu空間分布の非破壊評価手法 |
(*)本論文は、NMIS(Nuclear Materials Identification System)によるプルトニウム金属アセンブリのパッシブ測定における検出器間相互相関(time cross‑correlations)が、アセンブリの位置に強く依存する性質を利用し、240Puの空間分布(形状属性)を推定する手法を論じている。4台の検出器を最適配置(正四面体配置)し、252Cfを240Puの代替とした模擬実験を用いて、相関の二次統計(second order statistics)から形状情報を抽出可能であることを示している。本手法は外部線源を必要としないパッシブ特性を活かしつつ、NMIS特有の速度・感度の高い相関計測により、プルトニウムの形状推定が非破壊で実装可能であることを示す基礎研究となっている。(ORNL) | ||
| Non-Destructive Assay of Ce-144 in Presence of Transuranic Waste | John M. Veilleux | ||
| 超ウラン廃棄物中に含まれる Ce‑144 の非破壊評価 ― 133.53 keV ガンマ線ピークの識別性と Pu 同位体比測定への非干渉性の検証 |
(*)本論文は、Los Alamos のプルトニウム系廃棄物に副生する核種 Ce‑144 について、報告対象となる量(Pu 当量の 5% 以上)を非破壊で定量可能かを検討し、133.53 keV のガンマ線ピークがプルトニウム同位体の線と干渉しないことを示している。Ce‑144 の 133.53 keVピークは化学分離後約 7 年間は Pu の主ピーク(129.3 keV)より上に位置し、12〜13 年後でも定量可能な強度を維持することが示された。Ce‑144 は Pu の同位体比分析に干渉しないため、Pu 廃棄物のNDA(非破壊測定)を阻害せず、規制上 5%を超える場合は確実に定量できることが結論づけられている。(LANL) | ||
| Nondestructive Assay Measurements to Support Cessation of Enrichment Operations at the Portsmouth Gaseous Diffusion Plant | Brent McGinnis, Jeff Gross, Richard Mayer II | ||
| ポーツマス・ガス拡散プラントにおける濃縮停止措置を支援する非破壊測定 ― UF₆/UO₂F₂ 沈着物の定位・定量による臨界安全確保とLEUプロセスセル向けNDA手法の構築 |
(*)本論文は、2000年6月に米国USECが宣言したポーツマス・ガス拡散プラント(PORTS)での濃縮停止措置に伴い、施設装置を「コールドスタンバイ」に移行する前段階として、UF₆/UO₂F₂ 付着残留物の定位・定量に必要な非破壊測定(NDA)手法の整備と評価を報告している。特に、低濃縮ウラン(LEU)カスケードのプロセスセル内に残存する固体沈着物の分布を把握し、臨界安全性要件を満たすために必要な除去量の定量化を支援する目的で、比較試験によりNDA推定値とセル内UF₆在庫の整合性を検証している。測定対象は0.7〜4 wt% 235U 程度の設備で、既存手法が一部の高濃縮エリア以外には適用困難であったことから、LEUセル向けの新規NDA測定手順・解析法の確立が不可欠であることが示されている。(USEC) | ||
| NUCLEAR CITIES INITIATIVE (NCI) AUTO-IDENTIFICATION TECHNOLOGY BUSINESS DEVELOPMENT | Bradley Weil, Gennady Tsygankov | ||
| NCI(核都市イニシアティブ)における自動認識技術ビジネス開発 ― スネジンスクでのITEC設立による自動識別機器のロシア語化・民生展開とVNIITF技術者の雇用創出 |
(*)本論文は、NCI(Nuclear Cities Initiative)の枠組みで、ロシア・スネジンスクにバーコード等の自動認識技術(auto‑ID)の機器販売・支援サービスを行う自立型企業(ITEC)を設立し、核都市の技術者の民生雇用を創出する事業開発の進捗を報告している。ITECはVNIITF 技術者を中心に構成され、ロシア語化した機器・ソフト・文書の提供、MC&A(核物質計量管理)システム設計、物理的防護設備の設計・設置サービスを行うためのライセンスを取得し、ロシア核施設から既に複数の案件相談を受けている。米国企業(Recognition Systems, Hirsh Electronics, Telesis, InfoSight, Intermec 等)がITECとの提携に関心・合意を示すなど、国際的な民生市場開拓が進展し、核都市の民生転換に向けたNCIの目的達成に寄与している。(ORNL, Identification Technologies Company (ITEC)(Russia)) | ||
| Nuclear Material Control and Accountability in a MOX fuel fabrication plant: COGEMA Cadarache | M. Crousilles, M. Beche | ||
| MOX燃料製造プラントにおける核物質管理と計量管理:COGEMA カダラシュ | |||
| NUCLEAR MATERIAL MANAGEMENT IN RUSSIA AND NEW FEDERAL NUCLEAR MATERIAL CONTROL AND ACCOUNTING REGULATIONS | R. A. Babcock, C. L. Heinberg, D. M. Tynan, A. A. Martyanov, V. A. Pitel | ||
| ロシアにおける核物質管理と新たな連邦核物質計量管理規則 ― 核物質計量管理情報システム(FIS)と国家核物質登録簿の創設・運用要件 |
(*)本論文は、ロシア原子力省(MinAtom)が国家所有核物質(軍事用途を除く)の管理権限を持つことを前提に、ロシア連邦・核物質計量管理情報システム(FIS) を核物質計量管理制度(SSAC)の中核として位置づけ、その機能と運用開始に向けた規制整備を解説している。2000年12月に核物質計量管理規則が発効し、国家核物質登録簿(Nuclear Material Registry) の創設が指示され、FISを通じてマテリアルバランスエリア(MBA)単位の在庫・在庫変動の報告(フルファンクション報告)が行われる体制が整備されつつあることが示されている。規則の適用に伴い、FISには報告書式、運用手順、データ整合性確保など新たな要求が課され、核物質登録簿作成手順・管理体系の確立が進められている点が論じられている。(LLNL, PNNL, DOE, Minatom) | ||
| OBJECTIVE BASED ANALYSIS OF DEPARTMENT OF ENERGY MATERIAL CONTROL AND ACCOUNTABILITY POLICY | Victoria Longmire, Cindy Murdock, John M. Andrews, R. B. Strittmatter, Steven Croney, David D. Wilkey, Robert K. Larsen | ||
| DOE核物質管理・計量管理(MC&A)政策の目的志向型分析 ― 雑多化した要求体系の整理と、明確な上位目標に基づく政策再構築のアプローチ |
(*)本論文は、DOEの核物質管理・計量管理(MC&A)政策が、明確な目標に基づく体系ではなく、全体目標からサイト個別の詳細要求まで雑多に混在した規定群となっている問題点を指摘し、実効性・監査性・説明責任の低下を招いていると述べている。各DOE事業分野(エネルギー、核安全保障、環境、科学研究)の多様な核物質利用状況に共通して適用できる、明確で一貫した上位目標(goals/objectives)を再設定し、それを基盤として要求事項を再構築する必要性が示されている。そのために、既存MC&A政策の要素を目的志向型に再分析する手法(objective‑based analysis)が提示され、改善の具体例を挙げて、将来の政策体系化に向けた枠組みを示している。(LANL, DOE) | ||
| On-Site Laboratory for the Rokkasho Reprocessing Plant | R. Abedin-Zadeh, E. Kuhn, H. Ai, Yusuke Kuna, G. Duhamel, T. Hatakenaka | ||
| 六ヶ所再処理工場におけるオンサイト保障措置分析室 — IAEA・日本(JSGO/NMCC)共同運用による迅速分析体制と認証プロセスの構築 |
(*)六ヶ所再処理工場(RRP)では、保障措置サンプルを迅速かつ精度良く分析し、サンプル輸送依存を減らすため、**IAEA と日本側(JSGO・NMCC)が共同で使用するオンサイト実験室(OSL)**が建設されている。OSL は日本側の運営のもと、IAEA と NMCC が共同分析を実施する仕組みとなっており、分析技術の選定・運用方式・認証(authentication)措置について日IAEA共同作業部会が調整している。この OSL の設置により、保障措置の迅速性・実効性が高まり、大規模再処理施設における国際・国内保障措置の協調運用を強化する基盤が整備される。(IAEA, JNFL, Nuclear Material Control Center (NMCC)) | ||
| OPERATION MONITORING FOR OUT-OF-USE REACTORS WITH PASSIVE DETECTORS | J. Knorr | ||
| パッシブ検出器を用いた停止研究炉の運転監視 ― 未申告運転の検知に向けた中性子パッシブ計測(OMP)の原理・有効性とアクティブ方式の補完手法 |
(*)一時的または恒久的に停止しているが、まだ燃料が炉心に残る研究炉では、未申告の再起動を検知するための運転監視が不可欠であり、核物質防護上の重要課題となっている。制御棒駆動系・冷却系の監視など既存の措置は回避可能性が残るため、中性子場の継続的監視こそが確実な運転監視の基本であるが、能動型検出器(電源・電子系依存)では故障時に監視が途切れる問題がある。そこで、受動型検出器(Passive Detectors)を用いたバックアップまたは補完的運転監視手法(OMP)が提案され、方法論・利点・限界が議論されている。(Dresden University of Technology) | ||
| OPERATIONAL SYSTEMS INTEGRATION METHODOLOGY FOR EFFECTIVE AND SUSTAINABLE MPC&A SYSTEMS IN THE FORMER SOVIET UNION | K. R. Mikkelsen, H. A. Smith, W. J Toth, M. T. Fink | ||
| 旧ソ連地域における効果的かつ持続可能な MPC&A システム構築のための運用統合手法 — 現場業務プロセスに基づく技術統合・訓練・性能評価による持続性確保の方法論<同一内容は DOE/OSTI(LA‑UR‑01‑3549)としても公開(電子報告書> |
(*)ロシア(旧ソ連)施設に導入された MPC&A(核物質防護・管理・計量管理)設備を持続的に運用させるためには、設備単体よりも“施設の運用プロセス全体”を統合的に理解し、技術・手順を現場プロセスに適合させることが不可欠であると示している。米露共同チームは、まず現場の業務プロセスを分析し、そこから有効な運用手順を整備し、訓練・資源配分分析・性能試験を組み合わせた“アップグレード統合法”に基づき、持続可能な MPC&A 体制構築を進めている。この方法論は、ロシア側が最終的に自立して MPC&A を維持できるよう、米国支援の「実装段階 → 問題解決支援 → 完全移管」への移行を可能にし、持続性(sustainability)概念の定義・適用・成功例を提示している。(LANL, BWTX, ORNL, PNNL, BNL, DOE) | ||
| OPTIMIZATION RESEARCHES ON A MODEL FOR THE FISSILE MATERIALS CONTROL IN LUGGAGE | A. G. Belevitin, V. L. Romodanov, V. G. Nikolaev, V. V. Afanasiev, V. V. Baranov, A. P. Kryukov | ||
| 手荷物中の核分裂性物質検知モデルに関する最適化研究 — パルス中性子源と二種減速材構成を用いた税関検査向けFM検知技術の実証と感度最適化 |
(*)本研究は ISTC プロジェクト No.596 の初年度成果であり、空港などの税関検査で核分裂性物質(FM)を検知するため、2種の水素含有中性子減速材とパルス中性子源を用いた物理的検知モデルを実験的に構築・最適化した。減速材サイズ・内部空洞・鉛中性子増倍材配置・中性子源位置などの組合せを実験・MCNP-4a計算で検討し、熱中性子減衰定数の異なる減速材構成が検知確率に強く影響することを示した。最適化されたモデルは、DT 中性子源(約10⁸ n/s)使用時に約8 g の ²³⁵U を約5秒で検知可能であり、強遮蔽条件でも複数の独立物理手法を組み合わせることで FM 検知を可能にする技術基盤を示した。(Moscow Engineering Physics Institute(モスクワ工科物理研究所 / MEPhI)) | ||
| Optimizing Aerosol Sampling for Environmental Monitoring of Nuclear Signatures | Matti Tarvainen, Tuomas Valmari, Sampo Ylatalo, Riitta Zilliacus | ||
| 核活動・核実験の痕跡検出に向けたエアロゾル採取手法の最適化 — 過酷環境下での長期査察運用を可能にするフィールド・ラボ統合型サンプリング技術の開発 |
(*)フィンランドによる IAEA Iraq Action Team 支援の一環として、1998 年以降エアロゾル環境サンプリング手法が体系的に開発され、過酷な環境での長期査察利用に耐える改良が進められた。改良されたサンプリング技術は、旧セミパラチンスク核実験場に隣接するカザフスタンでの実地試験により性能が検証され、フィールド調査と並行して室内研究も実施された。新手法には、サンプラ固有の気象データ連携、前処理フィルタ、サンプラの状態監視(S‑O‑H)の遠隔・無人リアルタイム監視など最新機能が統合され、IAEA が必要に応じてイラク査察へ適用可能な設計になっている。(Radiation and Nuclear Safety Authority of Finland (STUK), VTT Chemical Technology) | ||
| Overview of DYMCAS, the Y-12 Material Control and Accountability System | David Alspaugh | ||
| Y-12物質管理計量管理システム(DYMCAS)の概要 | |||
| Overview of the Nuclear Material Accounting System at the Savannah River Site | Ed T. Sadowski, Jerry M. O’Leary | ||
| サバンナリバーサイト核物質計量管理システムの概要 | |||
| Overview of the Oak Ridge National Laboratory Nuclear Materials Accounting System | B.Tatum Fowler, R. Dowe Dabbs | ||
| End(9) | オークリッジ国立研究所核物質計量管理システムの概要 | ||
| Overview of the Safeguards Nuclear Accounting Program (SNAP) PNNL Material Control and Accountability Program | Jim Andre, Glenda Ackerman | ||
| 保障措置核計量管理プログラム(SNAP)PNNL物質管理計量管理プログラムの概要 | |||
| Parametric Testing to Determine Capabilities for Detecting Concealed Containers of Moderately Enriched Uranium Hexafluoride | H. Y. Rollen Jr., R. L. Mayer II, E. Gryntakis, G. T. Nutter, K. M. Wines | ||
| 中濃縮UF₆隠匿容器の検出能力を評価するパラメトリック試験 ― ガス遠心分離プラント保障措置向けNDA手法の有効性評価 |
(*)ガス遠心分離プラントの保障措置では、カスケード区域で未申告のUF₆(フッ化ウラン)供給・引抜きが行われていないことを検証するため、視認が困難な場合に非破壊測定(NDA)を組み合わせた検出手法が必要となる。米国はIAEAへ技術支援を行い、モデレート濃縮UF₆(中濃縮UF₆)が遮蔽物内に隠匿された状況を模擬したカスケードホールの縮尺モデルを製作し、複数の測定手法の検出性能を評価するパラメトリック試験を実施した。試験では容器の向き・位置、遮蔽材の種類・厚さなどを変化させ、測定者に条件を知らせないブラインド試験も含め、各測定法の有効性と限界を体系的に把握した。(Y-12 National Security Complex, USEC, IAEA) | ||
| PERFORMANCE BASED TESTING IN USE AT RUSSIAN FACILITIES FOR SYSTEM IMPROVEMENT AND OPERATIONS ASSURANCE | W. J. Toth, P. V. Bondarev | ||
| ロシア施設における性能ベース試験の活用 ― MPC&Aシステムの運用保証と継続的改善に向けたデータ解析・評価プロセス |
(*)ロシア各施設で導入されたMPC&Aシステムはプロジェクト完了後も運用が継続されており、性能ベース試験(Performance-Based Testing, PBT)によってシステム健全性・運用性データが収集・解析されている。 これらの試験により、運用初期段階で表面化する多様な課題をロシア側の技術者が発見・修正しており、試験は現場レベルでの継続的改善(system improvement)に寄与している。解析ツールや実施手続き、関係機関の役割が体系化され、複数のロシアサイトにおいて性能ベース試験による運用保証(operations assurance)機能が定着しつつある。(ORNL, MEPhi) | ||
| Performance Evaluations of Commercial Trace Explosives Detection Systems | John Parmeter, David Hannum | ||
| 痕跡量の爆発物を検出する市販の検査装置の性能評価 ― 検出限界・誤報率・運用適合性に着目した標準化試験 |
(*)世界的なテロによる爆発物使用への懸念から、イオンモビリティ分光法(IMS)、化学発光、電子捕獲検出などの原理を用いた痕跡量の爆発物を検出する市販の検査装置が多様に開発されている。Sandia National Laboratories は DOE 保障・セキュリティ局のために、標準化試験プロトコルに基づく体系的な性能評価を1995年以降継続しており、検知限界、検知確率、処理能力、誤報率などを比較可能な形で測定している。得られた性能評価は、コストや使い勝手とともに、どの機器が特定の用途に最適かを判断するための基盤情報となり、DOE各サイトの導入判断を支援している。(SNL) | ||
| Performance of a New Type of Electrical Cooler for HPGe Detector Systems | T. R. Twomey, E. Broerman | ||
| HPGe検出器システム用新型電気冷却器の性能 | |||
| Performance of a portable, Digital-Signal-Processing MCA with Safeguards Germanium Detectors | R. D. Bingham, R. M. Keyser, T. R. Twomey | ||
| 保障措置用ゲルマニウム検出器を搭載した可搬型デジタル信号処理MCAの性能 | |||
| Performance of Upgraded Thermal Neutron Counters (TNCs) | James M. Pecos, Jack E. Malcom | ||
| 改良型熱中性子同時計数器(TNC)の性能評価 ― ソフトウェア・ハードウェア更新による操作性・計測機能の比較検証 |
(*)ロスアラモス国立研究所プルトニウム施設では、試料中の核物質量を定量するために熱中性子同時計数器(TNC)を用いてきたが、今回その計数装置のソフトウェアとハードウェアが全面的に更新された。旧システムと新システムの差異を把握するため、プルトニウム酸化物標準体を用いて非破壊測定(NDA)比較試験を実施し、操作性・機能性・計測性能の向上点を評価した。新しい TNC システムは、操作環境(Windows版 NCC3)、新型計数ハードウェア、改良された処理フローにより、実務上の使いやすさと性能安定性が向上していることが確認された。(LANL) | ||
| Planning for the Future of the U.S. Support Program | William O’Connor, Michael Kelly, Michael Farnitano, Susan E. Pepper, Mark Goodman, Bartolo Serafini | ||
| 米国IAEA保障措置支援計画(USSP)の将来計画 ― IAEAニーズと米国の政策優先度に基づく戦略策定と技術支援の方向性 |
(*)米国IAEA保障措置支援計画(USSP)は、IAEA保障措置の効率向上と有効性強化のため、年間2,000万ドル以上の技術支援を提供している。ブルックヘブン国立研究所の国際保障措置プロジェクトオフィス(ISPO)と省庁横断のSSTS(Subgroup on Safeguards Technical Support)が連携し、IAEAの検認ニーズと米国政府の優先事項の双方を踏まえて、USSPの戦略的優先課題や実施方針を策定した。本論文では、2000–2001年に行われたUSSPの戦略計画作業の成果を整理し、IAEAおよびUSSPの委託先(contractors)が米国支援の目的・方向性を理解し、効果的な支援を行うために有用な指針を提示している。(DOE, NRC, BNL) | ||
| Planning of Site Operations by Computer Modelling | Peter Jeal, Steve Allaway, Ian Williams, Terry Oles | ||
| 計算機モデルを使う研究サイト運営計画の最適化 ― AWE における複数作業群の計画統合と前提条件の共通化 |
(*)英国AWE(Atomic Weapons Establishment)は、プルトニウム・高濃縮ウランを扱う多数の施設・作業群を抱え、製造・解体・回収・廃棄物処理・貯蔵など多様な業務が並列的に進むため、作業計画がしばしば部門ごとに分断されていた。これまでは各部門が独立した計画モデルを使っていたため、前提条件・データ・資源見積もりが統一されず、全体最適化が困難であった。本論文は、AWE 内で使用されている複数の計画ツールを統合し、全ての計画担当者が共通の前提・データを用いる一元的な計画モデルへ移行する取り組みを紹介している。(Atomic Weapons Establishment (AWE), (英国)) | ||
| Plutonium Isotopic Analysis with FRAM v4 In The Low Energy Region | T. K. Li, D. T. Vo | ||
| 低エネルギー領域γ線スペクトロスコピーを反映した FRAM v4 を用いたプルトニウム同位体分析 30〜210 keV帯γ線を利用した非破壊同位体比解析能力の拡張 |
(*)低エネルギーγ線分光(LEGS)は30–210 keV領域の強く分離したPu同位体γ線を利用する非破壊同位体分析法であり、1999年に物理モデルを用いたエネルギー依存効率の取り扱いが導入された。LEGS は FRAM v4 に統合され、30 keV〜1 MeV までの広いエネルギー範囲を扱えるようになり、従来解析が難しかった100 keV領域のピークも処理可能となった。これにより、微量(mg〜g)の新たに分離したPuだけでなく、経年劣化したPuも高精度にリアルタイムまたは準リアルタイムで同位体分析できるようになった。(LANL) | ||
| Plutonium Metal lnterlaboratory Comparison Program | Lav Tandon, Donald Temer, Glenn Bentley, Darryl Jackson | ||
| プルトニウム金属相互比較プログラム — 破壊分析による元素組成・同位体比・不純物評価を通じた分析能力の相互検証と品質保証 |
(*)本プログラムは、Rocky Flats が長年実施してきたプルトニウム金属および同位体比較試験を再開し、各施設間の分析結果の相互比較と品質確保を目的としている。初年度は DOE の5施設および英国 AWE が参加し、プルトニウム金属サンプルを用いた破壊分析(元素組成・同位体比・不純物評価)が実施される。プログラムは各施設の分析能力を独立に検証し、問題点を抽出し改善へ結びつけることを目的としている。(LANL) | ||
| Portable Solution Monitoring Instrumentation and Data Software Evaluation for Unattended Application in Nuclear Facilities | B. A. Hunt, M. CAVIGLIA, D. Landat, L. Dechamp | ||
| 原子力施設における無人運用向け携帯型溶液量監視装置とデータソフトウェアの評価 — タンク内圧力計測・スキャニングバルブによる多点計測と遠隔アクセス機能を備えた計量管理向け監視技術の開発 |
(*)タンク内液体の無人溶液監視は、検認作業量を削減できる点で有用であり、長期間にわたる安定したデータ取得と安全な保存が要求される。JRC Ispra では携帯型監視装置と付随ソフトウェアを開発し、軽量・迅速設置が可能な圧力計測型ユニットに加え、Ethernet/PCMCIA を介した遠隔アクセス機能も実装している。多数タンクを有するULBA燃料製造施設向けに、スキャニングバルブシステムと Pt100 温度スキャンを組み合わせた拡張型ハードウェアを開発し、計量管理上必要なすべての測定を効率的に取得するソフトウェア制御方式が実装されている。(EC JRC-Ispra) | ||
| POSSIBLE ROLES FOR THE INTEGRATED SAFEGUARDS EVALUATION METHODOLOGY (ISEM) | Joseph F. Pilat, Kory Budlong Sylvester | ||
| 統合保障措置評価手法(ISEM)の潜在的役割 — 施設単独から国家全体の統合保障措置案の比較評価・最適化を可能とするIAEA意思決定支援ツール |
(*)ISEM(統合保障措置評価手法)は、IAEA が統合保障措置(Integrated Safeguards)案を比較・評価するための柔軟な分析ツールとして設計され、提案の内容や分析レベルに依存せずに利用可能である。これまでに LWR(MOX なし)の案、研究炉・臨界集合体、使用済燃料貯蔵に関する統合保障措置案の評価に用いられ、単一施設から複数施設、さらには国家レベルの ISP(Integrated Safeguards Proposal)評価に適用できることが示された。国家全体のアプローチでは、さまざまな燃料サイクルや施設群を仮想的に設定してコスト・効果を最適化し、IAEA の意思決定支援や補完アクセス・情報分析における優先順位付けに寄与する。(LANL) | ||
| PRESENT STATUS OF JAERl’S R&D ON ULTRA-TRACE-ANALYTICAL TECHNOLOGY FOR SAFEGUARDS ENVIRONMENTAL SAMPLES | S. Sakurai, S. Usuda, K. Watanabe, M. Magara, Y. Hanzawa, F. Esaka, K. Yasuda, Y. Saito, H. Gunji, S. Kurosawa, Y. Miyamoto, K. Gunji, T. Adachi | ||
| 保障措置環境試料の超微量分析技術に関するJAERlの研究開発の現状 | |||
| PRIORITIES OF MINATOM IN THE AREA OF MC&A: EQUIPMENT, PROCEDURES AND METHODOLOGY | V. V. Erastov | ||
| MC&A 分野におけるロシア原子力省(MinAtom)の優先事項:装置・手順・方法論 — 統一的な測定手法の整備、機器選定指針、計量学的支援を通じた国家核物質計量管理制度(SSAC)の強化 |
(*)ロシア連邦原子力省(MinAtom)は、2000年12月に制定された政府令 No.962「国家核物質計量管理(MC&A)制度規則」に基づき、国家核物質計量管理システム(SSAC)の構築・運用に関する任務・手続・体制を明確化した。MinAtom は MC&A の重点分野として、計測装置、手順、方法論を選定し、統一的な測定手法・手順の整備、適切な装置選択への指針、そして計量機器に関する計量学的支援(メトロロジー)の強化を進めている。これらの取り組みは SSAC における測定活動の質を高め、関係機関間の責任・権限・情報連携を確立し、ロシア国内の核物質管理の一貫性と信頼性向上を図るものである。(Ministry of Atomic Energy of the Russian Federation(ロシア連邦原子力省)) | ||
| PROGRESS IN MPC&A REGULATION AND IMPLEMENTATION IN THE RUSSIAN FEDERATION: GOSATOMNADZOR VIEW | Yuri Volodin, Boris Krupchatnikov, Alexander Sanin | ||
| ロシア連邦における MPC&A 規制および実施の進展:ロシア連邦原子力監督庁の視点 — 近年の法令整備、機関間の責任再編、実施成果および国際支援の役割に関する概観 |
(*)ロシア連邦では近年、多数の命令・指令・規程が発出され、核物質防護・管理・計量管理(MPC&A)に関する制度整備と法規制の基盤が強化されてきた。 本論文では、MPC&A プログラムにより得られた物理防護・管理・計量管理に関する実務上の成果、さらに連邦機関間の責任再編がレビューされ、特に Gosatomnadzor の監督機能が中心的役割として示されている。また、ロシアの MPC&A 向上には海外からの支援も寄与しており、国際協力が制度改善・実装の進展に重要な役割を果たしている点が評価されている。(Gosatomnadzor(ロシア連邦原子力監督庁)) | ||
| Progress in Precision and Accuracy for Isotope Ratio Measurements of Nuclear Samples using Thermal Ionization Mass Spectrometry | S. Richter, S. A. Goldberg | ||
| 熱イオン化質量分析法(TIMS)を用いた核試料の同位体比測定における精度・正確度向上の進展 — マルチダイナミック測定法による高精度化と蒸発種(U・UO・UO₂)の同時測定がもたらす分析信頼性向上 |
(*)New Brunswick Laboratory(NBL)は 1999 年に最新鋭 TIMS(Finnigan MAT Triton)を導入し、核保障措置測定および核基準物質の認証作業における同位体比分析精度を大幅に向上させた。新たに導入されたマルチダイナミック測定法は、アンプ利得校正や検出カップ効率試験の頻度を低減し、特に 234U/238U・236U/238U など少量同位体比の精度を従来比で 3~10倍改善した。Uranium の U, UO, UO₂, UO₃ など複数種の蒸発種を同時測定する研究では、種ごとに同位体比が変動する現象が確認され、既存の total evaporation 法における精度低下の原因解明につながることが示された。(NBL) | ||
| Progress Towards the Establishment of Integrated Safeguards in Japan | Tsuyoshi Ogawa, Takeshi Osabe, Kaoru Naito | ||
| 日本における統合保障措置の確立に向けた進捗状況 | |||
| PROLIFERATION PROTECTION OF MOX FUEL BY MEANS OF INHERENT RADIATION BARRIER CREATION | E. F. Kryuchkov, V. B. Glebov, A. E. Sintsov | ||
| 固有放射線バリアによるMOX燃料の核拡散防護 ― ADSによる短時間照射を用いた新燃料集合体の自己防護性付与手法の評価 |
(*)本研究は、MOX燃料を短時間中性子照射することで「固有放射線バリア」を付与し、輸送前の新燃料集合体に核拡散抵抗性(self‑protection)を持たせる方法を検討している。照射は加速器駆動システム(ADS)で実施することを想定し、未臨界性により安全性が確保でき、短時間照射で燃料の出力特性を損なわずに十分な放射線量を蓄積できることが示されている。プール型ADSでのMOX集合体配置条件と照射条件を変えて評価した結果、形成される放射線バリアの強度(線量率)は輸送・保管段階の「実用的な核拡散防止措置」として有効であると結論づけている。(Moscow State Engineering Physics Institute(MEPhI, ロシア)) | ||
| Protection of Computer Systems Used to Control and Track Nuclear Materials | Angela Scheurenbrand | ||
| End(10) | 核物質の管理・追跡に使用されるコンピュータシステムの防護 ― 盗取・転用リスクを抑止するための行政的・物理的・技術的・人的セキュリティ管理の要点 |
(*)特殊核物質(SNM)の追跡・計量管理を担うコンピュータシステムの信頼性は、行政的・物理的・技術的・人的セキュリティ管理が適切に実施されているかに強く依存する。適切に保護されていないシステムは、攻撃や改ざんにより、核物質の盗取・転用をむしろ「支援してしまう」危険性があり、重大な結果を招く可能性がある。したがって、これらのシステムは承認済みのセキュリティ計画に従って運用され、管理策や保護策(人員を含む)が定期的に検証されるべきである。本論文は、そのために必要な管理・技術手順を概説する。(National Nuclear Security Administration (NNSA)) | |
| RAPID NUCLEAR MATERIAL PROTECTION, CONTROL, AND ACCOUNTING UPGRADES COMPLETED AT THE SIBERIAN CHEMICAL COMBINE (SCC) | Robert Larsen, Kent Goodey, Cheryl Rodriguez, Vladimir Bulatov, Yuri lshkov | ||
| シベリア化学コンビナート(SCC)における迅速な核物質防護・管理・計量管理アップグレードの実施 ― 物理防護強化と在庫管理近代化を中心としたMPC&A迅速改善措置 |
(*)米国DOEのMPC&A(核物質防護・管理・計量管理)協力のもと、シベリア化学コンビナート(SCC)は6つのプラントで、核物質貯蔵区画の強化や窓・出入口の封鎖など、迅速な物理防護の改善を完了した。併せて、二重ロック、二人確認手順、日常点検、在庫管理の高度化、バーコード導入、電子秤による高精度計量、改ざん防止デバイス導入など、核物質管理および計量管理(MC&A)要素の迅速な改善が行われた。これらの迅速なアップグレードは、SCC全体の核物質防護・管理・計量管理レベルを大幅に向上させ、今後予定される包括的防護強化の基盤となる。(LANL, PNNL, Siberian Chemical Combine) | ||
| Razor Ribbon, a New Use for an Old Device | Richard E. Charter | ||
| 有刺鉄線(Razor Ribbon)の新たな応用 ― センサー内蔵型バリアによる塔構造物への登攀防止・侵入検知の統合的活用 |
(*)既存の物理防護対策では、監視塔のような構造物の“登攀防止”と“侵入試行の確実な検知”を同時に満たすことが課題であり、従来のマイクロ波・赤外線・マイクロフォニックケーブルは環境要因に対して限界があった。 DeTekion社製 Sensor Coil 600(有刺鉄線=razor ribbon に組み込まれたセンサー)を塔に設置し 60 日間評価したところ、あらゆる環境下で期待以上の性能を示し、最適設定では誤報ゼロを達成した。本来は塔のような三角構造物への使用を想定していなかったが、侵入防止(物理障壁)と侵入検知(センサー)を一体化でき、課題解決に有効であることが確認された。(BWXT‑Pantex) | ||
| RECENT ADVANCES IN HARDWARE AND SOFTWARE TO IMPROVE SPENT FUEL MEASUREMENTS | D. Pelowitz, David H. Beddingfield, P. Staples, J. P. Lestone, V. Bytchkov, Z. Starovich, I. Harizanov, J. Luna-Vellejo, C. Lavender | ||
| 使用済燃料測定技術におけるハードウェアおよびソフトウェアの最新動向 ― 長冷却燃料の高精度評価とGUI化・自動制御技術による査察作業効率化 |
(*)旧ソ連地域に大量に存在する長冷却期間の使用済燃料は、キュリウム同位体や核分裂生成物の減衰により、従来より高精度な核物質評価(プルトニウム含有量測定)が可能になると期待されている。近年の計算機処理能力向上とGUI化によって、IAEA査察官の操作負担を大幅に軽減し、標準化された測定手順により再現性・信頼性が向上した。ハードウェア面では、3He計数管の高電圧をアクティブ制御し、測定値をスケール補正して高速炉燃料中のプルトニウムを直接分析する技術が進展し、高線量(10⁵ R/h)でも十分な精度が達成されている。(LANL, IAEA) | ||
| REDEISGN OF THE US NUCLEAR MATERIALS MANAGEMENT AND SAFEGUARDS SYSTEM (NMMSS) | Ms. Susan T. Grissom, Ms. D. Susanne Furr | ||
| 米国核物質管理・保障措置システム(NMMSS)の再設計 ― 新ソフトウェア基盤による計量管理要求への対応強化とDOE SEMに基づく開発体制 |
(*)米国DOEの安全保障・緊急事態対策局(SO‑23)の主導で、米国核物質管理・保障措置システム(NMMSS)が新しいソフトウェア基盤へ移行する全面的な再設計が進められている。旧来の Microsoft FoxPro を置き換える新プラットフォームにより、外国供給義務の追跡など、重要性が増す核物質計量管理ニーズへ柔軟に対応できる体制が整備される。設計・開発・試験は DOE のソフトウェア工学手法(SEM)に基づき実施され、並行運転と展開に向けたスケジュールが策定されている。(NAC International, U.S.DOE) | ||
| REDUCING NMMSS REPORTING ERRORS | Jere T. Bracey | ||
| NMMSS報告エラーの削減 ― 多件数報告施設で実証された組織体制・自動化・教訓活用によるエラー低減手法 |
(*)パデューカ濃縮工場(PGDP)は月約2,200件という全米でも最多クラスのNMMSS報告件数を提出しているにもかかわらず、過去12か月の平均誤報率を0.41%に抑える成果を示している。低エラー率を達成した要因として、明確な責任分担を可能にする組織構造、ゼロエラーを目指す姿勢、教訓活用の文化と高度な自動化、効果的な作業分担が挙げられる。本稿は、これらの取組を他施設でも適用できる体系的手法として整理し、NMMSSデータ報告のエラー削減に向けた実務的指針を提供している。(United States Enrichment Corporation(USEC, 米国)) | ||
| REENGINEERING THE DEVELOPMENT OF SAFEGUARDS EQUIPMENT: PROCESS CHANGE DRIVEN BY EXPERIENCE | Susan Pepper, Michael Farnitano, Seymour Morris | ||
| 保障措置機器開発のリエンジニアリング ― 運用経験に基づくIAEA開発プロセス改善と高信頼性機器実現の要件 |
(*)過去25年間にわたるIAEAと各国支援プログラムの共同経験により、保障措置機器開発において「信頼性(R)と保守性(M)を早期段階で考慮する」ことが最重要であると明確になった。経験の蓄積はIAEA内部の開発プロセスの見直しを促し、次世代の高信頼性保障措置機器を運用現場に確実に展開するための課題と要件を再評価する契機となっている。論文は、実際の運用経験に基づくプロセス改善の必要性を示し、将来の機器開発を成功させるために不可欠なクリティカル要素(設計アプローチ、プロジェクト管理、信頼性要件など)を提示している。(BNL, Quanterion Solutions, Inc.) | ||
| Reference Materials and Measurement Evaluation Considerations for Implementing Wide Area Environmental Sampling and Analysis | Steven A. Goldberg, Usha I. Narayanan, Richard E. Perrin, John H. Cappis | ||
| 広域環境サンプリングおよび分析の実施に向けた参照物質および測定評価の検討 ― 未申告核活動検出に必要となる超微量分析の信頼性確保に向けた要件と方法論 |
(*)広域環境サンプリング(WAES)はIAEA強化保障措置のための提案手法であり、未申告核活動の検出を目的として極微量の核物質を高感度に測定する必要がある。この測定には、超低レベルの分析に適した「適切な参照物質(Reference Materials, RMs)」の整備が不可欠であり、測定確度評価やラボ間比較のための評価手法が求められる。論文は、WAES実施における測定信頼性確保の課題を整理し、参照物質の要件・測定評価の方法論・保障措置への適用性の観点から今後の開発の方向性を示している。(NBL, EG&G, LANL) | ||
| REFERENCE MATERIALS FOR MEASURING NUCLEAR SIGNATURES IN THE ENVIRONMENT | R. Wellum, A. Verbruggen, A. Alonso, A. Held | ||
| 環境中の核的シグネチャー測定に向けた参照物質 ― 微量U・Pu分析に対応する新規RMs整備と国際相互比較(NUSIMEP)による測定信頼性確保 |
(*)IAEA追加議定書の施行に伴い、環境中の極微量核物質分析(環境サンプリング、ハイパフォーマンス微量分析)の重要性が急速に高まり、環境中核物質の測定には適切な参照物質(Reference Materials, RMs)が不可欠であると指摘している。従来の保障措置・核物質管理向けRMsでは、環境試料に含まれるごく微量のU/Puを正しく扱うには不十分であるため、欧州共同体IRMMでは新たに微量分析専用のU・Pu同位体比/同位体量RMsの拡充プログラムを開始した。また、環境中核物質測定の品質確保のため、外部精度管理(QC)計画であるNUSIMEP(国際相互比較試験)を実施し、複数の分析機関によるデータの整合性向上を図っている。(EC-JRC) | ||
| Region-Specific Equipment Support and Strategic Vendor Relationships- A Case Study of the Siberian Training and Technical Support Center (STTSC) | D. Miller, C. Mathews, V. Karpenko, M. Minakov | ||
| 地域特性に基づく機器サポートと戦略的ベンダー協力関係 ― シベリア訓練・技術支援センター(STTSC)を事例とした維持管理体制の構築 |
(*)タイトル・要旨の登録なし。著者の1名である M. Minakov が STTSC に関する研究を発表している:Minakov が STTSC の設立と米DOEの支援について発表(ESARDA 2003) | ||
| REMOTE AND UNATTENDED MONITORING: PATH FORWARD PROCESS | Don Glidewell, Gene Bosler, William O’Connor | ||
| 遠隔・無人監視:今後の検討プロセス ― IAEA保障措置支援を念頭に置いた導入目標の再評価と信頼性・コスト要因の整理 |
(*)米国エネルギー省(DOE)国際保障措置部門が1990年代後半に重点投資した遠隔・無人監視技術の進展を総括し、IAEAの保障措置支援を目的とした実地試験や技術開発から得られた知見を整理している。遠隔・無人監視は有望である一方、システム・コンポーネントの信頼性、コスト効果、運用負荷などの課題が普及を妨げており、実運用への広範採用には依然として障壁が残ると指摘している。著者らは、当初の目標の再評価、これまでの教訓の明確化、将来の保障措置要求を踏まえたNNSAの観点からの「前進すべきプロセス(path forward)」を提示している。(SNL, LNL, DOE) | ||
| Remote Monitoring Data Transfer Using Virtual Private Network : Experience and Perspective | Wan Ki Yoon, Jung Soo Kim, Eun Ho Kwack | ||
| バーチャルプライベートネットワークを用いた遠隔監視データ転送:経験と展望 | |||
| Remote Storage Monitoring at Defense Nuclear Sites | William Chambers, Bobby Corbell, Larry Desonier, Robert Martinez, Pam Kissack | ||
| 防衛核施設における遠隔貯蔵監視 ― 核兵器部品保管の透明性・物質管理に向けたデュアルユース型遠隔監視システムの設計・評価 |
(*)米国防衛関連核施設での核物質管理・計量管理において、遠隔監視システム(Remote Monitoring System, RMS)を適用することの技術的・運用的課題を整理し、電子監視機器により物理在庫頻度を削減できる可能性を示している。 RMSで取得された保管物位置や保全状態に関する非機密化(または機密解除可能)データは、将来の米露二国間軍備削減・透明性措置などの検証手段として用いられ得ることを指摘している。論文では、核兵器部品の監視を想定した「デュアルユース」遠隔監視システムの設計・評価を例示し、情報保護・データの信頼性・運用負荷などの要件を詳細に検討している。(SNL, Honeywell FM&T) | ||
| RENEWING THE PARTNERSHIP: ONE YEAR LATER | Oleg Bukharin, Matthew Bunn, Kenneth Luongo | ||
| パートナーシップ再構築:1年後の評価 ― 米露MPC&A協力の進展・課題と持続的強化に向けた提言 |
(*)著者らは2000年に米露MPC&A(核物質防護・管理・計量管理)協力を包括的に評価し、加速・強化のための提言を行ったが、本稿ではその後1年間の進展と課題を再評価している。この1年でMPC&Aプログラムは予算・計画・技術・政策・ロシア側とのパートナーシップ・アクセス面などで一定の前進を示したが、依然として持続的改善が必要とされる領域も多いと指摘している。著者らは、米露協力の持続性と安全保障上の効果を高めるため、より強力な高レベル主導、政策調整、実施体制の強化を推奨している。(Princeton University, Harvard University, Russian-American Nuclear Security Advisory Council(RANSAC)) | ||
| RESULTS AND EVALUATION OF THE TRAINING COURSES ON THE APPLICATION OF THE CRITICALITY TESTER | J. Vidaurre-Henry, R. Schneider, U. Filges, J. Knorr, A. Ellinger, B. Richter, D. Reilly | ||
| 臨界試験装置利用研修コースの成果と評価 ― 研究炉を用いた理論・実技訓練およびフィールド試験による習熟度評価 |
(*)臨界試験装置(CT)はIAEAおよびEURATOMが研究炉における臨界性チェックに用いる検査機器であり、Dresden工科大学(TUD)が研修コースを開催し、CTの性能・限界・実務運用を習得させる内容が整備されている。研修は理論(ハード・ソフトの構造、炉物理・測定手法の再教育)と、TUDのAKR研究炉を用いた実技(炉の起動操作、CT測定の理解・解釈)によって構成されている。研修終盤ではプラハ工科大学のVR‑1炉でのフィールド試験が行われ、受講者は実際に計測準備・測定実施・適切な運転指示などを行い、研修成果が評価されている。(IAEA, Dresden University of Technology (Germany)) | ||
| Results of five years’ cooperation on Creation of Nuclear Materials Physical Protection System at SRI SIA “Luch” | Pavel P. Mizin, Victor Y. Chukov | ||
| SRI SIA「Luch」における核物質物理的防護システム構築に関する5年間の協力成果 ― 施設・敷地・輸送を含む段階的防護強化と統合PPS構築の実施結果<SRI SIA “Luch” は、ロシア・モスクワ州ポドリスクに所在する 国家研究・生産企業(Scientific Research Institute / Scientific Production Association “Luch”)であり、ロシア国営原子力企業ロスアトム(Rosatom)傘下にある。主要業務:核燃料・高温材料・レアメタルの研究・生産、核物質(特に高濃縮ウラン:HEU)の処理・貯蔵施設> |
(*)本報告は、SRI SIA「Luch」と米国DOE系国立研究所が5年間にわたり協力して実施した、核物質物理的防護システム(PPS)の開発・整備・運用の成果を整理したものである。取組は段階的に進められ、建屋ごとの防護強化、アクセス制御、監視・早期探知システム、中央警報所の構築、区域間通信ネットワーク整備、安全な貯蔵区画の設置など、Luch敷地全体を統合した防護体系の構築が行われた。各段階では米国専門家との合同受入れ審査が行われ、装備導入・資金使用の適正性確認を経て、防護レベルの実質的向上が実現したことが述べられている。(State Research Institute of SIA “Luch” (ロシア)) | ||
| Results of gamma-ray measurements from a recent demonstration for Russian technical experts | G. K. White, J. F. Morgan, S. J. Luke, D. E. Archer, T. B. Gosnell, R. T. Lochner | ||
| ロシア技術専門家向け最近の実演におけるガンマ線測定結果 ― 情報バリア付き属性測定システム(AMSIB)による機密保持と透明性検証の両立実証 |
(*)2001年8月、米国技術者チームはロシア技術専門家に対し、情報バリア付き属性測定システム(AMSIB)を用いて、機微なプルトニウム物品から機密情報を開示せずに属性を判定できることを実演した。ガンマ線測定は、分類情報を保持したまま物品の核物質属性(例えば特性の有無)を「非機密の判定結果」に変換する仕組みの実効性を示し、透明性・検証性の両立を意図したものであった。実演では、国際的な核軍縮・核物質透明性枠組みを想定し、ロシア側が独立に検証可能で、かつ米側の機密を開示しない測定アプローチが実践的に成立することが確認された。(LLNL, SAIC‑TRSC, LANL) | ||
| Review of Two US Information Barrier Implementations (TRADS & RANGER) | Bruce Geelhood, Richard Comerford, James Wolford | ||
| 米国における2種類の情報バリア実装(TRADSおよびRANGER)の評価 ― 機密保護・検証信頼性・認証容易性を両立する情報バリア設計原則の比較検討 |
(*)RADSおよびRANGERという2種類の米国情報バリア実装を比較し、情報バリアの基本概念(機密値を閾値で非機密の合否判定へ変換する仕組み)を整理している。情報バリアの設計では「オープンで透明な測定系」「隠しスイッチ排除」「完全なソースコード開示」「シンプルなOSまたはOS不要化」など、認証性を高める設計原則が重要とされる。TRADS/RANGERのレビューを通じ、複雑なソフトウェアや異種計算機構成を減らすことが認証コストの低減や点検手続きの簡素化に寄与することを示している。(PNNL, DynCorp、LLNL) | ||
| REVISING THE CONVENTION ON THE PHYSICAL PROTECTION OF NUCLEAR MATERIAL | Patricia A. Comella, Burrus Carnahan | ||
| 核物質防護条約の改訂 ― IAEA専門家会合による国際物理的防護体制強化の必要性と改正勧告<当該勧告が含まれる“正式なIAEA文書番号”: IAEA 文書番号:GOV/2001/41 IAEA理事会が審議した文書であり、「Final Report of the Informal Open-ended Expert Meeting to Discuss Whether there is a Need To Revise the CPPNM」が添付されている。この文書は、GC(45)/INF/14(2001年9月14日付) として一般公開されており、その中で GOV/2001/41 が添付されている。> |
(*)本論文は、IAEA事務局長エルバラダイの招集により1999年から行われた専門家会合の審議内容を報告し、核物質防護条約(CPPNM)の改訂必要性を検討した経緯を整理している。2000〜2001年にかけて4回開催された作業部会は、国際的物理的防護体制の強化に向けた改正の方向性を議論し、条約の実効性を高めるための明確な修正案作成を提言した。専門家会合は最終的に、CPPNM強化のための「明確に定義された改正案」を起草・検討するため、IAEAが法技術専門家の公開作業部会を招集すべきとの勧告をまとめた。(US Department of State / Bureau of Nonproliferation) | ||
| RUSSIAN IMPORT OF FOREIGN SPENT FUEL: STATUS AND POLICY IMPLICATIONS | Matthew Bunn | ||
| 外国使用済燃料のロシア受入れ:現状と政策的含意 ― 国際受入れ事業の安全性・不拡散・経済性を巡る政策課題の検討 |
(*)ロシアは外国の使用済燃料を受け入れるための立法を整備し、保管・再処理・処分を含む国際的受け入れ事業を提案している。この計画には、安全性・輸送インフラ・市民の反対・経済効果・不拡散への影響など、多岐にわたる政策課題が存在する。多くの燃料は米国起源のため、実施には米国政府との123協定の締結が不可欠であり、その交渉が主要な政策争点となっている。(Harvard University) | ||
| SAFEGUARD RADIOASSAY MEASUREMENTS – DOES THE ASSOCIATED DATA SATISFY THE QUALITY ASSURANCE REQUIREMENTS OF WASTE MANAGEMENT? | Robert F. Kehrman, Stanley T. Kosiewicz, Michael W. Pearson, Reinhard M. Knerr, Kerry W. Watson, Kenneth L. Coop | ||
| End(11) | 保障措置用放射能評価(ラジオアッセイ)データは、廃棄物管理の品質保証要件を満たしているか ― WIPP規制(40 CFR 194.22)に基づくSafeguardsデータの資格付与手法と再評価の意義 |
(*)WIPP(廃棄物隔離パイロットプラント)では、40 CFR 194.22 により ASME NQA‑1 などの品質保証(QA)要件に適合したデータのみが廃棄物管理に使用できると規定されているが、Safeguards 用途で取得された放射能計測データはこのQA要件に適合していない場合がある。これらの既存データを廃棄物管理に使用するためには、同規則が認める代替的なデータ資格付与手法(ピアレビュー、相関データ、確認試験、同等QAプログラム)により、Safeguards データの信頼性を再評価する必要がある。データ再評価の導入により、作業者の被ばく低減、処理スループット向上、分析コスト削減などの利点が得られ、実際に RFETS や LANL での適用事例が示されている。(Westinghouse TRU Solutions, LANL, DOE, CTAC(Carlsbad Technical Assistance Contractor)) | |
| SAFEGUARDS INSPECTIONS – PRACTICAL UNPREDICTABILITY | Victor Bragin, John Carlson, Russell Leslie | ||
| 保障措置査察における実践的“予測不能性”の導入 ― 施設特性・国家事情を踏まえた柔軟な査察計画設計のあり方 |
(*)IAEA保障措置の有効性向上のため、査察計画と実施方法に“予測不能性(unpredictability)”を導入することが重要な要素であると論じている。“予測不能性”は画一的な形では適用できず、施設類型、核燃料サイクルの構造、国家ごとの事情などを反映した“実際的(practical)な適用方法”を設計する必要があると指摘する。また、保障措置の効率性・費用対効果を損なわずに、査察対象側が事前に行動を予測できない程度の柔軟性を確保するための概念設計を提案している。(Australian Safeguards and Non-Proliferation Office (ASNO)) | ||
| SATELLITE IMAGERY AND THE ADDITIONAL PROTOCOL | K. Chitumbo, O. Heinonen, T. Renis, S. Syed Azmi | ||
| 衛星画像と追加議定書 ― INFCIRC/540 に基づく国家申告評価における商用衛星画像の活用 |
(*)本論文は、追加議定書(INFCIRC/540) に基づき加盟国が提出する情報の正確性・完全性評価において、商用衛星画像が有効な補完情報源として重要な役割を果たす ことを示している。衛星画像は、申告施設の位置、サイトのレイアウト、建屋配置、未申告区域の有無、操業状態の把握 などの評価に寄与し、とりわけ Article 2.a.(iii) で報告される場所の検証や複雑なサイトへの査察準備に有用である。1メートル級の商用衛星画像であっても、遠隔地・無人サイトの監視、廃棄物貯蔵地点の状況確認、ウラン鉱山などの操業状況の把握が可能であり、費用のかかる現地査察の代替/補完手段としての実用性が確認されている。(IAEA) | ||
| Screening of Environmental and Swipe Samples by Delayed Neutron Analysis | Joel Carter, David Glasgow, Doyle Hembree, Michael Whitaker | ||
| 遅発中性子分析による環境試料およびスワイプ試料のスクリーニング | |||
| SECOND GENERATION RESEARCH REACTOR FUEL COUNTER (RRFC-11) | M. Abhold, S.C Bourret, D. Pelowitz, Michael Baker, W. Harker, P. Polk | ||
| 第二世代研究炉燃料カウンタ(RRFC‑II) ― 水中非破壊測定による返還 MTR 燃料の残存²³⁵U評価システム<LA‑UR‑01‑3669 あり> |
(*)第二世代研究炉燃料カウンタ RRFC‑II は、海外から返還される MTR 型使用済燃料の 残存 ²³⁵U 量を水中で非破壊評価するために開発された改良型システム である。返還燃料は 93% 高濃縮U–Al 合金で、最高 65% の燃焼度に達している。測定は パッシブ中性子同時計数、アクティブ中性子同時計数、アクティブ多重度解析 を統合した方式で行われ、水中測定により 燃料の引き上げ・乾式取り扱いの必要性を排除し、危険性・コスト・時間を大幅に削減 している。水中部には密閉ステンレス容器内に 中性子・ガンマ検出器とスキャン式アクティブ中性子源 を搭載し、地上部には データ処理装置、駆動系、操作用PC、タッチスクリーン が設置される。RRFC‑II は既存 RRFC(SRS RBOF に設置済)の 改良版 として FY2001 に設置予定。(LANL) | ||
| Sensitivity and Accuracy Considerations for Neutron Assay of Plutonium Contaminated Waste in Large Containers | RobertJ. Estep, Sheila G. Melton | ||
| 大型容器中のプルトニウム汚染廃棄物に対する中性子アッセイの感度および精度に関する考察 ― マトリックス効果・宇宙線バックグラウンドが計測性能に与える影響<LA‑UR‑01‑3747 あり> |
(*)1970年代以降、TRU 廃棄物の 100 nCi/g 検知限界に対応するために開発されてきた中性子計測技術は、208 L ドラムの測定性能が向上したが、近年の D&D(廃止措置)で発生する より大型の廃棄物容器(B‑25 ボックスなど、約100 ft³) への適用が新たな課題となっている。計測精度は廃棄物マトリックスの 水素量(H密度)によって大きく影響を受け、とくにアクティブ/パッシブ中性子応答はマトリックス内の単一点源の位置によって大きなばらつきを示す。金属含有量が多いと感度が低下する。各容器で金属組成や密度が不明であるため、容器ごとに 宇宙線誘起バックグラウンドが異なり、パッシブ計測の感度が低下することが問題であり、論文では金属系マトリックス・水素系マトリックス双方の課題の定量規模を評価している。(LANL) | ||
| SHUFFLER BIAS CORRECTIONS USING CALCULATED COUNT RATES | Jon R. Hurd, Phillip M. Rinard | ||
| 計算された計数率を用いたShuffler測定のバイアス補正 ― 校正標準と異なる材質試料に対する計算手法による補正式の導出と適用性<Shuffler(シャフラー);核物質(特に ²³⁵U)を非破壊で定量するための「パッシブ・アクティブ併用型中性子計測装置」。IAEA、米国DOE、各国の核物質計量管理(MC&A)で広く使用されている標準的NDA装置の一つ。> |
(*)Los Alamos の2台のShufflerは U₃O₈ 標準試料により校正されているが、実際の測定対象が金属ウランや合金など異なる物質組成の場合、校正の不一致により系統的バイアスが生じる。 新たに開発された計算ツールを用いて、Shuffler の計数率を高精度に算出し、物質ごとに適用可能なバイアス補正係数を導出できるようになった。この手法は8 kg級の非認証U₃O₈標準の検証や、金属ウラン円板を用いたベンチマークで精度が確認され、従来校正範囲外の試料にも適用できる拡張手法として有効である。(LANL) | ||
| SIMS Particle Analysis at the IAEA Safeguards Analytical Laboratory | F. Ruedenauer, Y. Kuno, D. Donohue, P. M. Hedberg, S. Vogt, M. Kohl | ||
| IAEA保障措置分析所におけるSIMS粒子分析 ― 環境スワイプ試料中の単一粒子同位体比測定による未申告核活動の検知<SIMS粒子;「SIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry:二次イオン質量分析)で分析される環境中の微小粒子」 を指す用語。特に IAEA保障措置の環境サンプリング(Environmental Sampling, ES) において重要な概念> |
(*)保障措置における環境試料分析では、核施設で行われた全ての過去のプロセス履歴が、個々のダスト粒子の同位体組成に反映されるという考えが基礎となっている。SIMS による単一粒子の同位体比測定と、粒子集団全体の同位体シグネチャ解析により、施設内で未申告の核活動が行われた可能性を高い感度で検知できる。試料は IAEA 査察官が施設内部で「スワイプ(拭き取り)」手法により採取し、SAL(Seibersdorf)で質量分析が実施される。(IAEA) | ||
| SIMULATIONS SYSTEM EFFECTIVENESS and PROBABILITY OF NEUTRALIZATION | Mike Golden | ||
| シミュレーションによるシステム有効性と制圧確率の評価 ― 侵入阻止・制圧の確率論的評価に向けた検知・遅延・応答要素の統合的解析 |
(*)従来、侵入阻止確率および制圧確率の評価には、簡易的な重み付け手法やデルファイ法、フォース・オン・フォース演習結果の組合せが用いられてきたが、精度に課題があった。シミュレーション手法の導入により、検知・遅延・対応といった物理的防護システムの主要要素を、施設環境・地形・構造・武装等を反映した総合的かつ再現性の高いモデルで評価できるようになった。この手法は、護衛部隊の撃破能力、応答時間、兵器性能、遮蔽条件、重要検知点、障壁遅延効果などの要素を統合し、システム有効性を信頼性高く算定できる点に優れている。(Westinghouse Safety Management Solutions) | ||
| SINGLE EVENT UPSET AS A FAILURE MECHANISM IN SAFEGUARDS EQUIPMENT | M. Aparo, J. CarelIi, J. Whichello, M. Ondrik, R. White, G. Neumann, G. Hadfi | ||
| 保障措置機器における故障要因としての単一粒子事象によるビット反転 ― 中性子誘発SEUの発生機構・脆弱性評価と設計上の対策指針 |
(*)近年の微細化した電子回路は、中性子によるシングルイベントアップセット(SEU)により状態が反転し、保障措置用機器の動作に予期せぬ誤りを生じ得ることが確認された。調査対象となった監視装置では対策可能であったが、SEUは確率的に発生するため、機器内部の各電子部品には脆弱性分布が存在する。本論文はSEUの症状、機構、実証試験結果を示し、新たな保障措置機器に必要な設計上の制約と回避策を提示している。(IAEA, BNL, Aquila Technologies Group, Inc., Dr. Neumann Elektronik GmbH) | ||
| SMALL, PORTABLE, LIGHTWEIGHT DT NEUTRON GENERATOR FOR USE WITH NMIS | J. T. Mihalczo, J. K. Mattingly, L. G. Chiang, J. Reichardt | ||
| NMIS 用小型・可搬型 DT 中性子発生器 ― アクティブ中性子照射計測に向けた高出力・方向性中性子源の開発 |
核物質識別システム(NMIS)、14.1MeV DT中性子(*)本研究は、核物質識別システム(NMIS)のアクティブ測定において、14.1 MeV の DT(重水素–トリチウム)中性子源を用いることで、感度・精度の向上および測定時間の短縮が可能であることを示している。NMIS に必要な約 5×10⁶ n/s の中性子強度を満たすため、長さ約4 ft、直径 3 in、重量 30 lb 未満(電源含む)という小型・軽量のDT中性子発生器が MF Physics 社により ORNL 向けに開発されている。中性子発生器には associated particle(α粒子)検出器が組み込まれており、方向性を持つ中性子ビーム(cone of neutrons)を定義できるため、核物質容器のアクティブ中性子照射による識別に特に有用である。最終試験後は Y-12 施設で実運用が予定されている。(ORNL, MF Physics Corporation) | ||
| SNL Material Monitoring System: Monitoring for the Future | Lawrence M. Desonier | ||
| SNL核物質監視システム(MMS):将来の監視技術に向けた取り組み ― 多様なセンサ統合と継続的知識確保を実現する柔軟監視アーキテクチャ ― |
(*)世界中で核物質を安全に貯蔵・管理するためには、高度で柔軟な監視システムが必要であり、Sandia National Laboratories(SNL)が開発した Material Monitoring System(MMS) は、多様なセンサ・ビデオ装置・運用構成に対応できる包括的監視基盤を提供する。MMS は、RF(無線)および有線センサ、静止画ビデオなど複数の監視デバイスの情報を収集・蓄積・伝送し、核物質の継続的知識(continuity of knowledge) を確保するためのデータ管理・表示機能を備えている。本発表では、最新バージョンの MMS を用いて、T‑1 Electronic Sensor Platform、Echelon LonWorks ネットワーク、Neumann DCM‑14 などのデバイスとのインターフェース動作がデモンストレーションされる。(SNL) | ||
| SOFTWARE AUTHENTICATION | J. A. Mullens, B. D. Geelhood, D. W MacArthur, G. K. White, J.K. Wolford, Jr., P. E. Vanier, R. Whiteson | ||
| ソフトウェア認証 ― 核物質透明性・軍備管理計測における真正性保証のための技術的課題と指針 |
(*)軍備管理および核物質透明性のための計測ソフトウェア認証には、機微情報(classified information)保護 と 測定結果が真正であると検認側に保証すること の両立が求められる。認証指針の策定には、既存のセキュリティ基準や品質保証手法を核計測技術に適用しつつ、急速に変化する核物質監視技術に対応できる柔軟な認証手法が必要となる。提案された認証指針は、現行装置の評価および将来の計測システム設計に影響し、ソフトウェアが“意図された機能のみを正確に実行する”ことを検証する体系的枠組みを提供する。(ORNL, PNNL, LANL, LLNL, BNL) | ||
| Software development for the Sarov Storage Monitoring Experiment | Sergei Blagin, Thomas Lockner, Boris Barkanov, Dimitri Moroskin | ||
| サロフ貯蔵監視実験における監視ソフトウェア開発 ― 機微核物質の継続的知識を維持するための要求仕様・構造・実装設計 |
(*)ロシア連邦核センター(RFNC-VNIIEF)は、機微核物質を対象とする高度監視技術を備えた貯蔵施設を構築し、取得データをインターネット経由で認証利用者に提供できる監視システムを開発した。監視ソフトウェアは、電源喪失・ハード障害といった不測事態においても監視対象の“継続的知識(continuity of knowledge)”を維持できることが求められ、過去の Container‑to‑Container や Magazine‑to‑Magazine 実験の運用経験が設計に生かされている。 本論文は、このサロフ貯蔵監視実験に用いられるソフトウェアの 要求仕様・構造・実装方針 を示し、無人遠隔監視システムの中核としての信頼性と実用性の確保について議論している。(RFNC‑VNIIEF, SNL) | ||
| Specifications for Solution Monitoring Systems – Installation, User Requirements and Technical Specifications | B. A. Hunt, D. Landat | ||
| 溶液監視システムの仕様:設置要件・運用条件・技術仕様 ― 無人検認に向けた圧力・温度連続監視と改ざん防止データ処理の枠組み |
(*)本論文は、再処理施設の Head End、主工程、廃棄物処理、転換、燃料製造 などの主要工程における 溶液監視システム(Solution Monitoring System) の保障措置的適用方法を、IAEA・Euratom・日本での既存運用経験に基づき整理している。システムは、プロセス容器の 圧力・温度データの連続収集・保存・評価 を中核とし、個々の圧力変換器や温度センサが、改ざん防止機構付きの環境下で オペレーター側の計測系と接続され、データは認証付きで検認官キャビネットへ送られる。これにより、核物質計量管理(MC&A)の無人検認、宣言された運転状況の確認と未申告操作の検知、施設設計の継続確認 が可能となり、検認負荷の低減・NRTA の改善・連続的知識保持の向上を実現する。(EC JRC-Ispra) | ||
| State-Wide Performance Criteria for International Safeguards | Joseph F. Pilat, William D. Stanbro, Kory W. Budlong Sylvester | ||
| 国全体(State-wide)保障措置における行為/行動/実施基準(パフォーマンス基準)の検討 | (*)IAEA 保障措置は従来、詳細な手続き基準(prescriptive criteria)に依存してきたが、それをより柔軟な「パフォーマンス基準(performance criteria)」へ置換することは、保障措置制度に構造的変革をもたらす可能性がある。パフォーマンス基準の採用は、「最終的な安全保障目標は不変だが、その達成手段を固定しない」という発想に基づき、国家レベルでの保障措置目標設定、上位目標との整合性、評価指標の設計が新たな課題となる。より柔軟な運用は効果性・効率性向上につながる一方で、IAEAによる説明責任の増大・透明性確保の必要性、そして実施範囲の限界設定の問題が生じる。論文はこれらの制度的・実務的論点を包括的に整理している。(LANL) | ||
| STATUS OF VIRTUAL PRIVATE NETWORK IMPLEMENTATIONS IN INTERNATIONAL SAFEGUARDS | Heidi Anne Smartt | ||
| 国際保障措置における仮想プライベートネットワーク(VPN)の導入状況 | |||
| STRENGTHENING GLOBAL PRACTICES FOR PROTECTING NUCLEAR MATERIAL FROM THEFT AND SABOTAGE | George Bunn, Fritz Steinhausler | ||
| 核物質の盗取・破壊行為防止に向けた国際的防護実務の強化 ― 各国の物理的防護実態の把握と訓練手法高度化に向けたCISACの取り組み |
(*)スタンフォード大学 CISAC が主導する本研究は、各国の核物質防護(Physical Protection)実務の実態把握、その背景要因の分析、そして担当者向け訓練の改善を目的としている。各国の物理的防護制度には、法律・規制の違いや国際的な最低基準の欠如などにより大きなばらつきが存在し、保護水準の不均質さが盗取・破壊行為への脆弱性を高めていると指摘されている。研究では、政策決定者向けの1日ワークショップ、物理的防護の訓練を支援する「バーチャル施設ウォークスルー」、さらに攻撃シナリオを疑似体験する訓練用コンピュータゲームの開発など、教育・訓練の高度化手法が検討されている。(Stanford University) | ||
| Strengthening Safeguards Information Evaluation | Jorn Harry, Patrick Hudson | ||
| 保障措置情報評価の強化 ― 多源的情報統合に向けた客観的評価手法(Delta法)の提案 |
(*)強化保障措置では、国の申告内容の検証だけでなく、国家の核計画全体・他条約履行状況・政治的動機・経済的能力・国際関係・透明性など広範な情報を評価に用いる必要性が強調されている。多様な情報源を扱うためには、高い信頼性と検知確率を備えた新たな情報評価プロセスが不可欠であり、IAEAが用いる物理モデルに加え、ファジィ論理(Fuzzy Logic)も提案されたが、最終判断の明確性に課題が指摘されている。著者らは、経験豊富な査察官の知識を体系化し、指標を統合する「Delta 法」という客観的手法を提示し、名義尺度・順序尺度を用いて予測的判断にもつながる評価システムを構築できると論じている。( Independent Adviser, Leiden University) | ||
| STRUCTURE OF A DESIGN BASIS THREAT (DBT) WORKSHOP | Jim Blankenship, Mark Soo Hoo | ||
| 設計基準脅威(DBT)ワークショップの構成 ― 国家脅威評価からDBT策定・運用へ至る実務プロセスと国際モデル構築の成果 |
(*)IAEA の INFCIRC/225/Rev.4 が推奨する「設計基準脅威(DBT)」の作成を加盟国が適切に実践できるよう支援するため、米国の NRC と DOE の約30年の経験に基づいて Sandia National Laboratories が DBTワークショップを構築した。このワークショップは 1999–2000 年にチェコ、ポーランド、ウクライナで実施され、国際専門家チームによって内容の有効性と適用性が評価された。その結果、国別のドラフト脅威評価、DBT策定への適用方法、DBT作成・維持に関する役割分担整理、そして国家機関間の協議促進という、4つの主要成果が得られ、後に国際標準モデル策定にもつながった。(SNL, IAEA) | ||
| Study of the CIVET Design of a Trusted Processor for Non-intrusive Measurements | Nikolay lsaev, Andrey S. Sviridov, Peter E. Vanier, Peter Zuhoski, Cynthia A. Salwen, Victor Chebykine | ||
| End(12) | 非侵入検認のための「信頼性保証プロセッサ(Trusted Processor)」CIVET設計の検討 ― 情報バリア下で機微情報を保護しつつ認証容易性を確保する設計評価 |
(*)1990年代初頭にBNLが開発した CIVET は、機微情報を露出させずに分類対象を検認するための「信頼性保証プロセッサ(Trusted Processor)」 を基盤とした非侵入型測定システムであり、情報バリア付き検認技術の初期モデルとなった。CIVET の専用デジタル基板は、機微データを安全に内部処理しつつ、観察者には非機微情報のみを出力する設計で、ハードウェア・ソフトウェアともに認証容易性(authenticatability)を重視した簡素で可視性の高いアーキテクチャとなっていた。現在はロシア VNIIA を中心とする技術チームが CIVET の長所・制約を評価しており、国際的な核査察・検認システムに適用可能な“信頼性保証プロセッサ”設計の妥当性が検討されている。(All-Russian Institute of Automatics (VNIIA), BNL) | |
| SUCCESSES IN THE EVOLVING RUSSIAN SYSTEM OF NUCLEAR REFERENCE MATERIALS | S. Guardini, G. Pshakin, Robert Marshall, C. Mathews, V. Erastov, V. Gorshkov, V. Roudenko, A. Mozhayev, A. Savlov, Y. Leschenko | ||
| ロシアにおける核物質計量管理向け計測基盤の整備と成果 ― 参照物質(RM)整備・トレーサビリティ確立・NDA/DA能力向上の具体的進展 |
(*)ロシアの核施設にNDA装置を導入するにあたり、計量管理(MC&A)に必要な広範な核基準物質(Reference Materials:RMs)の整備が求められ、その開発が近年大きく進展した。従来のロシア計測制度は手順書依存で物理的トレーサビリティが欠如していたが、破壊分析(DA)・非破壊分析(NDA)双方における校正体系の整備、規制・方法論・手順基盤の構築により、国際水準に近づく改善が進んでいる。これらの進展により、核基準物質の開発、物理的トレーサビリティ確立、人材・施設能力の向上が実現し、ロシアの核物質計量管理の信頼性が大幅に強化された。(IAEA, IPPE, LANL, MINATOM, VNIIEF,Research Institute of Atomic Reactors) | ||
| Template Applications for Monitoring Warhead Dismantlement | James R. Lemley, Peter E. Vanier, Leon Forman | ||
| テンプレート方式による核弾頭解体監視の応用 ― 高機密特性を保護しつつ真正性確認を行うための比較手法と一致度評価の活用 |
(*)核兵器備蓄削減に向け、真正な核弾頭であることを高い信頼性で確認しつつ、設計情報を漏えいさせない検認方法が求められている。属性(attribute)方式とテンプレート(template)方式の違いと誤解を整理し、テンプレート方式が高感度データや機密性の高い特性を安全に取り込める利点を示している。テンプレート比較の「一致度の変動(variability)」を評価することで、真偽判断の中間状態を解決し、より高い真正性保証を実現できることを提案している。(BNL, Ion Focus Technology, Inc.) | ||
| TGS MEASUREMENTS OF PYROCHEMICAL SALTS AT ROCKY FLATS | Thomas H. Prettyman, David J. Mercer, J. Steven Hansen, John P. Lestone, Larry Kayler | ||
| ロッキーフラッツにおけるピロ化学塩のTGS測定 ― 廃止措置支援を目的としたトモグラフィー・ガンマスキャナによる非破壊評価 |
(*)本研究では、ロッキーフラッツ施設(Rocky Flats)におけるピロ化学塩の特性評価を目的として、新規に設計されたスキッド搭載型トモグラフィー・ガンマスキャナ(TGS)を用いた測定結果が示されている。 TGS は、廃止措置中の建屋371におけるピロ化学塩の内容物と放射能分布を非破壊で可視化するために開発され、従来のガンマ測定手法より高い識別能を提供する。本論文では、TGS の構成、適用方法、測定結果と課題が議論され、ロッキーフラッツにおける核物質管理および廃止措置支援への有効性が示されている。(LANL) | ||
| The Application of Fixed and Random Error to Shipper/Receiver Differences | Brian G. Scott | ||
| 荷送人と荷受人の測定結果の差異に対する固定誤差およびランダム誤差の適用 ― LOE_{S/R} の計算手法と誤差モデルの前提整理によるS/R差異評価の指針 |
(*)本論文は、シッパー(出荷側)とレシーバー(受入側)の測定値の差が統計的に有意かどうかを判断するために、両者の「限界誤差(LOE)」を統計的に結合した LOE_{S/R} の算出方法を解説している。LOE にはランダム誤差と系統誤差(固定誤差)が含まれ、これらの扱い方によって複数の計算手法が存在し、手法選択は前提とする誤差モデルに依存する。LANL のシッパー/レシーバー計画の文脈で、各計算法の仮定とその影響を整理し、サイト固有の S/R 差異評価を行う担当者が LOE_{S/R} を適切に算定するための指針を提供している。(LANL) | ||
| The Application of Game Theory to Statistical Sampling Plans | Brian G. Scott | ||
| 統計的サンプリング計画へのゲーム理論の応用 ― MC&A における利害関係者の相互依存性を踏まえたサンプリング頻度最適化と均衡解析 |
(*)本論文はゲーム理論を核物質管理・計量管理(MC&A)の統計的サンプリング計画に適用し、サンプリング設計者と規制当局、施設運転側、あるいは仮想的な核物質転用者との利害相互依存性を分析する枠組みを示している。ゲーム構造を「サンプリング案」と「意思決定者の行動選択」の対抗関係として定式化し、最適戦略を比較することで、サンプリング頻度などの設計要素を合理的に決定する手法を提案する。さらに、サンプリング計画の均衡点が想定ペイオフ(利得)の変動にどの程度影響されるかを例示し、感度分析の重要性を示している。(LANL) | ||
| The ARIES Nondestructive Assay (NDA) System | T. E. Sampson, Teresa L. Cremers | ||
| ARIES 非破壊アッセイ(NDA)システム ― 核兵器ピット解体プロセスにおけるPuO₂製品の精密計量管理を支える多機能NDA装置群 |
(*)ARIES は、米国DOEによる核兵器ピット解体・プルトニウム金属の酸化転換・PuO₂製品包装などを実証するプロジェクトであり、その出力物質を管理・計量管理(MC&A)するために高精度NDAシステムが導入されている。NDA システムは、カロリメータ、ガンマ線同位体分析装置、アクティブ/パッシブ中性子同時計数装置の3機器から構成され、ロボットとホストコンピュータにより自動化され、DOE 3013標準に準拠したパッケージ中のPu量を高精度に測定する。これらの装置は ARIES プロセスラインで実証試験を受け、高い測定性能が確認されており、今後の改良方向も示されている。(LANL) | ||
| THE BENEFITS OF THE IPPAS PROGRAM | Mark Soo Hoo, David Ek, Terry Jenkin, Cris Price, Arvydas Stadkniklas | ||
| IPPAS プログラムの有効性 ― 各国の物理的防護体制の評価・改善支援を通じた核物質防護強化の枠組み |
(*)IPPAS(国際物理的防護助言サービス)は、IAEA により1996年に創設され、核物質の盗取や不正取扱いを防ぐために各国の物理的防護体制を評価・改善支援する役割を担っている。同プログラムは、国家レベルの法規制枠組みと施設レベルの物理的防護措置の双方をレビューし、加盟国が有効な核物質防護システムを構築・維持するためのギャップや改善点を明確化する。IPPAS は、国際的な核セキュリティ強化を支援する IAEA の枠組みの中で基本的役割を果たし、加盟国が必要とする物理的防護の能力向上を促す仕組みとして機能している。(IAEA, SNL, Atomic Energy Control Board (retired)(カナダ原子力規制委員会退職), Office of Civil Nuclear Security, U.K.(英国民生核セキュリティ局), State Nuclear Power Safety Inspectorate(リトアニア原子力安全監督局)) | ||
| THE BOX SEGMENTED NEUTRON SCANNER COMPONENT OF THE PROPOSED INTEGRATED BOX INTERROGATION SYSTEM, IBIS | S. Croft, R. J. Estep, B. M. Young, D. Martancik, S. Melton | ||
| 統合型箱体照射システム(IBIS)におけるボックス分割中性子スキャナー(BSNS)構成要素 ― アクティブ/パッシブ中性子計測を統合した箱詰め廃棄物NDAの高精度化とマトリックス補正手法 |
(*)Canberra Industries と Los Alamos National Laboratory は、箱詰め廃棄物の非破壊評価(NDA)に向けた次世代装置 IBIS(Integrated Box Interrogation System)を共同開発しており、その一部を構成するのが Box Segmented Neutron Scanner(BSNS)である。BSNS は、差分ディーアウェイ法(active assay)と受動中性子相関計数(passive assay)を組み合わせた新設計で、マトリックス不均質性や線源不均質性の補正、高密度マトリックスの測定、自己遮蔽や増倍効果の補正を可能にする。さらに、PATRM/PCI ボードとリストモードデータ解析を核に、CTEN や TGS 技術を拡張した中性子イメージング解析により、最小限の標準体で高信頼なアッセイ結果を生成できる設計が示されている。(Canberra Industries, LANL) | ||
| THE CASE FOR RESTRICTED-ACCESS VERIFICATION SYSTEMS | J. S. Kraus, R. Michael White, N. R. Zack | ||
| 限定アクセス型検証システムの必要性 ― 外部・遠隔監視技術を用いた機微性の高い施設 に対する非侵入型検認手法と国際条約遵守への応用可能性 |
(*)1990年代半ば以降、米国政府プログラムは外国の核関連施設へのアクセス確保に苦慮しており、当初の「監査的アクセス要求」が条約遵守を目的とした検証に十分移行していない。本論文は、機微施設内への立ち入りなしに遠隔監視または外部モバイルユニットを用いて検認を行う「限定アクセス型検証システム」の有効性を論じる。こうしたシステムは核施設だけでなく、化学兵器・生物兵器施設などアクセスが困難な施設にも応用可能であり、国際的な検認活動強化への貢献が示唆されている。(Aquila Technologies Group, Inc.) | ||
| The Case of Radioactive Waste Dumping as an Environmental Security in Northeast Asia | Sung-Tack Shin | ||
| 北東アジアにおける放射性廃棄物投棄問題と環境安全保障 ― 地域環境安全保障複合体の視点からみた脅威構造と域内協力の必要性 |
(*)北東アジアでは急速な経済成長に伴い原子力発電利用が進み、放射性廃棄物の安全な管理と処分が地域的な安全保障問題として浮上している。本論文は、放射性廃棄物問題を「地域環境安全保障複合体(regional environmental security complex)」の観点から捉え、誰が脅威を受け誰が緩和主体となるかといった安全保障上の問いを扱う。また、国家単位ではなく地域的アプローチを取る利点を整理し、北東アジアで放射性廃棄物管理協力を進めるために必要な枠組みや課題を提示する。(Korea Institute for Defense Analyses(韓国国防研究院)) | ||
| THE COMPLEX WORLD OF RADIOACTIVE MATERIALS TRANSPORT: REALITY VS CHALLENGES | L. Harmon, M. Mann | ||
| 放射性物質輸送の複雑な実態:現実と課題 ― 国際規制解釈の差異・認証遅延・政治的要因による運用上の課題と、安全実績との対比 |
(*)放射性物質輸送は世界的に高度な安全実績を持ち、重大事故や放射線による死傷例は報告されていない。しかし国際規制は一応統一されているものの、IAEA規則の各国解釈の差異、長いパッケージ認証期間、政治的要因など、多様な課題が存在する。米国を中心に輸送需要が増す中、歴史的に安全で環境負荷の小さい輸送実績を維持しつつ、規制運用上の課題への対応が求められている。(MACTEC, Inc., Transport Logistics International, Inc.) | ||
| The EC Co-Operation with Russia in the Field of Nuclear Materials Accountancy Control | A. Poucet, P. Frigola | ||
| 核物質計量管理分野における欧州委員会(EC)とロシアの協力 ― 小規模利用者を含む核物質管理制度の強化と国際非拡散基準との整合を目的とした制度的支援 |
(*)欧州委員会(EC)は、ロシアとの協力のもと、小規模ユーザーを含む核物質の管理・計量管理(accountancy control)制度を強化するための取り組みを進めている。ロシア側の規制体系および監督機関の能力向上を目指し、核物質の報告制度・許認可制度・在庫管理制度などについて欧州とロシア間で情報交換と共同改善が行われている。EC–ロシア協力は、EU の非拡散義務に配慮しつつ、国際基準(INFCIRC/153 など)との整合性確保と核物質管理文化の定着を目的とした制度的支援を含む。(EC-Euratom) | ||
| The Effect of Heavy Metal loading on Passive Neutron Coincidence Collar Measurements applied to MOX fuel | D. G. Turner, M. T. Swinhoe | ||
| MOX燃料に対する受動中性子同時計数コリメータ測定における重金属装荷量の影響 ― 集合体設計・装荷量の差異を超えて単一校正を可能にする重金属補正手法の提案 |
(*)MOX燃料集合体では、重金属装荷量(heavy metal loading)が受動中性子同時計数(Passive Neutron Coincidence Collar)の検出応答に影響を与えることが知られ、これまでは集合体設計ごとに個別校正曲線が必要であった。本研究は、受動同時計数データに対して重金属補正を導入することで、幅広い集合体設計と装荷量に対して単一の校正曲線を適用可能にする手法を提示している。632体のMOX集合体データ(BWR 8×8〜10×10、PWR 14×14〜18×18)を分析した結果、補正後の測定値と申告240Pu実効量の差は−2.4〜+2.2%で重金属装荷量と独立、精度は1%以下であることが示された。(EC Euratom) | ||
| The Effect of Moisture on (alpha,n) Neutron Source Rates and Energy Spectrums in Oxide Fuels | Michael Baker | ||
| 酸化物燃料における(α,n)中性子源率とエネルギースペクトルに対する水分の影響 | (*)登録見つからない。 | ||
| THE EFFECTS OF INFORMATION BARRIER REQUIREMENTS ON THE TRILATERAL INITIATIVE ATTRIBUTE MEASUREMENT SYSTEM (AVNG) | Rena Whiteson, Duncan W. MacArthur, Diana Langner | ||
| 三極イニシアティブにおける属性測定システム(AVNG)への情報バリア要件の影響 ― 機微情報保護と測定結果の真正性確保を両立するための設計上の課題 |
(*)機微な核兵器起源物質を測定する属性測定システム(AVNG)では、放射線計測そのものは通常の技術で可能であるものの、機微情報保護(classified data)を確保するため情報バリア(IB)が必須となる。情報バリアは機密漏えい防止と同時に、検証側へ「公開される測定結果が元データを正しく反映している」という信頼性(authentication)を保証しなければならず、設計・製造・運用の全段階でこれら二つの要件が影響を及ぼす。IB 要件の導入により、AVNG の検出器構成・データ処理・表示方式が制約を受け、測定系と情報バリアの統合設計・相互認証手順が Trilateral Initiative(米・露・IAEA)における実装の中核課題となっている。(LANL, LLNL) | ||
| THE FISSILE MATERIAL TRANSPARENCY TECHNOLOGY DEMONSTRATION | James E. Doyle, Larry R. Avens, Mark F. Mullen | 核分裂性物質透明性技術の実証 | |
| 核分裂性物質の透明性技術デモンストレーション ― 情報バリア付き属性測定システム(AMS/IB)による兵器起源Pu確認手法の実証 |
(*)米国国防総省・DTRA はロシア・マヤークに建設される兵器級プルトニウム貯蔵施設(最大34 t)の透明性確保のため、起源確認に必要な属性のみを判定しつつ機微情報を守る情報バリア付き属性測定システム(AMS/IB)を開発した。ロシア側が同位体組成や正味量を機密扱いとする状況に対応するため、核物質サンプル・検出器・解析装置をすべて情報バリアの背後に置き、6つの属性(同位体比・質量閾値・酸化物の不在・Pu存在・年代・対称性)のみを「合格/不合格」で表示する方式が採用された。2000年8月16日、LANL においてロシア代表団立会いのもとで核兵器ピットを用いた実証試験が成功し、機密情報を漏らすことなく「兵器級Puの属性を有すること」を証明できる技術であることが示された。今後、米露協力(Trilateral Initiative等)にも応用可能とされる。(LANL) | ||
| The French Approach for Control and Protection of Nuclear Materials in the Industrial, Medical and Research Fields | L. Pillette-Cousin | ||
| 産業・医療・研究分野における核物質の管理と防護に関するフランスのアプローチ ― 小規模利用者を含む国家的保障措置制度の枠組み |
(*)フランスは核燃料サイクル全体(採鉱から再処理まで)を保有し核兵器国でもあるため、産業・医療・研究など小口利用者が保有する核物質についても国家レベルの保障措置・防護制度を整備している。これら小規模利用に対し、フランス政府は産業省の権限下で核物質の管理・防護を担う国内保障措置制度(national safeguards system)を構築し、不正利用・盗取・転用の防止を目的とした規制と監督を行っている。この制度は国内外の非拡散義務(NPT加盟国としての責務)を踏まえ、小量核物質ユーザーに特化した規制枠組みを備え、医療・産業・研究分野に核物質が幅広く分布するフランスの状況に対応したものとなっている。(Institut de Protection et de Sûreté Nucléaire (IPSN, France)) | ||
| THE FRENCH TOUCH IN THE FIELD OF FUNDAMENTAL SECURITY PRINCIPLES | Denis Flory, Jean Jalouneix | ||
| 核セキュリティ基本原則の実践にみるフランスのアプローチ ― 事業者責任・性能基準型規制・多重防護に基づく枠組み |
(*)IAEA が提示する核物質・原子力施設の物理的防護に関する基本原則に対し、フランスは長年にわたり、国家レベルの法制度・規制と、施設レベルでの実施を組み合わせた一貫したアプローチを発展させてきた。フランスの制度は、事業者の一次的責任を重視し、性能基準(performance‑based)アプローチを採用する点が特徴であり、従来の規定遵守型(compliance‑based)から柔軟な方式へと移行している。経験の蓄積から、防護システムは**多重防護(defence‑in‑depth)**を基本とし、盗取や破壊への予防・事象管理・影響緩和を重視。効果的運用には、事業者と規制側の技術支援機関(IPSN)の高度な専門性が不可欠である。(Institut de Protection et de Sûreté Nucléaire (IPSN, France)) | ||
| THE FUTURE OF IMMOBILIZATION UNDER THE U.S.-RUSSIAN PLUTONIUM DISPOSITION AGREEMENT | Edwin S. Lyman | ||
| 米露プルトニウム処分協定における固定化処分の将来 ― 固定化路線停止決定がもたらす影響と二本立て処分方式(MOX+固定化)の後退 |
(*)米ロは 2000 年のプルトニウム管理・処分協定(PMDA)において、34トンの兵器級プルトニウムを処分する方針で合意し、米国はMOX化と併せて一部を「固定化(immobilization)」する二本立て方式(dual‑track)を採用した。 しかし米国政府(当時のブッシュ政権)は 2001 年、固定化技術開発の無期限停止と試験施設の解体を決定し、固定化路線の将来が事実上危機に陥った。固定化技術は非拡散面・コスト面で有望であったにもかかわらず、開発停止によって米ロ協定の履行遅延・コスト増・廃棄オプションの喪失を招く可能性が指摘されている。(Nuclear Control Institute(核管理研究所)) | ||
| The German Support Programme to the IAEA | H. H. Remagen, B. Richter, G. Stein | ||
| IAEAに対するドイツの支援プログラム | |||
| The Impact of the High Inspector Turnover Rate on Safeguards Training | Thomas Killeen, Colin Carroll | ||
| End(13) | 査察官の高離職率が保障措置訓練に及ぼす影響 ― 退職増加に伴う訓練体系の再検討と新技術導入の必要性 |
(*)IAEA 保障措置部門では、特に大量退職を主因として査察官の高い離職率(High Turnover)が続いており、熟練査察官の急減が訓練体系に深刻な影響を及ぼしている。現行の査察官訓練プロセスを分析した結果、講師体制・訓練手法・訓練負荷・受講者の初期能力差など、多数の要因が現在のニーズと合致していない可能性が示されている。新たな訓練アプローチとして、新技術の導入(例:デジタル教材・新しい訓練手法)を含む複数の選択肢を提示し、現代の査察業務に即した実効的な訓練体系の再設計を提案している。(IAEA, Sonalysts, Inc.) | |
| The Interaction between Commercial Developments & Safeguards Instrumentation Requirements | P. J. Chare, M. Swinhoe, P. Meylemans, W. Kloeckner | ||
| 商業的技術動向と保障措置用計測機器要件の相互作用 ― 市販機器の活用拡大と専用開発依存からの転換 |
(*)Euratom 保障措置は長年、専用開発機器と市販機器の併用で計測機器体系を整備してきたが、特注機器は市場規模が小さく開発コストが高いため、実務的な持続性が課題になっている。そこで近年は、ユーザ要求を精査したうえで、改造または無改造の市販機器で要求仕様を満たせるかを体系的に検討するという方向へ移行しつつあり、専用機器依存からの脱却が議論されている。市販機器の採用は、運用安定性・コスト低減・継続的な維持可能性・改良への相互利益などの観点で保障措置当局にとって利点があり、今後の計測機器要求へも影響を与えると指摘される。(EC-Euratom) | ||
| The LANL Physical Inventory Program | John A. Pompeo, John A. Pompeo | ||
| LANL における核物質実在庫管理プログラム ― 統計的手法に基づく核物質在庫確認とDOE MC&A 要求への適合 |
(*)LANL(ロスアラモス国立研究所)の核物質物理在庫プログラムは統計的手法に基づき、在庫量が所定の信頼水準で正確に表されていることを保証する仕組みを備えている。プログラムは DOE Order 474.1「核物質管理・計量管理(MC&A)」に従って設計され、定期・特別在庫調査の実施および測定値と既存の管理帳簿値との整合確認(照合)を義務化している。特にカテゴリ I/II の核物質を重視したグレーデッド・アプローチを採用し、LANL 内の他の MC&A プログラムとの相互依存性を踏まえた包括的な在庫管理体系として機能している。(LANL) | ||
| The Multi-Detector Analysis System | J. K. Jewell, R. Aryaeinejad, J. D. Cole, M. W. Drigert | ||
| マルチ検出器解析システム(MDAS) ― 高バックグラウンド環境下での即発核分裂信号取得による使用済燃料・TRU廃棄物の非破壊特性評価 |
(*)Multi-Detector Analysis System(MDAS)は、使用済燃料・TRU 廃棄物・その他核分裂性物質を対象に、事前情報なしで核分裂性物質量・放射線源項・核種組成を測定するために開発された非破壊分析システムである。多数の検出器アレイを用いて、アクティブ計測時に発生する中性子・γ線の時間相関(ナノ秒コインシデンス)とエネルギー分布を取得し、高バックグラウンド放射線中でも即発核分裂片の特徴を強調する。新規導入された高強度リニアック中性子源(10¹⁰ n/s)や、グラファイト反射体などの改良により、測定効率と核種組成抽出能力が向上し、未知組成廃棄物の特性評価に必要なデータ取得が可能となっている。 (Idaho National Engineering and Environmental Laboratory (INEEL)) | ||
| THE NATIONAL NUCLEAR SECURITY ADMINISTRATION’S IMPLEMENTATION OF DEPARTMENT OF ENERGY MC&A REQUIREMENTS | Cindy Murdock, Amy B. Whitworth, Douglas A. Bufis, Jane Teague Terrell | ||
| 米国国家核安全保障局(NNSA)によるエネルギー省 MC&A 要件の実施 ― NNSA 法に基づく保障措置・セキュリティ命令の運用手順 |
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| THE PROCEDURES OF ABACC FOR AUDITING RECORDS | Ruben Osvaldo Nicolas | ||
| ABACC による核物質記録監査手順 ― 記録・報告照合の体系化と査察現場で完結する監査方式 |
(*)ブラジル・アルゼンチン核物質計量管理局(ABACC) | ||
| THE ROLE OF NON-QUANTIFIABLE ASPECTS IN THE EVOLUTION OF SAFEGUARDS IN MOX FABRICATION PLANTS | Maurizio Boella, Stamatios Tsalas | ||
| MOX燃料製造施設における保障措置の進化に果たす非定量的要素の役割 ― 運転データ整合性・内部流動把握など量的計測を補完する現場情報の活用 |
(*)本論文は、MOX燃料製造施設における保障措置の設計・運用において、定量化できない要素(non‑quantifiable aspects) が果たす役割を分析し、補完的な指標としての重要性を指摘している。MELOX 工場などの実例に基づき、Euratom が実施する準連続的インスペクション(daily data comparison / weekly sampling)では、運転データの整合性確認や内部流動の把握といった非定量的評価が、量的測定を補強する要素として機能していることが示される。これら非定量的側面は、従来の量的バランス測定を置き換えるものではないが、現実の運転状況に基づく信頼性評価を強化し、プラント固有の保障措置アプローチを最適化するために不可欠な補助手段となると論じられる。(EC Euratom) | ||
| THE ROLE OF THE GEORGE KUZMYCZ TRAINING CENTER IN IMPROVING THE NUCLEAR MATERIAL MANAGEMENT CULTURE IN UKRAINE | Viktor I. Gavrylyuk, Gregory A. Sheppard | ||
| ウクライナにおける核物質管理文化の向上に果たすジョージア・クズミッチ訓練センターの役割 ― 物理的防護・管理・計量管理教育による専門人材育成と地域的能力強化 |
(*)George Kuzmycz Training Center(GKTC)は、ウクライナ国家原子力規制当局・ウクライナ科学アカデミー・米国DOEの協力により1998年に設立され、核物質の物理的防護・管理・計量管理に関する理論・実技教育を提供する国家的訓練拠点である。 トレーニング対象は、核施設の専門家や規制当局職員を中心に構成され、武器級核物質の不正利用・盗取・転用のリスク低減を目的としたシステム運用能力の向上を図っている。近年では、周辺国からの受講者も受け入れ、地域全体の核物質管理文化の強化に寄与する教育プラットフォームへと発展している。(Kyiv Institute for Nuclear Research, U.S.DOE, LANL) | ||
| The Role of the Russian Methodological and Training Center (RMTC) in Implementing Upgraded MPC&A Systems | Carrie Mathews, Debbie Dickman, Boris Ryazanov, Gennady Pshakin, Sergio Guardini | ||
| ロシア方法論・訓練センター(RMTC)の役割 ― 改良型MPC&Aシステムの実装支援における教育・方法論開発・規制支援の統合機能 |
(*)旧ソ連の集中管理システム崩壊後、ロシア国内の核物質防護・管理・計量管理(MPC&A)を強化する必要性が高まり、RMTC は施設レベルでのMPC&Aアップグレード実装を支援する中心的組織として設立・運用されている。RMTC は、非破壊測定(NDA)、計量管理、封じ込め・監視(C/S)、検査官の技能向上など、教育・訓練と方法論(methodology)開発の双方を担い、ロシアの規制当局 GAN およびMinAtom の能力強化に寄与している。欧州委員会(EC)と米国DOEの協力により、RMTC内には校正・実習向けの実験室(NDAラボ等)が整備され、将来の自立性(sustainability)を確保するための基盤的インフラと人材育成体系が構築されている。(PNNL, Institute of Physics and Power Engineering(IPPE, ロシア), JRC–Ispra) | ||
| The Swedish Support Programme on Nuclear Non-Proliferation to Former Soviet Republics | Paul Ek, Lars van Dassen, Sarmite Andersson | ||
| 旧ソ連共和国向けスウェーデン核不拡散支援プログラム ― 法制度整備・MPC&A能力向上・不正取引対策を含む国家核管理体制構築への包括的支援 |
(*)スウェーデン原子力規制当局(SKI)は、旧ソ連諸国における核物質防護・管理・計量管理(MPC&A)体制の確立を支援するため、1991年以降核不拡散支援・協力プログラムを開始し、法整備から物理防護、計量管理まで包括的に取り組んでいる。支援は、核法規整備、核物質計量管理、物理防護、輸出入管理、不正取引対策の5つのプロジェクト群に分け、受入国と共同で実施する方式を採用し、国家レベルの核不拡散制度の自立運用能力の構築を目標としている。 2001年6月までに、ロシアやウクライナ、バルト三国、南コーカサス・中央アジア諸国など合計11か国で109件のプロジェクトを開始(77件完了、32件進行中)し、旧ソ連地域の核不拡散制度の実質的強化に貢献している。(Swedish Nuclear Power Inspectorate(SKI, スウェーデン原子力規制当局)) | ||
| THE TRILATERAL INITIATIVE: IAEA VERIFICATION OF WEAPON-ORIGIN AND OTHER FISSILE MATERIAL RELEASED FROM DEFENSE PROGRAMS | Laura Rockwood, Thomas E. Shea, Alexander Panasyuk, John Murphy | ||
| 三者(米・露・IAEA)イニシアティブ:防衛計画から放出された兵器起源およびその他の核分裂性物質に対するIAEA検証 ― 機微情報保護と国際的信頼性を両立させる新たな検証制度の構築 |
(*)米国・ロシア・IAEA は、両国の防衛計画から放出された兵器起源およびその他の核分裂性物質を対象に、国際検認のための新たなIAEA検証制度の構築を共同で進めている。この制度は NPT 第6条の文脈に位置づけられ、機微情報を保護しつつ国際社会に信頼性ある検証結果を提供できる情報バリア付き測定手法を含む技術的・法的・財政的枠組みが検討されている。兵器部品や機密形態の物質を含む提出を想定し、二国間合意との接続や将来的なFMCT(核分裂性物質生産禁止条約)との整合性も視野に入れた検証モデルが議論されている。(IAEA, MINATOM(Russia), NNSA(USA)) | ||
| The United States Department of Energy Nuclear Materials Stewardship Initiative | John W. Newton, David Huizenga, Ken Chacey, Phil Niedzielski-Eichner | ||
| 米国エネルギー省における核物質管理の長期的保全計画 ― 余剰核物質の統合的管理と将来負担の軽減をめざす取り組み |
(*)要旨・本文はオンラインで公開されていない。(U.S. DOE) DOE は 2000 年に Nuclear Materials Stewardship Initiative を開始し、余剰核物質の管理統合、長期的費用削減を目的としたと説明している。 | ||
| THERMAL RESPONSE BASED ITEM IDENTIFICATION | Morag Smith, Phillip A. Hypes, David S. Bracken | ||
| 熱応答特性に基づくアイテム識別 ― カロリメータ応答の時定数解析による材料種判別・アイテム指紋付け手法 |
(*)核物質の非破壊分析(NDA)において最も困難な課題の一つである化学形態や周囲マトリックスの識別に対し、マトリックス材料が示す広い熱時定数の違いを利用して識別する手法を提案した。カロリメータ測定における応答の時間定数を抽出し、材料種の識別・アイテム指紋付け・出荷者—受領者間測定における確認などへの応用可能性を示している。この熱応答解析により、Pu金属とPu酸化物の区別など、提案されている属性測定で要求される識別の実現に貢献し得ることを示した。(LANL) | ||
| Tools and Information Management for Inventory Difference Evaluation | Victoria Longmire, Tom Burr, Benny Martinez | ||
| 在庫差(ID)評価のためのツールと情報管理 ― 分散伝播による 合成標準偏差sID 推定の自動化・標準化を支援するLANL開発ツール |
(*)特殊核物質(SNM)の在庫差(Inventory Difference:ID)を評価するには多数の測定値が関与し、その合成標準偏差 sID を推定する分散伝播(POV)が中心的手法となる。多くの DOE 施設では POV 推定の自動化・標準化が求められており、LANL は入力/出力のバルク量測定や濃度測定データなどを結合できる自動 POV 推定ツール(Visual Basic)の開発を進めている。このツールは、物理プロセスの可視化、データ源(測定管理・再測定データ)とのリンク、簡略化された POV 方程式の提供により、ID 評価の一貫性と効率向上を支援する。(LANL) | ||
| Tools for Cost-Effective Authentication | R. T Kouzes, B. D. Geelhood, R. R. Hansen, W. K. Pitts | ||
| 費用対効果の高い認証技術のためのツール群 ― 情報バリアを含む測定システムの信頼性確保と不正検出のための試験・検証手法 |
(*)本論文は、監視システムの測定結果が被測定対象の真の状態を正確に反映しているという信頼性(Authentication)を確保するためのツール群と考え方を整理したものである。情報バリア付き自動測定システムでは、未意図の欠陥やホスト側による意図的な「隠しスイッチ」などの不正操作・不具合を検出する仕組みが不可欠であり、機能試験だけでは十分ではないと指摘する。完全文書化された複製システムの独立検証、ランダムな部品選択、意図的にスペクトルを歪ませるソフト等を組み合わせることで、意図的改ざんや設計上の欠陥を検出するための実用的な認証手法を確立できると論じている。(PNNL) | ||
| TRACE EXPLOSIVES DETECTION PORTAL FOR VEHICLE SCREENING | Mark Baumann, Kevin Linker, John Parmeter, David Hannum, Clarles Brusseau, Jerry D. Davis, Lester Arakaki | ||
| 車両スクリーニング用微量爆発物検知ポータル ― エアジェット粒子採取・化学前濃縮・IMS分析による非侵入型爆薬検知システム |
(*)本論文は、Sandia National Laboratories が開発中の車両向け微量爆発物検知ポータルについて、設計理念・構成・初期実験結果を報告するものである。方式は、エアジェットで車体表面から粒子を剥離し、気流で輸送して化学前濃縮器とイオンモビリティスペクトロメータ(IMS)で爆薬成分を検知する点に特徴がある。人員用ポータル技術を基盤に、車両スケールへ拡張したものであり、試験運用後に商用化を見込む計画であると述べられている。(SNL) | ||
| Transparency Technologies and the Naval Nuclear Fuel Cycle | Morten Bremer Maerli | ||
| 海軍用核燃料サイクルにおける透明性確保技術 ― 高濃縮ウラン海軍燃料の非侵入検証と拡散リスク低減に向けた技術的課題 |
(*)本論文は、非侵入型計測技術を用いて、核兵器転用のリスクを孕む海軍用高濃縮ウラン(HEU)燃料サイクルに透明性を付与する可能性を検討したものである。海軍用原子炉燃料は低放射線レベルかつ高濃縮であるため、10体程度の燃料集合体でも核爆弾規模の核物質量に相当し、無検証のままでは拡散上の重大な盲点となる。将来的に国際的な兵器級核物質削減や軍縮措置を進めるにあたり、海軍用HEUストックをいずれかの形で計量・説明可能とし、非転用の確証を提供する必要性があることを指摘する。(Norwegian Institute of International Affairs(ノルウェー国際問題研究所)) | ||
| Trusted Radiation Identification System | Keith M. Talk, Richard L. Lucero, Kevin D. Seager, Dean J. Mitchel, Kenneth W. lnsch | ||
| 高信頼性放射線識別システム ― TAI同一性確認のためのテンプレート照合と情報バリアを備えた検認システム |
(*)Trusted Radiation Identification System(TRIS)は、ガンマ線スペクトルのテンプレート照合により、条約上の核物質等(TAI)の同一性を真正に確認するための検認システムとして Sandia 国立研究所で開発された。システム内部は「Red(機微情報)」と「Black(非機微情報)」の二分化構造を採用し、機微データ保護と検認結果の信頼性(Inspector Assurance)を両立する情報バリアを実装している。乱流電流(エディカレント)スキャンによる筐体検査や暗号処理によるテンプレート認証など、信頼性確保のための物理・暗号学的対策を組み合わせた検認機器構成が特徴である。(SNL) | ||
| Type I and II Error Associated with Verification and Confirmation Measurements | Brian G. Scott | ||
| タイプIおよびタイプII誤差と検認・確認測定への影響 ― 仮説検定に基づく受付/却下基準と統計的前提条件の妥当性評価 |
(*)本論文は、核物質の確認(confirmation)および検認(verification)測定における受付/却下基準を統計的仮説検定により設定する際、タイプI・IIエラーの大きさが統計モデルの前提条件に依存することを示している。検定統計量や判断基準の設定には、測定法の標準偏差やデータの統計的性質などの統計的前提の妥当性確認が不可欠であり、誤った前提はエラー率を不正確にする。著者は、Safeguards 実務における測定結果の信頼性確保のため、仮定の妥当性検証およびエラー率確認のための具体的手法を示すことで、適切な検認・確認測定プログラム設計を支援する。(LANL) | ||
| U-233 GRADED SAFEGUARD REQUIREMENTS | Joseph D. Rivers, Melanie P. May | ||
| End(14) | U‑233 の段階的(グレード化)保障措置要件 ― ダウンブレンドによる魅力度低減と保障措置区分緩和の政策的妥当性の検討 |
(*)米国 DOE は余剰となった U‑233 貯蔵物質を長期保管しやすくするため、ダウンブレンドと化学処理を計画しており、その過程で生成する Th‑229 を医療(がん治療)用途向けに抽出する作業も想定している。ダウンブレンド後の U‑233 は、天然ウランまたは劣化ウランを混合することで 低魅力度カテゴリー(DOE M 474.1.1A の Category IV / Attractiveness Level E)へ移行させ、保障措置・セキュリティ要求の低減を可能にすることが検討されている。U‑233 に対し、U‑235 と同様に 同位体基準での保障措置要件の緩和が政策的に成立するかを検討し、その手法・政策根拠・セキュリティ影響・得られた知見が論じられている。(Science Applications International Corporation, DOE) | |
| U.S. VIEWS ON INTEGRATED SAFEGUARDS | Ronald Cherry, Jonathan Sanborn, Theodore Sherr | ||
| 統合保障措置に関する米国の見解 ― INFCIRC/540 と 153 統合による効果的・効率的な保障措置体系構築に向けた原則と課題 |
(*)米国は、IAEA が進める INFCIRC/540(追加議定書)と INFCIRC/153(包括的保障措置)を統合する統合保障措置の取り組みを強く支持し、保障措置の効果向上と効率化を重視している。米国は IAEA 文書 GOV/INF/2000/26 に示された統合保障措置の基本原則を支持し、情報分析(information analysis)や補完的アクセスの位置づけが妥当であるとの立場を示している。統合保障措置の実装にあたっては、IAEA が一般原則を具体的な手順へ落とし込む必要があり、米国はそれを 信頼性・合理性のある体系として構築すべきとする追加原則を提示している。(DOE, NRC) | ||
| UNDERSTANDING AND ADDRESSING EQUIPMENT LIMITATIONS THROUGH TESTING | J. Michael Whitaker, Steven E. Smith, Peter J. Chiaro, Jr., Hubert Y. Rollen, Jr. | ||
| 試験に基づく機器性能限界の把握と対処 ― 放射線・電磁環境・温湿度ストレス試験による感受性評価と信頼性向上アプローチ |
(*)保障措置で用いられる新型機器は回路の高密度化や制御系の複雑化により、温度・湿度・放射線環境などに起因する潜在的な性能限界や環境感受性が表面化しやすいことが指摘されている。これらの限界を理解するため、電離放射線による応答特性評価(移動する線源への追随や他放射線による飽和の有無)、非電離放射線(RF・磁場)による干渉評価、温湿度環境ストレス試験など、体系的なテストプログラムが必要とされる。本研究で行われた一連の試験結果は、現場導入前の機器信頼性向上や運用改善につながる基礎データを提供しており、今後の資格試験プログラム策定の方向性も示している。(ORNL) | ||
| US-India Technical Collaboration to Promote Regional Stability | James E. Doyle, James R. Griggs, Mark H. Killinger, Kenneth E. Apt | ||
| 米印技術協力による地域安定化の促進 ― 非機微・非核分野における科学技術連携を通じた信頼醸成と南アジア安定化戦略 |
(*)2000 年に署名された 米印科学技術協定および 米印エネルギー・環境共同声明を受け、米国は DOE 主導で非機微・非核分野の技術協力を拡大し、南アジアの信頼醸成を目指している。PNNL と LANL はインド側科学機関や米国政府機関と協働し、地域の環境・エネルギー・公共課題など、非核で協調可能な科学技術分野を選定する枠組みづくりを進めている。こうした米印技術協力は、国際的に認知される課題への共同対応を通じて相互信頼を強化し、南アジアの地域安定化に寄与することを目的としている。(LANL, PNNL) | ||
| USE OF NUCLEAR MATERIALS IDENTIFICATION SYSTEM’S (NMIS) HIGHER ORDER SIGNATURES (HOS) TO ANALYZE DETECTOR INTERACTIONS | John T. Mihalczo, John K. Mattingly, J. A. Mullens, L. G. Chiang, R. B. Oberer, Sara A. Pozzi | ||
| NMIS 高次統計指標(HOS)による検出器相互作用の解析 ― 中性子・ガンマ線の相互干渉(クロストーク)識別に基づく相関計測精度向上手法 |
(*)NMIS を用いて、隣接配置された検出器間で生じる 中性子およびガンマ線の相互干渉(クロストーク) を高次統計量に基づき解析し、検出器応答の差異を抽出している。252Cf 自発核分裂源と高速プラスチックシンチレータを用いた計測により、相互干渉に起因する疑似同時計数と、核分裂起源の 「真の」同時計数を区別する方法を提示している。NMIS の高次統計指標(Higher Order Signatures: HOS)解析は、検出器配置・材質による影響評価や、保障措置向け相関測定の精度向上に寄与することが示されている。(ORNL) | ||
| USE OF OPTICALLY STIMULATED LUMINESCENCE IMAGING PLATES AND READER FOR ARMS CONTROL APPLICATIONS | Steve Miller, Paul Tomeraasen, Brion Burghard, Rick Traub | ||
| 光刺激ルミネセンス(OSL)イメージングプレートと読取機器の軍備管理応用 ― Pu ピットの形状・対称性評価に向けた非電子媒体イメージング手法の実証 |
(*)PNNL が開発した光刺激ルミネセンス(OSL)技術は、二次元 OSL プレートを用いてPu ピットの形状・対称性など軍備管理(Arms Control)上の属性を非電子媒体で可視化する手法を提供する。専用の OSL リーダーは 20×30 cm のプレートを LED・PMT 組み合わせで高速読み取りし、点源と分布源の識別が可能な二次元強度マップを短時間で取得できる。ベネチアンブラインド方式コリメータと組み合わせることで、Pu ピットの投影像取得を実現し、情報バリアと併用することで軍備管理用途への実装性が高いことが示されている。(PNNL-13580 報告書あり)(PNNL) | ||
| USE OF REMOTE MONITORING IN SAFEGUARDS IMPLEMENTATION IN THE NIS | Dorel Popescu, Valerij Bytchkov, Ibrahim Cherradi, Dimitri Finker, Guy Martelle, Kenji Murakami, Zdravko Starovich, Prasom Suksawang | ||
| 旧ソ連諸国(NIS) 諸国における保障措置実施への遠隔監視の適用 ― C/S システムと衛星通信を活用した査察効率化と継続的監視手法の評価<NIS:“Newly Independent States”(旧ソ連崩壊後の独立国家群)> |
(*)IAEA は、旧ソ連諸国(NIS)における核施設への保障措置実施を強化するため、カメラや電子封印などの封じ込め・監視(C/S)機器を遠隔監視(Remote Monitoring: RM)と組み合わせるアプローチを導入し、査察頻度と作業負荷の低減を図っている。ベラルーシ、カザフスタン、ウクライナの施設で RM 機器が設置され、衛星通信(Inmarsat/Globalis‑B 端末)により Vienna 本部へデータ伝送する仕組みが整備され、地上通信網が脆弱な地域でも監視継続が可能となった。RM 技術の試験運用により、C/S システムの保守・データ回収の効率化が確認され、将来的な全面展開の可能性や運用改善に向けた指針が示されている。(IAEA) | ||
| Using Reactor Models to Predict Physical Material Content of Spent Fuels: Applications to Nuclear Materials Oversight | Cyndi A. Wells, William S. Charlton, William D. Stanbro | ||
| 炉心モデルによる使用済燃料中の物質量予測 ― 核物質監督への応用 ― Np・Am 等の代替核物質(ANM)生成量推定に向けた炉解析コード精度評価とデータライブラリ改善の課題 |
(*)高レベル放射性廃棄物の毒性低減を目的に、ネプツニウム(Np)やアメリシウム(Am)のリサイクル利用が注目されており、その分離技術研究が進む中、IAEA はこれらを「代替核物質(ANM)」として監督する必要が生じている。監督対象となる Np・Am の生成量把握のため、複数の炉物理解析コード(PWR、BWR、VVER、PHWR、HTGR、FBR など多種炉型)が、放射化学分析値に対しどの程度の精度で予測できるか比較検証されている。一部炉型ではデータライブラリの改訂が必要とされ、ANM 管理に計算手法を用いるには、コード精度の事前評価が不可欠であることが示されている。(LANL, University of Texas at Austin) | ||
| Using XML in the Reporting for Russian Federal Information System | Victor Fedoseyev, Ekaterina Evplanova | ||
| ロシア連邦情報システム報告におけるXMLの使用 | |||
| VERIFICATION OF THE CORE INVENTORY AT RESEARCH REACTORS – CAPABILITY AND LIMITATIONS OF SAFEGUARDS MEASURES | R. Schneider, U. Filges, J. Knorr, A. Ellinger, B. Richter | ||
| 研究炉における炉心内燃料装荷量の検認 ― 保障措置手法の能力と限界 ― 直接確認が困難な炉心燃料に対する既存手法と CIV 法の検証および転用検出能力の評価 |
(*)研究炉における核物質計量管理・検認では、炉心内燃料装荷量の検認が最も困難であり、IAEA は既存手法に加え炉内インベントリ検認(CIV)法の導入を進めている。炉心への物理的アクセスが難しいため、従来の物理在庫確認は侵襲的・時間負担が大きく、より効率的かつ十分な確証を得るため、複数手法の活用と CIV 開発が求められている。CIV は臨界性試験装置を発展させた検認手法で、未申告プルトニウムや U-233 の生産といった転用シナリオにも対応しつつ、設計情報・運転申告との整合性確認を強化できる可能性が示されている。(Dresden University of Technology, Forschungszentrum Jülich) | ||
| Working Towards a Security Culture in Russia: The Human Factor in MPC&A | Igor Khripunov, Masha Katsva | ||
| End(15) | ロシアにおけるセキュリティ文化の構築 ― MPC&A における人的要因の重要性と組織的背景 | (*)ロシアの核物質防護(MPC&A)では、技術的対策だけでは不十分であり、人的要因を含む「セキュリティ文化」の確立が不可欠とされている。旧ソ連時代は「3G(警備員・ゲート・銃)」中心のモデルであり、先進装置の不足を人的リソースで補っていた歴史的背景がある。ロシアの核施設では職員の教育水準が高く、人的要因の重要性が相対的に大きいため、動機づけ・知識・技能を高める取り組みがセキュリティ文化向上の鍵となる。(Center for International Trade and Security(CITS), University of Georgia) | |
| End(15) | Web Reporting System for the U.S. Department of Energy Extended Network of Analytical Laboratories Supporting IAEA Environmental Monitoring | Craig Hanzelka, Doyle Hembree, Jr., Michael Whitaker, Linda Rose | |
| DOE環境分析ネットワーク(NWAL)によるIAEA環境サンプリング業務支援のためのWebベース報告システムの構築 ―環境 サンプル識別・発送情報・分析データを統合管理し、IAEAとDOE間のリアルタイム共有を実現する情報基盤 |
(*)DOE の環境分析ネットワーク(NWAL)が、IAEA の強化保障措置(環境サンプリング)を支援するために、Web ベースのデータ報告システムを新規構築した。同システムはサンプルの識別・発送情報・放射能スクリーニング・分析依頼・データ報告をすべてリアルタイムで安全に管理でき、IAEA と DOE 間の情報共有を即時化した。単一のリレーショナルデータベースによる統合管理により、データの正確性、利便性、可用性、通知機能が大幅に向上し、サンプル処理サイクル全体の効率化を実現した。(Lockheed Martin Energy Systems, Inc.) | ||
| Zheleznogorsk, Russia: Creating a Business Environment with the International Development Center | Kenneth R. Ames | ||
| End(15) | ロシア・ジェレズノゴルスクにおける国際開発センター(IDC)を活用したビジネス環境整備の取組 ―― 核都市の経済自立支援と保障措置関連協力の展開 |
(*)本論文は、ロシアの閉鎖都市 Zheleznogorsk(旧 Krasnoyarsk‑26) において、核兵器関連産業から民生・商業分野への移行を促進するために設置された International Development Center(IDC) の役割と成果を報告している。IDC は、米露協力による MPC&A(核物質防護・管理・計量管理)支援プログラムの周辺事業として、地元企業向けの技術移転・ビジネス支援・企業育成インフラを整備し、核関連施設への依存を低減しつつ地域経済の自立性を高める枠組みを提供している。IDC の活動には、企業トレーニング、国際市場参入支援、中小企業インキュベーション、米露共同事業化支援が含まれ、核都市の社会経済安定を確保することで、間接的に 核不拡散・保障措置の信頼性向上にも寄与している。(PNNL, SNL, DOE, International Development Center, Zheleznogorsk) |